244 【R18】ミゼリコルディアの宴【魔女村】
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[リッキィみたいになれる?と聞かれるなら、 表情だけは笑みを作って「勿論さ」と告げよう 実際自分みたいになって欲しいか、って? 魔女は自身の無力さを知っている 人間に迫害されて、同胞にすら呪われて 結界を貼り続けるのも フェルゼの想像の半分は正解、半分はハズレ 本当に逃げ、隠れたかったのは ── ?
だけど、そんなところまで、 目の前の無垢な(たぶん)少年に悟られる理由はない
魔女は ……いや、年長者は。 こういうときは年長者らしく、あるべきなんだ。 ]
(323) 2018/06/12(Tue) 22時頃
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そうだな、もっとうまくなったら たくさん美味しい美味しい、って食べてやる ほら、まずは胃袋をつかめ、って言うだろう?
[それは別の話だった気もするけれど、それはそれ。]
(324) 2018/06/12(Tue) 22時頃
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[それからきっと魔法の修行はすこしずつ始まった 最初は魔導書や触媒の扱い方、基本的なところからで いつまでたっても魔法を教えてくれない魔女に 嫌気がさしたりした日もあるのかもしれない、が。
もう二度と、事故を起こさせないため だ 力を扱う、ということは それ相応の覚悟と責任が伴うのだと 力の引き出し方やコントロールの仕方 実際に魔法を扱いはじめたのは、 ………さて、どれくらいの年月が過ぎていたんだろうな ]*
(325) 2018/06/12(Tue) 22時頃
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[ひとまず上着を脱ぐように命じたのだけれど。 少年は 此方に向きなおれば両腕を広げた。>>302 ───── なに?新手の魔法使い? そこから服だけがシュッと脱げ落ちるの?
期待の眼差しで、視界の変化を待ったけれど 何も起こらない。 いや、少年の顔が赤く染まったか。
彼は赤面した後、慌てて───慌てすぎな程に 上着を脱ごうと試みる。
あまりにも不慣れな動作に、 先程 此方を向き両手を広げた理由に思い当たれば 顎下に、立てた人差し指を ぽんぽん、と当てながらニンマリと ]
(326) 2018/06/12(Tue) 22時頃
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手伝いましょうか? おぼっちゃま 全部、ぬぎぬぎさせてあげましょうかー? [意地悪く声を掛けたところで 少年がベッドへと近づいてくる。 本当に脱がせて欲しいのだろうか、なんて。 当然 そうではなくて──── 渡されたのは、ずしりと重い皮袋。>>303 ] ふぅん…… [少年が、再び上着と格闘を始めたのを横目に 革袋を開けてみれば 中には金貨。 ──── 1年ぐらいは普通に暮らせるほどの。 其れと一緒に入っていたのは 一通の手紙。]
(327) 2018/06/12(Tue) 22時頃
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刻印? そうねぇ……… ヘタすれば、死ぬかもね
[視線は手紙へと動かさぬまま、 質問が飛んで来れば>>304 適当に返事を。 細心の注意を払うつもりだから 実際は 痛みなど感じないだろうけど。
少年が上着を脱ぎ終えた事も気付かずに 手紙に記された文面を目で追っていく。
当面の生活費を入れてますので もし親切な方がこの子を拾ったなら よろしくお願いします──── そんな文面 ]
(328) 2018/06/12(Tue) 22時頃
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ほーんと アタシみたいな親切な魔女が 拾って良かったわねー [手紙に向かって にたにたと笑いながら うんうん頷き、呟いて。 しかし──── そのまま読み進め、 最後の文面を読めば目を大きく見開いた。
そして顔を上げれば、 上半身裸の" 少年 "を見やり、問う。 ]
(329) 2018/06/12(Tue) 22時頃
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ラルフィーネ? それがキミの本当の名前────?
