266 冷たい校舎村7
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[白い手のひらを汚す赤色を 指先がなぞる形を、それも飽きずに覚えておいて
その頃にやっと答えが返ってきた。>>243]
夢中じゃん。いいね。 当日の仕上がりに期待できそう。
展示か。 ……てか、そういうキョースケも 展示の作品あんまみないけど。
[俺は手元で作っていた歪な人形を ゆらゆらと操ると、どうするかな。ってつぶやいた。]
(287) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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―現在:通学路にて―
[雪道を歩きながら、悴む指で文字を打つ。
『おはよ』 『今日学校ある?』 『休校だったらいいのにね』 『でもこんなに雪降ってると ワクワクするよね』 『一緒に雪だるまでも作る?笑』 『前見た映画みたいなやつ作ろっか』
トークアプリで連投したメッセージにも、 彼女からの既読が付く様子はない。]
(288) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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作ったらおしまいな気がして、 お化け屋敷の方にちょい逃げ。
[部室には作りかけの、人一人が入れる円柱がある。 たまに俺がトントンとかなづちなどを持ち 何かを作っているのを見かけることがあるかもしれないが 今のところ、注力しているのは文化祭の方だった。]
作り終わったら終わる気がするんだよな。 何が。うーん、何か。 ……高校生活が。
おおげさ?
(289) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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[俺は人形を首からぷらりとぶらさげて 少しの間踊らせてみる。 じっとみつめると、ぽとり、と机の上に落とした。]*
(290) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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[何が悪かったんだろう。 問いかけても、答えは聞こえない。]
(291) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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[ひまわりがよく咲く花畑が傍にある公園へ 虫取りにいこう、といって
青空を見上げれば飛行機雲が軌跡を描いていた。
ひまわりのついた麦藁帽子をかぶっている 白い肌の男の子が後ろからついてくるので
何その帽子、可愛い。と簡単に口に出した。 女の子みたい。は口に出さなかったが ほんの少しだけどきどきはした。
その頃抱いていたのは恋心だったのかもしれない。 ただの友情だったのかもしれない。 子供の感情なんてそんなもん。]
(292) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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[それから―― 今でも目の前にあるように明瞭に思い描ける。
二人で出かけて、じゃあなと笑って別れた後。 夜よりも暗く感じる夕暮れ時に あいつの家のカーテンが少し開いて…………]
(293) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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[そのとき、確かに、”怖い”>>246って思った。 カーテンの向こうから覗いていた、誰かの目が。] *
(294) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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/* >>288やっぱりそうか・・・
(-56) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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[どうしたんだろう。首を傾げる。 再起動したイヤホンからは、団欒の音すら遠ざかり 聞こえるのはやはり雑音ばかりだ。
別に、こればかりに頼っていた訳でもないのに 何故だか胸が締め付けられるような心もちになって 紫苑は歩く速度を速めた。早く、彼女に会いたい。**]
(295) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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──現在・雪の日──
[ よく冷える朝は制服に袖を通すのも いつもよりひんやりとする気がした。
例年にない大雪が降るらしい。 昨日まではそんな天気予報じゃ なかった気がするのに。
例年にないなんて言葉じゃピンときてなかった私は 玄関を出て初めてその量に驚いた。
電車、止まってるんじゃないかな。
そんなことを考えながら歩く道は車も殆ど通らず 只管白い景色は歩道と車道も曖昧にする ]
(296) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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/* 見て、僕ん家ホラー>>294 ってにこにこしながら、颯太くんに縁故振りたくて、 でも傘はれなちゃんが回収するかなって思ってて、様子見。
(-57) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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寒すぎっっ
[ いつも通りのコートじゃ冷たい風は防ぎきれない。 普段だってコート着てても寒いんだから当然だ。
耐えきれず一番近いコンビニに駆け込む。
暖かい紅茶のペットボトルを手に取ると カイロ代わりにしながら店内を歩いて、 ついでにブドウ糖95%のラムネを持ってレジへ。
自動ドアが開けばまた、冷たい風が頬を刺す。 硬いペットボトルのキャップを開けて 琥珀の液体をごくりと飲みこむけれど その温かさも大して持続はしなかった ]
(297) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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[ 足早に学校へ向かうしかないと諦めたとこで 私より早く歩くクラスメイトを見つけて 思わず声をかけた。
だって、普段なら沢山見るはずの同じ制服を 今日は全然見なかったのだから ]
柊くん、おはよう。すごい雪だね。
[ いつもと違う景色の中で彼はいつも通り イヤホンを耳にしてたから、ちょっとだけ、 私はちょっとだけ、ホッとした気がした ]*
(298) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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―― 現在/通学路 ――
えっ!なれねえの。 何。やっぱ親厳しいとかそういう話?
