261 エイプリル・トフィーの融解点
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時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
ヨーランダが無残な姿で発見された。
噂は現実だった。血塗られた定めに従う魔物“人狼”は、確かにこの中にいるのだ。
非力な人間が人狼に対抗するため、村人たちは一つのルールを定めた。投票により怪しい者を処刑していこうと。罪のない者を処刑してしまう事もあるだろうが、それも村のためにはやむを得ないと……。
現在の生存者は、ソフィア、フェルゼ、オスカー、ピスティオ、ラルフ、グスタフ、コリーン、ロイエの8名。
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[悲鳴じみた嬌声で弛緩する姿を確かめてから 漸く鼠蹊部あたりに込めていた力を解放した。 濡れそぼつ膣肉と腫れた亀頭の擦れ合う感覚に 夢中になったふりをして腰を叩きつけ やがて睾丸が収縮する快感を享受する。 臀部の引き攣りと視点が定まらない白転の中で 身の下の女の表情を何より一番に確かめていた。
鼻を鳴らす仔犬のような鳴き声も慣れたもの。 懇願めいた力加減で強く首元を抱きしめて 舌ったらずの声で女の名を囁いた。 ]
(-0) 2019/03/26(Tue) 06時頃
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[ 少しばかり泣きそうな子供の声を演じて、 あとは甘えきった掠れ声を鳴らせば 慈しむ手が後頭部に添えられる。 それをを合図にしてペニスを引き抜き、 スキンを処理してゴミ箱に放り込んだ後には 今度は女を包むように抱きしめる。
吐精後の急激な虚脱感は温度に解され 途端に襲う喫煙への欲を押さえ込んでは 余韻に浸るのを許すように頭を撫でる。
それがいつものお約束のパターンだ。 ]
(-1) 2019/03/26(Tue) 06時頃
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[ 最大限善がらせて最大限縋らせる。 それが己の身売りに於ける前提条件だ。
プライドももリピートへの期待も宛ら、 ある種の願望が宿っていると言っても 過言じゃない。
好きだよ。 綺麗だ。 気持ち良い。 もっと欲しい。
支配と暴虐を8割と、2割の懇願と隷属。 愛とサービスに濡れた身振りは、 母性と被虐の欲を適度に引っ掻いて やさしく己を抱きしめてくれる。 ]
(-2) 2019/03/26(Tue) 06時半頃
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[ 一戦交えたあとの反応は様々だ。 もう一度と熱の篭る目で見てくる。 執拗ぬ愛の言葉を強請ってくる。 萎れた陰茎に触れて悪戯をしてくる。 寧ろ労って胸に頭を押し付けられる……。
その度、求められた反応を返すのだから 先程まで夢中で口に含んでいた乳房の間で いい加減大した役者だよなと自嘲した。
母性を象徴する双丘の感触に 安寧と信頼を覚えることは終ぞない。 ]
(-3) 2019/03/26(Tue) 06時半頃
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( まったく、 お前は悪魔みたいな子だ。 産んでる最中も、その後も 私に苦痛しか齎さない。
でも孕んだ最中だけは気持ちが良かった。 私がお前を愛する理由はそれだけだよ、 和宏。 )
[ ……自分の名前が、碌に考えもされずに 母親を捨てた男と同じものだったってことは ベッドに両腕を括り付けられて 産まれた胎に「戻され」ながら 聞いた話だ。 ]
(-4) 2019/03/26(Tue) 06時半頃
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[ 食う、寝る、抱く。 三大欲求のすべてが空虚に感じられて、 産まれ落ちた自覚さえ、いつまでも 得られないままだった。
諸悪より逃避するように、 乗り方を知らないバイクで走り抜けた夜は 理由のわからない涙で溺れ死にたくて 都会の路地裏で嘔吐しながら嗚咽した。
通りがかったお人好しに拾われた後も 見返りの渡し方がわからなくて 結局枕を共にすることしかできなかった。 ]
(-5) 2019/03/26(Tue) 07時頃
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[ライトアップ、ライトアップ、 フラッシュ音が連打する 遠くから近くから私の側で響き渡る
無機物の音、求める音、 貴方達がスクープを求めるのは]
…人の不幸が蜜の味だから?
