255 【ヤンストP村】private eye+Violine
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……あ、はは。 ついにあたしも、父さんと姉さんに会えるんだ。
[授業でも見た>>@6、召集のメール>>@5 父さんや姉さんにも届いていたであろうそれが、 あたしの元にもやってきた。
口から洩れたのは空笑い。 いつかこんな日が来るって思ってたから、 まともに働くのなんて馬鹿らしくって。
それなら、好きなことをしてお金を稼ごうって、 あたしは色々なアルバイトに手を出した。 実際、それは性に合っていたと思うし、 働いていることには変わりないんだから、 お金に困ったことはない。
まあ、お金をあんまり使わないってのもあるけれど]
(55) 2018/11/25(Sun) 12時半頃
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大丈夫。大丈夫だよ、母さん。 父さんも言ってたじゃない。 エル・ドラードが助けてくれる、って。
[深い息を吐いた。 メールに書かれた『交尾用』って文字が、 あたしに重く圧し掛かる。
ほんとは、いやだ。 嫌って言ってもどうしようもないことだけど。 でも――あの公園にある銅像>>@6のような、 あんな化け物の道具にされるのは、嫌。
……でも。そんなことは口に出来ないから。 あたしはいつだって強がるの。
寂しくない。怖くない。きっと、何とかなるから]
(56) 2018/11/25(Sun) 12時半頃
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………… バイト、辞めるって伝えなきゃ。
[色んなバイトを掛け持ちしてるから、 早めに伝えておかなくちゃ。
あ、それに。 お金も孤児院に寄付できるようにしようかな。 どうせ余らせちゃうものなんだから、 お世話になった孤児院にお礼くらいしたい]
とりあえず、ご飯食べなきゃ始まんないよね! って、あぁっ!パンがない!
[誰よ、あたしの食パンを食べたの!って思ったけど、 昨日の夜、ついお腹が空いて食べちゃったんだった]
(57) 2018/11/25(Sun) 12時半頃
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/* >>57 パンだ!!パンだ!!!! 美味しいパンがあるよ、おいで!!! パンを食べよう!!!!!(おちつけ
(-4) 2018/11/25(Sun) 12時半頃
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/* アトリエの名前とパピヨンとイアンに関しては だいたいこのうたが影響してる https://www.youtube.com... 聴く度泣けるんよね・・なんかしんみりと
って書いてたんだけど妹かわいすぎなのでは? シスコンまっしぐらのもちもちを必死に押さえつけて殴りつけねば
(-5) 2018/11/25(Sun) 12時半頃
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/* もう出していいかなー?(待ってた
(-6) 2018/11/25(Sun) 12時半頃
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―― 三年前の出来事 ――
[三年前――あの日はとある実験を行った日だった。 下級種が嫌う音>>#2を研究していた自分は音を発生させている装置を無断で弄っていた。 音を嫌うということは「耳」に類似する装置があり、音を何らかの手段で感知し認識しているのだろう。 人でも例えば黒板に爪を立てて掻きたてる音が苦手であるように、下級種だけではなく上級キングスもそうした音を嫌うのではないだろうか。 いや――弱点があるのではないか。 そう考え装置の音の組み合わせを試していると当然のように>>26音波が乱れてしまう]
なるほど、共鳴をさせて――すると振動の……
[そう検証していると「事故」が発生した。 下級種が高塀にへばりついており――それだけならばすぐにどうということはないだろうと放っておいたのだが――>>19幼い子を襲ったのだという。 連絡を受けた自分はすぐに装置を元通りにして現場に駆け付けた。
そこでは>>26自警団の先輩であるヌヴィルが幼い子を庇い重傷を負っていた]
(58) 2018/11/25(Sun) 12時半頃
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先輩ッ! 4班は先輩を救出しろ! 6班は何でもいい! 手にできるものを投げて下級種の注意を引け! 物陰を利用して攻撃には当たるなよ!
