267 【突発】Sanatorium,2880【RP村】
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「 いいえ、寒くありません 寧ろ雪の中はとても心地いいです。 前は…温かいものは好きだったけれど 今は冷えたものしか食べられないんです 」
(-9) 2019/06/11(Tue) 17時頃
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だから、不思議な格好をしたせんせいが 雪の中に横たわっていた僕を見つけたとき、 手の一つも差し伸べてくれない “ 冷たさ ”は 却って安心できることでした。 握りしめた雪の塊を、しゃく……と 果物みたいに頬張って喉の渇きを潤しました。 生きている以上は飢えや渇きがあるのだから、 せんせいをかみさまと呼ばなくて正解でした。
(-10) 2019/06/11(Tue) 17時頃
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[ 季節が一巡りする頃には、 記された文字に時折滲み≠ェ入っていた。 そしてその頃には、彼に何が起きているのか 頁を捲り軌跡を辿るだけの私にも、薄ッすらと 想像出来る程度には症状を把握していた。
…勿論、手記を通して追体験している私が 明らかにそうだと確信出来るわけではなくとも。 ]
(44) 2019/06/11(Tue) 17時頃
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痩せ細る父の看病をしているあいだに、 僕の身体は随分と縮んだみたいでした。 母がクローゼットから出してきた、 僕から弟へのおさがりの“ おさがり ”は サナトリウムに着いた途端、白くて衛生的な 今の僕のサイズにあった服に変わりました。
(45) 2019/06/11(Tue) 17時頃
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アンジェリナという女の子が、 玄関に入ったところで出迎えてくれました。 握った手をしっとり濡らしてしまったので、 よろしくの次の言葉はごめんねになりました。
(46) 2019/06/11(Tue) 17時頃
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海の生き物は体温が低■て、 人間が触れると火傷してしま■そうです。 僕もそれと同じようなものでしょう…と、 せんせ■が教えてくれました。
(47) 2019/06/11(Tue) 17時頃
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■■と■も眠くて、起き■れないので 冷たい■の中か冷蔵庫の■で■■たいと せん■■にお願■し■■た。 しばらく■■■■、僕は“ 夏眠 ”する■■に なりました。おやすみなさい。■■■■■。
(48) 2019/06/11(Tue) 17時頃
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僕はこんな■■を書いていたんですね。 教えてもらわなければ忘れ■いたでしょう。 また少し身体が■さくなったようなので、 せんせいという人が検査をしてくれました。 サナトリウ■に来てから10cm縮■だそうです。 これ以上身長は縮みたくありません。
(49) 2019/06/11(Tue) 17時頃
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これからはペンを持つ必要はなさそうです。 指の先が透きとおってきたので、 試しにインクをつけるとガラスペンのように すうッと指に吸い込まれてきました。 今、僕は指で文字を書いています。 紙をカリカリ引っ掻くような感触がします。
(50) 2019/06/11(Tue) 17時頃
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近くで遊んでいた男の子とぶつかって、 左腕にヒビが入■てしま■いました。 せんせいが包帯を巻いてくれました。
(51) 2019/06/11(Tue) 17時頃
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[ ( すべて同一人物かは不明だが、) 何度か登場しているせんせい≠ 同じ病魔に命を蝕まれている患者との日々は、 ゆっくりと…比較的穏やかに過ぎていったが 迫る死の足音を消し去るには及ばないらしい。 それは冬が終わろうとする頃にやってきた。 ]**
(52) 2019/06/11(Tue) 17時頃
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[ すこぅし間違えば、 地面を突いた華奢な日傘が、 硝子を強打していたとは… 否、考えていたかも。
己が うざい 性質なのは、昔から聞かされている。 唯、 空虚なだけなのだけれど。 ]
(53) 2019/06/11(Tue) 18時半頃
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──── 星に?
