97 wicked ROSE 【ハジマリの五線譜】
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[オルガニストに横槍入れるアルトの後ろ、足は少し竦んだ。 僅かとはいえ調律を得て、大人びた思考は、その場に入ることを躊躇わせる。]
[蔦葉の影で、あまり見覚えのない白鼠を視線で追いかけるだけ]
(116) 2013/10/05(Sat) 00時半頃
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[アルトの視線に、おずおずとした窺いの目線が向けられる。 会話の内容も理解の範疇を超えていて、入り込める気がしていない。]
……"セシル"、いたいの。
[声を出せたのは、その一言だけ。 まだ"アスラン"という存在すら、明確に認識していないチェレスタの、惑うような声。]
(132) 2013/10/05(Sat) 01時半頃
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/* まって! めっちゃおいていかれてるwwwwwwwww まってwwwwwww
(-59) 2013/10/05(Sat) 02時頃
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[鼠が幾つも幾つも知らない言葉を並べ立てて、くるりと丸まるまで。 一部始終を見ていたチェレスタは、彼の眠りを話の終わりと理解する。]
……"セシル"、いたい、の?
[改めて、問いかける。 聖堂内に踏み入る勇気なくとも、安否は気にかかっていた。]
(140) 2013/10/05(Sat) 02時頃
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ほんとう?
"セシル"も……ぼくを、奏でてくれる、のかな。
[目覚める、と聞けば、安堵したように力を抜いて笑って。 一歩、一歩、聖堂の中にようやく入ってくる。 アルトの表情は難しく見えたが、今の現状心底から安堵するなどというのは無理なのだろうと、そう解釈した。]
(146) 2013/10/05(Sat) 03時頃
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――――ぼく、うたう、から。
だから、一緒にいてくれたら、うれしいんだ。
[アルトが抱えたままでいる身体に、そっと頬を寄せる。 ぬくもり、鼓動、それらが生を伝えてくるのに、笑う。]
……やらなきゃ、でしょ。 みんな。
(147) 2013/10/05(Sat) 03時頃
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……アルト。 さいごまで、ぼくを調律《なお》して。
これがぼくのさいごだから、さいごまで。
[目覚めない身体を包み抱くアルトに、静かに告げる。 半ばまで調律された声は、まだ細くはあったが、小夜曲のきら星のようなまたたきを伴って。]
――――それから、
(152) 2013/10/05(Sat) 11時半頃
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Call my name《なまえをよんで》
[アルトの指に、手に、自分の指を手を絡める。 繋がりあう、右の手。鎖に縛られない、彼自身の手。 きゅ、と握って、身を寄せた。]
(153) 2013/10/05(Sat) 11時半頃
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[触れ合う、繋がる、共鳴《シンクロ》する。 深層意識の共有。チェレスタ自身が知り得ない、ほんとうの名前《キーコード》
奔流のような、あたたかく静かな、切ない記憶。 髪をなでてくれる、居場所を整えてくれる、――傍にいた老女に死が訪れるまで。 チェレスタを構成する欠片が、断片が、アルトの意識に流れ込む。 その中に、気を抜けば聞き逃してしまいそうな中に、必ずあるはずだ。]
『あなたのお名前は――――』
(154) 2013/10/05(Sat) 11時半頃
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『至上の天空《セレスト》』
(-63) 2013/10/05(Sat) 11時半頃
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[チェレスタはアルトの手を握ったまま、ほんのりとはにかんでいる**]
(155) 2013/10/05(Sat) 12時頃
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[大人しいはにかみ。繋がる指と指の間には、長い時の記憶が波のように行き来する。
触れ、黒髪を撫ぜる手。顕わになった額に、くちづけが落ちる。]
"ぽぉん――"
[降る音、やわらかく胸の中で広がる。 チェレスタにしては低い、けれど夜の黒に灯るあかりのような、いのちの音。 "鼓動"が、重なる。]
(203) 2013/10/05(Sat) 23時頃
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" 楽しい夢 優しい夢 それとも悲しい夢? "
" ふたりで夢を一緒に歌いたい "
" 晴れ渡る青 星の煌く夜 それとも灰色の雲? "
" 雨が降っても、同じ空の下で "
[アルトの歌声を、自らの音と合わせて調整しながら、楽人として奏者、調律者の存在を織り交ぜる。]
(204) 2013/10/05(Sat) 23時頃
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" 夢が響いている 月の綺麗な空 "
" 夢が醒めて仰ぐ 陽の眩しい空 "
" 目覚めるよ 朝鳥の声とハミングして "
" ぼくの歌で君を 果てない天空(そら)へ連れて行く "
[歌声は、次第に眩く星屑を鏤めた色に変わり。 転がるように、滑るように、軽やかになっていく。
そして。]
(205) 2013/10/05(Sat) 23時頃
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[セレスト-至上の天空-]
