263 ― 地球からの手紙 ―
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時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
ヨーランダが無残な姿で発見された。
噂は現実だった。血塗られた定めに従う魔物“人狼”は、確かにこの中にいるのだ。
非力な人間が人狼に対抗するため、村人たちは一つのルールを定めた。投票により怪しい者を処刑していこうと。罪のない者を処刑してしまう事もあるだろうが、それも村のためにはやむを得ないと……。
現在の生存者は、カミジャー、ケトゥートゥ、D.バルベルデ、ミタシュ、ショコラ、ヘザー、イワノフ、ソランジュ、アーサー、ンゴティエク、ヒイラギの11名。
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[しーさーは太陽を見上げた。
誰が受け取るのだろうか。 ヘザー[[who]]が認めた想いを、]
(0) 2019/04/19(Fri) 00時頃
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[あるいは誰かの願いは、ンゴティエク[[who]]に届くだろうか。
名も知らぬ、顔も朧げなこの世界の人々を想う]
(1) 2019/04/19(Fri) 00時頃
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/* あ、落ちれたw
かなり理想的だにゃあ……(休みの日にロルぶん回せるかもという意味で) 今日のデフォはガクことヒイラギくんでした
(-0) 2019/04/19(Fri) 00時頃
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― 猫の事務所 ―
[紙袋を口に咥えて、しゅたっと窓枠へ参上。 机の上にそれを置くと、また入口の札を「在室中」に戻しておく。 猫の出入りには使わない扉。主に人間の客向けの案内である。
買ってきた封筒とシールを出し、ぴーっと口で開封する。 箱にセットしてある紙は4つに折ると封筒に入りそうだなと確認してから、再び箱へと向かった。]
……そういえば、正確な住所は聞いていないが…… まあ、小さなところと聞いているから、そこに送れば気付くだろう。きっと。
[本人が今もそこにいるとも限らない。 思い出の中に近況を語り掛けるような手紙なのだから、書くだけでも意義があるのかもしれないな。などと感慨を抱きつつ。 まずは小さな紙片に住所を印刷して、ぺたりと封筒に張りつけた。]
(2) 2019/04/19(Fri) 18時半頃
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[空色のラインが入ったシンプルな便箋。 端にはパイプや懐中時計のイラストが印刷されている。]
親愛なる発明家殿。
友よ、息災だろうか。 アーサーである。 東の街にいた饒舌な猫だ。
以前、吾輩のようなぴんとした耳を持つものがいるところから来た、と話していたのを覚えている。君はいいところだと話していたな。 吾輩の推理力をもってそこに送ってみたが、もしかしたらこれは宛先不明になるかもしれない。もしこれを読んでいる者が、風来の発明家の居所を知っていたらこの手紙を届けてもらえると嬉しい。
そして友よ。いきなりの手紙に驚いているかもしれない。 つい昨日、吾輩は"たいぷにゃいたー"なる機械を借り受け、この手紙を書いている。 君の作った発明品とやらに似ている気がして、すぐに気に入った。 何やら前足と尻尾で押したりなぞったりする機械で、書いた文はこうやって紙に印刷することもできる。 手書き、という訳ではないが吾輩の手によるものと言えるだろう。こんなこともできるようになるなんて、技術の進化スピードは速いな。
(-1) 2019/04/19(Fri) 18時半頃
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こういう機械に巡り合えたのも、君に漢字を教わったからだ。 君が街にいたのは短い期間ではあったが、吾輩は大いに刺激を受けた。 数年経っても君との会話を思い出す。改めて感謝を伝えたい。
今も元気で好きな発明を続けているなら、それだけで吾輩は嬉しい。 もしまた街に寄ることがあれば連絡してくれ。
三毛猫探偵社 代表:アーサー・カーククリフ ***-*****-**** ■■街■■■辻■■■-■■■ 385-101
(便箋の右下に、蒼い肉球がスタンプされている。)
(-2) 2019/04/19(Fri) 18時半頃
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[書き終えた手紙は薄い青の封筒に入れて、茶色の肉球柄シールを貼って封を施した。 蝋でシールするのもやや憧れがあったが、やっぱり熱そうなのでやめておく。
切手もネコ柄のものを店主に選んでもらったので、ちょいちょいと水入れにつけて貼りつける。]
これでよし、だな。
[出来上がったものを満足そうに眺めると、ヒゲをぴんっと伸ばして封筒を咥えた。 それだけを持ってまた窓へ。ポストはすぐ近所にあるから、不在の札をかけるまでもないだろう。]**
(3) 2019/04/19(Fri) 19時頃
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/* こんなかんじに、手紙ぽいぽいしていく感じで、いいんだよね……? 過去村は読んだけど、ソロル村だしまだお手紙きてないから、感じが掴めてなくてどきどきする。
(-3) 2019/04/19(Fri) 19時頃
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[きょうは あめがふてました。 ちょとさむくて ぬねるのいやだし けとぅーとぅはおうちのなかにいます。]
ごはん どしよな?
