272 【R18RP】十一月と、蝶が奏でる前奏曲
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[聞きたい、と言われた。 だからあたしは一度目を伏せて、 すこしだけ、笑って。
カーテンが揺れて頬に触れる。 その感触が擽ったくて、 カーテンの匂いが、懐かしくて。 大丈夫、まだあたしは「ここ」にいる。]
(235) 2019/11/09(Sat) 15時頃
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未来、未来、あるところに。 25歳になった、高本と、 25歳になった、あたしがいました。
あたしはいつまでたっても 変われないままだったし 高本は、都会に行って、変わってしまった
大成功を収めるんだよ。 高本が生きてる人生は、とても華やか。 少なくとも、周りには、そう見えてた。
…… でも、本当はそうじゃないんだ。
(236) 2019/11/09(Sat) 15時頃
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高本は、あたしのことを、忘れちゃう。 大好きだった食べ物も、草笛の吹き方も、 光魔法かっこいいポーズだって、きっと。 全部、ぜんぶ、忘れちゃうんだ。
あたしは、そんな高本を 変えることも、寄り添うこともできないの ううん、あたしが一歩踏み出せば できたのかもしれないけれど 臆病なあたしはできなかったし、 もう、さよならも交わしてしまった
(237) 2019/11/09(Sat) 15時頃
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あたしに与えられたのはたったの二日。 あたしは高本の未来が、 あたしたちの、未来が、 しあわせになるように、がんばるんだよ
でも、それももう終わり。
明日のあたしも、卒業するときのあたしも、 きっといまのあたしとは、違う誰か。
(238) 2019/11/09(Sat) 15時頃
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だから、「いまのあたし」は 高本の返事は聞けないの
幸せになってねって、 祈ることしかできないのが、もどかしい。
(239) 2019/11/09(Sat) 15時頃
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……………。
(240) 2019/11/09(Sat) 15時頃
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………… なんてね。 そんなこと、あるはずないでしょ? 信じて、って言っても、 信じてもらうほうが、無理だと思う。
[穏やかな笑みは、あははっ、って 年相応の笑いに変わる。]
(241) 2019/11/09(Sat) 15時頃
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ねえ、高本。 高本は、高本だよ。>>0:135 だからずっと、そのままでいてね
[揺れるカーテンの狭間で微笑んで。 これからのあたしと高本に、 あたしたちの未来を、託そうと。]*
(242) 2019/11/09(Sat) 15時頃
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[ あたしだって、ずっと傍にいたいよ。 ]**
(-92) 2019/11/09(Sat) 15時頃
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/* 切ない!! そして、ショッピングモールがだいたい魔境!!
(-93) 2019/11/09(Sat) 15時半頃
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/* すきしかない…… かっこいい
(-94) 2019/11/09(Sat) 15時半頃
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[まどかが話すのは未来の話。 25歳になった俺達の話だった。
なんだかどこか遠くの物語みたいだ。 切なくて、悲しくて、苦しくて、 なのにまどかはいつだって俺を見てて、
ああ、そんな人生だったら思うかもしれないな。 (主演がようやく舞台に上がり、一言)
「過去に戻れるなら戻りたい」 ――ってな]
(243) 2019/11/09(Sat) 16時頃
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[未来のまどかと今日でお別れって言うなら。 返事をしても聞けないっていうなら。 なら、ならさ――。
俺が何か言う前に、「なんてね」なんて。 まどかが言うだろ? それで、ずっとそのままでいてって言うだろ?
だから、俺はようやく動いた体を前に。 つかつかまどかのもとまで歩いてって、 とんっとまどかの肩に手を乗せた]
(244) 2019/11/09(Sat) 16時頃
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……なら、俺は25歳のお前に返事をしに行くよ。 8年待ってやる。
走って行こう。俺は、俺のまま。 まどかのいる未来まで、走っていく。
そこで、今日の返事を必ずするから。 だからそこで、お前は俺を信じて待ってろ。
[どこかの映画でそんな台詞、言ってたよな。 まどかと一緒に見た映画だったな。
そんな事考えながら、 まさか実際に俺が言う事になるなんてな、って。 そう、思いながら笑って]
(245) 2019/11/09(Sat) 16時頃
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[未来のまどかの頭をガシガシ撫でる。 そして俺は俺のままの顔で笑顔を見せて]
変な話だけどさ、信じてやるよ。 まどかの言う事だからな。 ノリと勢いってやつだ!!
[まあ、ノリと勢いで8年返事を待つんだろうが。 その時俺はどんな大人になってるんだろうか? まどかは、どんな大人なんだろうか?
分からない、分からないけれど――]
(246) 2019/11/09(Sat) 16時頃
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[まさか、告白の返事を8年先まで待つ事になるとは。 俺は恋愛とかよく分からない、 ここで軽く返事をしていいのかと迷ってた。 人生ノリと勢いだけど、恋愛は慎重になるべき! って、俺的に思うわけだし。
でも、でも、未来のまどかとはこれでお別れだろ?