[分からないな それを幸せと思っているかもしれない うるさいな それを羨ましいと思っているのでしょう 考えたくないな それの真実を考えたところで答えはない
締め切ったカーテンの奥、部屋の隅で あったかいココアを飲んだ]
(0) 2019/03/26(Tue) 10時頃
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[機能しなくなったSNS 一応動いてはいるのだけども リツイートリツイート 回ってくるのは終末への失望
『貴方なら最後は何をする』 『妹が生き残れることになった』 『どうして私なのだろう』
終わりへの予定調和 いずれ来るだろう未来に思いを馳せるのは あまりにも重たいことで]
(1) 2019/03/26(Tue) 10時頃
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[@****** コリーン 来週は終末前最後のライブステージです 皆の前で精一杯歌います.宜しくお願いします:D]
[返信先:@****** 自分だけ生きる高揚感に浸ってろ]
[返信先:@****** 代わりに俺にシェルター行きの権利頂戴 皆そうしてくれることを望んでいるよ]
[返信先:@****** 私たちのことを思ってじゃなくて コリーンが私たちより優位な立場なのを 見せびらかせるためのステージなのでしょ?]
[返信先:@****** コリーンに減滅しました:D]
(2) 2019/03/26(Tue) 10時頃
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此処にも、逃げ場ないな…
[業務用にしか使わなくなったSNSには 世界中からバッシング嵐 一部の人間だと分かってはいるけど 私なんかよりも理解されるのはバッシングする者達で
コメントへいいねと煌めく 赤のハートに首を振って 通知音を切って、電源を落としたの]
皮肉 皆好き勝手で、…意地悪…
[緩くなったココアを飲み干して 私はマグカップを床の上に置くの 力なく転がすマリオネットのように]
(3) 2019/03/26(Tue) 10時頃
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[…でも…ああ、きっと そうきっと…SNSがいまだに動くのは “そういう準備が出来ている”からなのでしょう 脚を折り曲げて、てっぺん膝小僧に 顔を埋めて声を零し落とした]
誰も私のことを思ってくれない癖に
[どんな言葉もうわべだけの言葉に 聴こえてくるの]*
(4) 2019/03/26(Tue) 10時頃
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/* 皆の話が素敵だなぁ…何より急に変わっていく 普段の生活、最後を考えていた時の絶望とか
コリーンさんはこの後もっと精神的に追い詰めたいと 中の人は言っておりまして
(-6) 2019/03/26(Tue) 10時頃
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/* デモとかテロは起きそう あとは犯罪
みょーんみょん
(-7) 2019/03/26(Tue) 10時頃
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/* まじでフェルゼくんがシェルターにいく理由が見つからなくて何でこんな動かしにくいPCで参加してしまった……?
(-8) 2019/03/26(Tue) 12時頃
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[
人の口に戸は立てられぬ。
火のない所に煙は立たぬ。
Amantis,amentis. (愛する者に正気なし)
昔の諺が今になってもまだ生きてるなんて 何だか亡霊みたいじゃない?]
(5) 2019/03/26(Tue) 15時頃
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[ 会社にも、友達にも、親にも 保護シェルターの招待状のことは黙っていた。 偶々得た幸運(傍目に見ればきっとそう映るの)を ひけらかすつもりもなかったし そのせいで人から辛く当たられるのは悲しいもの。
誰だって助かりたい。 誰だって愛しい人を助けたい。
けれど、何処からこの話が漏れたのでしょう。
外を歩けば 「浮気女」「あばずれ女」
「淫売」「娼婦」 風に乗って聞こえてくるの。
「どうせ身体で勝ち得た権利でしょう」 「どうしてあんな女に」
みんな何も知らないくせに。]
(6) 2019/03/26(Tue) 15時頃
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[ あの内容証明は会社にも両親にも届いていて その日から、徐々に私の居場所はなくなっていった。
初めてパパに叩かれたし ママはずっと泣いていた。 友達のSNSアカウントにはブロックされて 会社の受付は私には相応しくない場所だって 私物が返送されてきたのはつい今朝ほどのこと。
そんなの分かり切っていたこと。 それでも、彼が好きだった。
この先何も得られない、儚い恋だと分かっていても 愛の炎を止めるには至らなかった。]
(7) 2019/03/26(Tue) 15時頃
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[ けれど不満なのは 皆が私を謗る言葉の最後に付け加える文句。
「どうしてお前なんだ」
私たちの悲恋に落ちた、ただ一点の染み。 私はそれを聞く度、苦々しい気持ちになるの。
それは私のせいじゃないもの。 私達の罪な恋とは何の関係もない。]
(8) 2019/03/26(Tue) 15時半頃
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[ あの手紙が届いた日から誠司さんに会えてない。
できるなら今すぐ抱きしめてほしい。 あの逞しい胸に抱かれて 世間の冷たい視線や心無い言葉から守られたい。 もう何も考えなくていいように 私の身体を情熱の炎で焼き尽くしてほしい……!