[きょうのごはんは どしよなおもてたとき ほんだなから べしょんて おちてきました。 みたことないほんは むしさんがばーんて かかねてて けとーぅとぅでも よめるもじおおきく かいてます。]
はら ぺ こ あお めし
[そうです けとーとうも はらぺこねす。]
(4) 2019/04/19(Fri) 19時頃
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[にちようび うまれて。 げつようび りんごたべました。 にちようびも げつようびも けとぅーとのとこにはないくて よくわからなかたけど あおむしはごはんたべねたので よかたなと けとぅーとはおもいました。 でもほんがぼろぼろで そこいがいちゃんとよめませんでした。
ぼろぼろのぺーじめくてると てがぺたぺたして なんでなおもて よくみると ちがうもじ いぱいかかねてるとこありました。 さいしょはきしゃないな おもてたですが よくみたらやぱり もじだなおもて いぱいのせんぐしゃぐしゃで よめないもじだたので おとなに ききにいきました。]
(5) 2019/04/19(Fri) 19時頃
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はじめまして。 ちぎれる。 なにものなのか。 うらやましい。
[けとうーとは そねくらいしかよめなかたけど おとなによんでもらたら とてもとても むずかしことで どしよなておもたのけど おとなが おはなしきかせてかいてるよ ていたので むずかしほんに おへんじかいたら きっとぶわわがもててくれるから けとぅとーーはかいてみよなて おもいます。]
(6) 2019/04/19(Fri) 19時頃
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【おてまる】
けぅとーとのおへんじねす。 ほんのもじ みました。
けとぅーとたちは ここにいます。 どやてうまねる どやてふえるへる おとなもしりません。 ちぎねません。
`/ランヅЧ は ぺたぺたなおもいました。 ちぎねるすごいおもいます。 `/ランヅЧちぎねても `/ランヅЧなら ほんとの`/ランジЧ もしかしたら けとーーぅとのとこにも いるかもです。 さがしてみよ おもいます。
(-4) 2019/04/19(Fri) 19時半頃
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―水底の館―
やあ、出立前に受けとれて良かった。
[空駆ける紳士からの便りを、いそいそと開封する。 昼空に輝く雲色の紙が、水を弾いている。 その上に綴られている、夜の星空色の文字。
彼と奥方が、ここを訪ねてくれたときのことが懐かしい。 ふたりとも未知の世界を楽しむことが上手で、話題が豊富で、もてなすどころかこちらが素晴らしい時間を過ごさせてもらったように思う]
……そうだね、二人で。
[大切な人との美しい思い出の中に、この水底が加わっている。 それは、亡き人を思う寂しさを、いくらかは慰めるものだった]
(7) 2019/04/19(Fri) 19時半頃
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ごたごたが片付いてからゆっくり返事をしたいところだけど、いつ戻れるかわからないからなあ……。
[悩ましげに触角を揺らしてから、やはり机に向かうことにした*]
(8) 2019/04/19(Fri) 19時半頃
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むずかし おはなしできないけど けとぅーとぅは おはなしすきねす。
だから `ノランヅЧみつけて いぱいおはなし できたらいいなおもてます。
力┣” なにか おはなしききたいねす。
(-5) 2019/04/19(Fri) 19時半頃
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空翔ける船の艇長へ
返信をありがとう。元気に飛んでいるようで安心したよ。 ここにもいろいろな「ヒト」がいるけれど、宇宙はもっと広いものだね。 水の底にいながらにして、遠い星の話が聞けるなんて、贅沢きわまりないよ。
宇宙魚!そいつが私の大切な友人を丸呑みにしなくて、何よりだ。 以前書物で読んだときにも大きさを想像してみたことがあるけれど、なんだか漠然としてしまう。 ヒトの想像力は無限だと思っているけど、実際には想像の限界なんて簡単に超えられてしまうものだね。 話を聞いて、書物を読んで、想像力の枠を広げようとはしているのだけど。 大きな大きな魚が悠然と泳いでいる様を、頑張って思い浮かべられるようにしてみよう。
(-6) 2019/04/19(Fri) 19時半頃
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さて、それはそれとして、百聞は一見に如かずという言葉もある。 きみと奥方がまだ知らない季節の水底を、ぜひ経験しに来てほしい。 なるべく近いうちに、と言いたいところだけど、残念ながら、所用でしばらく領地を離れるんだ。 出立前にこの手紙を出せて良かったよ。 落ち着いたら、必ずまた連絡する。 次に会えるのを、心から楽しみにしているよ。
水底の領主より
(-7) 2019/04/19(Fri) 19時半頃
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[たくさん もじかいたけど ちゃんとつたわるかな わかりません。
にまいのさくらのはぱに かいたおてまるを あおむしのほん はさみました。 きっとあおむしが たべるまえに ぶわわがこっそりもててくれるて おもいます。]
(-8) 2019/04/19(Fri) 19時半頃
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[きょうはあめがふてます。 ぶわわもたいへんなて けとぅーとおもいます。]
ありがと、ぶわわ。
[ぶわわはねてるかも はしてないかもだけど ぶわわはぬねない かもだけど きっときょうも おてまるおとどけしてくれるだろなて けとぅーとぅは おもてます。]
(9) 2019/04/19(Fri) 19時半頃
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よし さがしてみよな。
[おてまるかいたので けとーーぅとっは ちぎれたものさがしに おそとにいきます。 おおきいぼうし あたまからかぶて。 さむないようにたくさん ふくきて。]
おるかー?
[はぱのうらがわ おはなのすきま ちぎれたものさがしてみます。]**
(10) 2019/04/19(Fri) 19時半頃
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ううん、と? これは、何だろう。
[他の手紙に絡みついた、一見海草のようにも見える何か。 ゆっくりつまみ上げてみた手触りは、人工的に作られた素材に思える。 よく見ると、何かで引っ掻いたような跡がいくつもついている]
……いや、これ、字かな。 何か、書いてある。
[誰ともわからぬ相手からの、不思議なメッセージ。 いささか苦労しながら、内容を読み取った]
(11) 2019/04/19(Fri) 19時半頃
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ううん、さて。 これは。
[この「手紙」が何故、自分の元へ届いたのか。 ただの間違いでも無いように思えて、意味を考える。
考えながら、ペンに手を伸ばした*]
(12) 2019/04/19(Fri) 19時半頃
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見知らぬ君へ
君の手紙は、君の神様ではない私のところへ届いたようだ。 でも、もし、私にこれを届けたのが君の神様なら、私が返事を書いてもいいのかな。
君の望む「こえ」は、どんなものだろう。 君の心を誰かに伝える手段が「こえ」ならば、君の綴る文字は、手紙は、もう君の「こえ」だ。
この世界には、いろいろなヒトがいる。 体の温度で喜びを伝えるヒト。触角の色で愛を伝えるヒト。 空気を振動させる「音」を使って、心を伝えるヒトもいる。
君が伝えたい誰かに、君の心が伝わるのなら、いろいろな「こえ」があるのだと、私は思う。
(-9) 2019/04/19(Fri) 19時半頃
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君の神様を私は知らないから、私は私の神様にお祈りしよう。 君が、君の望む「こえ」を得られるように。
ああ、祈るというのは不思議なことだね。 触角の色も変えず、喉を振動させることもしない。 心に強く思い浮かべた願いが神様に伝わると、私たちは信じている。
もしかしたら、君にとっては走ることが、神様への祈りなのかな。
どうか、走ることが苦しくないように。 君が、君自身の「こえ」に辿り着けるように。 私は祈っているよ。
君の言葉を受け取った者より
(-10) 2019/04/19(Fri) 19時半頃
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[お出かけして戻ってきたらお手紙がありました。 ボクの部屋の机の上に置いてあるお手紙。 不思議と誰か侵入したんじゃないかとか。 怖いとか全然思わなくて。]
わあ、お返事! 本当に届いたんだ!?
