272 【R18RP】十一月と、蝶が奏でる前奏曲
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[ ――そう。 初めは、ただの興味から。 ]
あちゃ、俺の聞き方が悪かったな 生徒会室の前に居るから、 俺の偉大なるお兄様の行方を知りませんか、 って聞いたつもりだった
[ ごめんごめん、って手を合わせる。 君の勘違いは大いに正しいものだと思う。
嶺二への要件は簡単なもの。 目的は最初から君だった、って 見透かされたみたいでちょっとは恥ずかしいんだ、 こっちだってさ。 ]
(270) 2019/11/03(Sun) 23時半頃
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[私は男がいなくなってから オルゴールの蓋をそっと開けた。
戻りたい日なんて決まっている。
もし――運命を捻じ曲げることができるなら こころが笑っている未来があるのなら 私は、どんな犠牲を払ってもいい。**]
(271) 2019/11/03(Sun) 23時半頃
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へえ、真名っていうんだ。 宜しくな、マナ!
[ 確かに可愛いコだと思った。 兄弟だし好みは似てたって可笑しくはないよなって この時は誤魔化した。
別に兄貴の好きなコを取ってやろう…… ってつもりでもない。 ホントに、 ホントに。ただの興味だったんだ。 17年、間近で観てきた男の琴線に触れた君が。
焦がれてやまない人が、
どんなコなのかって。]
(272) 2019/11/03(Sun) 23時半頃
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じゃ、もし嶺二に会ったら 俺が探してたって言っておいてよ
[ ――それだけ、だったんだ。 ]
"柊季って綺麗な名前だね"
[ 大したことない一言だったし きっと君にとっては、なんでもない会話で。 その時の表情なんて覚えてないだろうけど。
声が、なんだかすっごい心臓に浸みてったんだ。 それが、心地よいんだってことに気づいて ]
(273) 2019/11/03(Sun) 23時半頃
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[ ……ああ、こういうのを 一目惚れっていうんだろうけどさ。
よりにもよって、 兄貴が好きな女のコ。
――愚弟は心の中で、苦笑いを浮かべるんだ。 ほんと馬鹿だよな、って。
これが君との出会い、 一番初めの、高1の思い出。 ]
(274) 2019/11/03(Sun) 23時半頃
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/* ミタシュちゃん泣かせてごめんよ…! と思ったそばから>>262で笑う( これが夢見さんのロル…噛み締めてしまう…!(普通に読んで
(-71) 2019/11/03(Sun) 23時半頃
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[じっと、見てたよ。 高本がみかんのしぐれ煮を食べるとこ 前もこんな事、あったんだよね。 あんたが「キャシー」になる前のこと。
最初に帰ってきた時は あたしの作ったしぐれ煮を食べて 「森崎のおばさんの味になるには まだ20点くらい足りないな〜」って 茶化すほどには、憶えていたよね
次に帰ってきた時には 見た瞬間に「懐かしい!」って 驚いてくれたっけ。
その次に帰ってきた時には 食べてから美味しいねって 褒めてくれたりもした ]
(275) 2019/11/03(Sun) 23時半頃
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[次は?ねえその次は?ねえ……
だんだん高本が、 昔の高本じゃなくなってく
最初はあんたが都会に出たから あたしもあんたも、おとなになったから そう言って、気づかないふりをした
そうあたしはいつだって 気づかないふりばかりだった
今だって。私は。 気づかないままで、居たかった。
だけど、本当は違ったよね 高本が「別の誰か」を纏うたび 高本の人生が少しずつ、消えちゃうんだ]
(276) 2019/11/03(Sun) 23時半頃
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[それに、気づけるくらいには
知ってるんだよ。高本のこと。 見ているんだよ。高本のこと。
ああ、嫌だな。 高本が、居なくなっちゃうなんて。]
(277) 2019/11/03(Sun) 23時半頃
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[なんだかんだでデートの約束取り付けて それから夜しか眠れない一日をすごして(すや) 快眠快眠、目覚めたのは次の日の朝。
外は晴れで、気温は少し涼しいみたい。 スマホの天気予報を見ながらごろごろごろ。
朝早くからお母さんは洗濯をしていて アンタでかけたら布団干すからって言われてて 気づけば高本との約束の時間、5分前 ]
(278) 2019/11/03(Sun) 23時半頃
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[実はこの時、ちょっとだけハプニングが起きた
ど田舎少女は服なんてたくさん持ってなくて 特に「ずぼん」なんて、履きつぶしたGパンは1本 ド近所はジャージで行くし、 時々女友達と隣町に行く時だけ着るワンピースは もう3ヶ月くらいは余裕で着てない。
ぶっちゃけ高本とのデートでワンピースを着るなど そんな破廉恥なことができますか! ということでGパンを履いていくつもりだったのね
なのに!]