ああ、でもきっとそれはかなわぬ願い。 これから、奥さんと弁護士さんとお会いしなくちゃ いけないのだけれど、その席にきっと貴方はいない。
優しい貴方は、奥さんに責められるのも 私が期待に満ちた目を向けるのも、耐えられないの。]*
(9) 2019/03/26(Tue) 16時頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2019/03/26(Tue) 16時頃
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/* 死因:セルフヘイト
(-9) 2019/03/26(Tue) 16時頃
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/* >どっちかっていうと彼が好きというより〜
ひぃい
(-10) 2019/03/26(Tue) 18時頃
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/* ソフィアめもさいっっっっっこうじゃない?? そういう女さいこーですね
コリーンの有名人だからこそおこることも 最高に最高なので見てて楽しい。 炎上ねーーーするよねーーーー すき
(-11) 2019/03/26(Tue) 21時頃
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[ブラッディゾーン また此処で人が死んだらしい 目深く被った帽子の下から見た世界は 警官たちが事件の捜査を行っていた
きっと彼らにも家族がいて いつも通りだったいつもの生活を送る 暇なんてないに違いないのに きっと彼らにも事情がある いつも通りだったいつもの生活の通り こなさないといけないのだわ]
「大丈夫?」
…うん、大丈夫だよ
[私を気遣って名前を呼ばないマネージャーの 手を掴んで私は下を向いた]
(10) 2019/03/27(Wed) 01時頃
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[邪魔にならないように立ち去った そのあと知った事だけども 死んだのは封筒を受け取った少女だった 殺したのは陸軍の男だった 封筒を得たところで救われはしないのに
まだ未来ある少女の生きる希望すら 許してはいけないだなんて]
「なんて意地汚いのでしょうね」
…うん…
「こういうときは祝福してあげなきゃダメよ」
[人は欲に忠実な生き物だから…なんて、よく言うわ まったくもってその通りじゃない 私はマネージャーの苦笑にも目を背けた]*
(11) 2019/03/27(Wed) 01時頃
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[ 終わりの終わりを手にした心算]
(12) 2019/03/27(Wed) 05時頃
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[ぱらら、ぱらぱらら 人々は行進する 人々は叫び声を上げる
-人権に配慮できていない!- -これは差別行為である!- -全人類平等と唱えたのは誰だったか!-
日々エスカレートする叫び声は 時に爆発して人為的被害をもたらした]
「もうあの家で暮らせないわね」
[マネージャーの言葉に静かに頷くしかできない 一日、一日、破滅すると言われている日付が 近付くにつれて人々は本性を剥き出しにするの 荒れる声広がるニューヨークは血に染まる]
(13) 2019/03/27(Wed) 11時頃
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[争いは幸せを生まないわ 争っても何も解決もしないわ]
…ああ、神様…神様… どうして皆、を、救っていただけないの
[それを知ってから知らずか人々は叫ぶ お前がお前が妬ましいのだと 銃を握った人々は破壊と暴力で権利を主張する それで解決などしないのに 頑張りが神が報いをくださると思うのか]
青い鳥、どこいるの 白い鳥すら見当たらないこの世界のどこに
[私には分からないや]*
(14) 2019/03/27(Wed) 11時頃
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[ 星降る夜に、願い事はひとつだけ。 ]
(15) 2019/03/27(Wed) 20時頃
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[探していたのは星ではなく、 自分を知っているひとが誰もいない場所。 それが叶うなら、お菓子の家だって、 狼が化けるおばあさんの家だって良かった。
君と一緒なら、何処にだって行ける。 此処ではないどこか、遠くへ。]
(16) 2019/03/27(Wed) 20時頃
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…… ハァ、
[豪奢なソファの上、 背もたれに深く腰掛けた青年がひとり。 何度目か分からない溜息をついては、 華奢な照明がぶら下がる天井を睨みつけた。]
( …… 変わらないな、ここは。 )
[俺たちが抜け出した、 あの夜から一つも変わらない。 あの日から沢山の話し合いを重ねた。 その結果、シェルターに行くにしろ行かないにしろ それまでの身の安全は保障されるべき、 というニコラスの言に折れて、生家に帰ってきた。
ニコラスは俺の家に代々仕えてくれている家系で、 彼もこの家で生まれ育った。]
(17) 2019/03/27(Wed) 20時頃
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「 フェル、どう? 久々の家は。 」
…… 最悪。
[控えめなノックの後、 扉を開けて入ってきた彼がかけてくれた言葉に、 僅かに頬を膨らませ、不機嫌な声音でそう言いながら。
自分の隣のソファの柔い生地を掌で叩いてから、 手招きをして彼を呼んだ。]
(18) 2019/03/27(Wed) 20時頃
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ニコラスは? 久々の家はどう?