[驚きと喜びしかありません。 ボクは手紙をそっと手に取って胸に抱えます。 ドキドキしすぎてすぐに封を開けられなくて。]
えへへ、ボクにもちゃんとお手紙くるんだぁ。
[ベッドにころんと転がって。 何度も何度も封筒を眺めました。]
(13) 2019/04/19(Fri) 20時頃
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[お返事はゆっくり書こう。 今日はこの後、姉さまとクッキーを作る約束があるし。 でもその前にちょっとだけ中身を読んだら。]
お、おとなだぁ。 むずかしいよぉ、どうしよ……?
[ボクにはちょっと難しくて困っちゃいました。 ううん、と悩んでいたら姉さまとの約束の時間に遅れて。 目一杯怒られちゃいました*]
(14) 2019/04/19(Fri) 20時頃
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[可愛らしいラッピングバッグの中に水色の手紙。 一緒に手作りクッキーが入っている。]
(-11) 2019/04/19(Fri) 20時頃
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D.バルベルデさんへ
大人になるためには恋だけじゃダメなんですね。 ささやかな冒険ってすてきです。 冒険するような小説を読むのは好きです。 ボクもいつか冒険できる日がくるのかな?
毎日時間がすぎるのがとっても遅いです。 大人になる一歩がすごく遠く感じます。 でもそれでも大人に近づいているんですよね。
姉さまはボクを子供だって言います。 ボクは少しでも姉さまに近づきたくて。 だから早く大人になりたいんだけど。 焦らずに日々を楽しむ事が大切なんですよね。
(-12) 2019/04/19(Fri) 20時頃
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ボクも色々と楽しんでみようと思います。 今日はクッキーを焼きました。 お菓子を作るのは楽しいです。 だから少しおすそ分けしますね。 クッキーも届くといいなぁ。
ショコラより
(-13) 2019/04/19(Fri) 20時頃
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/* あらかわいい クッキーの賞味期限的にもこれは出立前に受け取ったことにしよう(脳内)
(-14) 2019/04/19(Fri) 20時半頃
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[可愛らしいラッピングバッグの中に水色の手紙。 一緒に手作りクッキーが入っている。]
(-15) 2019/04/19(Fri) 20時半頃
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ソランジュさんへ
単細胞? 思考実験? むずかしいです。
武器? 権力? 交渉? 恋は甘くてふわふわしてて。 そして時々苦いものだって思ってました。 なんだかとっても大変なんですね。
子供はいいことなんですか? いろんな体験をした方がいいんですね。 それならボクは恋より冒険がしたいです。 ボクは単細胞というものがよく分からないけど。 実際にこの目で見てみたいです。 きっと恋よりドキドキするんじゃないかなぁって。 そう思います。
(-16) 2019/04/19(Fri) 20時半頃
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ソランジュさんの尊敬するカドというものも見てみたい。 ボクはいろんなものを見てみたい。 でもやっぱり子供は遠くに一人じゃ行けないから。 そういうところはとっても不満です。 ボクはボクに満足してません。
あれ、だったらボクすばらしくない? ソランジュさんに褒められるようなボクになりたいです。 でも一つ満足することはありました。 今日クッキーを焼いたんです。 とっても美味しくできました。 お菓子作りは楽しいです。 たまに失敗しちゃうけど美味しくできたら嬉しいです。 だからクッキーを一緒に送ってみます。 無事に届くと嬉しいな。
ショコラより
(-17) 2019/04/19(Fri) 20時半頃
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[今日もぶらぶら足を揺らして空を見上げて。 ふーさんが呟いたようにここはいつも平和で静かで。
その静寂と、何気ない日常を破ったのは ミタシュにお手紙だよ!と仲間の誰かが持ってきた封書。 急いで開けばそれは少女が書いたお手紙のお返事]
おへんじが!来た!!
[ワクワクしながら読み進めるのを 仲間たちがうしろから前から横からじーっと眺めます。 だってお手紙なんて本当に珍しいんですもの!!
ほら、ひときわ長い影が現れたと思ったら ふーさんも一緒に、覗き込みました。]
(15) 2019/04/19(Fri) 20時半頃
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宇宙船?艇長? 地球以外の、ほし?
