232 いつかの、どこかの、だれかの話
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お疲れ様です!(何も終わっていなくてやばいの顔
(-2) kumiwacake 2018/01/29(Mon) 07時半頃
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[穴を抜けると、鼻先に細い支柱。 キャア、と甲高い歓声が聞こえて、柱が動く。慌てて身を引いて、それの正体に気づいた。人間のメスが好んで履く、ピンヒールの踵。 機能性のない履物が普及するとは、ヒトの考えることは分からない]
「素敵。私もいただくわ。 どうせなら、縁日では食べられない、大人の味がいい……そうね、マスター。お願いがあるの。『焼き氷』が食べたいわ」
[声の主は、こちらには気づかなかったらしい。串刺しを免れた幸運に胸をなでおろし、そっと彼女から離れた。]
(20) kumiwacake 2018/01/29(Mon) 21時半頃
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[どうやら、ここは酒場のようだ。数名の男女たちが思い思いに語り、笑い、酒を酌み交わしている。奏者が奏でるピアノの音色は、しっとりとバーになじむ。 飲食店は、ネズミを忌み嫌う。見つからないほうがいいだろう……もっとも、人類とネズミの関わりは、歴史的に見ても友好的とはいえない。ネズミは幾度となく人類の食料を奪い、病をもたらして来た。人類は人類でアシモフの同属を大量に殺し、あるいは実験台にしている。先ほどの遊園地はかなり特殊だ。]
[見つからないように、あるいはいつでも全力で逃げられるように。警戒しながら移動する。とはいっても、店の居心地は良いらしい。客たちは料理や話に夢中になっており、店主にさえ気をつければ、見つからない気がした。 がりがりがり、と騒がしい音。機械が氷を噛み砕き、氷菓を作り上げていた。なかなかに勢いが良く、氷のかけらがヒゲに当たる。頭をひとつ振って、振り払った。]
(21) kumiwacake 2018/01/29(Mon) 21時半頃
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[今はここにいるべきではない。頭を振って、他の水道管を探す。営業時間中の飲食店、食料こそ溢れているが、探索するにはリスクが高すぎる。 ぽとり、種がひとつ落ちてきた。コーンだ。 コーンは床を転がり始めた。せめてひとつぐらい、この世界からの戦利品があっても良いだろう……アシモフは、黄色い種実を求めて走る。 けれど、まるで意思を持っているかのよう。御伽噺のおにぎりのように転がり始め、水道管の中へと転がり落ちる。 アシモフは迷わず、コーンを追って世界を後にした。]*
(22) kumiwacake 2018/01/29(Mon) 21時半頃
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ラ神がここに行けって
(-28) kumiwacake 2018/01/30(Tue) 07時半頃
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[アシモフが追いかけるうち、コーンはポンとはじけてポップコーンになった。白くてでこぼこしたそれは、水道管の中をころころと駆け巡る。 彼は行き先を知っているのだろう。迷うことなくつき進んで、どんどん香りを増していく。 それはそうだ。ポップコーンがいるべき場所といったら、遊園地と、もうひとつ。]
[そして、彼の世界へと飛び出した。アシモフも後を追い、高層ビルが立ち並ぶ路地、そこにひっそりと構える古びた建物を見た……気がした。 けれど、幻覚だったのだろう。足をつけるころには、みるみる清潔な白い床と壁が延びて、幸せな香りは消えうせた。ツンとくる薬物のにおいが鼻を刺し、アシモフはフンと息を吐く。]
(46) kumiwacake 2018/01/31(Wed) 04時頃
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[ころり、ベッドのそばでポップコーンが止まる。]
「おや。なぜこんなところに」
[飛びつこうとして……先客のほうが先にそれをつまみあげ、あわててアシモフはベッドの下に隠れた。]
「ポップコーンは遊園地か映画館と決まっているのに。病院には似着く交わしくない。ねぇ、君もそう思うだろう? ミスター?」
[だが、先客には見つかってしまったらしい。すぐにベットの下を、ひょいと男が覗き込む。ぎくりと体をこわばらせた。 無精ひげを生やした中年男性だ。伸びた前髪が目を隠し、その表情は見えない。]