「 こんな大事じゃないときに、 ゆっくり帰りたかったな。
…… まあ、こんな大事じゃなければ 帰ることも無いんだけど。 」
確かに。
(19) 2019/03/27(Wed) 20時頃
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[そう言って、くつくつと喉の奥で笑って。 付けたテレビの中に映るのは、変わり果てた街の姿。 それを別世界の映像のように、ぼんやり眺めて。 ニコラスの言う通り、 ここに帰ってきてよかったのかもしれない。
遠い液晶の向こうでは、 国民による大規模なデモが催され、 ブルボン宮殿前には大勢の人が押し寄せていた。]
(20) 2019/03/27(Wed) 20時頃
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…… ニコラスは、俺がいなくてもさみしくない?
[呟いた言葉は、存外大きな音にならなくて。 それでも隣に居るきみには届いているだろう。 ずるいことを聞いているのは分かっている。
彼の左手が、俺の右手を柔く握って、 静かな、静かな声が耳朶に響いた。]
(21) 2019/03/27(Wed) 20時頃
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「 さみしいよ。 寂しくない訳、ない。
でも、フェルゼには生きていて欲しいし、 すぐに後を追ってくるなんてこと、 許さないから。
だから君は、めいいっぱい生きて。 ずっと、待ってるから。 」
[握られた手を握りかえして。 何度きみに、同じ事を聞いて、 同じことばを贈って貰っているのだろう。 それでもまだ、頷けずにいる俺を許して。
どうか、最後のわがままを聞いていて。*]
(22) 2019/03/27(Wed) 20時頃
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/* 着地点を見付けられた気がする……よかった……
(-12) 2019/03/27(Wed) 20時半頃
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[お山の上で、音楽が鳴る。 麓から俺は、それを眺める。]
[山の神様に会いに行く儀式は、 元々一ヶ月程かかる。 数人で準備をし山にこもって、 山の中に在るものだけで生活をしながら、 身体が山に完全に馴染んだ時に、 山の神様にお目通りがかなうらしいのだ。]
(23) 2019/03/27(Wed) 21時頃
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[今日も山から音楽が聞こえる。 既に二週間が経過した。 もう五月だ。中ごろには戻ってくるだろうが、 世界が終わる日も着々と近付いている。]
(24) 2019/03/27(Wed) 21時頃
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[だけど、俺の生活は変わらない。 少しだけ村の人間の俺を見る目が変わったけど、 強く何かをいってくるわけでもない。
それもそうだ、 俺をどうするかは神様が決める事であり、 村の人間がどうこういえるものではないのだから。]*
(25) 2019/03/27(Wed) 21時頃
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[人は尊厳すらも忘れてしまうの 純粋に欲が深いのね
それがどう言う理由であれ それが本能的な衝動 衝動的な生物的な行為でしょうけど]
……やめて…
[そう冷静に思ってしまうのは何故かしら そう非道にも感じてしまうのは何故かしら そう思っても動けないのは、何故かしら
唐突に家の中に入り込んだ狩人は 青い鳥を見るなり笑みを浮かべた]
(26) 2019/03/27(Wed) 22時頃
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[部屋の角は狭くて 部屋の奥は暗くて そして狭まる距離は縮まって それからどうすることも出来なくて
震えて声が出ないの 普段あげている声が出ないの 苦しくて怖さで縮こまるの]
ヒッ…、や、…ゃだ…っ… …はな…してっ
[狩人は笑うわ 脂ぎった手が張り付いて そうして声を上げるの 私の知らない妄言を、さあ]
(27) 2019/03/27(Wed) 22時頃
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『コリーンちゃんっ…ははっ…
…愛人の俺と離れ離れになっちゃうのは
嫌だろォ?
