263 ― 地球からの手紙 ―
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[散歩から戻れば、通いの家政婦は、お手紙が届いてますよとテーブルの上を指差した。
青と緑の封筒や、小花とレースの封筒、白い封筒などは確かに手紙だろうが。 やけに小さく畳まれた紙も、手紙と言えるのだろうか。
首を傾げるイワノフに、家政婦は言う。 旦那さん、犬を飼いましたか、と。]
犬? いいや、ペットは飼ってないよ。
[オレンジの妙な犬っころがうろうろしてんたんですよ、野良が入って来てたのかしら、と彼女は言った。 街の中に野良犬なんて珍しいなと思いながら、手紙の差出人を眺め、破顔した。]
(20) 2019/04/18(Thu) 18時半頃
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おや、領主殿からだ。
[懐かしいとその場でペーパーナイフも使わずに手紙を開封する。 読みながら、二階に向かう。
ご飯は作っておきましたから、と言う家政婦には肩越し、有り難うと手を振った。]
(21) 2019/04/18(Thu) 18時半頃
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[妻の部屋で、机に向かい、手紙を改めて読む。
厚手の便箋を撫でてその質感を楽しんだ。陸では――特に水辺が遠いここでは珍しい素材の便箋。 なるほど、手紙はこういう所でも楽しむものなのか。
妻との旅行で訪ねた際、水の民でもない自分たちを丁寧にもてなしてくれた領主殿の姿を思い出す。
水辺生まれの妻は大はしゃぎで、イワノフが勘弁してくれと言うまで遊びとおした。
あぁ、本当に、水の底の国が懐かしい。
小さく微笑んで、次の手紙を開封する。]
(22) 2019/04/18(Thu) 18時半頃
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おや。
[ひらりと封筒から何かが落ちた。 緑色の葉が一枚。一瞬作り物かと思ったほどの濃い緑だ。 掌に乗せて、つやつやとしたその色を眺める。この辺りでは一度も見た事のない植物。
葉を片手に、そのまま手紙を読んだ。
知らぬ誰かからの手紙。 こういうのが流行っているのだろうか。]
ふむ。
[ひとつ頷いて天井を見上げ、自分の住む土地を思う。 宇宙へ行く空港に隣接した、灰色の建物が並ぶ都市。居住区は多少緑があるものの、人工的に繁殖されたものが全てだ。
こう説明はできるが味気がない。もっと分かりやすく伝えられないものか。
やがて名案が思いついた。妻の遺した便箋と一緒にアレが入っていた。アレならば良い説明になるだろう。]
(23) 2019/04/18(Thu) 18時半頃
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[残りの二通。可愛らしい手紙の可愛らしい文字の、そして可愛らしい内容に思わず微笑んだ。 名乗りも実に可愛らしい。
早く大人になりたいと思う事はあっただろうかと、ふと自分の過去を思う。
幼い頃に宇宙船の乗組員になると決めてから、大人になるのはそのための手段でしかなかった。
恋の話は――]
難しいなぁ。
[この歳になっても、恋について話せと言われたら口ごもる。]
(24) 2019/04/18(Thu) 18時半頃
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[最後の一通、小さく折り畳まれた紙。あちらこちらが黒く塗り潰されたメモ帳。見知らぬ誰かの文字。
先ほどの二通も何処から来たかと不思議に思ったが、これはさらに不思議だ。 手紙ではなく何処かから紛れ込んできたものなのだろうか。
一瞬見失いかけた隅っこに、問い掛けを見つけ――]
うん。
[返事を書こうと決めた。]
(25) 2019/04/18(Thu) 18時半頃
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[妻の名前はエリザと言って、海辺の療養所の世話役だった。
幼い頃からの憧れの職業。大型宇宙船の乗組員となったイワノフは、たった数年でクビになった。立ち寄った星で貰った風土病で働けなくなったのだ。
病気にいいからと水辺に来たものの、ただふて腐れて毎日を過ごした。 そのイワノフを献身的に――]
