268 オリュース・ロマンスは顔が良い
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― 店の裏手 ―
[分かってるのかー、と愚痴った時、ぶち猫がにゃああと鳴いた。 あれ、通じた?と思ったその時、自分の背後から声が聞こえ>>+1、思わず立ち上がり振り返った。]
うわ。 いや、待ってないです。 遅くにすみません。
でも、やっぱり、この猫ですよね、お客様と一緒に居た猫。
[言う傍から、ぶち猫は魚肉ソーセージのかけらを食べ終わると、彼の足元へと寄っていく。 間違いない、彼の連れていた猫だ。
しかし、にやにやしながら、あんたも猫好き?と聞いてくる彼には、返答に困った。 まあ可愛いといえば可愛いが、正直ふつうとしか言いようがない。 自分にとっては好きなのも可愛いのもよほど…
と、言葉に詰まったところで、彼が声を上げる>>+3。 そして、自分の名前を名乗った。]
(+4) 2019/08/01(Thu) 23時半頃
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/* 時間守れずもうしわけない、
(-39) 2019/08/01(Thu) 23時半頃
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[友人の綺麗な笑顔を思い出す。>>78 彼から色恋についてあまり聞いたことはなかったが、荒波に揉まれる己とは根っこから違うらしい。次の大作を素直に期待できる。
―――― 因みに。 彼の問いに顔を歪めて憮然と返してしまったのは、丁度スイート&スチュワードにメールを送信した日だったからだ。>>79>>84 柔らかな笑顔に向かって、さっき金で買う打診をしてきた。……なんてプライドの無い台詞を言える訳がない。]
(106) 2019/08/01(Thu) 23時半頃
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シーシャ、さん。
[思わず小さく笑みを浮かべながら俯いて繰り返す。 名前が分かった。 いつも一人で来て、あまり喋らないから、名前を知る機会もなかった。 今日、絶対に聞こうと思っていたら、彼から教えてくれた。
それにしても綺麗な名前だ。 立ち振る舞いや口調は一見街のチンピラだ。 でも名前やその髪は他の人にない流れる様な綺麗さで、 ふとした仕草や挙動は子どものように愛らしい。 全部が全部ちぐはぐだ。 だからこそ彼から目が離せないのだ。
彼が小首を傾げて自分の顔を見つめる。 街灯の光を映す細い髪が、さらりと下へと揺れた。]
(+5) 2019/08/01(Thu) 23時半頃
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[先週は仕事の都合で路面電車から離れていたが、今週は意図的に避けていた。
──あの出来事を、意識する必要なぞないと解っている。 はじめこそ訝しみもしたが、別れ際の涼やかな挨拶に自意識過剰を恥じ、自身を律した。 いつでも彼は、ただ職務をまっとうしているだけ。 一挙手一投足に動揺し、意識し一方的に浮かれるなど、そこらの婦人と何ら変わらぬではないか。
近づかなければいつも通り振舞えるのだから、そうするのが一番だろう、と。]
(107) 2019/08/01(Thu) 23時半頃
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/* ホットドッグいいなぁ サラダクレープもいいなあ!
(-40) 2019/08/01(Thu) 23時半頃
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── 某日 スイート・スチュワード ──
……はあ?
[事務所にて宛がわている個室。主に顧客の管理や資産管理業務、最近は手が空いている時にメールのチェックや人材の手配も請け負っている。
広告と、セイルズ氏を通して受けた取材の効果は抜群で、新規の申し込みも増え、条件によっては断りを入れる機会も増え──冷やかしも随分増えた、が。 さて、さて。これはどちらだろう。>>79
万年筆の天冠を下唇の縁に沈ませ、画面に羅列された条件を何度も繰り返し目を通すうち、眉間に縦皺が浮かぶ。
10分……20分。30分後に手帖を開いた。次に電子で管理している従業員のシフト表を開き、受話器を片手にボタンを押して。]
(108) 2019/08/01(Thu) 23時半頃
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― 次の週末に向けて ―
[仕事仲間の泣き言を聞いて、人足に混じり荷物運びをしたり、描けもしない絵をメモになぐりがき、それを消したり、一週間はあっという間に過ぎた。 一度、週の半ばに心当たりの丘に行ったが、途中で通り雨にも見舞われ、運命に出会うどころではなかった。
半分ほどは自炊をし、半分ほどは酒を飲みに出る。 一人、グラスを傾けながらやはり綺麗とは言い難い文字を書き連ねる。 セイルズとはいつ出会うかわからないから、思いついたことをメモをして、あとは取捨選択してもらおう、というつもりだった。 船乗りになって良かったこと、なんてわかりやすい言葉の下に、「海で見上げる星空」と、ぐるぐる丸までつけて書いたのは、先週末の会話のせいだ]
(109) 2019/08/01(Thu) 23時半頃
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[辿り着く待ち合わせ場所は、マーケットの中に在る広場。
電飾を塗した小さな移動遊園地。 空には流れる星、地には瞬く光。 家族連れも―――、カップルも多い待ち合わせスポット。
一人は逆に、良く目立つ。**]
(110) 2019/08/02(Fri) 00時頃
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─ 港 ─
[3度目の週末、賑わう港。 宵の口を過ぎ、短針が廻って日付を変えそうな頃]
この蝋燭入れは売り物?