』
や、だぁっ…!!
…は、はなし、っ
[
嬉しそうに笑うの
聞き入れてくれないの
肯定、なんてしてないのに ]
『ね?嫌だよね?嬉しいな、
俺も同じ気持ちだよ』
ちがっ…
[きっと世界が狂ったから
終わる末路が定まっているから]
『
喜んじゃって…
…沢山子作りしようネ』
(28) 2019/03/27(Wed) 22時頃
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しら…しら、な…っ
貴方なんて、知ら──ン、ッん、
ゥグ…っ…!
[きっと、悪いことも良いことも 分からないのね(可哀想な人、可哀想な私) 終わりが決まったいるのだもの 咎められてもどうせ死ぬのだから だから最期くらいは願いを叶えたいのよね
…
私の声を聞かずに
]
…っ、…!、
ぁ、 んぅ ふ、ァ
[あゝ、口の中が気持ち悪いの 口の中に熱が絡むの 誰かの息が顔にかかるの 誰とも知らない人と唇を重ねるの]
(29) 2019/03/27(Wed) 22時半頃
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[青い鳥は翼を抑えられて 籠の角で震えていた
狩人は鳥の息を飲んで 嬉しそうに 焦りながら うっとりとした顔で]
『…はぁ…っ…可愛いよコリーン…
その顔、俺だけに』
…ヒッ…!ゃ、やめっ…
[そんな顔を見せたこともないのに 妄言を続けて言う男は 私の男だと語って 男だけにしか見せない私だと決めつける。]
(30) 2019/03/27(Wed) 22時半頃
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[上がる吐息は、気持ち良くないって 首を振って叫ぶの 私はここにいるんだって
だけど声は上がらない 怖くて声がうまく出ない 重ねられる唇が声を塞いでしまうから]
や、…だっ… はな、…ン、ッあっ…ふ、っ…ッ
[張り付いた衣類 するりと側面を伝う指の動き 私は腰を上げて 知らない知らない知らないこんな感覚 気持ちよくないって拒んだ]
『トロトロ…
俺とするの待ち望んでくれてたんだ?』
(31) 2019/03/27(Wed) 22時半頃
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──ちが、…
[破かれる音が聴こえるの 羽根が毟られる音がするの そうして狩人は笑うの 嬉しそうに笑みを浮かべて]
…っなん、でぇ……
『? 恋人なら当然だろ?
お互いに我慢してたじゃないか』
[それでも私の声は聞いてくれないのね 私のことを思っているなんて 耳元で語らう声は まるで悪魔よりも酷いって枯れそうな声 もがいて浮かんで、押し寄せる感覚に息が詰まった]
(32) 2019/03/27(Wed) 22時半頃
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…! や、めっ…
はいら…ッはい、な…からっ…
──ヒ、ゃ、アッ…アッ
イヤァ!!イヤ、イヤァアアアアッ…!!!
