― 森の中 ―
[兎の呪は、ひとの世で生き辛くする事で妖の側に寄せるもの。
それは同時に、他の妖を寄せる事にもなるが。
呪いは同時にそれらからの護りともなるため、直接的な接触には至らない、という事もあり得るもの……というのは、余談として]
まあ、確かにな。
[このくらいは、という言葉にさらりと返している辺り、少しずつ余裕は戻っているといえるか。
兎姿のまま実を齧りつつ、ふと聞こえてきた声>>9に耳を揺らした]
夕餉の前に呼ばれたか。
……これでは足らぬというなら、魚でも探すか?
[さすがに獣をさがしてどうこう、というのは手に余る。
ならば、とこんな提案を返す]
さすがに、餅を搗いてやる、というわけには行かぬからなぁ。
[冗談めかした口調で言いつつ、ゆら、とまた耳が揺れた。**]
(10) 2020/06/07(Sun) 01時半頃