(279) 2019/11/03(Sun) 23時半頃
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おか、お母さん! 私のずぼん、洗濯したでしょ!
[外はいい天気、そうね、洗濯したくなるよね 週4くらいで履いてるもんね、わかる たまには洗ってあげないとって思うよねわかる でも今日洗わなくても良くないですか
待って詰んでる私の選択肢 臙脂色のジャージ or 一張羅のワンピース むりむりむりむりむりむりむり だって相手は都会人だけど高本 どっちも無理]
(280) 2019/11/03(Sun) 23時半頃
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[そんな中、ぴんぽーんってチャイムが鳴って 選ばれたのは綾鷹でした、じゃなかった どう考えてもワンピースだけは無理だったので 臙脂色のジャージ(下)を選びました、はい
上…… 今どきはトップスっていうのかな トップスは、長袖のTシャツに、 ざっくりとした黒のパーカー羽織って
まあこれならジャージでもダイジョブっしょ って思ったんだけど ・・・・なんと、まあ
高本が、ジャージ着てくるとは 全く夢にも思わなかったよね。]
(281) 2019/11/03(Sun) 23時半頃
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[それでも着こなしてるから悔しいなって ほんのちょっと思っちゃったのと
メイクをしていないジャージ姿の高本は 昔のままの高本そのままで
悔しいな。 見惚れちゃった、っていう表現が 今の私を表すのは一番、ただしい。 ]
(282) 2019/11/03(Sun) 23時半頃
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おはよ。 ジャージ、被ったね
[勿論ノーメイク。 髪の毛だけはちゃんと梳かした。 ほんのちょっとくせっ毛の私は、 サラサラストレートの高本にはかなわない。]*
(283) 2019/11/03(Sun) 23時半頃
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……… 胡散臭い、とは失敬な。
[ 誰かの小さなつぶやきに >>262 口の端でクスクスと笑う男がここに、一人。
── どうぞ、良い旅を。 ]**
(284) 2019/11/03(Sun) 23時半頃
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/* わたしたちはロルはのびのびだけどなかなか過去に戻れない(真顔
(-72) 2019/11/03(Sun) 23時半頃
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/* ジャージ!!!お揃いジャージ!!! (わいわいきゃっきゃ)
(-73) 2019/11/03(Sun) 23時半頃
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/* 猛烈にねむたいねそう(
(-74) 2019/11/04(Mon) 00時頃
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[ 高校へ入って、避けてた兄貴との接触も 元に戻りつつあったのは ほら、シシュンキって奴で片付くようなもんだったっぽい]
嶺二ってさ、マナってコの事好きなんだろ?