[不思議なお手紙です。 森くらいしか知らない少女は 森の外はおろか、地球の外の存在なんて ほとんど、知るよしもないのですから。
お手紙に書かれたいろんな星の姿 そのどれもが魅力的で、こころ踊り、 この森にあるどの「本」よりも冒険に溢れていて。 少女の瞳はきらきらと輝いていたことでしょう。
だけどそれを覗き込んだふーさんは、 なぜだか神妙な顔つきをしているのでした]
(16) 2019/04/19(Fri) 20時半頃
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[手紙に同封されていた一枚の紙。 それは「しゃしん」というものだと、 少女はやっぱり知っていましたが、 実際にそれを見るのは初めてのことでした。 ── それが「絵葉書」だというのは知りません。
真っ白な月、空を飛ぶ車、四角くて灰色い石の塊 青い空は美しいけれど、なぜだか、どこか寂しく
その写真を見て、ますます ふーさんの顔が険しくなるものですから 少女は大きく首を傾げたものでした。
「なんでもないよ。 だけど、それでもまだ緑は残ってる。 まだ、まだ、大丈夫だよ、この国は。」
ふーさんは、神妙な顔のままそう言いました。 ああ、あとそれから ───。]
(17) 2019/04/19(Fri) 20時半頃
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イワノフ・アークさま
本当に お手紙 返ってくると 思わなくて いま すごく どきどきわくわくしています おはなし すごくおもしろかった 私は 森 のことしか 知らないけれど 森よりも 地球よりも もっとたくさんのこと 知ったり 出会えたり する仕事ってすてき まるで 冒険みたいね
イワノフさんの 住んでいるところは あんまり森が ないところ なんですね 石の塊は わたしは見たことがないけれど おともだちが それは ビル だよって 教えてくれました
(-18) 2019/04/19(Fri) 20時半頃
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青い空がきれい だけどすこし淋しそう どうぶつ が 住むところはあるのかな こもれび踏みをして あそぶ場所はあるのかな イワノフさんは ていちょう? さんなので 大人なのでもう こもれび踏みは しないのかもしれません
おともだちがいいました まだ 生きている街を あなたの街を 大切にしてください って
わたしにはそのことばはわからないけど まじめな顔で 付け加えてほしいって言うから おてがみに 一緒に 書いてます
(-19) 2019/04/19(Fri) 20時半頃
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一緒に送った葉っぱは この 森 には たくさんあるけれど そのなかでも とびきりきれいな形だったから イワノフさんに あげようと思いました
ほんとうに おてがみ ありがとう
まごころをこめて ミタシュ
(-20) 2019/04/19(Fri) 20時半頃
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[ふーさんが真面目な顔して呟いた言葉もきっと 一緒に手紙には添えられるのでしょう。
その手紙はきっと、また、 最初のときと同じ紙、同じ文字のかたちで描かれ きっと、また、同じあなたのところに戻るでしょう]*
(18) 2019/04/19(Fri) 20時半頃
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[可愛らしいラッピングバッグの中に水色の手紙。 一緒に手作りクッキーが入っている。]
(-21) 2019/04/19(Fri) 21時半頃
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イワノフさんへ
宇宙に恋ですか!? 恋は女の子にするものだと思ってました。 イワノフさんは宇宙がとっても好きなんですね。 とってもかっこいいなって思います。
実は他の人にもお手紙を出して同じ事を言われました。 同じ事というのはゆっくり大人になりなさいです。 早く大人になりたいってそんなに悪い事ですか? 姉さまはボクの事を子供だってからかうから。 だから早く大人になりたかったんだけど。
きっとイワノフさんが言う通りに ボクもムチュウになれるものに出会えるのかな。 だといいな。
(-22) 2019/04/19(Fri) 21時半頃
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恋に落ちるってよく分からないけど。 気づいたら恋してる事に気づくのかな? 恋は甘くてふわふわしてて時々苦いんだって。 ボクが今日焼いたクッキーは苦くはないけど 甘くてほわほわしてます。 一緒におくってみるので無事に届いたら食べてください。
あと、もしもう一度お返事もらえるなら 宇宙について知りたいです。 宇宙にはやっぱり宇宙人はいますか? このチキュウとは違うものがありますか? ボクはそれが知りたいです。
冒険に憧れるショコラより
(-23) 2019/04/19(Fri) 21時半頃
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[きっとそれは夕方で、 夕焼けの空をふわふわ流れる雲を 少女はじいと見つめておりました]
あ!宇宙船!
[それはきっといるはずもないものなのに 覚えたての言葉を使いたい少女は 空を指さして、そう呟くのです。
だけどそれが本当に、本当に? 望んだ形となって、手元に現れたなら?]
(19) 2019/04/19(Fri) 21時半頃
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[ええきっと本当はそれは宇宙船なんかじゃありません だってその人が乗っているにしてはやたら小さく 最終的には手の上に収まってしまうのですから
不思議な模様の書かれた紙でできた宇宙船。 だけどその端に何か文字のようなものが見えたなら? 少女はきっとそれを開いて見てみるのでした。
まさかそれが本当にお手紙だなんて思わずに!
それでもあの美しい青で描かれた 丁寧な文字とは違う、書き殴られたようなそれに きっと、少女まで頭を捻ってしまうのでしょうね]
(20) 2019/04/19(Fri) 21時半頃
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………それは、やだなあ
[手紙を読み終えた第一声はそれで ぽつりと呟いた一言に添えた表情は そう、まるで昼間のふーさんのようでした
少女はふーさんのことを何も知りません 昔一度 ふーさんはこんなことを言いました 覚えていてくれる誰かがいるのは幸せだ と 待っていてくれる誰かがいるのは幸せだ と
少女は子どもでした。 どんなに大人びていたとしても まだまだ小さな子どもでしたから いやだ、と書くのが正しいのかもわかりません
それでも、一生懸命悩んで、きっとお返事を書くのです]**
(21) 2019/04/19(Fri) 21時半頃
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[きっとあなたのもとに、手紙が届くでしょう
