268 オリュース・ロマンスは顔が良い
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[デートと呼ばれる逢瀬は何も初めてではない。 が、好きな人とのデートとはどうやら初めてらしい。
ずっと心が彼に浮かれっぱなしだ。*]
(89) 2019/08/03(Sat) 23時頃
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/* 何度目の恋に落ちる音だろうか…(がらがらがっしゃん)
(-63) 2019/08/04(Sun) 00時頃
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/* >今すぐ生まれ変わる方が縮まるような年齢差だ。
このセンス滅茶苦茶才能を感じる。
(-64) 2019/08/04(Sun) 00時頃
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/* 駄目だーーー!!昨日も心持たないと思ったけど、 今日は一層トレイルの乙女回路が火を噴くぜぇー!!
格好良いーー!!!!
(-65) 2019/08/04(Sun) 00時頃
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[そわそわと落ち着かないが、彼の到着を疑ってはいない。
約束を反故するような真似はしない。と言う以上に、自身は案外、彼に大事にされている自覚があった。 自身がどれだけ頑是ない駄々を喚いても無碍にすることなく、一考する素振りを見せてくれる。――― なんでも聞ける訳ではないと、彼の口からも>>1:341紙面からも>>3:114注意されたのに、彼に何かを断られた記憶がない。 己には足りない年齢分、見えない場所でも甘やかされているのだろう。>>62
自身とて、彼に同じものを少しでも返したくはあるが、浮かれると余裕が蒸発し、戻ってこなくなる。 丁度、今のように。>>97]
!
(106) 2019/08/04(Sun) 00時半頃
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こんばん、は。ハワードさん。 いえ、俺も今着いたばかりです。
[駆けてくる靴音に気付くのが遅れ、大きく肩が跳ねた。
脳内で思い描いている相手に声を掛けられるというのは、まだ慣れない。喜悦と驚愕を同時に齎すのは、彼だけなのだ。]
(107) 2019/08/04(Sun) 00時半頃
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[今時の若者であるからして、自身も薄くて平たいスマートフォンを所持していたが今宵はずっと機内モード。彼は私用の連絡先を持っていないのだから、仕事用の連絡先を知っていても候補に上がらず。 一昔前のドラマのように、待ち人を想って時を過ごすのも性に合った。]
ハワードさんこそ、急がなくても良かったのに。 [今日も今日とて彼は静かに眩い。 派手ではないがワンポイントの利いたシャツも洒落ていて、ボタンダウンと寛げた襟が描くカーブもセンスが光る。彼自身の器量とは素体の彼是だけでなく、年月を経るごとに内に外に、積み上げられたものを指すのだろう。 整っていると言われる我が身の顔は毎朝鏡で見ているが、造形だけが美しさではない。
故についついうっとりと見惚れてしまう。 常なら直ぐに再起動を脳に命令するが、今日は少し特別。
――― 彼の額にはうっすらと汗が浮いているのだ。 己の為に走ったからだろう。あの完璧な紳士が。]
(108) 2019/08/04(Sun) 01時頃
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―――……若い男は嫌いですか? [胸を内側から押す想いは、率直に語尾を上げる。 彼は揶揄っていないと理解しているからこそ、はにかんで。
常ならば沈黙を置いて、会話が有耶無耶になってしまうタイミングなのに。]
(110) 2019/08/04(Sun) 01時頃
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夏って何を着て良いか分からなくて。 制服があるから更にアンテナが鈍いだろうと言われれば、ぐうの音も出ないんですが。
[首を捻って吐露する鉄道員。 笑い話のように相槌を打つと、電車が停留所へと滑り込んでくる。]
港まで出て食事でもしますか? あっちは船乗りが騒いでる酒場も多いんですけど、 賑やかさが気にならなければ魚が美味いですよ。あと貝。
[対面してから本日のプランを立てる贅沢感。 マーケットの立つこの時期は街が賑わいに溢れているから、食事も娯楽も困らない。
さりげなく伺いを立てつつ―――、本命は別にあった。]
(111) 2019/08/04(Sun) 01時頃
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[開いた電車に先んじて乗り込む足。 肩越しに振り返ると、そうっと指先を跳ねさせ。
彼の手を引っ掛けるように取ろうか。 するすると撫ぜるのは彼の手背。 清らかな百合の香りと、痕の無い皮膚を追い。
車内は無人ではなく、衆目もある。 けれど確かに彼の右手に引っ掛ける左手。]
(112) 2019/08/04(Sun) 01時頃
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…………手を繋ぐのは、嫌いですか。
[今度のお伺いは小さく。 周囲の眼が気になるのなら深追いはしまい。 払われても、瞳を揺らさないくらいに気合を入れている。
彼の積み上げてきたものを愛しいと感じる故に、その重さも理解する。 だから、これは己の稚気だ。
デートで手を繋ぎたいなんて、ステレオタイプな。]
