278 冷たい校舎村8
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[無様だな。と辰美は自分に思う。 まとまらない言葉を投げつけて、まるでガキだ。 消え入りそうな声でつぶやく。]
……わか、っ、てるよ お前の言ったこと、わかってるよ。
お前が俺に生きろって言うんだから、 いきてるよ。しなねえ、よ。 だからお前もちゃんとしてろよ
[ただ、もう少しだけ泣かせてほしい。
そう明言することはなかったが、 辰美はそう言い切って、肩を震わせ、泣いた。]
(614) 2020/06/19(Fri) 14時頃
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[そういえば、こんなに泣いたのは何年ぶりだっけ。 ………………ああ、俺は本当にいつも、]
(615) 2020/06/19(Fri) 14時頃
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………… 内緒にしといて、まじで
[そうして涙も涸れる頃に、 からからに乾いて、少しガラガラになった声で 辰美は居心地が悪そうにそういった。
羞恥心って最後にやってくるんですってね。 色々と自分の無様な姿を自覚してしまったので 辰美は真っ赤になりそうな顔を強引にハンカチで拭った。]
(616) 2020/06/19(Fri) 14時頃
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…………聞いてくれてありがとよ、礼一郎。
[泣いても喚いても何も変わりはしないけれど 確かに、泣いたことで恐れは軽くなっていて だから辰美は、立ち上がって まずそれを礼一郎に伝えようとして
辰美幸俊はそれに気づかなかったが―― 本当に久しぶりに、口角をあげて微笑んだ。]**
(617) 2020/06/19(Fri) 14時頃
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/* 全力なのでは 全力です
(-64) 2020/06/19(Fri) 14時頃
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――現在/購買――
[小さい頃のように蹲っていても やっぱり体格の差は出る。>>641
随分遠い昔、自分より大きく見えた礼一郎が ……もうその肩とか腕だって細く見える。
大人になる刻限は近くて、 取りこぼしていくものはたくさんあって、 取り返す時間は、そんなになくて
嫌になるな。 もっとちゃんと作ってくれよ、神様。]
(699) 2020/06/19(Fri) 20時頃
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[ひとりひとつ生まれた時に渡される箱。 ひとりひとつの小さな世界。
ひとひとりの、頭蓋の中身。
不良品取り換えてくれないかな。 あと礼一郎の苦しいのも取ってやれねえかな。
辰美はそう思うけれど、 設計者はあっさり解決>>643が お好みではないらしいので あいにくもらえるのは泣きすぎの頭痛だけだった。]
(700) 2020/06/19(Fri) 20時頃
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[……ええと。それで、そう、泣いてる。 怖い、っていいながら図体のでかい男が泣いている。
普段の辰美なら恥で死にそうだったが、 耐えていたって死んでいたんだから こちらの方が良かった。
礼一郎の手が肩に触れる。>>645 呼吸が聞こえる。 諭すような言葉が聞こえる。]
(701) 2020/06/19(Fri) 20時頃
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………… ………………
[だけども、兄と父母でどうしていくのだろう。 出ていったらあの家は。 ――過ぎる思考があって、 呵責に溺れそうな中で辰美は必死に息をする。 吸って、吐いた。]
そ、だな…… …………。出たい。
[見てる。と言われ肩を撫でられて、 ようやく雁字搦めの子供が息をする。]
(702) 2020/06/19(Fri) 20時頃
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…………うん。
[かすれ切った声でそうつぶやいた。 後はもう、自分より細い肩に触れて 辰美は静かに嗚咽を漏らすだけだった。]
(703) 2020/06/19(Fri) 20時頃
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[約束。という単語に瞬いて、 辰美は礼一郎の赤い目元を見ていた。
照れ隠しのように笑うのが なんだか礼一郎らしくて、 辰美はまねをするようにこう返す。]
ん、……約束。破ったらボコす。
[礼一郎がそういうのを 破る男じゃないのは知っているけれど。 あと、過去にボコられていたのは辰美の方だ。]
(704) 2020/06/19(Fri) 20時頃
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……?
