277 黄昏草咲く出逢い辻
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[どうして、は、聞けた。 後は自分がどうするのか。したいのか。 踏み込むための一歩を探す男に差し出される、誠意と優しさ]
……刻は、優しすぎる。
[示された逃げ道に軽く俯き、苦笑する。 そう言いながら、優しさに甘えてしまうのだが]
今度は、そんなに待たせないから。 あと少しだけ。
[待っていて、という約束の印に、 目隠しの上へ、そっと唇を触れさせた]
(-10) 2020/06/07(Sun) 01時半頃
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―――グゥキュルル
[空気を読んでいたのか、大人しかった腹の虫がしっかり自己主張をしてくれて。顔がまた火照った]
あー、案内頼む。 林檎か。生だけじゃなくて、焼いても美味いよな。
[誤魔化す話題で更に腹が減る悪循環。 魅力的な提案を断るなんてことはあり得なかった**]
(12) 2020/06/07(Sun) 01時半頃
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公安部 カガは、メモを貼った。
2020/06/07(Sun) 02時頃
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そうだよ。
[オニの内心は知らず。だが知れても同じ答えを返したことだろう。 最盛期には劣るとて、人間一人押しきる力もあれば、恩を盾に取ることも出来ようし。永きを生きる叡智があれば、知らぬ内に丸め込んでしまうことも出来るだろうと思うのに。 御伽噺などではそんな鬼も多いから、つい並べて考えてしまう失礼な部分もあったか]
……女性は永遠の謎なんだ。 合わせてみようとしても「怖くなった」とか「本気に思えない」って、何なんだよ。
あ、すまない。忘れてくれ。
[頬の変化に、あれ、と目を瞬いたのだが。 続く本気の混ざった一言に遠い目となり、ボヤキが零れ。 我ながら情けなさすぎると、すぐにそう頼むのだった]
(-32) 2020/06/07(Sun) 22時頃
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― 森の中 ―
笑うな。
[そうは言っても意識してしまうとどうにも我慢し辛い成人男性の腹事情]
取材に来た村ってのが交通事情悪くて。 バスに乗り損ねたら2時間ちょい歩く羽目になったんだよ。 早戻りの予定で10秒ゼリーしか持ってなかったし。
[朝寝坊して道程を甘く見て夕飯のためにケチったツケが回った、という自業自得の自覚はあるので、説明の声はとても弱々しかった]
おぉっ! 喰って平気なんだよな、これ。
[辿り着いた先、何気に喉も渇いていたので、とされた実をひとつ拾えば軽く手巾で拭ってそのままガブリ。 蕩けるような表情を浮かべたが、当然それだけで満たされるはずもなく]
(22) 2020/06/07(Sun) 22時頃
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― 林檎の木の下で ―
[薫り高い焼き林檎の誘惑]
ぉぅ。
[串がオニの爪なのは仕方ない。 だがしかし、この構図は。 僅かに震えながら、忙しなく辺りをキョロキョロと見回して]
ぇぇぃ、儘よっ。
[相手が声に出さないでくれたのを幸いとして、あーん、とは声に出さず。 小さく呟くと、勢いよく熟れた果実にかぶりついた。その結果]
ぁぅっ!
