263 ― 地球からの手紙 ―
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/* とてもびびっている。 誠に申し訳ございませぬ。
ちなみに発言したと思っていた発言は タブレットの方に、 プレビューのままのこって……:;(∩º﹏º∩);:
(-8) 2019/04/20(Sat) 00時半頃
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[風に飛ばされてきたゴミ、通り過ぎた大樹の根元 水たまりを飛び越え損ねた靴底や ちいさな水辺に溺れた虫、水浴びをした小鳥や 辺りを転がる小石からも、泉が移動した道筋に沿って
きっと誰もが気付かない位に、 ほんの少しずつ色が抜き取られている。 犯人は遥か地面の下にいるけれど そもそも犯行自体気付かれていないのだから 探されることもない。
ぜんぶたべてしまうことも、ほんとうはできるのです けれど同じもののたべすぎはいけません 少しずつ、色んなものをつまむのがいいのです。 けんこうというやつになれるのです、すばらしいですね!
けんこうというやつは、いいものなのです。 もじがおしえてくれました。 ことば は、とてもすばらしいものです。 ついつい、たべすぎてしまいそうになります。]
(+2) 2019/04/20(Sat) 10時頃
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[数十年前、ちいさなひとたちの暮らす地域で ミニチュアみたいな図書館が 急に降り出した雨に一気に浸水したあと 水に濡れた本からそっくり文字が消えた 怪事件が起こったはなしは 今を生きる人々の記憶からは次第に薄れ 忘れ去られ始めているだろう。
あのときほどくいしんぼうだったことは いまだかつてありません。 つつしみ、だいじですからね! けれどあのときくいしんぼうだったおかげで わたしはずいぶんと、かしこくなりました。 かしこくなったので、すてきなものとだいじなものが いっぱい、いっぱいふえました。 だいじなものがいっぱいあるのは、すばらしい!]
(+3) 2019/04/20(Sat) 10時頃
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[そう、つつしみはだいじなものなのです。
そのものの全ての色を奪い去って、喰いつくして 人の眼に映らなくしてしまうなんて 遥か昔には神隠しとか呼ばれた食べ方は 最近ではもうしていない。 図書館の時だって文字を奪っただけで 本自体は残しておいた。
だから、これも。 とってもすてきなこれも。 たべつくしてはいけないはずです。
だれかがきっと、こまってしまいます。 あのときみたいに。]
(+4) 2019/04/20(Sat) 10時頃
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[あのときわたしが、くいしんぼうだったせいで たくさんのひとがこまりました。 しんぶんというやつの、ことばがおしえてくれました。
かしこくなって、すてきなおもいをして うれしかったのは、わたしだけなのです。 みんなこまりました。それはいけません。 くりかえすのは、いけません。
何かの偶然で、水たまりに落ちた手紙を 名残惜しんで少しだけ躊躇ってからそっと地上に返す。
微かに味わった鱗片からは知性を感じる文字の並びと ほんの少しの、懐かしいなにかのかおり。]
(+5) 2019/04/20(Sat) 10時頃
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[これはわたしのものではありません。 こまってしまうだれかのものです。 しっています、てがみというやつなのです。
とどけたはずなのにとどかない こまってしまうだれかから とどくはずなのにとどかない こまってしまうだれかにおくられるもの
いいなぁ、いいなぁ。 わたしもほしい。 けれどこれは、わたしのものではないのです。]
(+6) 2019/04/20(Sat) 10時頃
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[こまってしまうだれかのもとへ ちゃんとかえさなければいけません。
だってこれはすてきなものです。 きっとなくなってしまっては、 だれかとだれかがかなしみます。 かなしいのは、いけません。
……けれど、かえしただけで、 ちゃんとだれかとだれかに、とどくでしょうか?
ぴこぴこ角を悩まし気に揺らして考えてみる。 このままではこの手紙は、きっと誰にも届かない。
どうしようか、どうしたら…
……そうだ。 わたしがとどけてしまえば、いいのです!]
(+7) 2019/04/20(Sat) 10時頃
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[それはきっと、とてもすてきなことなのです! あたまがいいですね、わたしは! これもきっと、ことばのおかげなのです。
そうときまれば、おでかけのじゅんびをしなくては いつぶりでしょう、おそとにおでかけするのなんて。
うきうきしながら、すぅ、と息をするよう吸い込む。 最初に干上がったのは、地上の水溜まり程度の泉だった。 そのまま自分を取り囲む水を吸い込んでゆく。 地中を移動していた不思議な水球みたいな住処が すこしずつ、次第に小さく萎んで行って… 居場所のなくなった身体が地面からもこりと押し出された。 それは大人の握り拳大のちいさなおかしないきものだった。
ぷは、と吸い込んだ分だけ吐き出した吐息は もくもくと雲になって上空に浮かぶ。 浮かんだ雲はしとしとと 冷たさを感じさせないちいさな雨粒を降らせ始めた。]
(+8) 2019/04/20(Sat) 10時頃
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[太陽を遮ってしまわない淡い色の雲と あたたかな雨を引き連れて ちいさなてあしをえっちらおっちら 泉と同じ、うごいているやらいないやら よくわからない速度で歩き出す。
角の間に、件の手紙を引っかけて。
ばしょには、なまえがあるのです。 てがみには、ばしょのなまえが、ありました。 けれどこまりました。 ここのなまえは、いったいどこでしょう?
ああ、けれど、だいじょうぶ。 あるいていれば、いつかはもくてきちに、つくものです。 地球というやつはどうやら、まるいらしいので! ぐるっといっしゅうしてしまえば、いいですね!]
(+9) 2019/04/20(Sat) 10時頃
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