[礼一郎が目を見開くから 辰美はぱちぱちと瞬いた。
くしゃりと笑う表情が 兄のようないやな笑顔じゃないことに、 ……それから あれだけ散々怒鳴っておいて、 2人とも謝っておしまい、じゃないことに ひどく、安心する。>>649]
[大丈夫。……立てる。]
(705) 2020/06/19(Fri) 20時頃
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[この後どうしようかなんて まだ辰美は決めていなかったから ひとまず、校舎を見て回るよと 礼一郎には伝えただろう。>>650
教室に戻って 喜多仲の人形の事を伝えてくれるなら 概ね期待には沿っているような気がしますけど。 ……ええと、辰美の期待は気にしなくていい。
散々泣いた目をこすり、 なんでもなかった……みたいは無理なので 控え目に「じゃあな」と言ったところで、
礼一郎が内緒話をしようとするから なんだよ、と耳を傾けた。]
(706) 2020/06/19(Fri) 20時頃
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[目を丸くして、 辰美は自分の頬を軽くつねる。 いや、夢かと思ったんじゃないから。
……少し沈黙した後、 辰美は「わかった」って答える。 それから一歩、二歩三歩と歩みだし]
(707) 2020/06/19(Fri) 20時頃
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[……あ、戻ってきた。]
(708) 2020/06/19(Fri) 20時頃
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おまえも、だいじょーぶ。 たまにはちゃんと悪い子に戻っとけよ。 いいんちょじゃなくて。
[戻ってきたことに気付いていようといまいと 辰美は内緒話のように礼一郎に耳打ちすると 悪童めいてくしゃりと笑い]
(-78) 2020/06/19(Fri) 20時頃
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[そのまま、もう一つ呼吸をするより先に、 礼一郎とは反対方向へ、やや駆け足で
……逃げていった。**]
(709) 2020/06/19(Fri) 20時頃
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/* 途中感想を落としそこねたので今落とすんですが こんな全力で殴り合ったことある…??ってくらい殴り合わせてもらって礼一郎君にはすごく感謝をしています…………
(-80) 2020/06/19(Fri) 20時半頃
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/* てか わだつみちゃんもそうなんだけど 火力がたかい たかいよ あと秘話二個もらっててチキンだからびっくりしちゃう
つよいな…………ひとびと、つよいな……
(-81) 2020/06/19(Fri) 20時半頃
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――→一階廊下→家庭科室へ――
[冬の空気を吸い込んだ。]
(721) 2020/06/19(Fri) 21時頃
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[あたりを見渡せば、 相変わらず文化祭のあの日の校舎がある。 遺書めいたメールの主はわからないまま。 ……七星や喜多仲も見つからないまま。
もう一回だけ顔を洗って辰美は一階の探索を進めた。
その道中、――具体的に言えば 家庭科室から教室までの間で 偶然葉野に出会ったなら、>>686]
よう、葉野。 ……おにぎり?
[腹の減る頃合いだったし ポケットにいれたままの左手は 絆創膏がついていても痛い。丁度良い、と思った。]
(722) 2020/06/19(Fri) 21時頃
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お前が握ったの? へえ、楽しみ。 じゃあ、食いにいくわ。
[そう声をかけて、 留まって話をすることもあったかもしれないが、 そうでなければきっと家庭科室へ行く*]
(723) 2020/06/19(Fri) 21時頃
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/* ちゃんと漢字で呼び出した理由?
多分正気だからじゃないかな……
(-82) 2020/06/19(Fri) 21時頃
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/* king gnuの「白日」とても合うよねこの村…って思っていた 自PCはなんかちがうけど
(-87) 2020/06/19(Fri) 22時半頃
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/* ここのちゃ〜〜〜〜〜ん!!!!!
(-91) 2020/06/19(Fri) 23時頃
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――道中でのこと――
[日常会話、のような非日常の会話を葉野とする。 たくさんってどれだけだろうな。今から見に行くけど。]
そりゃいい。ごちになります。
……早未も? や、そっちは知らなかった。 維持できなくなってんのかな。ここ。>>773
[それは知らなかった、と辰美は眉を寄せた。 知っているのは喜多仲のマネキンだけだったから。
……人を模したマネキンが死体のように転がる。 維持できなくなっているのか、とも思い 遺書を送った相手の事を思う。]
(809) 2020/06/19(Fri) 23時頃
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[きっと、と、葉野がいう。 心配が膨れ上がる前に、 辰美は無責任に肯定する。>>774]
……あたりまえだろ。 あいつらも現実に帰ってるし、 俺もお前も、帰んだよ。 ………帰ったら受験勉強ってのが嫌だけど。
[葉野が教室に用があるなら、 それを邪魔するつもりはない。 ただ、辰美は歩き出そうとして「葉野」、と呼ぶ。]
(810) 2020/06/19(Fri) 23時頃
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気が向いたら 今度またお前の作品見せてくれよ。 クレープくらいおごるからさ。 ……こうも周りが文化祭だと、 あの日のこと思い出してきちまった。
あの日、楽しかったな、って
――――…… こんな状況で、不謹慎かね。 [そういって軽く肩を竦めて 彼女に会釈をすると 再び、辰美は歩いていくことだろう。*]
(811) 2020/06/19(Fri) 23時頃
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[楽しかった――そう、楽しかった。]
[「こんな盛るの、まじで」と クレープ屋台のクレープを見て それを一緒に食べてみたことだとか。
普段入らなかったような喫茶店の出店に 一緒に入ったこと、だとか。
……「笑った?」と聞かれて、>>409 なんだか気恥ずかしくなってきてしまって 「わ、笑ってねえ……うっせえ、笑ったよ!」って 真っ赤な顔で真っ赤な嘘ついたこととか。]
(818) 2020/06/19(Fri) 23時半頃
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[……楽しかったよ。笑い飛ばしてくれていいけど。]*
(820) 2020/06/19(Fri) 23時半頃
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