261 エイプリル・トフィーの融解点
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あれ? めっずらしい。
[村長の家の近くを通った時、 思わずそう言葉を零した。]
(25) 2019/03/25(Mon) 18時半頃
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[なぜなら村長がテレビを見ていたからだ。 この村にはここにしかないテレビだ。 他の村人はラジオは持っているけど、 テレビは持っていないから。
しかもなにやら表情が深刻だ。 なんだ?と思ったけど、 話しかけたら怒られそうな雰囲気で。
思わず黙って通り過ぎてしまった。]
(26) 2019/03/25(Mon) 18時半頃
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[後から思い返す。 あの時に声をかけていたら。 テレビを覗いていたら。
心の準備くらいできてたのかもしれないって。
そう、それから数日が経ち、 あの郵便物が俺の所へと向かってきたのだ。]
(27) 2019/03/25(Mon) 18時半頃
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[その日も俺は、 いつもと同じ毎日を過ごしていた。
だけども村長に呼び出され、 集会場へとたどり着くと 村の大人のほとんどがそこにいた。
なんだなんだ、と大人と混じって 座ろうとしたけれど、]
「お前はこっちだ」
[そう村長に言われ、 戸惑いながらも皆より一歩前に出て、座る。]
(28) 2019/03/25(Mon) 18時半頃
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[正座をしながら背中に視線を感じる。 他の村人も何が何だかという様子だった。
その中で、村長の娘のレベッカだけは、 ギラギラとしたキツい視線を向けてくる。
(本当に、なんなんだ。)
内心溜息をつく。 別に何かをやらかした覚えもないし、 婚約者の発表なら前に出るのは俺だけではないはずだ。
しかし、困惑した俺の目の前で、 村長が行った話は その困惑に拍車をかける事しかできなかった。]
(29) 2019/03/25(Mon) 18時半頃
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… は?
[何が、どうして、なんだって? 俺が疑問を言葉にするよりも早く、]
「どうして!?」
[そんな甲高い声が辺りに響いた。 レベッカだった。]
「どうしてあんたなの!?」
(30) 2019/03/25(Mon) 18時半頃
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[俺は知っている。
レベッカが中学の時、 村の外の男と付き合っていた事を。 レベッカがこの村を出て行きたがっていた事を。
こんな村なんて、 なくなればいいのに。
そうこぼしていた事を。]
(31) 2019/03/25(Mon) 18時半頃
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[レベッカの問いに 俺は返す言葉を知らなかったけれど、 そのまま俺を殴りそうな勢いだったから、 周りの大人が羽交い絞めで止めてくれた。
彼女が落ち着くと、 次は俺の反応が伺われる。]
俺は、…
俺は、この村と一緒に、 死にたい。
(32) 2019/03/25(Mon) 18時半頃
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[その言葉に、 またレベッカがぎりっと睨んできて、 周囲の大人がざわついた。
村長は値踏みするようにこちらを見て、 その長い白い髭を撫でつけて、そして───、]
「 "神様"に、お会いしてこよう 」
[その言葉に全員が、レベッカまでもが閉口する。]
. . .
(33) 2019/03/25(Mon) 18時半頃
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[山から音楽が聞こえる。
俺は帰りを待つしかできない。 だって俺は、神使ではないのだから。]*
(34) 2019/03/25(Mon) 18時半頃
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[絵本の中、描かれた星空を探しに行こう。 そういって笑ったあの日の君は、 まさしく俺の一番星だった。
ずっと、きみに付いている嘘がある。 きっときみは、気付いているんだろう。 あの日のことを、全て憶えていることを。 ふたりで逃げ出した、あの夜を。]
(35) 2019/03/25(Mon) 19時半頃
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[どれくらいそうしていたのだろう。 郵便物を受け取りにいっていた ニコラスに声をかけられるまで、 テレビの前から動けずにいた。]
「 フェルゼ、君宛に手紙。 」
…… ありがとう、 ニコラス、今 ニュースで、
「 知ってる。どこもその話で持ちきり。 」
[言葉にしようとすれば存外、 馬鹿馬鹿しく感じるものだ。 世界が終わる、なんて。幼いこどもの戯言のよう。]
(36) 2019/03/25(Mon) 19時半頃
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[会話をしながら、受け取った白い封筒を見やる。 フェルディナント・フォン・プロイセン、 住所は書いて無く、 名前だけ綴られたそれに軽く顔を顰めながら。]
( 嗚呼、嫌だ。 )
[その名前は、あの日々を否応なく思い起こさせる。 垂らした蝋の上に押された王家の印。 乱雑に封を切る。何で今更、手紙なんか、]
(37) 2019/03/25(Mon) 19時半頃
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………… 、
『 ―― 帝位継承権2位、 フェルディナント・フォン・プロイセン。 当家からは、貴方が、
…… 選ばれました。 』 ?