(330) 2018/06/12(Tue) 22時頃
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[" 訳があり男として育てられてはいる " " 確かに女の子 " 文の内容に 少し驚きはしたけれど。 己も似たようなモノだ──── むしろ訳ありな分、己よりも真っ当か。
さて問題は───── 少年自身、本当は女の子だと自覚しているのか 男の子だと思い込んでいるのか。 " キミは本当は女の子? " なんて問いも足しておこうか。 ]*
(331) 2018/06/12(Tue) 22時頃
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/* ラルフ君おんなのこだった!!!! このペア熱い!!!(観客のきぶん)
(-48) 2018/06/12(Tue) 22時半頃
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[まだ幼いフェルゼから見れば リッキィは何でも出来るように思えた。
この魔女が自分のように”何か”から逃げたいなどとは 夢にも思っていない。
少なくとも8歳の少年にとって 彼女は───…もっとも身近な”おとな”であった。
だから彼女の思惑通り 何も悟ることは出来ない。
静かな尊敬の念も表に出すことはほとんどない。]
(332) 2018/06/12(Tue) 22時半頃
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……それ、まえに本読んだけど すきな相手、とかだからリッキィちがうし…。
[あっさりと首を振った。]
じゃあ、リッキィは今日から おれの師匠でもあるんだな。
……師匠、よろしく。
[ 小生意気な性分の少年にしては珍しく珍しく 無邪気な、少し照れ臭そうな笑みを浮かべて握手を求めた。]
(333) 2018/06/12(Tue) 22時半頃
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[────…魔法の修行は楽しかった。
最初の内は、だった。 いつまでもいつまでも基本の基本。序の序ばかりで すぐに文句を垂れはじめることとなる。
そもそもどうして魔法が使えるのか。 フェルゼは結局考えには及ばなかった。 だがリッキィの言うことに文句は垂れても
投げ出すような真似はしなかった。
力の引き出し方や コントロールの仕方を覚えるまで更に月日は流れて 魔法を覚えだしたのは
──20歳を過ぎた頃になっただろうか]*
(334) 2018/06/12(Tue) 22時半頃
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いえっ、フローラさまの手を 煩わせるわけにはいきませんので……!
[ ぬぎぬぎなんて、子供扱い。>>327 いやまだ子どもなのは確かなのだけれど、 これからは今までのようではいけないのだから。
それでも良いよ、と言ってくれたなら 甘えてしまいそうになるところだけども。 それはそれ、甘え過ぎてはいけない気がした。
自分は、拾われた身なのだろうし。
けれども。 ]
(335) 2018/06/12(Tue) 22時半頃
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…………。
[ へにょ、と眉が情けなく下がった。 だって死にたくはないのだもの。>>328 全幅の信頼を置くにはまだ出会って間がない。 それでも文句を言わないのは、
自分は彼女のオモチャと決まったから。
鍛えられていない柔らかな肌を晒し そんな時に向けられた問いかけには きょとん、と目を瞬かせたけれども。 ]
(336) 2018/06/12(Tue) 22時半頃
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………そう、なんですか?
[ 自分自身の本当の名前。>>330 それは自分でも知らなかった。 知らなかった、し、 ]
大人になれば教えてくれるって、 母さまが。 でも、なんでそんな女の子みたいな…?
[ 愛称がラルフなのだから、 ランドルフとかそこらかと思っていたのに。 怪訝そうに眉を寄せればさらに 君は女の子?なんて!>>331 ]
(337) 2018/06/12(Tue) 22時半頃
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お……、男、です! あの……確かにまだ、生えるの遅いけど、 そんなの人それぞれだって……!