[慌てたことで、最前の忠告は頭から飛んでいて。 熱い汁に教われて目を白黒させながら口パクする羽目になった]
(23) 2020/06/07(Sun) 22時頃
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公安部 カガは、メモを貼った。
2020/06/07(Sun) 22時頃
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ぅぅ。
[差し込まれた爪には流石に一瞬硬直して。 呆れ口調に上目遣いとなるものの、単なる早とちりというか考えすぎの可能性もあるので小さく唸るに留めた。 躊躇いがちにそっと舌を動かして目を瞑る]
(30) 2020/06/07(Sun) 22時半頃
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ン。
[ヒヤリとした甘さが心地よくて。 火傷が消えた後も少しの間、その感触を追いかけてしまう]
(-41) 2020/06/07(Sun) 22時半頃
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……助かった、よ。 あと、美味かった。
[一通り落ち着くと、指を押し出すようにして口を離し。 ガックリと脱力しながら感謝を伝えた*]
(31) 2020/06/07(Sun) 22時半頃
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………………。
[実に正論な意見に詰まり。 続く言葉には、上目遣いの中に抗議の色を差し挟むしか出来なかった。 まっとうな意見の通りなら悪いのは自分の方じゃないかとか。可愛いってのはやめてくれとか。言葉にならないけれど通じてないとも思えはしなくて]
……刻は、優しいけど、意地悪だ。
[拗ねても相手を喜ばせるだけと思っても。 この状況で感情を隠しきれるほど器用にはなれなかった]
(-42) 2020/06/07(Sun) 22時半頃
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[ついその指の動き>>32を目で追ってしまって。 また少々落ち着かない気分になったが]
……いらない。 でも少し休ませては貰う。
[楽しげに誘ってくるオニの仕草に酷くなる脱力感を気合で押し退け。拳一つ分の隙間を空けて隣に座ると、林檎の木に寄りかかって目を閉じた。 一応は平和な一時、ともすれば転寝しそうにもなりながら*]
(34) 2020/06/07(Sun) 23時頃
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[まったくだ、とは声にこそせず。 大いに揺らされた男は狸寝入りの態で、静かな声を聞く]
……。
[チラリと片眼を開いて窺えば、鋭い爪が光っていて。 ヒヤリとしたものを感じなくはなかった。しかし]
……人間も人間を殺すことはあるし。
[僅かな語尾の揺れに対し、今度は此方が淡々と告げる。 この手で誰かの命を奪ったことはないから、綺麗事でしかないのかもしれない。それでも]
刻は、戦が当たり前の時代に、人が願い望んだから戦ったんだろう? 大事なものを欠いてまでその願いを叶え続けて。 今もずっと。
[千年の孤独と戦っている]
(-58) 2020/06/08(Mon) 00時頃
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恐ろしいのは、人間の方かもね。 少なくとも刻よりは。
[鬼の全てを、その何たるかを知りはしないけれど、と]
だから、怖くはないよ。
[拳一つの隙間を埋め、そっと刻の膝に手を置いた*]
(-59) 2020/06/08(Mon) 00時頃
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そうなんだ。 ちゃんと分かってる人だったのか。
[主という人物の話を聞き、肩の力が抜けた。 人間の方が恐ろしいかもと言いながら、どそれだけであって欲しくもないというエゴ。それが解消された安堵と。 きっと願われるまま世を去ってしまっただろう刻が、今ここにある喜びと。 二つが混じりあい、心震えて瞼を下ろす]
(-78) 2020/06/08(Mon) 01時頃
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うん。
[感謝しているという刻に、目を閉じたまま小さく頷き。 続いた問いに顔を向けるより早く。 重なる手と、届くもう一つの温もりに動きを止めて]
分かった。 約束するよ。
[穏やかに微笑んだ*]
(-79) 2020/06/08(Mon) 01時頃
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[目を閉じたまま微笑んで、時の流れに身を任せ。 名を呼ばれて>>54開いた瞳は誰の姿も映さない。 見えたのは、鈍く光る金色の、何か。>>#0]
こ……
[胸元で乾いた音が響き、黒い霧に包まれる。 呟きかけた声も呑み込まれて]
……こは?
(55) 2020/06/08(Mon) 02時頃
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[振り返ると、誰かと手が繋がっている。
――――否。
『つかまっている』]
(56) 2020/06/08(Mon) 02時頃
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[掴まれている手の力はそこまで強くない。 動きを止めているのは何故か。角を気にしている? いやそんなのどうでもいい。
逃げなければ]
鬼っ!?