(33) 2019/03/27(Wed) 22時半頃
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[鳥は歌えない 叫んでも叫んでも この声は届かないの]*
(34) 2019/03/27(Wed) 22時半頃
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/* エロやっちゃいけないとは聞いていないと 仕事疲れの中の人は盛大に エロルを書いてしまいました… 何やってんや9発言も
(-13) 2019/03/27(Wed) 22時半頃
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/* 流石にこれで子供が出来てしまったら 可愛そうすぎるから出来ないぞ
少しでも希望があった方が絶望美味しい…知ってる…
(-14) 2019/03/27(Wed) 23時頃
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[ 奇しくもそこは、クリスマス前に彼と来た あのレストランだった。]
(35) 2019/03/27(Wed) 23時頃
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[ てっきり彼と奥さんとが来ると思っていたけど 約束の席にいたのは、かっちりしたスーツの 甲冑を着た騎士めいたおじさんだった。]
「弁護士の脇と申します」
[ なんて、面白くもなさそうに言って 真四角の眼鏡のフレームを押し上げるの。
ああ、会えると思っていたのに、って 私はこんな状況なのに新しいワンピースを買って おめかししてた自分が悲しくなった。 胸元で光るネックレス、見せてあげたかったのに。]
(36) 2019/03/27(Wed) 23時頃
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[ 真面目そうな弁護士さんが出した書類には 色んな思い出が詰まってた。 そっとタクシーを降りる時に交わしたキスも 身体で愛を確かめ合おうと 手を繋いでホテルに入るところも。 ……でも日曜日に彼の車で思うまま乱れたのを 写真に撮られてるなんて思わなかった。
一つ一つ提出される“証拠写真”を 私は何一つ否定せずじっと眺めていた。 時折笑みが浮かぶのは、彼とも思い出を 頭の中で紐解いているから。]
「これらの不貞行為の ……何か仰りたいことは?」
[ あまりに私が大人しかったからか、 弁護士さんは眼鏡の奥から怪訝な目を向けてくる。]
(37) 2019/03/27(Wed) 23時頃
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いいえ、何一つ否定することはありません。 ……それより、私、どうすればいいでしょう?
[ 慰謝料とか、そういうのは怖くはなかった。 私は生き残って、奥さんは死ぬのだもの。 忌々しいシェルターへの招待状だけど この場合に限っては、とっても有難いものだった。]
……どうすれば、誠司さんに会えるかしら?
[ それより気にしているのは 誠司さんに逢えるかどうか。 残り僅かな時間を彼と過せたら…… ああ、願わくば彼の手で私を終わらせてくれたなら 私は断罪の術を失った世界から解き放たれるの。]
(38) 2019/03/27(Wed) 23時頃
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[ だけど、弁護士は私を責めるでもなく はぁ、と諦めたみたいなため息をひとつ。]
「この期に及んで、会えると思うのですか」
[ そんな、冷たい事実だけ突きつけてくる。 彼の提出した書類から、誠司さんから 声をかけてきたのは明白で、 私は彼が妻子ある身と知りながらそれに応えた のもまた等しく事実として刻まれている。
叶わぬ恋の末に結ばれることも また結局許されずに花と散ることも出来ない。 全部、忌々しい星のせい。]
(39) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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[ けれど、皮肉なものね。 彼の奥さんから提示されたのは 彼への接近禁止命令だけ。
地球が滅ぶのですもの。 私の有り金も将来も奪っても 誰も何も得をしない。 彼女は子どもと、不貞を働いた夫と共に ここで終焉を迎えることを願ったのだと。
私だけが、生き残る。 雪がれぬ罪を背負ったまま。]
(40) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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[ そうして、私が誠司さんの自死を人伝に知るのは 星の降る日を翌月に控えた頃。]*
(41) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
|
|
[ガタタンッ、
家の扉が開いた。 鍵をかける習慣はないとはいえ、 他人の家に入るには挨拶は必須だ。
誰だろうと思ってそちらを見ると、 今ここに在るはずのない顔が見える。]
は? 何でお前、
[言うよりも早くそいつはずかずか歩を進め、 襟元に掴みかかってきた。 ぐっ、と首が閉まって呻き声がもれる。]
(42) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
|
|
レベッ カ、お前、 か みさまに、
[会いに行っている筈だろう、 村長の家系の人間なのだから。
それなのにどうしてここにいるんだ? 問う声も途切れ途切れだ。
こちらを見る視線には憎悪。]
「神様なんている訳ないでしょ」
[目を見開く。]
(43) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
|
|
「なんで山籠もりなんてしなくちゃなんないの」
[お前が、それを言うのか。
ギリッ、と首に爪が食い込む。 ぷつり、とした感覚があった。
殺される。 いやそれよりも、
力を入れて彼女を振り払って、 げほっと咳込んだ。]
(44) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
|
|
お前それ、本気で言ってんの?