[ふたりで手紙に眸を落としながら、 断片的に読み上げる。 隣でニコラスが息を呑むのがわかった。
ラヂオが垂れ流した音が、突然現実になった様な。]
(38) 2019/03/25(Mon) 19時半頃
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[上手く思考が纏まらない、 なんで俺なんかが選ばれるんだ。 どうして、ニコラスじゃなくて、俺が。]
「 …… フェルゼは、どうしたい? 時間はまだあるから、ゆっくり考えよう? 」
…… ん、
[小さく頷く。手紙を破り捨てることは出来なくて。 ランチの仕込みをやめて、 ドアに臨時休業の紙を貼る。 こんな日だから、どうせ客なんて来ないだろう。 動けない俺の代わりに、 彼が作ってくれたご飯を口に運んだ。]
(39) 2019/03/25(Mon) 19時半頃
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[何気ない、幸せな日々の一ページの筈なのに。 日常の終わり、終わりのはじまり。
音声を垂れ流すテレビは、 壊れた様に同じ文章を繰り返していた。*]
(40) 2019/03/25(Mon) 19時半頃
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[ 先の災害が無ければ何の音かわからなかっただろう。 その耳障りなサイレン>>#0が目覚ましになり、 ベッドスプリングを軋ませる。
蜘蛛の住処だったポストから引き抜いた、 見覚えのない封筒を土間に放り出し、 引き戸に確りと鍵を掛けた。 ]
(41) 2019/03/25(Mon) 23時半頃
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[ 崩落を懸念した裏の崖は素知らぬ様子で 痛ましい傷跡を残したままにしていて、 底のない暗闇に安堵の息が漏れた。
春の陽気も届かない湿りを帯びたままの土に そっといとしく掌を押し当ててから 体を降ろして頬を添え、目を閉じる。 ]
(42) 2019/03/25(Mon) 23時半頃
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……、すきだ……。
[ 言葉にしたところで理解はできないくせに、 言葉にしなければやってられない気がした。
理解も出来なければ納得も出来ないんだから、 欲してもいない幸福のように身を放り出した。
投げ出せばよかった。 ]
(43) 2019/03/25(Mon) 23時半頃
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[ ――人との関りを断った山の奥で、 投げ出すつもりで命を運んだ崖の上で、 足を折った老人を拾ったのが運命だった。
意図せずも命の恩人となってしまい、 老人が死んでからも家を離れられずにいたのは その人の整えた庭があまりに美しかったからだ。
空を拾いつくさんと広がった力強い松の枝と、 雨風に晒されても大きなままの岩と、 寄り添うように並んだ菖蒲の花々が。 ] *
(44) 2019/03/25(Mon) 23時半頃
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[ 染み付いた希死念慮が染み付いた手を 救おうとしたシェルターの 采配が馬鹿らしくてけらけら笑った。
裏にある桜の木は、今年はあまり きれいに咲かなかったようだ。 ]*
(45) 2019/03/25(Mon) 23時半頃
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[自習、と素っ気ない文字が黒板に書かれている。 入学式から2週間、登校するクラスメイト達は1人、また1人と減っていった。 生徒だけでなく、大半の教師達も学校へ来なくなった。 今ではクラスの大半が欠席し、授業のほとんどを自習で過ごしている。 それは舟尻高校だけじゃない。どこの教育機関でも同じ状態だった。 そんな中、凪はいつもと変わらずに参考書の問題を読み進めている。 凪とは中学の頃に知り合った。頑固な性格で、敵ばかりが多かった気がする。野球部で後輩いびりをしていたリーダー格の先輩に噛み付いて、喧嘩になったことがあった。論破された先輩がバットを振りかざしても、瞬き一つしなかった。これと決めたら絶対に曲げない意思。凪には、そういう強さがある]
「何見てんのよ」 「いや、凪らしいなって」 「学生の本分でしょ」
(46) 2019/03/25(Mon) 23時半頃
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山師 グスタフは、メモを貼った。
2019/03/25(Mon) 23時半頃
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[ふと、隣のクラスからイケソーがやってきた]
「お前ら、屋上行くぞ」 「屋上?」 「なんで」 「屋上は青春の特権だぞ」 「どういうことよ」 「どうせ暇だろ」 「でも、空いてないよ。鍵かかってるし」 「空いてないんじゃねえ。開けるんだよ」
