76 ─いつか、薔薇の木の下で。
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[薔薇の木の下、あえやかな声は幾程続いたか。*]
(*27) 2013/03/24(Sun) 23時頃
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ブレンダは、そっと自室に戻っていく。
2013/03/24(Sun) 23時頃
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― 自室 ―
[細い体躯ではあるけれど、 艶やかな髪と肌、そして、新緑の眸。
部屋に入ると、泥にまみれた服を脱ぎ捨てた。
そのまま、上半身は裸のままベッドに腰掛ける。]
(74) 2013/03/24(Sun) 23時頃
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― 自室 ―
[その裸体、 鎖骨に一つ、赤く咲いた跡がある。 あとは白く白く……そう、雪のようにとはいかずとも。]
――……は
[そして、自らの身体を一度抱いて、悩ましい声をあげた。]
(77) 2013/03/24(Sun) 23時半頃
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― 自室 ―
[身を抱きしめているには、 薔薇にあてられたせい、そして、それによってもたらされる己の欲望。 月明かりは、いままで埋もれていた細い体躯の中の疼きをあかあかと照らし出していた。]
あ……
[その時、名を呼ばれ、ぴくり、身をこわばらせる。]
だ、だれ……?
[問いかける、扉の向こう。 だけれども、その掠れた声は、何か助けを求めているように、聞こえるだろう。
確かに求めているのだから。]
(81) 2013/03/25(Mon) 00時頃
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リンチ……先輩……。
[薔薇の香りは扉を開ければ、より濃厚だろう。 上半身、白い肌を晒したまま、金髪の長い髪は顔もやや隠すけれど、新緑の眸は、濡れた眸で、オスカーを見つめる。]
先輩……
[自分でも驚くような縋るような声。]
苦しい……んです。
(85) 2013/03/25(Mon) 00時頃
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>>88
[オスカーが駆け寄ってきてくれ、その背中、 彼の手の温もりにぴくり反応し、肌が泡立った、]
先輩……。
[そのまま脱力して、オスカーにもたれかかる。]
寒いです……。
[声は、薔薇の芳香を吹きかける。 オスカーの顔に唇を寄せ………。]
(91) 2013/03/25(Mon) 00時半頃
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――……先輩、くるし……。
[そのまま、くちづけてしまいそうになる寸前、止まって、口は半開きのまま、泣き出しそうな顔をした。**]
(94) 2013/03/25(Mon) 00時半頃
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妻 ブレンダは、メモを貼った。
2013/03/25(Mon) 00時半頃
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― 自室 ― >>95>>96 [オスカーが熱いと感じても、彼自身は冷たさを、寒さを感じている。 細い手首は、オスカーが触れてくれた頬の上、重なった。]
――……何が欲しいと思いますか? してほしいと思いますか?
[その声は掠れたものだけど、よく聞けば二重に響いている。 彼の意思と、薔薇の意思と……折り重なり、幾重にも入り混じり…いつのまにか、その欲望はどちらのものか…。]
リンチ先輩……。 疼いて仕方ないんです。
[眉を寄せ、身体を震わせる。]
(108) 2013/03/25(Mon) 21時半頃
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[そう、さきほど、声の通うものと、 肌を合わせたばかりなのに、
疼きは収まらず、なお、 求めてやまない……。]
ああ、君も苦しいだろうか。
[声の届くものへ。今、その苦しみが、そして、甘やかさを共有するものへ。 心の中で、細い指を伸ばす。]
(*29) 2013/03/25(Mon) 21時半頃
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妻 ブレンダは、メモを貼った。
2013/03/25(Mon) 21時半頃
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[疼きは収まらず、 ともすれば、自身を慰めたい衝動に狩られる。 それをせずに、ただ、震えているのは、そこにリンチがいてくれるからだ。
憧れのロシェのような長い髪、羨望のゲルストナーのような滑らかな肌。
望む欲望を今もってなお、身体は足りぬと、甘美な悦びを求め、肩は己の衝動を抑えようと、深い息を繰り返していた。]
――……いえ、変なことを言って、すみません。
(110) 2013/03/25(Mon) 21時半頃
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――……大丈夫です。 すみません。
[開く唇、泣きそうな顔は、眉を垂らしたまま、 されど、今ある理性を確かにしようと、そんな言葉を吐く。*]
(111) 2013/03/25(Mon) 21時半頃
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この苦しさ、わかってくれるのは、 君だけだよ……。
[それは、いつのまにか、彼自身の言葉だけではなく、 薔薇の言葉にもなっている。
枯れたまま、終わるのは、嫌だ。 また、あの花を咲かせたい。 美しく、そして、甘美なあの想いを……。]
君だけだ……。 君がいないと……。
[細い指は、もがくように、 唇は、浅い息を繰り返しているかのように、開ききらない五分咲きの薔薇のように…。]
(*31) 2013/03/25(Mon) 21時半頃
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/*
サイラスに共依存を狙ってます。 わかってるよね?多分。
(-29) 2013/03/25(Mon) 22時頃
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ああ
欲しいなら、 摘み取ってしまうかい?
[薔薇の囁き。 それは甘美な欲望を否定しはしない。 その伸ばした指は、きっと彼の身近な人からも伸ばされたような幻影。
薔薇は、咲き誇るために、 吐息をこぼす。]
――……
(*33) 2013/03/25(Mon) 22時半頃
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/* ちなみに、もう、カップリングできあがっている気がするのは、気のせいですか?
サイヤニ、ゲルロシェ、オスカーとエリアス、だと思っています。
僕は、初回に落ちたいよ!わかってくれてるよね!みんな!!