なら、今分かってる気持ちだけでも。 まどかに伝えておくべきだろうなと思った]
まどか、あのさ――……、
[ふわりとカーテンが揺れて。 窓辺の二人を世界から遮断する。**]
(247) 2019/11/09(Sat) 16時頃
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これからも、ずっと傍にいてくれよ? 俺の帰る場所は、 ずっとまどかの傍だと思ってるから。
[――あれ? これプロポーズっぽくね? とは思ったけど。 これが正直な今の俺の気持ちだからな。
そのままおずおずと、 まどかの額に軽く唇を重ねてキスを。
さようなら、未来のまどか。 そしてまたお前に会いに走って行こう。**]
(-95) 2019/11/09(Sat) 16時頃
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/* み、未来で待ってて…!
は〜〜〜〜さいっっこ〜〜〜〜 たかもとくんこれさ〜〜 これさあ
未来の君が演じたどの人生よりも 不思議でロマンチックでどきどきする物語なのでは…!!?
すきしかない
(-96) 2019/11/09(Sat) 16時半頃
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/* わんムーブごとに騒いでごめんな ワン(いぬ)だけに
うまくないです!いぬだけに!
座布団全部もってって!
(-97) 2019/11/09(Sat) 16時半頃
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[ 一羽の蝶が羽ばたけば 遠い場所で嵐が起きる ]
(248) 2019/11/09(Sat) 17時半頃
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[ さて、遡ることほんの数分前。 俺が君を一人にしたその時のこと。
君は通知を見なかったらしい>>216 俺は?
俺は、見た ]
(249) 2019/11/09(Sat) 17時半頃
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『お前も真名ちゃんの事好きだな』
「当たり前だ」
『僕は昨日振られた』
「だろうな」
『お前なのか』
「そうだよ」
『あり得ない』
「ごめん」
(250) 2019/11/09(Sat) 18時頃
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[ 電話をかけてきたけど、無視した。 至極普通の兄弟喧嘩。 これが最後なんて本当悲しいだろう。
悲しいくらいにいつも通り。
俺と嶺二の二人の会話。 ――大丈夫、嶺二はうまくやってたよ ]
(251) 2019/11/09(Sat) 18時頃
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[ 残念ながら俺には 告白を断ってしまった相手が、 自分勝手に死を選択してしまったなんて そんな凄惨な過去はないから
君みたいに騒めく喧騒が、 最愛の兄の死に結びつくことはないんだ
だからなんにも気にもとめないで 細い君の指にペアリングを通して
戻れない思い出をやきつけるみたいに 柔く微笑んで。 ]
(252) 2019/11/09(Sat) 18時頃
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ピアス見れないのか 残念。 [ 今じゃないのは残念。 ピアスホールないなら当然か。
君の未来は続いてく。 俺の誕生日を一緒に祝って クリスマスプレゼントを交換して
大学がんばろーな、って 至極普通の幼い二人の約束を交わしあう。
これからの未来は俺の知らない世界。 それは――― ]
(253) 2019/11/09(Sat) 18時頃
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[ やがて君の視線がどこか宙を泳ぐように
嶺二のラブレターを受け取ったのか>>225
俺は知ってるみたいに、 知らないからこそ
君へと言葉を紡ぐんだ ]
もうマナは、自分でちゃんと選べるよな ヤな事はちゃんと、嫌だってさ
[ 残酷な言霊だった? ごめんな、俺にはわからない ]
(254) 2019/11/09(Sat) 18時頃
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何を隠そう、お兄さんは 未来から君に逢いにやってきたのです
君が隣にいない未来から、 マナの事が好きだ、って言いにさ。 こうやって恋人みたいになれるなんて 夢にも思ってなかった。
[ 前触れもなく語り始めるのと、 直前に電話してたの、俺だったからかな 携帯が着信を告げたのは同時。
嶺二なのはわかってる。 だから俺は気にせずに、 長く伸ばした綺麗な黒髪に触れて そっと抱き寄せて、触れるだけのキスをする。 ]
(255) 2019/11/09(Sat) 18時頃
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[ 空気読まない誰かが、
飛びおりだ!って声を上げる。
君の中で何かが繋がったとしても 俺は、言葉を続けることをやめなかった ]
(256) 2019/11/09(Sat) 18時頃
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マナ。 だから、俺の未来をマナが選んで。
(257) 2019/11/09(Sat) 18時頃
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[ 「もしも」はああみえて必然なんだ。 俺の大切なものはいつだって欠けてる。
俺達はみんな嘘吐きだ。
俺の大切なお兄様は 俺の欲しいものを全部持っていく。
俺が君を好きになるのだって あいつほんとはわかってたんだ
君が過去に縛られてたのと同じように 、 俺も ]
(258) 2019/11/09(Sat) 18時半頃
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