……少々乱暴だったが、まぁ、あれも献身的でいいのか。
[昼まで寝ていたイワノフを叩き起こし、水辺に連れて行って散歩をさせ、宇宙の話を強請った。趣味は手芸で、実際器用だったが、それを知ったのはだいぶ後だった。
鬱陶しいが第一印象で、第二印象はよく笑う女だな、だった。 第三印象辺りからはよく覚えてない。
やがて彼女の声が聞こえないと物足りなさを覚え、傍にいるのが当たり前になって、病が癒えて仕事も得、都市に戻るのが決まった頃、求婚していた。
宇宙に行くのばかりを話す男を、彼女がどうして選んでくれたのかは分からない。]
(26) 2019/04/18(Thu) 18時半頃
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[妻の事を思い返す。
恋と言われれば迷う。 妻に対する感情が、恋だったのか、いまだ、分からない。
便箋を見詰めながら、じっと考えた。]
(27) 2019/04/18(Thu) 18時半頃
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[白い便箋、同じく白い封筒。 ブルーブラックのインクの中、所々、きらりと星のように光る部分がある。]
名も知らぬ貴方へ。
恋をした事があるかの問いに、私なりに考えてみた。 私は既婚者で、妻とは恋愛結婚に属される出会いをした。 が、思い返してみたが、妻と出会い、結婚を申し込むまで、恋をしたと自信が持てない。
ただ彼女の声がいつも聞きたくて、彼女の姿が傍にいて欲しくて。ずっとそうであるように、求婚したのだ。
妻は数年前に病気で私の元からいなくなった。 彼女はもうこの世の何処にもいないが、結婚前の願いは少しも変わっていない。可能ならば声が聞きたくて、傍にいて欲しい。あの笑顔にもう一度会いたい。
この思いは恋と言って良いのかもしれない、と、今、少し思っている。
何十年も生きているが、本当は、自信がないんだ。妻を恋しいとは、思っているよ。
(-12) 2019/04/18(Thu) 18時半頃
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[宛先をどう書こうか迷い、何も書かずに己の署名だけを行い、封をした。
この封筒がどうやって届くか分からないが、そっと机の端に置いておく。]
(-13) 2019/04/18(Thu) 18時半頃
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[白い封筒と揃いの便箋。夜空を思わせるブルーブラックのインク。無骨な男性の文字が、手紙には綴られている。]
ショコラ殿。
初めまして、私はイワノフ・アークと言う。お手紙を有り難う。
恋と言うのならば、ずっと昔から私は宇宙に恋をしていた。宇宙に行きたくて、宇宙船の乗組員になったんだ。 貴方の望む恋の話とはまた違うだろうが、恋の形は人それぞれだと思う。 お姉さんの恋は、甘くて苦くて切ないものなのだろう。 貴方の恋は、そうとは限らない。 私の宇宙への恋は、そうだね、熱いものだったよ。決して向こうからやってきてくれない片思いだったからね。こっちが必死にならなければ、ちっとも進まない。
恋は放っておいても落ちるものだ。 そのうち、貴方が夢中になれるものに、出会えるだろう。
追伸。 大人の私から言えば、どうか若い時代を楽しんで、ゆっくり大人になって欲しい。心が大人になるのは難しいが、放っておいても肉体は大人になってしまうんだ。大人になれと周りが要求してくる時がくるんだ。 それまで今の貴方を楽しんで欲しい。
(-14) 2019/04/18(Thu) 19時頃
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[妻の話を書こうかと迷ったが、結局、宇宙の話を書いてしまった手紙を眺める。
妻への思いが恋なのか、まだ自信がないのだ。 宇宙への思いは、ほぼ恋と言っていいだろうとは、思う。]
(-15) 2019/04/18(Thu) 19時頃
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[真っ白な封筒と真っ白な便箋。夜空のようなブルーブラックのインクの文字。]
ミタシュ殿。
初めまして。私はイワノフ・アークと言う。 お手紙有り難う。同封されていた葉は、貴方の森のものなのだろうか。見た事の無い種類のものだ。