[力強く手を振り払い、隣の木まで距離を取って、一角の鬼を睨み付ける。 一目散に逃げ出したいところだが、まだそれは出来なくて。 低い姿勢で身構えながら、相手の隙を探した**]
(57) 2020/06/08(Mon) 02時頃
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公安部 カガは、メモを貼った。
2020/06/08(Mon) 02時頃
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/* リアルでも腕捕まってましたなんて。
焦ったら即気付けるレベルのミスが。 >>56 誤:振り返ると→正:振り向くと >>57 誤:一角の→正:片角の 通じる範囲かもですが、可能なら脳内修正お願いします。
それにしても美味しいタイミング。 流石の流れかな! おやすみなさい。
(-88) 2020/06/08(Mon) 02時頃
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[目隠しにより表情は窺えず。>>58 何か呟くような言葉は空いた距離に散らされる]
余計、てな。
[強き意識で発せられる言葉は威を伴って。>>59 気圧されぬよう、絞り出した声は半ば掠れていた]
(67) 2020/06/08(Mon) 22時頃
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[思いやりに満ちた言葉も。 自分の何を知られているのかと思えば、 恐怖を煽る一因ともなり]
(-94) 2020/06/08(Mon) 22時頃
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[一転して凪いだ声にも、緊張は緩められない。>>60 寧ろ落差に戸惑い、不安が膨れ上がってしまう]
なに、を?
[一般人の護身術がどこまで鬼に通用するものか。 思い出せなくても、容易に抱き止められた事実は体が覚えていて。言葉通りに動かない、というよりは動けない]
(68) 2020/06/08(Mon) 22時頃
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[泣きたいほどに、胸が苦しい]
(-95) 2020/06/08(Mon) 22時頃
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どう、して。
[教えたつもりのない名を呼ばれ、ビクリと肩を震わせる。 浮かべられた微笑は強者の余裕の証のようで。>>61 じり、と一歩後退った*]
(69) 2020/06/08(Mon) 22時頃
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公安部 カガは、メモを貼った。
2020/06/08(Mon) 22時頃
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[困り顔の鬼に、眉根を寄せた。>>77]
何度でも?
[微妙に違えて繰り返す。 心の内が熱くなり、直後、纏わる霧に冷やされる]
思い出す……
[考えようとしても、頭の中に霧が広がる]
(87) 2020/06/08(Mon) 23時半頃
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『二度と近づくな』 『忘れろ』 『思い出すな』
[霧の呪と、過去のまじないが絡み合う]
『恐れよ』 『怖れよ』 『畏れよ』
[何を?誰を?どうして? 分からないことが、恐い。 分からなくなってしまったことが、哀しい]
(88) 2020/06/08(Mon) 23時半頃
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あっ。
[ゆるりと踏み出された一歩は追い詰める気配でなく。>>78 逃げるには好機と見えすぎて。 反射的に踵を返して木々の間へ駆け込んだ]
(89) 2020/06/08(Mon) 23時半頃
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― 森の中 ―
[けれど一目散には逃げられない]
(―――― オニサン コチラ)
[パチリと小枝を踏んでは、土の窪みに躓きかけては。 気になって、何度も何度も振り返る*]
(90) 2020/06/08(Mon) 23時半頃
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公安部 カガは、メモを貼った。
2020/06/08(Mon) 23時半頃
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― 森の中 ―
[追いかけてくる足音。>>93 つかまってはいけないのだと、足が完全に止まってしまうこともないままに]
ひ!?
[鬼火に驚き、足を早める。>>95 それが己の身を守ってくれているとは知らず。 前に迫った大木を、右回りで迂回しようと足元を蹴った*]
(99) 2020/06/09(Tue) 00時頃
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[鬼の気遣う声がする]
子供じゃねぇんだから。
[返すつもりでもなく呟きながら足を動かす]
(-110) 2020/06/09(Tue) 00時頃
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/* フィルター残りに気付けないことが多くてですね。 確認してみて良かった(汗
(-111) 2020/06/09(Tue) 00時頃
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― 回想 ―
ほんとう……? 刻がまもってくれる?