[その時分既に班を統括する位置にあった自分は指示を飛ばす。 これは都合が良かった。 街にある品で下級種にでも効果のありそうなものが分かれば幸いだ。 何せ装置は元に戻したのだから下級種は音を嫌がり後は逃げていくだけなのだから。
自分はほくそ笑みそうな頬を、唇の端を引き締め噛みしめることで押し殺す。 >>26>>28倒れた先輩の状態は酷いものだった。 酷く、そして素晴らしい。 足に掛かる黄金の炭酸にも似た見た目の液体は酸であろうか。 額の跡は光線の類だろう。 あの両下肢は切断した後に実験に使わせてもらうとしよう。
嗚呼――これでまた研究が捗る]
(59) 2018/11/25(Sun) 13時頃
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[胸の内から起こる喜びに震えながら自分は黙々と棒状のものを投げた。 棒の先端に街で入手可能なあらゆる品を塗った「毒」の槍。 投げては下級種の様子を観察し、漸く追い払ったと思えば>>27飛空艇が来るまで時間も僅か。 一息もつく間もなくゲートの修繕を終えた。
その日の搬出は忙しく普段は設けられる最期の一時も行うことは許されなかった。 >>10確かあんパンを持った者が居たが名残を惜しむ暇さえ与えられずに飛空艇に押し込められていた]
(60) 2018/11/25(Sun) 13時頃
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―― 現在 ――
嗚呼……
[思い出した。 >>@6あの海老のような上級キングスはアララー伯爵というのだったか。 茹でると美味しそうな見た目ではあるが見た目通りのものではあるまい。
尤も、彼の者はキングスの宮廷にいるであろうし出会うこともない。 何かあれば名を騙らせていただくとしよう]
(61) 2018/11/25(Sun) 13時頃
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[三年前の出来事で分かったことがある、いや、再認識したというのが正しいだろうか。 今の人類では下級種に対抗することが関の山である、ということだ。 それならば、と――自分は『エル・ドラード』を目指すことにした。 >>53十年も前に出版され回収されたとある絵本に出てきた題材。 何もなければ放っておけばいい。 外に出れば危うく、五十年以上前より今に至るまでゲートは強化されてきたのだから噂が昇ろうが檻から出ることは叶わない。 そのはずだ――だから……『エル・ドラード』は本当に存在するのだろう。 そうでなければ行動の一貫性がないのだ。 あるのならば、と――その手段を講じてきた。 下級種を退け対抗できれば「外」を歩くことが叶うのだから。
今日も平穏であれ、自分が事を起こすまでは。 そう考えながら大通りを歩いていた*]
(62) 2018/11/25(Sun) 13時頃
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― →大通り ―
[バタバタとパジャマから着替えて、化粧して。 あたしは家を飛び出した。待ってろあたしの朝食!]
もしかしてこの時間なら、 出来立てのパンとか食べれるかも……!
[あたしの足は、迷いなく行きつけのパン屋さんへと向く。 起きて暫くしたお腹がようやく覚醒したのか、 ぐう、って空腹の音が鳴った]
あ。おはよーございまーす!
[大通りを行く最中、見知った顔>>62を見かけたから。 シュパッと片手を上げて朝の挨拶。
ちょっと前までは、 バイトの都合で夜に見かけることが多かったから、 『こんばんは』だったけど*]
(63) 2018/11/25(Sun) 13時頃
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/* (>>0:59 ソウスケ) おれの臭い足が人類の役に立った・・?
(-7) 2018/11/25(Sun) 13時頃
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/* いるよってメモで書いた矢先に眠くなってきた 眠い……昼寝したい……
(-8) 2018/11/25(Sun) 13時頃
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― 商店街の本屋 ―
――円になります。 ポイントカードはお持ちですか?
[もうずっと、この商店街の本屋で働き続けていた。 この区域の印刷所はごく小さなものしかなく、再版ばかりでほとんど新作というものも並ぶことのない本屋で、自分はずっと同じ本を飽きもせず売り続けている。
しかし、それでも客はやってくる。 再版ばかりとはいえ、それでもこの世界には読み切れないほどの既刊が存在した。 昔、世界を我々が支配していた時は、一体どれだけの作品が生み出されていたのだろうか。 自分には全く想像もつかなかった。]
(64) 2018/11/25(Sun) 13時頃
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/* ココアさんにママみを感じたい……
(-9) 2018/11/25(Sun) 13時頃
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/* そういえば黄金の炭酸はフローラちゃんの肩書きからです! 奴隷じゃなくて子供を運ぶおじさんだよ
(-10) 2018/11/25(Sun) 13時頃
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―― 大通り ――
[自警団の仕事は簡単なものだ。 制服を着て道行く人に話かける、普段はただそれだけ。 有事の際は身体を張るが有事も最近は少なくなっていている。
>>63元気な声と音が聞こえれば自分は笑みを浮かべて敬礼を返した]
おはようございます、ノッカさん。 今朝も元気いっぱいですね。
[敬礼を下げると視線を合わせて、それからお腹へと視線を落した。 少し前までは夜に出逢うことが多かったのだが最近はもっぱらこの時間。 もしかすると朝食を食べていないからこその先の音だったのだろうか]
(65) 2018/11/25(Sun) 13時頃
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朝食はまだでしたか? 先ほどからパンの良い香りがしていますからね。 もしかするとココアさんのパンが焼きあがったのかもしれませんよ。
[ノッカのお腹に落としていた視線を瞳へと戻して悪戯気の感じるよう目を細めた。 ココアさんのパンは美味しく、評判も高い。 早くいかないと売り切れてしまうかもしれないと少しばかり急かして――]
そうだ、最近は変わったことはありませんか? 何かあれば相談してくださいね?
[そう、いつもと変わらぬ言葉を投げかけた*]
(66) 2018/11/25(Sun) 13時頃
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[甘い匂いはきっとパンの匂い。>>41 小麦粉とお砂糖とスパイスと――、 愛用の石鹸の匂いもあるかしら?