[マーケットの一つ、木濠の装飾品や置物の並ぶ港の露店前にいた。 2年ほど前の夏の時期、『So』に手触りの良い木製のマウスをオーダーしたことがあった。 電子機器との融合を要求してくるクソ面倒客だったが、店主の方はいちいち覚えていないか]
触って見ても、いいだろうか
[照明が非売品とわかれば置物の一つをじぃと眺めて、]
(111) 2019/08/02(Fri) 00時頃
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[バッグから小さく鳴る音に眉を寄せた。 仕事の件ならメールか留守番電話サービス。私用の電話に直接かけてくることなはい。 プライベートでかけてくる相手など片手で数えられるほど]
……
[知らない番号が表示されているのを見て、店主に軽く会釈した。 スピーカーモードのそれを片手に持ったまま、その場を離れ]
はい
[ひとつ、脈の弾むような声は、短い沈黙に変わる]
(112) 2019/08/02(Fri) 00時頃
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ジャーディンか? 私だ 悪いが週末の休みを代わってくれないか …ああ、君が10日ぶりの休日を励みに 熱心に働いているのは理解している
すまない、だが…… CC社のレイ様とホテルでの演奏会に会食の付き添い 君、行きたがってただろう? ……ありがとう。この借りは何れ必ず 依頼についての概要は 別途メールで送っておく
それから、……参考までに君くらいの年頃の青年が よく利用する店を教えてくれないか? 食事、遊び、ファッション、何でもいい 明日じゅうに折り返して貰えれば
──余計な詮索をするんじゃない では、宜しく頼んだよ
(113) 2019/08/02(Fri) 00時頃
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/* [遠く、喧嘩の声が聞こえていた。 最初こそなんだなんだと興味半分飛び火が来ないか警戒半分で港の方に意識を向けていたが、詳しいことまでは見えないしこちらに来ることはなさそうだったので一息つきながらサンドイッチをかじった。 今週は寝てもいるし食事もしっかり出来ている。 せっかく万全なんだから、人のいなくなるようなことはやめてほしいなあ、なんて呑気に構えていたら、しばらくして救急車のサイレンが鳴った。 うわぁ、大変なことになってる。 見えやしない距離から身を乗り出してみても、やっぱり何もわからなかったが。]
>>96日替わり頃っていうのを見逃して目撃しかけた供養
(-41) 2019/08/02(Fri) 00時頃
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…ヒイラギです。
[彼がじっと自分の顔を見るから、自分も目が離せない。 そのまま、黙ったまま、思わず彼の細い髪へと手を伸ばす。
その指が触れるか、触れないか、というところで、遠くで別の猫の喧嘩する激しい声が路地に響いた。 彼の足元に顔をこすり付けて甘えていたぶち猫がばっと顔を上げると、声のした方に向かって駈け出す。
思わず猫の走り去っていく方角へと視線を向けた。 しかし、ぶち猫は振り返りもせず走り去り、路地には自分と、シーシャだけが取り残されていた。]
(+6) 2019/08/02(Fri) 00時頃
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/* ジャーディンいるんだ……………………(芝をこらえた跡がある)
(-42) 2019/08/02(Fri) 00時頃
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/* 不意打ちジャーディンはずるい
(-43) 2019/08/02(Fri) 00時頃
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…行っちゃいましたね。
[暫くののち、呆気にとられたまま彼の方を見て呟いた。]
どうしましょうか? 帰ります? シーシャさん、明日は仕事じゃないですか?
[問いながらも別れがたく、未練がましい事が勝手に口から出てくる。]
それか、猫、探してみます? もし、帰るにしても…少し、マーケットへ寄ってみますか? もう、大分閉まっちゃったところも多そうですけど、今日は大きな市も立っていたようなので。 楽しいかな、と思います。
[あなたと一緒なら、という言葉は飲み込んだ。]**
(+7) 2019/08/02(Fri) 00時頃
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/* 不意打ちでそういうことされると全トレイルの心臓が打ち上げ花火るんですが。(きゅぅぅん)
(-44) 2019/08/02(Fri) 00時頃
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[ひと通りの段取りを終えて、新規の顧客に事務所名義で返信を送る。 依頼受領の旨。見積もりは車掌の給与にして1カ月強の額で先払い。
当日の待ち合わせ場所、送迎が必要か否か、担当執事に求める服装、観光案内と明記されていたので、特に感心のある地方やジャンルの伺いなど要望があれば別途入力フォームより送信すること。期限内に連絡がない場合は担当執事に一任される。
添付するのは一般的な利用規約。 最高より最善をモットーに、顧客に対して柔軟かつ臨機応変に対応するのが務めであれ、できることには限りがある。 はたして何人がここまで目を通しているのか毎回疑問であるが、此方としては提示することに意味があるので問題ない。]
(114) 2019/08/02(Fri) 00時頃
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/* ヤニクが心配だけど、 展開滅茶苦茶面白いなって。
(-45) 2019/08/02(Fri) 00時頃
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……はい、そうですが ええ。はい
……
……成程
いいえ、私が行きます。搬送先は?