[ムリ、といわれてしまったので、 俺は幼稚園児のように「無理じゃない」を返す>>270
じりじりとした目がこちらを見ていて、 俺はそれもきちんと覚えるのだけれども、
高本の昔見たきらきらした瞳は、 そこにはなくって、 俺はやっぱり、悲しさを覚えてしまう。]
(299) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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[歩いていれば、そのうち公園が見えてくる。 俺はそこにも降り積もる雪を見て、 あれじゃあ滑り台は滑れないな、と そんなくだらないことを考えていた。]
(300) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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──── 回想:話し合い ────
[ ありがとう、は。 結構、好きな部類だった。 頼られたがりの生き物だろう。男ってやつは。 相手が おんなじ 男であっても、だ。>>276 ]
力使うのは全般な。 蛭野や養ほど器用じゃねぇけど。
[ 美術の成績はといえば。 五段階評価の、四が良いところ。 センスはないが、作ることに長けている。 そんな男にとって、監督は非常に頼もしい。 ]
(301) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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[ お化け屋敷がどんなものになったとしても、 作りこむにあたって、 予算との戦いには、なりそうだ。
拘るならば猶更に。
だから、 “ 経験者 ” の立候補は>>248 昨年世話になった身としても、ありがたかった。
手が挙がった時に、 突き刺さった視線の一つは、教室の端から。 悪い意味ではなく、良い意味で、だけども。 ]
(302) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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どんなの作るにしても、 予算は結構影響してくるよなぁ。
[ 内装監督は美術部の養。 衣裳に立候補したのは、 そういうのが得意そうな灰谷で>>194 手先が器用な相原が補佐につく。 この二人に作れない衣裳はなさそうだ。
化粧道具は持ち込みでどうにかなりそうだが>>167
衣裳、内装にこだわりが出そう、だとか。 勝手に考えたりしながら、眺めていた。 ]
(303) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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[覚えているとも。>>272 赤色から藍色へと滲む空の色も、 「ずっとトモダチだ!」とか「ずっといっしょだ」だとか 親父の受け売りのように交わした言葉も。
それから、指切りをした指の短さも。 どこが泥に汚れていて、 どれくらい熱かったかも、俺は覚えている。
だから――目の前のあいまいな笑顔が、 いつまでたっても見慣れなくて どうもこの通学路は寒くて困る。]
(304) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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[ 各々のこだわりがぶつかった結果、 予算争奪戦のようなことになったのは、 一昨年あたりの記憶に残っている。
そこをうまいこと節約させてくれるならば、 準備も円滑に進みそうだ、とか。 そんな安心感を、田所に対して抱きもしていた。 ]
そういえば。 お化け役は何人くらいにするか、とかでも。 振り分けは変わってくるよな。
[ 今後の話にもなってくるのだろうが。 ぽつ、と、こぼしたりも、 して。 *]
(305) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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[いつもどおり。いつもどおりが、いい。]
(306) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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[だから、俺は軽い調子で返された「やだね」に 「けーちー!」と、声を尖らせて返すのだし その後に続く言葉に、なんと言えばいいかも分からず 答えに窮した。>>275]
その言葉、約束だかんな。 終わったら話きかせろよ。 ……志望校いけねぇとかだったら今からでもきくから、な?
[って、いつもどおりの様子で俺は言う。 仕方ないな。と肩をすくめて]
(307) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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――くらえぇぇぇえ! 正義の! 雪球!
[数歩離れると積もる雪を手に掬い取り、 高本の無駄にいいツラにむかってブン投げ
当たったかどうかもわからないまま、 笑って学校へ向け軽く逃げる。
そりゃもう、いつもどおり、戯れるように。 シリアスは嫌いだ。
逃げたいのなんて、高本から、じゃなくて この重たい空気から、に決まってる。*]
(308) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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──回想:盗難──
は?
[ 向けられた眼差しに片眉が持ち上がる。>>78
恐らくは誰もが言わんとした言葉だ。 俺は決して沸点が低い訳じゃない。 教室内は静けさを生んだのか? はたまた喧騒に溢れたのか? どちらだったかなんて覚えてやいない。
ただ、唇がにぃと持ち上がっていた。 自分は弱者ではないのだと、 他人を通じて証明されているようなもの。 ]
(309) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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……拓海、マジに思ってんの?
[ 肯定とも否定ともつかない答えを返し 委員長のお犬様のような彼を瞳に映す。 ]
誰がやったんだろーなァ?
[ コイツから時折香る匂いを知っている。 互いに煙を蒸すような悪いこと≠ヘするものの、 俺は煙に巻くのは得意じゃなかった。 なにせコミュニケーションができないような 残念な男だったものでして。 ]*
(310) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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重そうね。 持ってあげても、良いのよ。私。 それを持つのは、好きですから。
ね、皆。
(311) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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/* これ拾い能力が滅茶苦茶試されるぞ……!!!!
(楽しい)
(-58) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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─ 盗難事件につきましては ─
[ 私、字は昔から綺麗な方だったので。 面倒なものを押し付けられる前に、 書記に立候補しつづけてきました。
高校三年に上がっても習慣は変わらず。 変える意味も、無いのだから当たり前。 宮古は書記。いつの間にか皆の共通認識。
だから、かしら。 真っ先に無くなってしまった、私のノート。
「清書の文字が綺麗だから」と引っ張りだこな もしかすれば、私本人以上に人気なノート。
丁度、貸して、返ってきたところだったので、 席を外す前に机にしまい込んだこと。 ええ、よく覚えています。 ]
(312) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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[ 手元にノートが無いのも珍しくないけれど、 貸すのと無くすのは随分と違う話。
困った。なにせ歴史のノートだったので。 無ければ勉強が出来ない、とは言いませんが それなりに、やり難い思いはするでしょう。
よくノートを貸す友人達に聞いてまわるも 成果は零。嘘を吐いてる様子も無し。
なるほど。嫉妬かイジメか、その辺かしら。
自分でまとめておいたポイントは、 貸したノートを写した友人に見せて貰えば 本当のところ、何の問題も無いのだけど。 ]
(313) 2019/06/05(Wed) 22時頃
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