(206) 2013/10/05(Sat) 23時頃
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[あまやかな音が、そう呼んだのが合図。 スータンの首元に結んだままの、ぼろく穴だらけの白布がはためく。 抜けるような青空に吹く夏風のみどりのにおいをたっぷりとはらんで、ふわり、と]
(207) 2013/10/05(Sat) 23時頃
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[ば ――――さぁっ]
(208) 2013/10/05(Sat) 23時頃
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[白布は、輝かしいまでの翅に姿を変える。 漣、木漏れ日、そよ風、花弁の透ける色。 氷砂糖、歌うくちびる、ばらの頬。 この世界に満ちる様々を見せる遊色の薄翅が、十も、二十も、百も、千も重なった、光の翼。 その翼をたたえて、"セレスト"は恍惚にうっとりと目を細め。
あまりにうつくしく、笑う。]
(209) 2013/10/05(Sat) 23時頃
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アルト。
[黒翼舞う左手の鎖と真逆、しろい輝きを放つ翅を背に。 寄り添っていたぬくもりから、ゆったりと身を起こす。]
(210) 2013/10/05(Sat) 23時頃
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ありがとう。 ――うたえるよ。
[天使の声《チェレスタ》の音色で、まずはじめの一言、そう歌って。 朽ち欠けた大聖堂の、その滅びの隙間から、天空の名のまま、空へと舞いあがる。]
(211) 2013/10/05(Sat) 23時頃
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A《ラ》――――――――
[天使の声《チェレスタ》の喉は、ただ一音を歌う。 原初の音。すべての始まりにして、すべてを構成する世界調律音。 赤子の泣き声、いのちの呼び声。
癇癪を起こす子を宥めるように、この世を指揮するオルガンの、音のひとつひとつを強めるように。 この世界で目覚めて、はじめに歌ったあの音を、高らかな諭しの福音のよう、空に響かせる。]
(213) 2013/10/05(Sat) 23時頃
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[鈴の音は、静寂に近づいていく。 嘆きと悲しみのデクレシェンド。そこに、囁くように、微笑むように、歌いかける。]
Don't cry,little angel《なかないで、愛し天使》
[天女が、その腕で包み込むさますら、思わせるような。 至上の慈悲で、うたう。]
(234) 2013/10/05(Sat) 23時半頃
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You know, the world is so beautiful 《ほら、世界はこんなにも美しい》
[その歌声に呼ばれたのか、それとも、僅かな幻視か。 あざやかな虹が、空にかかる。]
(241) 2013/10/06(Sun) 00時頃
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/* 凍った鼠でwwwwwwなぐるwwwwwwwwwwwww
(-90) 2013/10/06(Sun) 00時頃
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/* えっコミットみんなしてんの?
(-91) 2013/10/06(Sun) 00時頃
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いいんだよ。
[天上の歌声でなく、セレストとしての、少年の幼い声で。 ころころと飾り音を響かせながら、天使に向き合う。]
もう、いいんだ。 ないたり、しないで。 かなしいかお、しなくていいよ。
ごめんなさい。
[最後に告げた静かな謝意は、彼をそうまでも嘆きの淵に落としてしまった、世界の言葉の代弁として。]
(255) 2013/10/06(Sun) 00時半頃
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でも、ほら、だって。
[ 世界交響詩《ユグドラシルファンタジア》 ]
《世界は光で満ちている》でしょう?
[手を、伸ばす。 破壊の音を奏でた彼でも、恐れはしない。 もしも彼の感情が、まだ荒く鋭くとも。 この身の切り裂かれるは、覚悟の上で。]
(257) 2013/10/06(Sun) 00時半頃
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/* ぼくはあんまりエピには展開を引きずりたくないので、できる限りこの進行中に全体のシメ的なところまで行きたいんだけど、みんな終わったーって言ってるから、終わったほうがスマートなのかしらん……
(-96) 2013/10/06(Sun) 00時半頃
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Sing a song together《いっしょに、うたおう》
The Ode to Joy!《よろこびの歌を!》
[荒々しさすら、はしゃぐ少年のよろこびで書き換えてしまえ。 前奏《プレリュード》の呼びかけに、ひときわ、強く、世界中を照らすように、遊色の薄翅が輝いて。
弾けた。]
(260) 2013/10/06(Sun) 01時頃
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[ひらり、ひらりと。
花吹雪のように。
雪のように。
何千の祝福の翅が、世界に降り注ぐ――――]
(261) 2013/10/06(Sun) 01時頃
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