人狼議事


181 アイスソード伝記

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【人】 薬屋 サイラス

─ セブンダウンユニバーシティ、研究室 ─

 結局のところ我々の科学力といってもだね、
 過去の天才秀才が幾ら努力してきたといってもだよ、

 「エア」の創造すら出来ていない!!
 まったく、古代の魔法だとか言えば満足だろうがね、
 じゃあその再現といったら、まあこれが情けない話だがね。
 今のところ劣化レプリカが関の山───


 …ああ、君。笑うところじゃないぞ。
 レプリカだってそりゃあ大したものさ。
 何せこれまで人類はエアの"ニセモノ"すら作れなかったんだ!
 精々がAI、これだって「エア」には遠く及ばない。
 それに比べたら……おっと、話が逸れたな。


 そもそも人類の───…

(19) dia 2016/01/31(Sun) 03時半頃

【人】 薬屋 サイラス

[延々と続くレオナルド教授の話に、
サイラスとイアンはそっと目を見交わした。
先ほどから、もうずっとこの調子で話が続いている。

漸く話が終わったのはそれより小一時間も後の話だ。
廊下に歩み出た二人は、思わず同時にほっと安堵の息を吐いた。
それに顔を見合わせてしまって、くつりと笑う。]

(20) dia 2016/01/31(Sun) 03時半頃

【人】 薬屋 サイラス

 ああ…、お疲れさまです。
 レオナルド教授の話はいつも長くて。
 もっとも勉強になりますから、ありがたいのですが。

[ですがイアンさんもいつも大変でしょう。と、
サイラスは──研究員サイラス・ウィリデは温和に微笑んだ。
いいえと同じく笑って首を横に振る記者に、そうですかと頷く。]


 なら宜しいのですが。
 いえ、僕は別段なにも。だって今日やっと、
 アイスソード「オーレリア」に会わせて頂けるんですから。

[楽しみですと明るい笑顔を見せ、サイラスは窓の外を見た。
窓には緑の葉がきらきらと陽光に煌いている。
そのように投影された映像に目を細め、二人は廊下を歩んだ。
歩調は気分を反映してだろう、少し、早い。]

(21) dia 2016/01/31(Sun) 03時半頃

【人】 薬屋 サイラス

[そう、漸く今日サイラスはオーレリアと会うことが出来るのだ。
以前「ワールド・ギジ」の編集長イワンに話を聞き、
彼の部下の記者イアンに骨を折って貰って漸くの実現である。

二人が向かう部屋は、学部違いのサイラスの研究室だ。
研究室には簡易な応接設備の他、データチップ棚やらコンピュータやら、あとはアナログにも本棚まで置かれている。
早足に廊下を歩み来た研究室の主は、そのドアを些かそわそわと開いた。]


 ───歴史研究家というのは、


[ドアを開いてすぐ、本棚がある。]

(22) dia 2016/01/31(Sun) 03時半頃

【人】 薬屋 サイラス

 どうにも、こういうものが好きになってしまいまして。
 紙を捲る感触ってのは、なかなか悪くないものです。
 本棚というのは、まあ…個人的な趣味なんですけどもね。

[そう、照れたように説明しながら彼を部屋に招き入れた。
けれどそれも、どこか上の空といった風情だ。

そうして既にやって来ていた「彼女」へと目を向けた。
白金の髪が光を受けて艶やかに輝く。
憧れてきた「エア」───その姿に、瞬時、見惚れた。]

(23) dia 2016/01/31(Sun) 03時半頃

【人】 薬屋 サイラス





   ─────…あ …、

 

(24) dia 2016/01/31(Sun) 03時半頃

【赤】 薬屋 サイラス

 彼女が"アイスソード"

  本物の……、


              ─────  オーレリア 、 か。
 

(*12) dia 2016/01/31(Sun) 03時半頃

【人】 薬屋 サイラス


 ───…、


 っ、ああ!すみません、お待たせを致しまして。
 ええと……、オーレリアさん、あの、



  …───はじめまして。

[どう声をかければいいかを少し迷う時間を置いて、
サイラスは彼女の名前を呼んだ。
お辞儀して返す頭に黒いリボンが揺れている。

それに少し、はにかんだように笑ってしまってから、
イアンにもどうぞと些か慌しく席を勧めた。]

(25) dia 2016/01/31(Sun) 03時半頃

【人】 薬屋 サイラス

 漸くお会い出来ました。
 貴女にどれだけお会いしたかったか…!