保険の有無はわかりませんが、保証金が必要なら私が ええ、よろしくお願いします
[冷んやりと乾いた声で応じながら、足早にタクシープールへ向かう。 一度夜の空を見上げた。 他の客が降りたばかりの座席に滑り込み、その誰かの体温残るシートに舌打ちし、奥側へ座り直した]
(115) 2019/08/02(Fri) 00時頃
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/* >>109 グスタフさんかわいい
(-46) 2019/08/02(Fri) 00時頃
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[夜の港の風を受け、いつもの店のママに作ってもらったサンドイッチをお供に、のんびりと店番をしている。 今日は寝てもいるし食事もしっかり出来ている。 せっかく万全なのに、頭の中は店のことより別の――若々しい青年団員との接点の持ち方についてばかりが駆け巡っている。
例えば、そう、玄関の鍵を閉めたかどうか、一度気になるとずっと気にしてしまうみたいに。 例えがおかしいのは、自覚している。]
(116) 2019/08/02(Fri) 00時頃
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/* 自分は滅茶苦茶楽しいけど、自分がハワードさんだったらトレイルぐぅ迷惑な奴だな…って。 好かれる力が欲しい。圧倒的パワーが欲しい。
(-47) 2019/08/02(Fri) 00時頃
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[いっそ、彼の方から普通に買い物に来てくれないだろうか。 そうすれば個人的に話が出来るのに。
毎年星見に行って公演自体も見に行って、人形のメンテナンスもしているのに、少し話をしたいってだけで急にハードルが高く感じるのはなぜだろう。 こんな悩み方、学生の時にもしなかったのに。]
(117) 2019/08/02(Fri) 00時頃
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[車窓からオリュースの街を眺める。 何が。 何故。
思考は回るが感情がついてこない。 電話はそのまま、素手で握っていた*]
(118) 2019/08/02(Fri) 00時頃
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[アリーさんの絵が完成すれば、彼に確認を取る]
どうですか? もしこちらで飾るなら、このままお譲りしますし。 不要でしたら、僕の看板の絵の1つにさせてください。
[申し出にアリーさんはどう答えただろうか。 どのみち数日は乾燥が必要だろうから、 彼の店に置くにしても触れないように注意はするつもり*]
(119) 2019/08/02(Fri) 00時頃
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── マーケット三週目・移動遊園地前広場 ──
[控え目に言ってもどうかしているとしか思えない。 このような依頼を送る彼も、それを受ける自身も。 何故、何故、何故──いい加減自問自答にも飽きてくる。
週を重ねるうちに放射点より現れる流星も増え、マーケットの賑わいも増し、一様に浮かれた空気、特に若者が集い盛り上がりを見せる中、やや表情の硬い紳士が広場へと足を進める。
依頼を受理した直後からつい先ほどまでキャンセルの連絡を待っていたから、到着したのは予定の15分前。]
(120) 2019/08/02(Fri) 00時頃
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銀行屋 ザーゴは、メモを貼った。
2019/08/02(Fri) 00時頃
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[トレイルに期待されたとしても、 あの人の笑顔を見せるわけにはいかない。 彼も知っていたら、いや、もっと別の顔を 知っていると言われた、本当に八つ当たりしそうになるから]
そのうち、な。
[こう言う時のそのうちは、永遠に来ないそのうちだ。 屋根裏に帰れば描きかけの彼の笑顔が迎えてくれる。
でも今このもやもやした気分で彼の 笑顔に筆を入れたくなかった。
また彼に会えた時、運命の再会があったら。 酒で乾杯出来たら、その時に。
それまで彼の絵には布が掛けられた。 なのに、布の下に彼がいると思うだけで 体温は上昇し続けていた]
(121) 2019/08/02(Fri) 00時頃
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[どれだけ混雑しようと、一瞬で見つけることができた。 いっそ、いなければいいと願った姿。 制服とも、通勤着とも違う装いは雰囲気が変わって、けれど似合っていることに変わりない。>>94
──…いっそ、腹立たしいほどに。
[白髪が1/3ほど混じる薄金髪を苛立たし気に掻きあげ、崩し、浅い呼吸を整える。 白のインナーに深いVネックのサマーニット、麻綿のスラックスは踝で三つ折りに、足元は敬愛する靴磨きによって仕立ててもらった白のウイングチップ。 当然、白手袋なんざ嵌めちゃおらん。
時計の長針が5分進んだところで、彼の前に立つ。 傍目にはどう見えるだろう、親戚か、家族か。少なくとも観光案内名目でやってきた執事には見えまい。]
(122) 2019/08/02(Fri) 00時半頃
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