[ 明らかなる動揺。 彼から見た俺は女たらしかなんかなわけだけど 真実はそうでもないんだよな、これが。 一方嶺二の方はと言うと 奴はモテる癖して自覚もないし、経験が無い。 ]
(285) 2019/11/04(Mon) 00時頃
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手伝ってやろうか
[ 普通に断られた。 姉と弟の関係ならともかく、男兄弟じゃあな
それでも嶺二は前より、俺のコトを頼る…… もとい、良いように使いはじめた。
生徒会の手伝い。 軽音部がメインだから時折なんだけど
――― 兄の恋路を手伝う名目で 少しずつ、少しずつだけど
君に逢う回数は増えたんだよな]
(286) 2019/11/04(Mon) 00時頃
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かっこわりーな
[ 高校生の頃を回想しながら一人夜の逃避行。
決して長くはない片想いかもしれないけど ―――叶う事なんて、なかったかもしれないけれど ]
―――今日だってあなたを思いながら 歌うたいは唄うよ
[ 残念ながら俺様notボーカル。 リズム隊って大事なんだぞ?ってったって 大体のコはギターとか センターの花形目当てに寄ってくる。
残念ながらモテてるんじゃあなくて 俺の立ち位置は蓋を開けば控えメンバーなんだ ]
(287) 2019/11/04(Mon) 00時頃
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[ そんなどうだっていい思い出をリフレインしながら
……どうしたんだろうな。 彼女のコトバを思い出して、ふと車を止めたのは。
夜風に当たりたかったといえば 不正解ではないけれど ]
"もしあの瞬間に戻れたら"、か。
[ 煙草でも吸ってりゃサマになってたかもな ボーカルは喉が大事なんです。 や、ボーカルじゃなくて俺ドラムだけどさ ]
(288) 2019/11/04(Mon) 00時頃
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[ そりゃあ あるさ ]
―――あ
[ ちゃらけたイベント、俺にゃ関係ないだろって 不意に見上げた教室から舞った帽子は>>187
見えた影は、姿は、 それは―――
マナの ]
(289) 2019/11/04(Mon) 00時半頃
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………
[ 見間違う筈は無かった。 だから追いかけた。
―――見つけた。 綿見真名を示す名前の付いた、ふざけた形の帽子。]
あいつ、また誰かの仕事やってんのか
[ 嶺二は何やってんだよ。 生徒会の仕事を手伝うってコトは、彼女を手伝うコトで 時には二人で作業する日もあったよな
断ればいいのに、優しいコは全部引き受けて それをあいつは見逃してるのか、許容してるのか 好きなコだろって怒りたくなる事もあった ]
(290) 2019/11/04(Mon) 00時半頃
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[ 彼女はいまあの場所にいる。 そしてこの帽子は今、この手の中にある ]
……。
[ マナだってこんなイベント、鵜呑みにはしないだろ 俺が例えば帽子をのせたって 冗談だよって笑えばそれで終わるかもしれない。
―――でも、もしかしたら? ]
(291) 2019/11/04(Mon) 00時半頃
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[どんどんと、忘れていってしまうの。 小鉢を食べた時の些細な反応。>>275
そんな些細な事……、 そんな小さな事……、 アナタは覚えているのに、不思議ね。
アナタは今もアナタの人生を生きているから。 アタシを忘れていないはずだから。 だから、時折はここに来て、 たくさん”アタシ”の人生を思い出して――]
(292) 2019/11/04(Mon) 00時半頃
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[ 過ったのは 一生懸命な兄の姿
そうだよな、嶺二が最初に好きになったんだ ]
(293) 2019/11/04(Mon) 00時半頃
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[ アタシ? 俺? いや、僕、だった、かな? とにかく、忘れないようここに来て。
ああでも、忘れたものが何なのか。 最近はそれもよく、思い出せなくなってくるの。
――「ああ、嫌だな」。>>277 なんとなくシンクロする、その感情]
(294) 2019/11/04(Mon) 00時半頃
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[実家に帰ってみれば両親の熱愛報道の質問攻め! 私ははいはいってあしらいつつ、 色々と話したっけ。
共演で知り合った子だって。 アタシの「演技」が好きだって言ってくれて、 役になりきった”オレ”に惹かれたって、
すごく尽くしてくれる子で――、 (まるで、ドラマの役と同じように?)]
……。
[もし、アタシが演技できなくなったら? 共演の熱が冷めて飽きられたら?]
(295) 2019/11/04(Mon) 00時半頃
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