私は、宇宙船用の空港が隣接した都市に住んでいる。 同じ形の灰色の建物ばかりだ。 イメージして貰うに丁度良いものを同封する。 私の住む都市の絵葉書だ。 植物は殆ど無い。建物の間に緑が見えるだろうか。それぐらいなんだ。 森は仕事で立ち寄った先でしかもうずっと見てないな。
(-19) 2019/04/18(Thu) 20時頃
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私の仕事は、小型宇宙船の船長だ。船の規模から艇長と呼ぶのが正しいのだがね。 地球以外の星へ、荷物や、たまに人を運ぶ。短くて数日、長ければ数ヶ月、宇宙を飛ぶ。 色んな星に立ち寄った。 地面が石だらけで、住人は燃える炎のような星。 気体からできてた星で、住人も気体で、惑星に隣接したステーションで交流をした星。 地球とそっくりな、けれども誰もいない星。 言葉が無く、代わりに音楽で対話をする星。
この地球もいろんな人がいるけれども、宇宙はもっともっと面白い人たちがたくさんいる。そういう場所に行く仕事を、私はしているんだ。
私はこの仕事を気に入っているよ。 素敵な仕事だと、思っている。
(-20) 2019/04/18(Thu) 20時頃
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[同封された絵葉書には、一定の高さで揃えられたような灰色のビル。そのビルの向こう、真っ白な月とそれの横を飛ぶ宇宙船が映し出されている。
緑はイワノフの言葉の通り、ビルとビルの間に僅かにあるのみ。
都市全体の色調は抑えられているが、その分、空の蒼さが引き立っている。]
(-21) 2019/04/18(Thu) 20時頃
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/* ケトゥートゥがかわいいしかない。
(-31) 2019/04/18(Thu) 21時半頃
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[白い封筒、白い便箋。ただし耐水性の特殊紙だ。インクはブルーブラックにラメが入る品。こちらも万が一の水濡れに耐えるように上に薬品を吹きかけた。
水底の領主殿の元に届くまでに、この手紙が無事であるように願いを込めて。]
(-37) 2019/04/18(Thu) 22時頃
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水底の領主 D.バルベルデ殿。
お久しぶりだ。 貴方からの手紙、とても嬉しく思う。 俺は炎の星アディスからの三ヶ月の船旅を終え、つい先日帰還した。 アディスは土地は石だらけ、住民は動く炎としか言いようの無い人々だった。噂では聞いていたが、実際見てみるととても興味深い星だったよ。
相変わらず地球にいるよりも宇宙を飛び回っているが、俺は元気にやっている。領主殿も変わらずお元気なようでなによりだ。 貴方からの手紙を見て、以前、そちらに行った時を思い出した。丁度冬だった。水底から見上げる星の美しさ、妻も俺も言葉を失ったものだ。 また見てみたいものだ。
(-38) 2019/04/18(Thu) 22時頃
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土産話と言えば。 宇宙魚に会ったよ。宇宙空間を泳ぐ、巨大な魚。うちの船と同じぐらいの大きさがあった。宇宙のどこかに巣があって、そこから空に泳ぎ出ると言う話だ。 滅多に見られない貴重な生き物だと言うが、ああも大きいと珍しさよりも怖さが来るね。一口で喰われてしまいそうだった。
次に長期の休暇が取れたら、貴方の領地に遊びに行きたい。冬の季節以外の水底も知りたいんだ。 妻は貴方の土地が大好きで、また二人で行きたいとずっと言っていた。妻と行くつもりで、遊びに行かせてもらいたい。
それでは、また。
イワノフ・アーク
(-39) 2019/04/18(Thu) 22時頃
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艇長 イワノフは、メモを貼った。
2019/04/18(Thu) 22時半頃
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