パンの匂いが私の匂い。 少しお腹が空いてきちゃうのが困りものだけど]
お花の匂いって素敵よね。 私もお花は好きよ。 今度買いに行こうかしら。
[パン屋にお花を飾れば素敵かしら。 匂いもそうだし、見ているだけでも幸せな気持ちになれるもの。
甘えん坊な彼女にふふと微笑む]
(67) 2018/11/25(Sun) 13時頃
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[ラスクを渡せば明るい声。>>42 ぴょんぴょん跳ねだしそうな様子に私まで笑顔になっちゃうの]
うふふ、喜んでくれてよかったわ。 フローラちゃんが笑ってくれると、 私まで笑顔になっちゃうの。 だから、嬉しいわ。
[石畳を軽やかに歩いて行く後姿。>>43
――ああ、でも言い忘れちゃったわ。 もうすぐ会えなくなるって。 美味しいパンを焼いてあげれなくなるって]
(68) 2018/11/25(Sun) 13時頃
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……この店とも、もうすぐお別れね。
[ぽつりと呟いて、ぐるりと店内を見渡して。 常連さん達に店じまいのお知らせをしなくちゃって。
悲しむ顔を、残念そうな顔を。 思い浮かべて胸がしくりと痛んだ]
ううん、ダメね。 私がしっかりしてなきゃ。
[それから首をふるりと振って。 最後だからこそ笑顔でいようって。
またお客さん達を笑顔で迎えるの。*]
(69) 2018/11/25(Sun) 13時頃
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あれ、おばちゃん お店まで持って来てくれたの?
[客も帰ったところで、隣の店のおばちゃんが、作ったかぼちゃサラダの差し入れを持って来てくれた。 食物は区域ごとに自給自足だ。 おかげ様で気象対応管理はしっかりしているようで、生まれてこの方あまり飢饉や水害が起こった記憶はない。 我々を管理する者たちの技術力もなかなかのものだ。]
明日タッパー返すね ありがとう
[おばちゃんに微笑んだ。 物心ついたときには既に両親は居なかった。 管理者に連れていかれたのか、無理やり外に出ていったのか、自殺したのか殺されたのか。 さっぱりわからないが、私はここまでこの商店街の人たちに育てられた。 商店街の人たちは、皆、私の味方だった。**]
(70) 2018/11/25(Sun) 13時頃
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そーさんも元気そうでなによりです! ……って、いま聞こえてました?
[>>65ソウスケさん(あたしはそーさんって呼んでる)の 視線が、あたしのお腹へと向く。 ってことは。今の、聞こえてたのだろうか]
は、恥ずかし……! 今のナイショですよ、ナイショ! ちょっと今朝食べる予定だったパンを、 夜に食べちゃっただけですからね!
[いつもはちゃんと食べてるってことを言おうとして、 逆に墓穴を掘った気もする。 もう良い。この件に関しては口を開くまい]
(71) 2018/11/25(Sun) 13時半頃
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あっ、ホントですか? やった!焼きたてのパン、大好きなんですよね!
[>>66期待していた通り、 パン屋さんには焼きたてのパンが待っている。
俄然お腹が空いてきたけれど、 またお腹が鳴ったら笑われてしまいそうだし、 ぐっと我慢(して欲しい。頑張れ私のお腹)]
変わったこと。 ………… あー、えーっと、
[いつもと変わらない言葉。 その問いに、あたしはいつも「大丈夫!」って答えてた。
―― でも。今日は、答えられなかった]
(72) 2018/11/25(Sun) 13時半頃
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あ、っと……。 もしかしたら、もうすぐ会えなくなるかなーって。
[『召集された』って、口にしたくなくって。 でも、一度言葉に詰まってしまった以上、 何か答えなきゃって焦って、口早に言葉を紡いだ。
しまった、って思った。 自警団の人ならば、いつ召集がかかるのか、 いつ『搬出』が行われるのか>>60 知っているんじゃないかって気付いたから]
っと、早く行かないと、パンが売り切れちゃう! そーさんもお仕事頑張ってくださいね!
[誤魔化すように笑って、あたしは大通りを駆けだした。 あたしが召集されたってこと、 気付いてくれなければ良いのだけど*]
(73) 2018/11/25(Sun) 13時半頃
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― 三年前の見送り時 ― [その日はゲートの傍で事故があったのだそう。 自警団の人が忙しなく駆け回っていたのを覚えているわ。 だから、飛空艇の見送りも慌ただしくて…。>>60
お別れの為に考えてた言葉も、笑顔も。 あの人に届けられず、人波に押し流される]
通して、通してください……! あっ…!
[渡そうと思っていたあんパンが地面に落ちる。 ぐしゃりと。 忙しなく駆けていく人の足に踏みつけられる]
(74) 2018/11/25(Sun) 13時半頃
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[お互いに伸ばした手は絶望的に遠く引き離され。 そうして飛び立っていく飛空艇。 私、その場で見上げていたわ]
…………。
[踏みにじられたあんパンを拾って、紙袋に包んで。 ぎゅっと胸に抱きしめて。 黙って、俯いて。 私、しばらくその場で蹲っていたの。*]
(75) 2018/11/25(Sun) 13時半頃
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