[望は柔らかく手を握り直し沙羅をソファへと誘うと。
>>148真っ赤になってしまった顔に柔らかく微笑みを。
沙羅と繋いでいた指を離すのに少し時間が掛かったのは。
望がなかなか離そうとできなかったからである。
冷蔵庫の前まで移動してグラスに氷を幾つかと。
其処へ玉露を注ぎては宝箱から見つけ出したように。
わらび餅を小皿に載せて和菓子切と共に盆に載せ。
沙羅の隣へと足取りゆるやかに戻った]
おまちどうさまです……またせてばかりですね。
[望は小さく笑うとまずは玉露が入ったグラスをテーブルの上へ。
沙羅の前へと差し出すと自分の分をその隣へ置いた。
グラスの間にはわらび餅。
きな粉が掛かっており黒蜜は小さな陶器製の瓶に入れていた。
配膳が済めば最後におかわりの入った急須を置いて。
望は自然な様相で沙羅の隣に座った]
(159) 2020/03/31(Tue) 21時半頃