[嘘だと思ったわけではなく、思いがけない言葉に念を押すように。 オニの服をギュッと握って顔を上げた]
わぁ、きれい。 あれ、これって刻のツノとおんなじ?
[掌の上でキラキラと輝く不思議な欠片を、夕陽に翳して眺めた後]
(-112) 2020/06/09(Tue) 00時半頃
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ありがとう……たいせつにする。
[大切で大切で大切だったから。 それは祖母から貰ったお守り袋の中に一緒に仕舞っておくことにした。 元々入っていたお守りは『悪しきものを遠ざける』為のもの。だから、優しく強いオニは、対象になるはずが、なかったのだ]
(-113) 2020/06/09(Tue) 00時半頃
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― 回想 ―
目かくしおに。たのしいけど。 まだかえりたくないな。
[オニの服からようやく手を離せるようになり。空を見上げた子供はそんなことを言い出した]
だって、かえってもつまんない。 みんないそがしくて。 ぼく、おてつだいもあまりできないから。
[邪険にまではされない。けれど。 一番優しい祖母ですらずっと傍には居てくれず。熱で眠れない時もひとりぼっち。 とはいえ、祖父母を嫌っている訳でもなく。心配かけてるかも、という心苦しさも同時にありはしたのだった*]
(-114) 2020/06/09(Tue) 00時半頃
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っとに、調子狂う…!
[笑みの気配と『約束』の言葉に唇を噛んだ。 気になるのに、深く考えることが出来ない]
(-127) 2020/06/09(Tue) 01時頃
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わぁっ。
[上から降ってきた声に驚き、足を滑らせた。>>107 何だこのデジャヴュ、と思いながら顔は上に向け、声の主の姿を探す]
なんだよ、それ。 寂しくなんか……
[反論しかけて語尾が萎む。 ここ最近、なくしたものが多すぎて、気づかぬ振りをしてきたけれど。 正面から虚勢を張って否定できるほど、立ち直れてもいなかった*]
(114) 2020/06/09(Tue) 01時頃
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― 回想 ―
やだ! ぼく、刻とはなれるの、やだっ!
[諭す言葉に、生まれて初めての癇癪を起こし。今度は服の端でなく、体そのものにしがみついて泣き出した。 けれど、刻も共に居たいのだと、同じに我慢するのだと説得され、どうにか泣き叫ぶのだけは止まった。しがみついたまま、ひっくひっくと嗚咽を漏らしていたが]
ほんとに? よんだら、来てくれる?
[まだ顔は押し付けたまま、念押しするように問いかけた*]
(-129) 2020/06/09(Tue) 01時半頃
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[姿現し、伸びてくる手。>>117
指先が触れ合って。 反射的に、こちらから、握る]
……え?
[切なる願いを叶えたいと思えど、喉元で何かが邪魔をする。 軽く首を振って払おうとすれば、髪から別の何かが零れてきた。 細かな、紫紺の、美しい]
ちょっ……
[大きく瞳を見開いた*]
待ってくれ!!
(118) 2020/06/09(Tue) 01時半頃
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[もしも願いがかなうなら――――]
(-136) 2020/06/09(Tue) 02時頃
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― 回想 ―
おむかえにきてもらったら。 ずっといっしょにいられる?
[子供らしい我儘で、願いを素直に口にする]
ずっといっしょにいるためには。 どうしたらいい? どうなったらいい? ぼく、なんでもするよ。
[体弱くともそれなりに恵まれた環境で育ち。 苦労を知らない子供は、己の願望に忠実だった。 どんなことでも出来る、どんなものにもなってみせると、言い放ってしまえるくらいに*]
(-137) 2020/06/09(Tue) 02時頃
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公安部 カガは、メモを貼った。
2020/06/09(Tue) 02時半頃
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― 回想 ―
[イヤイヤ、としがみついたまま首を振っていたが、頭を撫でられている内に力が抜けた。 慣れないことをして体力が削れたという部分もあったけれど。一番の理由は、その言の葉に込められた祈りが染み込んできたからだった]
……うん。 もっと元気にならないと、だめなんだよね。
[父母から引き離された時にも言った、自分を納得させるための言葉を紡いで。 ポロポロと雫を溢しながら、長身の影を見上げた]
きっと……?