(-75) 2019/08/04(Sun) 01時頃
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[がたんごとんと揺れだす電車。 冬のあの日から、随分彼との距離も縮まった。**]
(113) 2019/08/04(Sun) 01時頃
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本当ですって。 こう見えても市電の時刻表は頭の中にあるんですよ。
[彼を待つ時間は贅沢だが、通過する電車には悉く同僚が乗っている。無用な詮索を恐ろしくないけれどだらしなく緩んだ顔はあまり見せたいものではない。>>114
いつもは何処か畏まった態度も今日は丸い。 軽口も叩けば、不意にも踏み込む。
――― 不意打ちに返ってきた相槌には、流石に碧眼が揺れたが。]
(126) 2019/08/04(Sun) 13時頃
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[いや、狼狽えたのは言葉だけでない。 無防備に唇に触れる仕草が、今日は殊更妖しく見える。
意識させたくなくて唇を結んだから、難しい顔を晒してしまった。]
(-87) 2019/08/04(Sun) 13時頃
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貴方とか? ……ああ、いや。 手近で済ませようと思っているのではなく。
身嗜みだとかセンスだとか、 知らない相手から学ぶよりも信頼が置けるから。 買い物に同行だと―――…、ええと。
[それは私事になるだろうか、それとも仕事だろうか。 早速、次を示唆させる言葉を恥じて、脳内バンクに預金残高を照会する。――― 夏服は諦めよう。]
(127) 2019/08/04(Sun) 13時頃
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[ちょい、と触れた指先は払われなかった。 寛容か甘受か、声色からは読みきれない。>>120]
我慢は出来ます、してないだけです。
[この手を払ってしまったこともあるし、払われたこともある。密やかに返す反論は、若さであり、我がままだ。
彼と己は傍目にどんな関係か分からぬだろうが、控えめに指先繋ぐだけでもきっと妖しく見える。]
………、…覚えてないです。 でも、願い事は大体叶いました。
[彼の囁きが照れくさくて、少し眼が泳いでしまう。 秘めて低い彼の声は、意識する分、甘く聞こえた。*]
(128) 2019/08/04(Sun) 13時半頃
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[……また、甘やかされた。と内心で唸るのは、彼の指先がセクシーに踊った所為。彼が何食わぬ顔をしていても、自身の碧眼が指先に注視していてはスマートでない。
するり、と指腹同士を懐かせる所作も、きっと迂闊で。]
(-89) 2019/08/04(Sun) 13時半頃
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― 港酒場 ―
マスター! 繁盛しているか?
[マーケットの間中騒ぐ酒場は今日も賑やか。 酒は明るく楽しく、私闘は表でオッズを決めてから。
最低限のルールで船乗りや整備士らを相手にする港の酒場、上品さは足りないが治安は良い方だ。マナーとモラルの代わりに人情と陽気さが詰まっている。 市電の事務所からも近いお蔭で、昼夜に馴染み深い。]
酒は質より量って感じなんですが、 今はムール貝とサーディンが美味いですよ。 俺は小魚のフライにレモンを絞った奴も好きです。身がふっくらしていて。
[空調は天井でファンが回るだけだが、窓辺のテーブルを陣取れば涼しい海風が流れ込んでくる。――― 椅子を引いて勧める時、指の別離を少し惜しんで。]
(129) 2019/08/04(Sun) 13時半頃
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………酒は…、まぁ、程ほどに。
[車内で曖昧に笑って返した酒量の補完。>>119 己の酔い方はこの酒場のように陽気だが、何分絡み酒の自覚がある。
彼と飲んだことはなくとも、彼で絡んだことがあるくらいだ。>>1:48 くれぐれも自重せねばならない。
―――― あの頃と比べ物にならないくらい、彼を疚しい眼で見ていても。*]
(130) 2019/08/04(Sun) 13時半頃
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/* すきぃ…(鳴き声
(-92) 2019/08/04(Sun) 15時頃
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[店内に満ちる活気と酒気。 男たちが一日の労を労い合い、赤ら顔で楽しんでいる。 ホワイトカラーとは縁遠い客層だが、物珍し気な新客には気さくに声をかける。>>134 匙で掬ったウニを示し、これが旨いよ!だとか。 赤魚のグリルは名前をしらんがオススメ!だとか。
――― 彼のような品のある紳士は、店としても珍しい。 構いたがりの男らから逃れるように彼を連れ去り、店を間違えたかと自問したところでフォローが入った。>>134
我ながら現金だが、彼の好感を得られたなら気持ちも浮つく。]
もっと静かな店も知っているんですが、 その辺はハワードさんの方が詳しい気がして。
……あと、この席なら星も見えるし。
[窓から見える海は黒く、遠くには停泊している船の灯りが見えた。 街中よりずっと人工光が少なくて、天蓋の星が多い。]
(136) 2019/08/04(Sun) 16時頃
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―――……そ、それなら?