[と、イケソーは自慢気に銀色の鍵をチラつかせた]
(47) 2019/03/25(Mon) 23時半頃
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[屋上から空を見上げると、透き通った青が一面に広がっていた。 それから、僕たちは屋上のコンクリートの上に寝そべった。 イケソーは携帯をポケットから取り出して]
「おい、写真撮るぞ」 「ここで?」 「映えるだろ」
[吸い込まれるような空の下、屋上で授業をサボって寝そべっている。 ベタすぎて、いくら何でも出来過ぎだ。 それでも、こんな異常事態だからこそ、何だか許されるような気がした]
(48) 2019/03/25(Mon) 23時半頃
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「封筒が配られてるらしいぜ。世界中で」 「例のシェルター?」 「選ばれた人間の元に届くんだと。ほら、アメリカで歌手の有名人が話題になってたじゃん」 「ねえ、やめないその話題」 「…そうだな。俺、高校卒業したら世界中を旅したいんだ」 「なに夢語ってんのよ」 「お前が話題変えろって言ったんだろ」 「だから新聞屋でバイトしてたのか」 「資金稼ぎにな。で、旅の途中で世界中の人とキャッチボールする」 「なにそれ」 「旅した人はいても、キャッチボールした奴はいねえだろ」 「まずどこから行くの?」 「フランス」 「フランス? なんで」 「パンくいてえし」
[やっぱり、イケソーは馬鹿だ]
(49) 2019/03/25(Mon) 23時半頃
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「凪は?」 「え、これ私も言うの? 嫌よ」 「なんだよ、ケチ」 「アンタには言われたくない」 「僕も聞きたい」 「だって、あんまり話したことないし」 「話してよ。この機会だし」 「え〜…でも…」 「お前、こうしている間にもどんどんハードル上がっていくからな」 「あ〜、もう! …お、お母さんになりたいの」 「子供が欲しいってこと?」 「…小さい子供とか好きだし。それに、ちゃんとした母親の下で育ってないから、自分の子供をそんな目に遭わせたくはないと思って…ちょっと、茶化しなさいよ」 「いや、すごくいいじゃん」 「キャッチボールとか言ってたの、なんか、すげー恥ずかしくなってきた」 「やめてよ! 私まで恥ずかしくなるから!」
(50) 2019/03/25(Mon) 23時半頃
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「コタローは?」 「え、僕?」 「絶対言いなさいよ」 「いや、夢とか無いし」 「つまらねえ奴だな〜お前は」
[強いて言うなら。 僕はこのまま、この日常が続いて欲しいという夢がある。 イケソーがいて、凪がいれば、それでいい。 何も変わらないでいい。今のままでいい。 さようならなんて言いたくない。その気になればいつだって会える。そんな関係のままでいたい。 そして、僕の小さな淡い願いは、たった一枚の封筒でぶち壊しにされた]
(51) 2019/03/25(Mon) 23時半頃
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[ カツン―――
朝食の席、いつものように流していたテレビ。 笑顔が可愛いと評判のアナウンサーの顔は いつもよりも白く見えた。
硬い音の出所へと顔を向けると いつも仏頂面の父がぽかんと口を開けていた。 手元には一本だけになった箸。 片割れはフローリングの床で転がっている。]
(52) 2019/03/25(Mon) 23時半頃
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「やだわ、お父さんったら、 真に受けてしまって。」
[きっと悪い冗談よ、と 笑いながら言う母の顔は テレビの中の彼女よりも下手くそな笑みだった。
逃げる様に隣のチャンネル、 また次のチャンネルと変えていっても 流れるニュースは人を変えただけで 最初に見たものの焼き直し染みていた。
結局最初のチャンネルに戻した母は テレビのリモコンを取り落として震えていた。 落ちたリモコンは箸よりも鈍い音を立てる。]
(53) 2019/03/26(Tue) 00時頃
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「やだぁ! 遅刻する!!」
[テレビの音だけが響くリビングに足された音は 聞き慣れている筈なのに酷く場違いで。
昨晩は随分遅くに帰ってきたその顔は 化粧を落とさずに寝たらしく 目元のシャドウがぼやけ伸びていた。]
「恵梨花も化粧したら? 顔色悪いよ。 って、お母さんどしたの?」
[隣に腰掛けながら告げられた言葉に そっと頬に掌を押し当てる。 触れた肌は暖房の甲斐なくひんやりと冷えていた。]
(54) 2019/03/26(Tue) 00時頃
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