それは「近代世界で使われているような真白な上質紙」。 タイプライターで打ったような規則正しい文字が並びます。 丸みを帯びた書体で綴られているものの、 それは手書きではなく「印刷されたもの」。
まさかそれが「文明すらない森の奥から届いた」なんて 気づく人はいるのでしょうか。
それは、見よう見まねで同じように紙飛行機の形に 不格好で投げてもきっと飛ばないそれが なぜだか、他でもないあなたのところに届くのです
手紙にはこう書かれておりました]
(-24) 2019/04/19(Fri) 21時半頃
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きおくのない だれかさま
自分のこと 大事な人のこと 忘れてしまったらかなしいし さみしい 忘れられても かなしいし さみしい
ともだちがいいました
覚えていてくれるだれかがいることが 幸せ 待っていてくれるだれかがいることが 幸せ
だからきおくのない だれかさまは きっと 幸せなのだとおもいます
(-25) 2019/04/19(Fri) 21時半頃
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もしも きおくのない だれかさんが 覚えていてくれる だれかさんに その幸せを返したいと おもうのならば
思い出してくれたら 覚えていてくれる だれかさんは 幸せになると そうおもいます
(-26) 2019/04/19(Fri) 21時半頃
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だけど 思い出したくない だけど 思い出してもしょうがない と もしも あなたがそう思うのならば
なにか 違うかたちで 幸せを返してあげられたら
きっとみんな幸せになれるのになあって ミタシュは そう 思うのです
(-27) 2019/04/19(Fri) 21時半頃
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/* ふーさんの闇が深すぎて我ながらほほえむ (リアルひとりぼっち惑星※地球内、のふーさん)
そんなふーさんがにゃんこのところに遊びに行ってるの好き ナイス設定ありがとう
(-28) 2019/04/19(Fri) 21時半頃
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ふむ。
[書き上げた手紙は宛先の分かるものは郵便局に持ち込み、残りはさてどうするかと考えている間に消えてしまった。
消えてしまった手紙だけども、相手に届いている事は確信していた。
なんとなく、楽しかった。 手紙を書くのも、受け取るのも。 “手”でやるのは妻の言う通り、楽しいものだ。]
(22) 2019/04/19(Fri) 22時頃
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[今日は紙の本を買ってきた。『世界の恋文』なんて本は届いた手紙に影響したのかもしれない。
それにしても世の人は随分と文才があるものだ。 そして甘い言葉を恋人に囁くものなのだと、他人事ながらなんとなく気恥ずかしくなる。
お菓子なら頭から食べてしまいたいなんて文章を見つけて、すごいもんだと妙な感心をした。
妻へ恋文など送った事はない。 ただ宇宙にいる間は、日誌を書き終え、眠る間際に、妻に数行の通信を毎回送っていた。
『運行に異常なし。今日も良い星空だ。』なんて事実そのままの数行。妻からの返信は同じようにシンプルなものだ。チーズケーキを作った、花が咲いた、知らない鳥が花壇に来た、イワノフの為に手袋を編んでいる。そんな日常の報告。]
(23) 2019/04/19(Fri) 22時頃
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|
[あの際に、一言、甘い言葉を添えたら、妻は喜んでくれたのだろうか。
いくら考えても想像がつかなかった。
甘い言葉を向けられて喜ぶ妻も、甘い言葉を妻に向ける自分も、想像できなかった。]
(24) 2019/04/19(Fri) 22時頃
|
|
[ぼんやりと考え事をしているイワノフの耳に、かたんとかすかな音が響いた。一階。玄関からだ。
覗いてみれば、床の上に封書が落ちていた。 郵便屋経由の消印つきのものもあるが、そうでないものも、ある。本まで置かれていた。 “銀河鉄道の夜”なんて、誰が置いていったのだろう。
自然浮かんだ笑みで封筒や、本を持ち上げ、妻の部屋に向かった。]
(25) 2019/04/19(Fri) 22時頃
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艇長 イワノフは、メモを貼った。
2019/04/19(Fri) 22時頃
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[夫婦共有の住所録に書かれていた、名前の無い住所。 妻の文字で書かれた住所に興味を持って手紙を送ってみたのだが、丁寧な返事が来た。
読むうちに、ふと表情が曇る。 相手はどうやら大変な状態らしい。 その中で過去を辿り、返事をくれたようだ。 有り難い話だ。
返事の中で、妻はそこでも編み物をしていたらしい。“手”でものを作り上げる。あぁ妻だと微笑んだ。
他人の記録の中に妻の姿があるのが、とても嬉しかった。
そして、記憶のないその人が、記録の中を妻を知り、友人の可能性を示してくれたのが、嬉しかった。
お礼を言いたいと思った。ペンを、取る。]
(26) 2019/04/19(Fri) 22時半頃
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[変わらず白い便箋と封筒。インクの色も同じ。 ただ以前の手紙よりも、文字が躍っている。心の赴くまま、急いで書いたような勢いがある。]
ヘザー・ジール殿
大変な中、お返事を有り難う。 心から感謝する。
妻の話を有り難う。妻は数年前に、病でこの世を去っている。貴方から妻の話を聞けてとても嬉しい。私の知らない妻が、誰かの記録の中にいるのが、とても誇らしい。
編み物を教えていると話していた事がある。相手の名前は聞いていなかったが、もしかするとそれが貴方なのかもしれない。 器用な人で、教えがいがあると話していた。 そういう風に笑っていた妻の顔を、声を、まるで目の前にあるように思い出している。
有り難う。貴方に手紙を出してよかった。 友人の言葉も、嬉しかった。 大変な時に何度も手紙を出して申し訳ないが、どうしてもお礼が言いたかったんだ。
イワノフ・アーク
(-29) 2019/04/19(Fri) 22時半頃
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/* 手紙村、やはりエモーーーーショナルが炸裂していいな 略してエモい
(-30) 2019/04/19(Fri) 23時頃
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[手紙と一緒に持ってきた葉に、文字が並んでいるのに気付いた。たどたどしい文字。目を細め、近づけ、離し、眉間に皺を寄せて読む。老眼鏡はまだ使いたくない。 一度コツを掴めば読めた。]
これは、えーと、カーマッキ、か。
[妻の葬儀の時に連絡を取ったきりの友人への手紙は、どうやら届かなかったようだ。別の……文字からして、子ども、だろう。誰かの手に渡り、その子は返事をくれたのだ。]
どなとこ、は、どんな所、かな?
