270 「 」に至る病
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すみません。遅刻をしてしまって。 お邪魔します。
[そうしてあたしは、吸血鬼の家へと 招き入れられたのだった。
案内されるがままに椅子に腰掛け、 サインをもらう予定の翻訳本をテーブルに置く。 そわそわと膝の上に手を乗せて、 落ち着きなく辺りを見渡した。
室内は随分とガラス細工が多いように思われる。 クチキさんの趣味だろうか]
(152) 2019/10/10(Thu) 23時頃
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きれいですね。
[なんて当たり障りのないお世辞の言葉しか 出てこない自分に、嫌気が差してくる。
あたしはしばらく沈黙を続けると、 困ったように唇を解いた]
(153) 2019/10/10(Thu) 23時頃
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“父”……セイルズ・ウォルフォードは、 あたしに吸血鬼や眷属の知識を なにも与えていません。
普通の、人間の親子のように、暮らしてて。
だから、その。 ほとんど何にも知らないんです。あたし。 吸血鬼のこと。
今日、クチキさんが喜べるようなお話、 きっとできないと思うんです。あたし。
(154) 2019/10/10(Thu) 23時頃
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[声を震わせながら、 あたしはクチキさんを見つめるのだ。
だって、あたしはただの女子大生で。 なんの知識もない19歳で。
……パパに、血を吸ってもらえない 出来損ないの眷属で。
吸血鬼相手にいきなり何を話せばいいのか、 分からなかったんだ]*
(156) 2019/10/10(Thu) 23時頃
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……あ、ハイ。紅茶で。
[こくこくとロボットのような動きで頷く。>>191 緊張や不安で、紅茶に手をつけることができずに。 あたしはしばらくティーカップから立ち昇る湯気を 気もそぞろに見つめていた]
僕の眷属……? その、蒼佑さんとは 家族というわけではないんですか?
[こてり、と首を傾げる]
(216) 2019/10/11(Fri) 01時頃
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あたし。初めての「おつかい」で、その。
パ……いえ、“父”とは、 会話がないってことは決してないです。 たくさん喋りますし、いっしょにご飯も食べて、 仲は、良好だと思います。
孤児で、路上で死にかけていたあたしを 救ってくれたのが父でした。 血を吸って、あたしを眷属にして、 死の淵から助けてくれました。
(217) 2019/10/11(Fri) 01時頃
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本当に出会い以外は 普通の、親子なんです。
小さいときは一緒にお風呂に入って 遊園地に行って遊んで 読み書きを教えてくれて。
大きくなった今でも。 いっしょに、毎日食事をして。
[ひどく、喉が渇いた。 あたしは冷めかけた紅茶に手を伸ばし、 ひとくち啜る]
(218) 2019/10/11(Fri) 01時頃
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まるで、本当に血が繋がってるみたいに 父はあたしを大事にしてくれています。
あたしは確かに眷属だっていうのに、 父に血を吸われたのは 出会った時のただ1度きりなんです。
きっと、普通の親子として過ごすために 父は我慢してるんだろうなあって。
あたし、吸血鬼のことはよく分からないけれど 眷属の血を吸いたくなるものだっていうのは 本を読んで知っているから。
(220) 2019/10/11(Fri) 01時頃
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――父は、あたしの大切な家族なんです。 だから、とっても、心配で。
(221) 2019/10/11(Fri) 01時頃
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[そこまで喋って、 あたしは自分ばかりが話し続けていることに気付いた]
ご、ごめんなさい。クチキさん。 あたしの話ばっかりで。
その、あたし。ええと。 自分の本当の親の顔も知らないから。
よろしければ、クチキさんのご家族の話を 聞かせてもらいますか?
[困った時にする話のレパートリーが 天気と家族の話題しかないあたしは、 自分自身のボキャブラリーの貧弱さに 嫌気がさしてしまうのだった]*
(222) 2019/10/11(Fri) 01時頃
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/* アオくん大丈夫かな…??? 返しにくいロル書いちゃったかも
(-37) 2019/10/11(Fri) 21時頃
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/* 台風で自分が停電&凸死コンボしそうで怖い 不安だ……
(-38) 2019/10/11(Fri) 21時半頃
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[蒼佑さんはクチキさんの眷属だけれども、 家族というわけではない。>>336
そのクチキさんの返事に、 あたしの胸はチクリと痛んだ。
眷属という血の契りを結んだ事実は、 別に家族であるという証たり得ないのだ。 クチキさんの口振りからそれを感じ、 あたしはさあっと血の気が引くのが分かった。
なんだか、パパとあたしの親子関係が 揺らいだ気がして]
(360) 2019/10/11(Fri) 23時頃
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……ホームドラマ。 そうですね。はは。
[乾いた笑いが出た。 全てを、悪い方向に捉えてしまう。
演技じゃない。偽物じゃない。ドラマじゃない。 あたしとパパの、家族の絆はホンモノなんだ。
だというのに、どうしてこんなに膝が がくがくと震えてしまうんだろう。 どうして、クチキさんと目を合わせることが できないのだろう]
(361) 2019/10/11(Fri) 23時頃
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毎日、血を……?