 …っと、すみません。
 僕がご紹介頂きました、サイラス・ウィリデです。
 あ、えーっと歴史上のウィリデとは関係ありません。
 これは良く聞かれるんですがね。
 僕の母が歴史好き…というか歴史マニアで。

 父との出会いからしてまず、
 「貴方の苗字は歴史上のウィリデに何か関係あるの?」
 ──── だったということで。

[ここまで一気に自己紹介を済ませ、
ははと苦笑の形に眉を下げてサイラスは小さく肩を竦めた。]

(26) dia 2016/01/31(Sun) 03時半頃

【人】 薬屋 サイラス


 …、はい。

[不快げな風を見せぬ反応に、
微かにほっと息をつく調子で言葉を続けた。]

 母の趣味のおかげで、僕の名前もサイラス。
 そう、あの「サイラス」ですよ。

 ……ひどい話だと思いませんか?
 幾ら歴史上の人物とはいえ、早世した悲劇の人ですよ。
 それを自分の息子の名前にするなんてね。
 もっとも、僕もその影響を受けてこの有様です。

 けれど───…

[言葉を切った空色の瞳は、湖色の瞳を見つめて柔らかに瞬き、]

(29) dia 2016/01/31(Sun) 03時半頃

【人】 薬屋 サイラス

 …けど。

 貴女にそう言って頂けるならば、
 この名も、そう悪くないなと今は、思います。


[微笑みを淡く乗せて続けて、サイラスは少し姿勢を改めた。]

(30) dia 2016/01/31(Sun) 03時半頃

【人】 薬屋 サイラス

 それでお話というのはです。
 こちらのイアンさんの雑誌──…
 「ワールド・ギジ」連載のお話で。
 彼からお話は聞いてらっしゃるかと思いますが、

[と、二人を等分に見て再び頷き、]

 貴女に話を聞いてみたいと思いましてね。
 全部です、今までのこと全部。

 … 忘却機能は、ないのでしたよね?

(31) dia 2016/01/31(Sun) 03時半頃

サイラスは、僅か、確かめるだけの間を置き、

dia 2016/01/31(Sun) 04時頃


【人】 薬屋 サイラス

 あー…、そうですね。

 辛い、嫌だ。
 そういった感情で拒否する権利は貴女にあります。
 勿論プライベートな話の秘匿権もね。

 ですが出来る限り全部をお話して頂きたい。
 ……歴史的価値があると思うのです。
 人類にとって残すべき、歴史的価値が。

 人間には絶対に持てない記憶、それを貴女は有している。
 それを断片的に蒐集した記録はあるとはいえ、
 網羅的に記録したものはこれまで存在しないはずです。

(32) dia 2016/01/31(Sun) 04時頃

【人】 薬屋 サイラス

 例えばこれや…、これ。
 この辺りも、もっと補完が可能だと思いませんか。

[サイラスが示したのは、アウァールスの圧制と諸侯の貧困、
もしくはノルデンラーデン伝聞書といった書物たちだ。
これらには断片的にアイスソードの記述がある。

何度も読み返したのだろう。
フィルム・ディスプレイに表示された、
それらのデータを迷いなく指し示してサイラスは説明を続けた。]

(33) dia 2016/01/31(Sun) 04時頃

【人】 薬屋 サイラス

 これらを取り纏めてひとつの歴史書として纏めたい。
 ここまでの時代の、一遍の史書を編纂してみたいのです。


[言葉には次第に熱が篭る。
空色の瞳が、次第にきらきらと純粋な情熱に輝き始めた。]