[分かりやすい説明を考える。絵葉書は前の手紙に同封してしまったし、何か子どもでも分かりやすいものはないだろうか。]
それにしても、随分と一生懸命に書いてくれたものだなぁ。
[手紙の誤配は申し訳ないが、この“頑張って”書いた手紙は微笑ましい。 見ながら、同封するものを考えた。]
(27) 2019/04/19(Fri) 23時頃
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[変わらず白い封筒、ブルーブラックのインク。ただし中の便箋は、縁にエンボスでリボンが象られている。せめて可愛らしいものをと選んだ。]
けとっーとぅさま。
てがみを まちがえておくってしまって ごめんなさい。 まちがっているのを おしえてくれて、ありがとう。 わたしのすんでいるまちは あまりはなは さきません。 はいいろのたてものが たくさん ならんでいます。 そらにいくふねのための みなとが あります。
ちずの ○をかいたあたりに あるまちです。 おとうさんや おかあさんに けとっーとぅのすんでいるばしょをきいて どれだけとおくか みてください。
はっぱのおてがみ ほんとうに ありがとう。
[同封されたのは世界地図だ。イワノフは自分の住む街に赤ペンで○をつけた。 葉っぱの手紙はとても珍しくて、手紙をくれた子はきっと遠方に住んでいると思ったのだ。]
(-31) 2019/04/19(Fri) 23時頃
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私もカドさんみたいに冴えきった概念になりたいものです。誰の頭にも思い浮かべられるもの……私が私を探す理由はそんなものです。あるいは寂しいと言い換えられなくもないのでしょうか。絶えず流れて存在するものというのはわざわざ目に止めて認識する必要のないものということです。それが私です。 余剰があるから余計なことを考える、答えのない答えを探せばそれは苦しいのは当たり前のことですね。苦しさを止めるためには静かになれば良い。
もうすぐ私が静かになります。 雨が止むのでクッキーの中に隠れて再び太るまで静かになります。 そうです、もうだいぶ眠いのです。
……。
………………。
(28) 2019/04/19(Fri) 23時頃
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/* イワノフ[[who]]とショコラ[[who]]に手紙を出したい人生だった (じかんがない
(-32) 2019/04/19(Fri) 23時半頃
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[遥か高き天井に描かれる人工の空は今日も快晴で 緩やかに動く雲程度しか変化がなくとも、 その下を通る人々は皆、どこか楽しげだ。
伴侶と、友人と、或いは親子連れで、勿論お一人様も 時折ホログラムのコマーシャルに足を止めながら それぞれが求める場所へと流れてゆく。
休日の昼、母親の使いでショッピングモールへ足を運び 人混みを構成する一人となった少年が向かうのは、 食料品売り場のあるフロアではなくて。]
(29) 2019/04/19(Fri) 23時半頃
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うわ、いっぱいある
[一体どれが良いものなのだろうか。 陳列されたそれらを目に思わず独り言を呟き、 ひょこひょこと棚の前を移動しながら、その全てを眺め倒す。 ────文具売り場の一角、レターセットが並ぶ棚は 脇を通り過ぎる者ばかりで、少年が邪魔になることは無かった。
故に、呟きを喧騒から聞き取った者も 言葉の割には浮かべた表情は楽しげであったことを知る者も ショッピングモールの客達の中には存在しない。]
(30) 2019/04/19(Fri) 23時半頃
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[日常の変化は唐突だった。 枕元の振動に常よりずっと早くに起こされて 驚き、喜び、二度寝が出来なくなった頭で階下へ降り、 早い朝食を取っていると玄関から聞こえた音。
新聞や親宛ての事務的な便りと共に落ちていたそれらは 少年への者と示すものがなくとも、両親に対してもそうで 中身を確認し──絡みついたものを取り除いてから──気づく
その後の反応は、教室で注目を浴びた時と似ている。 “有り得ない”よりも羞恥心が勝るのは患う物を持つ思春期故に。]
(31) 2019/04/19(Fri) 23時半頃
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可愛いほうがいいのかなー……
[一つはとても可愛い封筒と便箋だったから ああ、でも、読む限りではどちらも望まないかも。
現在の少年は落ち着きレターセットの柄を思考する余裕があるが 手紙を読んだ後冷静になるまでにはそれなりの時間が掛かった。 そして、返事を書くという結論を出せたのは 精一杯答えてあげたいと思える手紙が届いたから、それに 何故か自分のメモ書きを送られてしまったらしい誰かが とても真摯に返事をしてくれたからでもある。
中々不可解で結論が出ない事象、ネットでも調べておきたいが “名前も知らない誰かと言葉を交わす”という部分に関しては 自身が電子機器で行っていることとそう変わらない。]
(32) 2019/04/19(Fri) 23時半頃
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[そうして時間を掛けて選ぶことが出来たのなら、 大切に大切に紙袋を抱えて、本来の用事を済ませに急いだ。
食料品の詰まった袋を帰宅を待っていた母親に託せば、 早速部屋に戻り、机に向かいペンを取り思考する ああ、メールの返信も考えなければいけない。 “あの不思議なもの”のことは、 色々と含めてもう少し長く悩もうと思うけれど。
気心の知れた友人が相手なわけでもないのに、何故か楽しい 忙しさが煩わしく無いというのは、心地良い。
数日前、文字のチャットにロマンが無いと感じた少年は 顔も見えない声も聞こえないコミュニケーションに対して とても積極的に変わっていた。]
(33) 2019/04/19(Fri) 23時半頃
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[青い絵の具を混ぜ、薄め、一つ一つ落としたような 淡い色彩で縁取られたレターセット 封筒は端の一部が星型に小さく切り抜かれた作りになっている そして、相手の署名をそのまま宛先に 今度は自分の名前と住所もしっかりと記入した。
殴り書きも塗り潰しも何処にも無い。 出来る限りで、丁寧に綴ったつもりである。]
(-33) 2019/04/19(Fri) 23時半頃
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心優しいあなたへ
とても丁寧なお返事をありがとうございます それ以上に、本当にすみません。 あれを誰かに届けるつもりは無かったんです。
どうして届いてしまったのか、実のところ分かりません。 あのような内容を汚い紙で急に送られてしまって、 ご迷惑をお掛けしたと思います。
その上で真摯に答えて下さった人生の先輩へ もう一度今度はちゃんと手紙を書きたいと思って、 今ペンを握っています。
(-34) 2019/04/19(Fri) 23時半頃
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僕が読んだ限りでは、ですが あなたの奥様への気持ちは恋なのだと感じました。
熱烈だったり、綺麗な言葉で表現していたり そういうものばかりが恋なわけではないと思います。
声が聞きたい、傍にいて欲しい 素朴で、とても切実な気持ちですね。
僕なんかが言っていいこととは思えないのですが、 今からでもあなたが自信を持ってくれたのなら、 きっと奥様も喜ぶのではないでしょうか?