[ 其れが、 けして比喩ではなかったこと 手っ取り早く知るには、 震える端末を起動し、 たたみかけるメッセージの波に逆らう必要があった。 …其処まで思いも至らなかったし、
Angelina ごめんね、 可愛い アリウム、 君の いきざまに あんまり興味がなかったんだ。 きっと真面目に研究しているせんせいたちは まさに今、 星の砂となった君の体に、 体温計を突き刺してみたりして ───────
そうだ、もし良かったら教えてほしい。 肥料がおいしいものなのかどうか。 ]
(54) 2019/06/11(Tue) 18時半頃
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[ 枯れてしまった花なんて、 千切ってしまえば それまで。 ]
(55) 2019/06/11(Tue) 18時半頃
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[ 彼ら彼女らの■にざまが 多岐に渡る以上、 どうにも余命と言う奴は 正しくわからないようで、
唯、 きっとなにかが切れたときなんだと思う。 たべるだけじゃあない なにか。 のむだけじゃあない ── なにか。
彼女の願いは砂のなかに畳まれて、 眠るようにちらちらと、]
(56) 2019/06/11(Tue) 18時半頃
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・・ ───── きみは しょくぶつさんだもんね。
(-11) 2019/06/11(Tue) 18時半頃
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[ …多岐にわたる ■きざまと、 多岐にわたる ■にざまと、
言われてしまえば納得さえある。…なんて。
この男がすこぅしくらいひとのこころがあって、 慮るような あたまがあったなら、
呪いなど、 落とさなかったろうに。]
(57) 2019/06/11(Tue) 18時半頃
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でも、 じゃあ、
にんげんって 随分あいまいないきものだな。
[ 二足歩行なだけじゃにんげんじゃないのかな。
猿とにんげんの境を思うような、 此れだって何処か、 こどもじみた問い掛けで。**]
(58) 2019/06/11(Tue) 18時半頃
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[ たとえば、 あの砂がほしのいちぶだったとして。 空に興味の無いしょくぶつさんは、 いったい、何に成るのかしら。 ]
(59) 2019/06/11(Tue) 22時頃
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[ ……朽ちてしまえば、それまでだった。 ]
(60) 2019/06/11(Tue) 22時頃
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[ ─── 単純に、 にんげんの声は聞き取りづらかった。 建物の中、背には何時も以上の声がぶつかるし、
嗚呼たいへん面倒くさいって、 息をもうひとつ零してしまって。 片手で硝子を押す。 ( ─── にんげんよりよっぽど遅い開き。 )
日傘は中庭を軽く擦り、 漸く硝子から離れた蒼白い手は、 わたしよりずぅっと健康的ですらある白衣へ伸びた。 ]
(61) 2019/06/11(Tue) 22時頃
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[ ……しらぎく には、蔦は無いのだったか。 だったら此は"それらしく"無かったかしら。
でも、わたしといういきものは、 如何してだかにんげんの形をしているので、 摘まんだ白を、引っ張って、 スリッパから踵を浮かせて、
─── 残念、きっと、 物語じみた薔薇の囁きには遠い、けれど、 ]
(62) 2019/06/11(Tue) 22時頃
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そんな "にんげん"のおはなし。 しょくぶつさん に、言わないで頂戴。 ──── おばかさん。
(-12) 2019/06/11(Tue) 22時頃
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[ 指先を離して、日傘に添えた。
─── 日除けの花が 一輪。 ]
(63) 2019/06/11(Tue) 22時頃
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[ 新参者のはなひとり、 きっと、この場所じゃあ酷く浮いたことでしょう。 それでも知ったことじゃあ無いのだから、
アーチの向こう、誰も居ない木製のベンチに、 緩く根付いておきましょう。 ]
(64) 2019/06/11(Tue) 22時頃
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せんせい。喉が渇いたの。 お水を持ってきて頂戴。
[ 花の下から、口元だけ覗かせて、 ]
(65) 2019/06/11(Tue) 22時頃
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白菊会 ミサは、メモを貼った。
2019/06/11(Tue) 22時頃
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[ 身の回りには なにか を切らして、 にんげんじゃあないみたいに 散って行った、
───── そんなのは 沢山居たと言うのに
何故だか この身は未だにんげんをしていて、 わたしたち の なかに入れさえせず、
にんげんじゃあなくて にんげんじゃあないものでもない、 その間って 何なのでしょーね。]
(66) 2019/06/11(Tue) 23時頃
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[ ───── しょくぶつさん には分からないってさ。]
(*3) 2019/06/11(Tue) 23時頃
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[ ひさしぶりに言われた、なんて せんせいって言葉からは真逆にも位置しよう言葉に ゆぅるり 笑み、 ( 何時だって貼り付いたよに変わらないから、 )
はぁい、 かるぅい返事をしつ 入れ替わり コップ一杯のおつかい。 ]
(67) 2019/06/11(Tue) 23時頃
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[ 研究室まで戻ってみれば、嗚呼 流石の喧噪。 お前は、 と 口を開いた先輩方に、
「 仕事がありますんでー 」
とばかり 紫色の光の下からコップを取り出せば、 冷えた視線のみが背中に刺さるだけ。
──── 嗚呼、 たいへん面倒くさい、 な。
どう足掻いても ひとひとりのいのちが散ったとき、 こうも無関心であるせんせいの方がおかしいらしいが、
でも、そう こうは思う。 その何かだった砂が ■きているなら教えて。 それじゃなきゃあ かんかつがいってヤツだから。*]
(68) 2019/06/11(Tue) 23時頃
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