[首元を触るとぬるりとする。 指先を見ると赤かった。
その隙をつかれ、 胸元を強く蹴られ後ろに倒れる。 ゴッと鈍い音がして脳が揺れた。]
「本気よ」
(45) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
|
|
「ねえ、考えたの」
「あんたが選ばれたってさ、 つまりあんたの子孫を 残す事を許されたってコトじゃない?」
[頭が働かない、 後頭部に妙な感触はないから、 恐らく血は流れていない。
焦点が合わない、 目を閉じて呼吸を落ち着ける事に努める。
その間も彼女の言い分は続く。]
(46) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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|
「つまりあんたの子供がお腹に居たら、 それはつまり、 私がシェルターに入っても良いってコトじゃない?」
(47) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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|
[ めちゃくちゃだ、
動かない頭でも、それは解った。 こいつは本当に、何を言ってるんだ。
動かない俺の身体に乗る。 ようやっと目を開くと、 嫌な笑みを浮かべたレベッカがいて、 くそくらえと思った。
こいつは本気なんだろうか? 頭がおかしいな。
そもそも村長の娘のくせに、 神様が居ないなんていうところから、 頭がおかしいんだ。]
(48) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
|
|
うらぎりもの、
[小さく漏れた声に、彼女はカッとした表情で、]
(49) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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|
「裏切者は!!あんたじゃない!!!」
[またグッと首を絞められる。 身体の下が畳なのはまだ救いなのだろうか。]
(50) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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|
「裏切者!裏切者!! うらぎりもの、うらぎりもの、 裏切者…ッ、裏切者!!!
この村から出れて! 生き延びれて!!
さぞかし良い御身分ね!!?
なんであんたなの!? 私でいいじゃない!村長の娘よ!?
私のッ… わたしの、」
(51) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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|
「いままでのじんせい、 報われても、いいじゃない」
(52) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
|
|
[喚く声を理解しながら、 しかしどこか遠くで聞いた。 首を絞める力が緩んだのが解った。
こいつは何を言っているんだ。 同情してほしいんだろうか。]
(53) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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報われるような、 人生を、
お前は送ってきたのかよ。
[呟かれた反論に、 は?と彼女の顔が強張った。]
(54) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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裏切者。だろ、お前。 知ってるぞ、 中学の時外に男作って、 夜な夜な村抜け出して、
何してたかなんて、 村中皆知ってる。
[首元に触れていた手が、びくりと揺れ、 表情が蒼褪めていく。]
(55) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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/* 女性陣、めっちゃドロドロしてるのね?
(-15) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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だからお前は嫌なんだよ。
俺の子供? は、一回既成事実作ったら、 あとは本命とやりまくって そっちの子供連れてくんだろ?どうせ。
ばかじゃねえの、
もっともそんな方法、 国が融通きかせてくれるわけねえじゃん。
少し考えたらわかるだろ、
神様の事にしたってさあ、 いないとか、 本気でいってんの?
バカだろ、…
(56) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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[ゆるゆる吐き出す言葉の数々に、 レベッカの動きは完全に止まっていた。
目を伏せる。 頭の奥がじんじんとする。
首元がひやりとして、手が離れた事が解った。 上に乗っていた重さも無くなった。
彼女が立ち去ると同時に、 他の村人がやって来て、俺を見つけて、 たぶん医者を呼ばれるのだろう。]*
(57) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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[ 村長が 山から帰ってきた。 ]
[その頃にはレベッカはもう村を出ていて、 恐らくは二度と戻らないのだろう。
清々したけど、 あんなのが村長の娘だと言う事実は、 気に入らないままだ。
軽い脳震盪で済んだとはいえ、 一歩間違えば殺されてたところだし。]
(58) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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[村人が集められて、 山に登った結果を聞かされる。
結論、神様には会えたという。
俺は少しほっとして、 村長の話を聞いた。
山の神様が言うには、]
俺に…村を出ろ、って?