届いてくれますように! 学より
(-35) 2019/04/19(Fri) 23時半頃
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[青い絵の具を混ぜ、薄め、一つ一つ落としたような 淡い色彩で縁取られたレターセット 封筒は端の一部が星型に小さく切り抜かれた作りになっている その穴から「ショコラくんへ」と見えるように細工した。 雑では無いが、女性や子供の丸みは無い文字で手紙は綴られる。]
(-36) 2019/04/19(Fri) 23時半頃
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ショコラくんへ
初めまして、僕は学という名前の高校生です。
不思議なポスト、とても素敵な話ですね 僕は聞いたことがないので、届かなかったらごめんなさい。
可愛くて優しいお姉さんがいて羨ましいです でも、ちょっと大変なこともあるみたいですね。 女の子は繊細で複雑なものらしいですよ。 落ち着いた態度で扱いに気をつけてみたら、 かっこいい子として扱って貰えるかもしれませんね。
さて、恋のことですがまず言えるのは、 お姉さんの言葉は君が恋を知れば必ず理解出来ます。 けれど、恋はしようと思ってするものではありません。 恋というのは気持ちがひとりの存在に強く動くことです 僕も説明が難しいので、例え話をしようと思います。
(-37) 2019/04/19(Fri) 23時半頃
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ショコラくんは、風が強い日に傘を差したことはありますか 最初は大丈夫でもとても強い風が吹いた時、 傘はそれに乗って自分の手から逃げそうになります。 いつそうなるかは分かりませんし、 逃げそうな傘を捕まえているのはとても大変なことです。
つまり、いつ自分が恋をするかなんて分からなくて してしまったら今度は気持ちを制御するのも難しくなるのです。
そう聞くととても面倒に思えるかもしれませんが、 いいものでもあるんですよ。 自分じゃない誰かがとても素敵に思えて、 良いところにいっぱい気づけて、大好きになって 相手にも同じように思ってほしくなるんです。
僕なりに考えて書いてみましたが、 君の参考にならなかったらごめんなさい。
この手紙が君に届きますように 学より
(-38) 2019/04/19(Fri) 23時半頃
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[「あなたが好きです」「この気持ちが伝えられたらいいのに」
君の手元にもどってきた白紙は泥水をかぶったかのように汚れてよれてしまった。 立方体の角部分のインクはボケボケになってまるくなってしまって、余白にはびっちりとできたばかりのシミが付いてしまっている。
そのシミは文字のようにも見える。]
(-39) 2019/04/19(Fri) 23時半頃
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私は憧れに近づくことができず、近づけば憧れのカドをよろよろのよれよれにさせてしまう。それでも同体したくて細く細く自分を沿わします。 もしカドさんが口を利けたら「どうして私をよれよれにさせてまで近寄ってくるのか」と怒鳴るかもしれません。その時私はなんて答えればいい? 「あなたのことを尊敬しているからあなたを傷つけてでもそばにいたかった」 「それは無意味なことだ、私達が一緒にいても繁殖も社会グループも作れやしない」 「それでも私はあなたを尊敬していてどうしても近くで眺めたかったのです」 いっそカドさんが私のことをメチャメチャに怒って嫌ってしまえば踏ん切りもつきましょうがなにせ私とカドさんは住んでいる次元が違うのでコミュニケーションは取れません。
どうして伝えられないのでしょうか。 もしあなたがコミュニケーションに適した身体を持っており、伝えたい相手が同次元の存在ならば、私はあなたがとてもとてもうらやましい。 もしあなたも私と同じだったら……私は私だけじゃないと思い知り、苦しさをなでてやることができるのでしょう。 どちらにしろ、あなたの心が安らかでありますように。 カドを尊敬するソランジュ
(-40) 2019/04/19(Fri) 23時半頃
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[二つ書き上げ、後のほうを眺め少し考える。 自分に届くべきではなかっただろうな、と 彼──合っているのだろうか──が望む感情は持っていても その対象、が。
例えば母親みたいな年齢の人を好きになったとか、 同性の友人に恋をしてしまったとか。 それくらいの差異なら良かったのだろうが。
参考になることを願うしかない。]
(34) 2019/04/19(Fri) 23時半頃
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/* おわぁ、すみません軽いノリでカドの絵とあんな言葉を送ってしまい 間に合わないメール組も本当にすみません
(-41) 2019/04/19(Fri) 23時半頃
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/* >手紙を書くと体積が減って知能レベルが下がり〜 すごい設定……好き……。
(-42) 2019/04/19(Fri) 23時半頃
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/* ( ,,`・ω・´)ンンン?
(-43) 2019/04/19(Fri) 23時半頃
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/* そうだよな好きになるやつがおにゃのことは限らないよな……(いまさら)
(-44) 2019/04/19(Fri) 23時半頃
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[それから暫く、少年は調べものをした 紛失するメモ、宛先の無い手紙。それと“不思議なポスト”について キーワードは思いつく限り駆使したものの、 おとぎ話、都市伝説、関係ないページが多くを占めた。
非現実的現象に確実性はやはり見つけられない しかし、彼には体験した事象がある。 ──全ての引き出しをひっくり返してもあのメモは無かった。
そして、一つの非現実をネットから掬い取り 自分の体験と重ね、行動することにした。]
(35) 2019/04/19(Fri) 23時半頃
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お願いしますパルック様!