(-145) 2020/06/09(Tue) 20時半頃
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― 森の中 ―
待ってくれ。 俺は。俺はまだ。
[頭の中に立ち籠める黒い霧を払おうと、強く首を振った。 望んでも掴めない答えに唇を噛む]
(124) 2020/06/09(Tue) 20時半頃
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[…の笑顔を見たい]
[…と離れたくない]
[…と共に過ごしたい]
[…の目を見て話したい]
[…の名前を呼びたい]
(-146) 2020/06/09(Tue) 20時半頃
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[泡のように浮かぶ幾つもの望み]
[けれど、一つだけなら、というならば―――――]
(-147) 2020/06/09(Tue) 21時頃
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今度こそ、いつまでも。
(-148) 2020/06/09(Tue) 21時頃
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[自分は…に守ってもらった。 …の想いは、常に傍にあった。
健やかに成長することが出来るようになって。 人の輪の中に入ることが出来るようになって。
約束したことを忘れてしまったのに。 ずっと忘れないでいてもらえて。 それでもいいと笑ってくれて。
分からなくても、嬉しくて]
(-149) 2020/06/09(Tue) 21時頃
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[でも、…は?
会えて嬉しいのは同じなのに。 それだけで、おしまいだなんて]
(-150) 2020/06/09(Tue) 21時頃
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絶対に、嫌だ。
[息が詰まって視界が暗くなる。 染み込んでくるのは筆舌に尽くしがたい恐怖]
(125) 2020/06/09(Tue) 21時頃
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[けれどその霧の向こう側には]
いやだ。
[忘れてしまったことへの怒りと悔悟がある]
(-151) 2020/06/09(Tue) 21時頃
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やくそく、したんだ。
[今度は待たせないと]
やっと、思い出せたんだから。
[二度も手放してなるものかと。 圧し負けぬように、死力を尽くして手を伸ばし]
(-152) 2020/06/09(Tue) 21時頃
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[握った手を引き寄せる。 腕を伸ばし抱きつくようにして。 そのまま、大きく育った身体で囲い込もうと力を籠め]
……… 刻 ………
[全身を震わせながら、その名を呼ぶ*]
(126) 2020/06/09(Tue) 21時頃
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公安部 カガは、メモを貼った。
2020/06/09(Tue) 21時半頃
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[ずっと心に虚があった。 祖父は孫の為を思ってこそ記憶を封じてくれたが。 唯一度の邂逅で子供は既に選んでいたから。
だから人の輪の中にいても落ち着かず。 人との距離を測り損ねることばかりで。
けれど、きっと]
(153) 2020/06/09(Tue) 23時半頃
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…………みつけたよ。
(-165) 2020/06/09(Tue) 23時半頃
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[もう離さない。決意を籠めて抱きしめる]
……そう、だな。
[あの日と彼我は入れ替わり。 けれど触れ合う喜びは変わらず]
うん。やっと。 間に合った……。
[約束通りに。 心が削れ擦り切れてしまう前に。 伝えることが出来る]
(154) 2020/06/09(Tue) 23時半頃
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[望んでいた言葉に、震えが止まらない]
(-166) 2020/06/09(Tue) 23時半頃
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刻がいい。 刻の傍に居たい。
(155) 2020/06/09(Tue) 23時半頃
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ずっと。
(-167) 2020/06/09(Tue) 23時半頃
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[待たせ続けていた分まで。 深く深く、唇を重ね合わせた*]
(156) 2020/06/10(Wed) 00時頃
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[声には出さず、笑う] [じゃあ、次は何をしよう?*]
(-168) 2020/06/10(Wed) 00時頃
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