(47) kumiwacake 2018/01/31(Wed) 04時頃
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[どうやら、ここは病院のようだ。医療機関はねずみを嫌う。アシモフは内心臍をかんだ。 幸いなことに、この男に関してはねずみに対して友好的なようだ。ひくひくとひげを揺らし、できる限り自分を愛らしく見せようとした。]
「君は……あの映画館の使者かい? それは猫の役目だと思っていたけれど」
[作戦は成功したのだろうか。男はくすりと笑うと、ポップコーンをベッドの下に置いた。 取れ、ということだろう。ありがたく頂戴して、この世界をおさらばしよう。 けれど、そう簡単にはいかないようだった。ドアが開いて、もう一人の男が入ってくる。やぁ、親父殿、とうれしくもなさそうな声が聞こえた。 新しい客は、男の父親のようだった。彼はすぐに本題に入った。 どうやら、療養期間を終えた後の進路について尋ねているらしい]
(48) kumiwacake 2018/01/31(Wed) 04時頃
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「将来かい? そうだな……夢のある仕事をしたいね。映画に携われたらもっといい。脚本家や、映画監督なんてどうだい?」
[あまり現実的な案ではないのだろう。父親は深く息を吐いた。]
[話しこんでくれるならありがたい。アシモフはそっとベットの下を抜け出すと、水道管の中にもぐりこんだ。 病室には、二人の男が残される。]*
(49) kumiwacake 2018/01/31(Wed) 04時頃
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[―――ねずみがベットの下から抜け出すのも、もちろん息子は気づいていた。その尻が、壁にあいた謎の管にもぐりこんでいくのを、ぼんやりと見送る。 穴は、尻尾まですっかり迎え入れると、静かにふさがった。父からの説教を右から左へと聞き流していたが、その不可思議な現象におもわず口元がほころぶ。 お前は現実が見えていない。病院からも出ていないお前に、そんなことができるはずがない。そう語る父を、手で制する。]
「親父殿こそ分かっていない。オレたちはどこにだって行けるんだ」
(50) kumiwacake 2018/01/31(Wed) 04時頃
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[これがあれば、と自分の頭を指差す。 脳に、縦横無尽に、けれど緻密に張り巡らされた神経。 きっとそれは、まるで現代社会の水道管のように、あちこちに繋がっている。ぱっぱとねずみが走るように、微細な電気が駆け巡る。 そうすれば、自分たち人間はどこへだって行けるのだ。 あるいは、奇妙な遊園地。 あるいは、お洒落なバーに。 あるいは……古びた映画館に。 そうして、さまざまな物語をつむぐ。恋におぼれる少女の話。宇宙の果ての孤独な話。休息を奪われたヒーローの話。 自分たちは、脳さえあればどこへでも行ける。何にでもなれる。今だった脳にはだくだくと血が送られて、あらゆる世界を支えている。]
(51) kumiwacake 2018/01/31(Wed) 04時頃
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[きっと、自分たちは、脳みそがある限り、あまたの物語を渡り歩く。水道管をかけめぐるねずみのような存在なのだ。―――そうだろう?]
[胸のうちで、もう二度と会うことは無いであろう老紳士に語りかける。ちらり、戸棚に置かれたDVDを覗き見た。]**
(52) kumiwacake 2018/01/31(Wed) 04時頃
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これにてアシモフは〆です。 同村者の皆様、ありがとうございました。ソロル村は焦らなくて良いのが良い……! なお、どっかの灰で書いた通り、今回出したNPCズは過去に参加した素敵なムラムラから出しました。
(-39) kumiwacake 2018/01/31(Wed) 04時半頃
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過去キャラのステマのつもりで書いたのに、同村してなかったら分からないようなネタになってしまったのが反省点。 とはいえ、楽しく過ごさせていただきました(一人で ありがとうございました。また機会がありましたらよろしくお願いいたします。
(-41) kumiwacake 2018/01/31(Wed) 04時半頃
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