[「鍵のついた引き出しにポプリと手紙を入れ パルック様にお願いし、一日決して開かないこと。 そうするとパルック様が手紙を届けてくれるらしい。 何処にでも、住所がなくても。」 ポプリは母親がリビングに飾っていたものを頂戴し、 引き出しの前で両手を合わせ少年は頼み込んだ。
パルック様とやらも眉唾だなどと、彼は知らない。 けれど手紙は届くことも、また同じく。]
(36) 2019/04/19(Fri) 23時半頃
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[銀河鉄道の夜を読み始め、余白の文字に気付く。 本を読むのを一度止めて、文字を追い始める。 やがて懐かしい言い回しに微笑んだ。
この本を読み終えたら返事を書こう、と、心に決めて。
余白の文字と、小説を、ゆっくりと同時に追った。]**
(37) 2019/04/20(Sat) 00時頃
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―水底の館―
うん、仕事で必要なところには連絡済み、と。 私信は、そうだね、転送しなくていいよ。入れ違いになっても大変だし。 戻ってきてから、読ませてもらうことにしよう。
あとは……忘れてることは、ない、かな。
[荷物を確かめて、留守居の者との打ち合わせを終えて。 館の中をぐるりと見渡した]
じゃあ、行ってくるよ。 留守をよろしく。
[遠方の親戚の、力になるために。 しばし、領地を後にする**]
(38) 2019/04/20(Sat) 00時頃
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[ベランダに並ぶ鉢植えには、色とりどりの花が咲いている。 中には太陽の光を受けて、踊るようにゆらゆらと、揺れている花もある。 夫曰く、地球の遠いところで株分けしてもらった花だそうだ。 背中から、花を咲かせる枝を生やした種族が住む地で咲く、“踊る花”。
夫は物書きである。 どこか遠くの場所を舞台にした物語や、詩集。そういうのをメインに世に出している。 だからだろうか、この家には記憶のない私にとってだけではなく、 普通の人の知識にもなさそうな珍しいものがある。探せば手の届くところに。
だがまあベランダで咲いている花は一部を除いて普通の花だ。 どうやら花をこうやって育てることは、私と夫に共通する趣味であったらしい]
(39) 2019/04/20(Sat) 00時頃
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[鉢植えに水をやっていると、ふいに風がぶわっと吹いた。 かさかさ、葉擦れの音がする中、私は思わず目を閉じていた。
再び目を開けると、足元には葉っぱがあった。 鉢植えの花から落ちたのではないのは明白だった。かたちが違うのだから。 拾い上げて眺めてみれば、葉っぱには文字が書いてあった。 ちゃんと読むこともできた]
おて…… まる?
[とは、いったい。 だが、内容を読む限りこれがおてがみの類であろうことはなんとなくわかった。 先日届いた、知らない人からのメールのような]
(40) 2019/04/20(Sat) 00時頃
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[はたはたぱたぱた、としーさーは走る。 ふと見上げたその先に、昨日風に託したのと同じような吹き流しがあった。 それらに文字は刻まれていない。 文字を刻むのは、もっと小さくて、絡まないやつだ、
それには願いを書くのだと、 何故知っているのかは、覚えていないけれど、 それを知っているから、願いごとをかいたのだ]
(41) 2019/04/20(Sat) 00時頃
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[つまりはせっかくおてがみをもらったのだ。 返事をすればきっと相手は喜ぶであろう。
ふと、思い出すことがあった。 この世にはいくつもの不思議があると夫が言っていたこと。
水底に暮らすひとじみた知性を持った生き物、 文明のもたらす光のおおよそ届かない場所で生きる小さき人々、 ―――言葉をどこかからどこかへ届けるふしぎないきもの。
ふしぎないきもの、のことは、夫も見たことはないという。 だが、その痕跡は、 世界を見渡せばあちこちに転がっているらしい]
(42) 2019/04/20(Sat) 00時頃
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[今の私にとっては、存在の確定しないふしぎないきものが本当にいるのか疑うよりも、 顔の見えないどこかの誰かに思いを馳せることの方が重要課題だ。 真新しい便箋に文字を綴り、 咲いたばかりのパンジーや、ビオラの花びらといっしょに封筒の中に収めた]
(43) 2019/04/20(Sat) 00時頃
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[さあ次はメールを書こう 立ち上がった彼は意気揚々と、それを楽しみにしていたのだが 届いた二通を開くより先に、響いたノック音 母親に促され昼食を取りに階段を降りて。]
えっ、今から出掛けるの?
[食事の途中、思わぬことを告げられた。 親戚が関わる事情の為、自分は家にいるとも言えず 一晩泊まることになってしまって。 残念ながらその日、メールを返すことは出来なかった──]*
(44) 2019/04/20(Sat) 00時頃
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けとぅとーぅさんへ
こんにちは。わたしはヘザー・ジールです。 あなたからのおてまるをうけとったのでおへんじをします。
あなたのいるところにもはるがきているのですね。 わたしのいるところにもきています。 とはいえ、さくらをみるには、ちょっととおくまであるいていかないといけないのですが。
はなは、みているとおちつくので、すきです。 わたしのいえにもはなが、たくさんさいています。 きいろっぽいはなは、パンジー。 むらさきいろのはなはビオラといいます。 どちらもはるのはなです。 わたしは、きせつのなかではるがいちばんすきですが、あなたはどうですか?
(-45) 2019/04/20(Sat) 00時頃
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[さて、どうすれば手紙は届くのだろうか。 そのことについて夫は何か言ってたか……言ってなかったような……
結局、ベランダの片隅に封筒を置いて。 家にあった本に書いてあった、 この地球の、私のいる所よりずっと東の方における、 かみさまに祈るためのやり方を再現した。 二回おじぎをして、二回手を打ち鳴らして、 おてがみが届くよう祈りを込めて、もう一度おじぎをしたのだ。
その後、編み物を3時間した後にベランダを見たところ、 封筒はなくなっていた。 風で飛ばされてしまったか――それとも祈りが届いたのかな?]
(45) 2019/04/20(Sat) 00時頃
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迷い人 ヘザーは、メモを貼った。
2019/04/20(Sat) 00時頃
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/* パンジーもビオラも冬にも咲くんですねなんてこったい ナカノヒトの中で春の花的ないめーじがあったばっかりにはわわ
(-46) 2019/04/20(Sat) 00時頃
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