 そのための協力を貴女に頼みたいんです。
 そうして纏めた記録を、こちらの──…

(34) dia 2016/01/31(Sun) 04時頃

【人】 薬屋 サイラス

 イアンさんの「ワールド・ギジ」に連載して、
 ゆくゆくは一冊の歴史書として纏めあげる。
 これがイワン編集長とお話していた計画なんですが。



 … ご協力、願えませんか。

[どうでしょう。と、問う間を置いて、
若き研究員は、真摯な瞳を黒いドレスの"少女"へと向けた。]

(35) dia 2016/01/31(Sun) 04時頃

【人】 薬屋 サイラス

*

*

*

(38) dia 2016/01/31(Sun) 04時頃

【人】 薬屋 サイラス


「ワールドギジ」への連載は順調に進んだ。
元々、論文なども取り扱うアカデミックな雑誌である。
その読者層にとっても、かの「アイスソード」オーレリアの伝記といった形で綴られる歴史は新鮮で、そして新たな驚きに満ちていた。

読者たちは時に、新しく語られる事実に驚嘆し、また、知られざる歴史の影に目を見張った。
それは決してこれまで歴史書で取り扱われてきた英雄たちの物語だけでなく、民や市井や或いは人以外の者らの生きざままでを、見事に生き生きと蘇らせた。

読み手は時に息を詰め、彼女の語りを読み進めた。
それらは新しい発見にそして未来への示唆に富んでいた。
 

(39) dia 2016/01/31(Sun) 04時頃

【人】 薬屋 サイラス

[遂に、アイスソードの伝記は完成した。
研究員サイラス・ウィリデが剣の少女オーレリアと初めて出会ってから、既に十数年の歳月が流れていた。]

(40) dia 2016/01/31(Sun) 04時頃

【人】 薬屋 サイラス

 漸く一冊に纏めることが出来ましたね…長かった。
 イワン編集長、ありがとうございます。
 貴方の支えがなければ、これは完成しなかった。



 オーレリアと出会うこともね。


[伝記の完成を祝うささやかな内輪の席上、
今はもう若手研究員ではなくなったサイラス・ウィリデは、
けれど、かつてと変わらぬ表情で傍らの少女へと目を向けた。

若き日に憧れ続けた歴史の証人は今、傍らにある。
その彼女との膨大な作業が終わりを迎えたことに、
サイラスは寂しさと───満ち足りた幸福を感じていた。]

(41) dia 2016/01/31(Sun) 04時頃

【人】 薬屋 サイラス

[湖色の瞳と視線が交われば、頬には笑みが浮かぶ。
今は一見大人しげなる少女、
彼女の長大なる物語に幾度を瞠り、息を呑んだか。

そう、彼女の物語のもっとも近しい読み手は、
この十数年間は間違いなく、サイラスであった。
彼女の物語を誰よりも請い願ったのは、己であったのだ。


 ─── その時間の豊かで幸せであったことか。]

(42) dia 2016/01/31(Sun) 04時頃

【人】 薬屋 サイラス

[ぽふりと小さな掌が、金色の髪の上に乗せられる。
遠い───遠い、遥かなるいにしえに、
剣の少女へと伝えられた"愛情表現"のそのままに]


 ……いえ。ありがとうございます、


[オーレリア、と。
見目は年下の"少女"の労わりに、
古い名を持つ男は、嬉しそうに目尻に皺を刻んで頷き返した。]

(46) dia 2016/01/31(Sun) 04時半頃

【人】 薬屋 サイラス

[白い手が、黒革の装丁の"本"へ添えられる。
その本──データチップではない──を、ぱらりと捲った。



      『  アイスソード伝記  』



レトロな革表紙を模した特別装丁の歴史書には、
これまたレトロに金文字でタイトルが記されている。
目次ののち、遥かなる物語はこんな言葉で始まっていた。]

(47) dia 2016/01/31(Sun) 04時半頃

【人】 薬屋 サイラス

■西暦786年

 スタルト砂漠のアーエール遺跡から、
 氷を操る力をもった剣が発掘される。
 

(48) dia 2016/01/31(Sun) 04時半頃

【人】 薬屋 サイラス






                     ───── *end.*
 

(49) dia 2016/01/31(Sun) 04時半頃

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