[クチキさんの実の母は、 息子であるクチキさんに 毎日血を分け与えていたという。
普通の親子じゃなかった>>342、と クチキさんは淡々と語る。 けれど、あたしは胸が痛んで仕方ないのだ。
“本当の家族じゃないから、 パパは血を吸ってくれないの?”
思考が堂々巡りをする。 考えないようにしていた可能性が、 頭からこびりついて離れなくなる]
(362) 2019/10/11(Fri) 23時頃
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[息子に血を分け与え、病の末に亡くなる。 ――なんという母の献身だろうか!
それに比べて、あたしはどうだろう。 “本当の家族”としての責務を、 あたしは果たしているのだろうか。
もしかしたら。あたしとパパは、 本当の家族になれていないのではないか。
……だとしたら、あたしは]
(363) 2019/10/11(Fri) 23時頃
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そう……ですね。 話し合った方がいいのかもしれません。
あたしは、少なくとも クチキさんのお母さんのように 眷属としての義務を果たしていない。
[一気に、紅茶を飲み干す]
(364) 2019/10/11(Fri) 23時頃
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あたしは、あのとき父に血を吸われて 眷属になっていなければ、 とっくのとうに死んでいたんです。
あたしの命は、父のもの同然ですから。 ……だから。
[空になったティーカップを置き、 あたしはようやくクチキさんの目を見つめた。 吸い込まれそうな、黒曜石の瞳]
(365) 2019/10/11(Fri) 23時頃
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ごめんなさい。 亡くなったお母さんのことを、 根掘り葉掘り聞いてしまって。
でもね、あたし。
きっとクチキさんのお母さんは しあわせだったと思うんです。
愛する家族のため。 献身の果てに息絶える。 その行動は、きっと眷属の本能に刻まれている。
(366) 2019/10/11(Fri) 23時頃
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だって、あたし。 こんなにも亡くなったクチキさんのお母さんが “羨ましい”んです。
眷属としての義務を果たしていないあたしより、 余程立派だわ。
[ぽろり、とあたしの頬をひとつぶの涙が零れ落ちる。 あたしはそれを拭うことなく、 じっとクチキさんを見つめている]
(367) 2019/10/11(Fri) 23時頃
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(ねえ、パパ)
(368) 2019/10/11(Fri) 23時頃
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(あたしたちは本当の家族にならなくちゃいけない)*
(369) 2019/10/11(Fri) 23時頃
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/* 最低限狂わなきゃいけないところまで狂ったぞ!!!! ありがとアオくん!!!!!!!
(-44) 2019/10/11(Fri) 23時頃
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……ありがとうございます。
[テーブルの上のハンカチ>>424を受け取った。 涙を拭くと、途端に頭がぼうっとしてくる。
翻訳本に慣れた手つきで記されるサインを、 きっとあたしは、呆けた顔で 見つめていたんだと思う。
あたしの胸の内に なにか昏い炎が赤々と燃えているのが、 確かに理解できた。
きっと今まで目を逸らしていたそれは、 眷属としての本能だった]
(466) 2019/10/12(Sat) 04時頃
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[クチキさん言う“しあわせ”>>424という言葉を 何度も何度も胸の内で反芻する。
あたしは、パパをしあわせにしなくちゃいけない。 家族にならなくちゃいけない。
体が、火照っている。熱い。 のぼせたように、 あたしはクチキさんの話を聞いていた]
(467) 2019/10/12(Sat) 04時頃
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ふふ、そうですね。 お腹がすいてきてしまいました。
[火照った顔を冷ますように、笑う。 自分が、自分ではなくなる感覚]
……ん、おいし。
[クチキさんの眷属お手製のサンドウィッチを 食しながら>>429、昏い思考を巡らせる]
(468) 2019/10/12(Sat) 04時頃
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[いっしょに暮らして、 食事もこうして作ってもらって。
それでも、蒼佑さんはクチキさんにとって “家族”ではないのだろうか。
わからない。わからない。
泥濘の中へ沈んでいく感覚。 肌に纏わりつく熱気に、一瞬瞳を閉じて]
(469) 2019/10/12(Sat) 04時頃
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あたしだけで食べるのが、 もったいなくなってきました。
差し支えなければ、 父の分も包んでいっていいでしょうか。
……そろそろ、おいとましなくちゃ。
[腕時計の時間は、 もう帰らなければならない時刻を指している。
門限というものは ウォルフォード家に存在しないけれど、 あまり遅くなればパパは心配してしまうだろう]
(470) 2019/10/12(Sat) 04時頃
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[サイン本とサンドウィッチをお土産に携えて、 あたしはクチキさんの家をあとにした]
ハンカチ、洗ってお返ししますね。 眷属の蒼佑さんにもよろしくお伝えください。
[最後に、クチキさんに笑顔を向ける]
(471) 2019/10/12(Sat) 04時頃
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[クチキさんの家で過ごした、たった数時間で 確かに、あたしの中で何かが弾けてしまった。 もう後戻りできないほどに]**
(472) 2019/10/12(Sat) 04時頃
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