[ 真っ赤になりながら眉を吊り上げ わなわなと拳を震わせた。 何が生えてないのかは推して知るべし。 ]
……女の人の胸だって、 大きさは人それぞれだし、 大きくなってから育つでしょう? 女の子みたいな名前だからってそんな、 フローラさま……。
(338) 2018/06/12(Tue) 22時半頃
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[ そう言うフローラさまの胸は 一見ぺたんこに見えるのか。 どちらにしたってそこを凝視せず 気まずそうに、だが不満げに それを口にするのだ。
自分は男の子なのだと。 ]*
(339) 2018/06/12(Tue) 22時半頃
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/* 生えるの遅い(なにが
(-49) 2018/06/12(Tue) 23時頃
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[胃袋掴む、にはあっさりと否定。>>333 無論、こちらからもこんなガキんちょ願い下げだが それにしたってあっさりしぎやしないですかね 魔女はぴくりと片眉動かして、感情を示す ]
うむ、師匠と呼びなさい
[……………優越感。悪くない。
なお、それがいつのまにか師匠ではなく、 なんだか段々と無礼な呼び方になっていくのは このあと訪れる、日々のお話。]
(340) 2018/06/12(Tue) 23時頃
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[少年は年相応に成長を続けた やがて数年後には魔女の背丈を越し、 いつしか見上げる存在(物理)に変わっていった
どうして歳を取らないのかと、 彼に聞かれたことはあっただろうか
もしあったとしても、 「そういうものだ」と答えただろうし 「若さは素晴らしいものだぞ」と説いたかもしれない ]
(341) 2018/06/12(Tue) 23時頃
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[決して魔女は語らなかった。 それが呪いによるものだということを。 もし少年が魔法を自在に操れるようになり、 他人の魔力の感知までできるような素質があるのなら
……やがて、それは厄介な魔法で雁字搦めになっていること いつしか気づかれてしまうのかもしれないけれど。
そして魔女は、語らなかった、だろうか。 「好きで、この歳で居るわけではないのだ」と。 深く、深く、問われることがなければ、きっと。 それはまだ、20を過ぎた青年にも、知られていない儘。]*
(342) 2018/06/12(Tue) 23時頃
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/* りっきぃはすごくハウル(何が
(-50) 2018/06/12(Tue) 23時頃
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/* むしろ魔女とか魔法使いのソースが私の中に魔女宅とハウルしかねえから!!!!しかたないよね!!!!!!
(-51) 2018/06/12(Tue) 23時頃
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[ガストンの説明を聞く限りでは どうやら、ハリネズミに変身したとしても 穴の中で生活するわけではなさそう
それが分かっただけでも一安心 うっかり生き埋めになる危険だけは すくなくとも、避けられたわけですから
よかった。なんて心の中で大きく息を一つ]
(343) 2018/06/12(Tue) 23時頃
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[一つ安心したとはいえ 疑問のタネはまだまだあります。
たとえばそう、魚になったらどうしようとか 希望通りに熊になれたとしても 子熊の状態から大人へと成長するものなのか それとも、最初から大人の熊の姿がなのかとか。
そんな疑問の一つ一つはもしかしたら 熊にとっては他愛のないことかもしれません 聞いたら笑われてしまうかも。
それに、なによりあんまり質問ばかりしていると 小さい子みたいだと思われそうでしたから 残りの質問は、胸にしまうことにしましょうか]
(344) 2018/06/12(Tue) 23時頃
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[動物の姿に変わることと、文字を読めること 二つの因果関係はどうやら特にない様子。
冬になって、ガストンが眠るまで それまでに覚えればいいのだと分かったなら だいぶ肩の力も抜けてきました。
背の高い椅子を運んできてもらったなら ちょこんと座って、足をぷらぷら ガストンが人間の姿になるまでの間も しっかりと図鑑を抱えて離さずに]
(345) 2018/06/12(Tue) 23時頃
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クマだと書きにくいの?
あー、たしかに おっきいペンがあればいいのに
[これもまた、熊の大変なところなのでしょうか。
膝の上で図鑑をぱらり どのページを開こうかと少し考えて やっぱり開いたのは、熊のページ。
今までは、動物といえば犬や猫が好きでした でも今は熊の方が好きになっています。
強いだけではなく、ガストンと一緒がいい そう思うようになってきたのですけれど]
(346) 2018/06/12(Tue) 23時頃
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[動物になる方法。
たどたどしく説明されたそれに カップに伸ばしかけた手が止まってしまいます]
血をのむの?
でもさそれって、痛いじゃん 一滴だって、怪我するんだよね?
[ちょっとだって、怪我は怪我です
動物にはなりたい。その気持ちは変わりません でもそれで彼が痛い思いをするのなら それはやっぱり嫌なのです]
ねぇ、他の方法はない? 長い呪文だって、ボク覚えるよ
それか、人間のままここにいたら……
(347) 2018/06/12(Tue) 23時頃
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[ポロポロ、川辺では出てこなかった涙が 次から次へと溢れてきます。 手の甲で拭って、カップのお茶を一気飲みしたら]
やだけど 他にないなら、やる
[スン、と鼻を鳴らしました*]
(348) 2018/06/12(Tue) 23時頃
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