(59) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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[そういう事らしい。 一人でも生き延びて、血を絶やさずに。 この村の事実を、山神の存在を、 後世へと残してくれ、と。そういう事だ。
俺は一度口を噤んだけども、 でもそういう事ならば、確かにとも思う。]
解りました。 俺は…七月、シェルターに入ります。 だから、その時に持って行けるように、 神様についての伝承や文献を纏めて貰いたいです。
[村長にしか解らない事も在る。 山の神を讃える音楽も習わなければならない。 やる事は沢山あって、 七月になるまでに間に合うか解らなかった。]
(60) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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[それと、もう一つ。]
[山の神様から言い渡されたという事柄に、 俺は緩く、目を瞠った後、
静かに静かに、頷いた。]*
(61) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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[終わりの日が定められていても 扉で区切られた世界の時間は緩やかに過ぎていく。
箱舟へのチケットと言うには素っ気無い封筒は 飾り気無い机に馴染んでいた。 宛先は何度見ても変わらず見慣れた名前のままだが、 既にひと月が経っているのに現実味は薄いまま。
そんな認識で済んでいるのは 家に居るようにと言った両親のお陰なのかも知れない。 ニュースでは荒んでいく人々の心を映していたし、 選ばれた者への反応も包む事無く語られている。
炎上騒ぎや事件をまとめている個人記事がある辺り 世界にはまだ時間を持て余している人もいるよう。]
(62) 2019/03/28(Thu) 00時頃
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[街の様子は両親からの話によると 食料の買い占めや宗教の呼び掛けなどが目立つ程度。 それでも犯罪は少なからず起こっているらしい。
最後の日を刑務所で過ごすのだろうかと首を傾げたが 独身者が大半を占めていると聞けば何も言えなくなる。
少なくとも彼らにとっては 独りの部屋よりも穏やかに過ごせるのだろう。]
(63) 2019/03/28(Thu) 00時頃
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[―――あの日から、あの子は帰って来ない。
じっと封筒の宛名を見つめた後、 鞄にありったけの荷物を詰め込んで家を出て行った。 両親が取り乱していない様子を見るに 連絡はしているらしい。 それでも時折心配そうに話をしている。
友達といるのかも知れないし、 付き合っている二つ上の先輩といるのかも知れない。]
(64) 2019/03/28(Thu) 00時頃
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[ ひと月遅れで届いたこの感情は 多分 疎外感 と言うものなのだろう。**]
(65) 2019/03/28(Thu) 00時頃
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/* 下端くんの静かな使命感、好きよ。
(-16) 2019/03/28(Thu) 00時頃
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/* あぶな。独り言じゃん。
(-17) 2019/03/28(Thu) 00時半頃
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[ なにも、かわらない。 ]
(66) 2019/03/28(Thu) 00時半頃
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[青春とは 何者にも成れる気がして、結局何者にも成れないことだ]
(67) 2019/03/28(Thu) 00時半頃
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時間がないー
(-18) 2019/03/28(Thu) 00時半頃
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明日明後日書くうう
(-19) 2019/03/28(Thu) 00時半頃
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歌姫がえっち
(-20) 2019/03/28(Thu) 00時半頃
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/* どんなタイミングだ。
(-21) 2019/03/28(Thu) 00時半頃
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/* 全く同じタイミングは笑ってしまった お疲れさまです
(-22) 2019/03/28(Thu) 00時半頃
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[ 5月。 最後の一日になるまで歯車でいる人々は 何かに吹っ切れたのか知る由もないが、 如実に増加した着信回数に苦笑しながら 馴染みの150ccを唸らせる。
薄い雲一枚に遮られて達観した三日月が どうにも他人と思えないほどには 運命との疎外を感じさせていた。 ]
(68) 2019/03/28(Thu) 00時半頃
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[ 粘り付く熱帯魚の感覚と満ちる潮の匂い。 望月の白い海の底で、二人で溺れてみたい。 世界の終焉すら甘い言葉のエッセンスに、 底冷えした臓腑が一つ。
最早馴染みの虚脱感にひくりと喉を引き攣らせ それでも軽薄なりに率直な笑顔を張り付けて 隙を見せないように湿った髪を撫でた。
己には関係のない話だから、 普段通りと変わりない。 ]
(69) 2019/03/28(Thu) 01時頃
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……、いたい。
[ 息が出来ない。 帰る前に金を渡すのなんて嫌だろう、と 前払いで貰っていた封筒もトランクに投げ ハンドルに頭を押し付けた。
しにたくないと泣き喚きながら、 最後には笑って礼を言う女の、男の、 心の中からも爪弾きを喰らった気分で 深く深く、息を吐いた。 ]*
(70) 2019/03/28(Thu) 01時頃
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[ ――――ぎし、 ぎし、──── ぶらん。
ぶ ら ん ゜ ]
(-23) 2019/03/28(Thu) 01時頃
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