[酔うまでが早くて酔ってからが長い。 そして、翌日には残らぬ若さのサイクルが、甘言に誘われる。元より飲酒も好きなのだ。 自らの失態を恐れるならノンアルコールを選ぶべきだが、些か子供っぽく、しれりと酒量を答えた彼に張り合いたい気持ちもあった。>>135]
じゃあ、白で。 飲みやすいんでちゃんと止めてください。
[質より量が売りであるからして、短いスパンで消費するこの店のワインのスタンダードはフレッシュワインだ。ほんのりと花の香りして、濃厚さや奥行きは足りないが飲み易く。 ボトルで運ばれるからキーパーの存在も有り難い。]
(137) 2019/08/04(Sun) 16時頃
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改めて今日はありがとうございます。 極大期も近から忙しい筈なのに。 [注文を終えれば、まずは予定通り頭を下げた。
彼は優秀で有能な派遣員。 この時期引く手数多だとは容易い想像。 己に金があれば、毎日だって傍に置きたい。 ―――― 依頼を受けて貰えるかは別として。>>131]
でも、こんな風に貴方と食事が出来るなんて、 考えていませんでした。
[あの冬の日も、痴漢騒ぎの日も。 嬉しそうに笑って首を傾けると、不可抗力だが彼の鎖骨がちらりと見えた。]
………、
[思わずその角度をキープしてしまうのは自然の摂理。]
(138) 2019/08/04(Sun) 16時頃
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………前から聞きたかったんですが。
[ちらりと煽る首元に視線が溜まり、覗く角度は更に深く。 柔らかな髪が肩につき、声は仄かに訝し気。]
それわざと『お待たせしましたー!』
[彼に惑わされた迂闊な妄言は、威勢のいいウェイターの声に遮られた。 アウトの手前でセーフ判定。目も眩んでいるが頭も危ない。
うっかりと滑った口元を押さえ、誤魔化すようにボトルからグラスにワインを注ぐ。なみなみと注ぐのは港流。]
なんでもないです、なんでも。 はい、乾杯。
[己の腹の底で燻る疚しさを隠してグラスを掲げた。大事なのは勢いだ。*]
(139) 2019/08/04(Sun) 16時頃
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俺、24なんですけど。
[思わず突っ込む年齢談義。>>145 彼が幾つの時から社会に出ていたかは定かでないが、先回りの主張を忘れず。否、彼を雇った折に年齢証明は綴った筈だ。それでも切羽詰まった顔を晒すのは死活問題故。
そうして食い下がるところが尚、彼に幼く見られるのだとは埒外。結局彼の掌の上で踊ってしまうのはきっと想定内。>>146]
貴方が憂う迷惑も、俺が引き起こしたようなものです。 どうにも、貴方の前では意気込んでしまうようで。
[照れ臭そうに吐露する態度は、場の空気と仕事が絡まぬ状況が成せる業。友人らに接するよりも少し改まり、ダイヤを守る車掌よりも少し緩い。]
(159) 2019/08/04(Sun) 22時頃
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[けれど、違和感に言葉を止めるのはその直後。 己からしてみれば欠点すらも愛嬌に見える彼の人生経験。 乾杯したグラスを口元に引き寄せ、まずは唇を湿らせ。]
それは意外です。 ハワードさんとなら誰でも出掛けたいと思うんですが。
[私用の連絡先を持たないのは、彼の意思であって、誘う相手は数多なのだろと信じて疑わなかった身。――― 己のように図々しい相手が今まで周りに居なかった、と言うのは喜ぶべきか、恥じるべきか。
酷く無防備な休暇中の彼を見て迷う。]
(160) 2019/08/04(Sun) 22時頃
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[彼が非常に常識的な紳士であるのは理解しているし、無暗に惑わし誘うような振る舞いをしないのは分かっている。 故に、首筋を晒す角度も、思わせぶりな言葉も、全部己が一人で見る幻覚で、聞く幻聴の筈。 重々分かっているのに。>>147]
冬は煮込みも旨いんですよ。 ごった煮みたいなブイヤベースとか。
[話を合わせて相槌を打つのに、視線が自然と彼の指先へ向かってしまう。 爪の先まで整えられた男が器用に貝の殻を剥いていく。 面倒な作業を経ても、それを自ら食す訳ではなく、己の前に捧げるのだから、丁寧な奉仕を受けているようで喉が渇いた。
――― ワインが進む。]
(161) 2019/08/04(Sun) 22時頃
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[紳士的で常識的な彼が誘う真似はすまい。
―――― しかし。 己の疚しさを知っていれば如何だろうか。
実のところ、彼の臀部に触れた痴漢を許せていないし、 彼と頬を寄せあった三歳児を許容できていない。
仕事に譲歩は出来るが、生身は駄目だ。 彼に触れて良いのは、]
(-99) 2019/08/04(Sun) 22時頃
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レモン絞りますね。 [豪快に二つに切られたレモンを握り、握力のみでジューサーの代わりを務める。湯気の立つ小魚のフライが爽やかに果汁を浴び、力んだ腕に腱が浮く。]
………恋人とか、 そういう相手とも、したことないんですか?
今日みたいな、
[デート、とは言い損ねる酒量は未だ一杯目。 それでも曖昧に流して見送る筈が、態々話題を掘り返した。山と積まれたフライから、視線を上げぬまま。*]
(162) 2019/08/04(Sun) 22時半頃
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/* み゛んッ
(-104) 2019/08/04(Sun) 23時半頃
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