(-33) 2013/03/25(Mon) 22時半頃
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/* ちなみに、サイモン襲いに行かなきゃかな。 あとは、ええと、食い散らかしにいけばいいですよね。
そして、どさーっと老朽化する予定。
(-34) 2013/03/25(Mon) 22時半頃
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[助けを求める響きに、 薔薇ではなく、彼自身が眉を寄せた。]
ああ、 壊したくないんだね。
[指先、それは、眠る子を宥めるように…。]
――……君を慰めてあげる。 僕なら、いくら壊されても、 構わないよ……。
[優しく、語りかける。]
(*35) 2013/03/25(Mon) 23時頃
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君の大事な人は、 大事にして………?
[その言葉はどう響くだろう。 だけど、深い意味はない、そのままの意味だ。
大事な人がいるのならば、 大事な人は、大事に………。
欲望だけで、何かを壊してしまいそうならば、 壊れてもいいものを壊せばいいと……。]
僕のことは壊してもいいんだよ。 むしろ、僕は壊れることを………。
[薔薇とは違う、願い。本当は見えない、未来。
美しくありたい。枯れてしまいたくない。
そこは同じなのに。]
(*36) 2013/03/25(Mon) 23時頃
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――……そして、賛美歌を紡ぎ出す……。
(*37) 2013/03/25(Mon) 23時頃
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ブレンダは、目を伏せ、項垂れた。
2013/03/25(Mon) 23時頃
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――…はい
[何か着たほうが、というオスカーの言葉に頷いて、クローゼットに視線を向ける。]
大人しく寝てます。
[オスカーが上着をとってくれたならそれを羽織って、寝台に上半身を埋める。]
というか、悪いこと、かもしれません。 欲望を持つということ、 神は、それを美しいとは思わないでしょう。
リンチ先輩のように、気高く、優しくはなれない…。
[寮で、何かといいながら、みんなの面倒見がよかったオスカーのこと、 比べるべきではなくても、日陰者には眩しかった。]
(127) 2013/03/25(Mon) 23時頃
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ああ…… つらいなら、
薔薇の木の下にまた、おいで。
[苦しげな声に、薔薇は甘やかに…。]
――……いくらでも、君を慰めてあげる。 いいえ、愛してあげる……。
だから、今は、おやすみ?
[そんな慰めを。]
(*39) 2013/03/25(Mon) 23時頃
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そんなことはないです。 ああ……。
[上着をかけてくれて、 髪を撫でてくれる。その仕草に、ため息がでる。
だけど、行ってしまう、その言葉に、自身の見をぎゅっと掻き毟るように寄せた。]
(132) 2013/03/25(Mon) 23時半頃
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……卒業、おめでとうございます。
[華やかな、お別れパーティの日。 遠くから、行ってしまう彼らを見ていた。 皺の目立つ肌を晒したくないと、必要以上に着膨れをして……。
その中でも、とくに、輝いてみえたオスカーの姿。 そう憧れの中に…。]
(133) 2013/03/25(Mon) 23時半頃
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ありがとうございます。
[薔薇の香りは、彼の背を引きとめようと、香るだろう。 だから必死にそのあとは、息を止め、唇を噛み締めて、布団の中、潜り込む。 その唇に血が滲み、きれても、
まだ、そこに理性はあった。]
(134) 2013/03/25(Mon) 23時半頃
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僕も、苦しいから……。
[ひとりじゃないよ、と。 依存には、依存で答え…。*]
(*40) 2013/03/25(Mon) 23時半頃
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ブレンダは、新緑の眸を隠すように、目をぎゅっと閉じた。*
2013/03/25(Mon) 23時半頃
妻 ブレンダは、メモを貼った。
2013/03/25(Mon) 23時半頃
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[扉が閉まる。 同時に、心の中のシルヴァの部分が悲しげに窓を閉めたよう。
美しさを手に入れても、 薔薇の芳香を香らせても、
寂しさは消えず……そう、本当は寂しくてたまらないこと、告げられず……。 閉じこもる心に、薔薇は微笑む。]
ああ、そう、眠っておいで。 君は眠っておいで。
[薔薇は笑う。]
(140) 2013/03/26(Tue) 00時頃
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ブレンダは、むくり、身体を起こすと、羽織った上着、袖を通して…。
2013/03/26(Tue) 00時頃
妻 ブレンダは、メモを貼った。
2013/03/26(Tue) 00時頃
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君は眠っておいで。 大丈夫、甘い快楽だけは君に届けてあげる。
そう、君は、それがいいだろう? 枯れて、誰にも振り向いてもらえないより…。
枯れる前に、花を咲かせて、 そして、僕のかわりに散っていくんだよ。
[金色の髪は月明かりにまた輝きを増す。 そして、白いシャツ、にスラックス、靴は履かずにまた軽やかに。]
(142) 2013/03/26(Tue) 00時頃
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― 薔薇の木の下 ―
[軽やかに踊るようにたどり着いたのは、 さっき組み敷かれた薔薇の木の下。 そこで、唇をぺろりと舐めて、薔薇の木に口付ける。]
―――……ああ
[そのまま、佇んでいると、影がよぎる。 それが、誰か、薔薇は知っている。
端正な文字は誰でもよかった。]
(143) 2013/03/26(Tue) 00時頃
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――……サイモン……。
[そして、その名を読んで、また細い手首、指を伸ばす…。]
(144) 2013/03/26(Tue) 00時頃
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[そこに、眠る子の姿はあったか。 いずれにせよ、シルヴァではない、薔薇は、サイモンにも彼にも微笑む。
そして、おいでと、手を差し伸べるのだ。]
(*41) 2013/03/26(Tue) 00時半頃
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ブレンダは、薔薇の木の下。サイモンの手に指を絡ませて…。
2013/03/26(Tue) 00時半頃
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