265 魔界娼館《人たらし》
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[ 魔公爵が顔を寄せてくる。 耳元に息を吹きかけられ、慣れぬ感触に、首筋のみならず、麻痺しているはずの肢体がビクと跳ねた。
その行為に何の意味があるのか、わたくしには予想がつかなかったが、彼が何かに気づいた様子に、かろうじて視線だけを傾ける。
柔らかな水の結晶のような魔物を抱えたロイエが、こちらを見ていた。 わたくしもあのように抱え上げられているのだと、不思議な相似を思う。]
(1) 2019/05/11(Sat) 23時頃
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[ 聖職者の格好を冒涜的に着崩した彼女は、何を思い、祈るのだろう。
それを問う術もなく、わたくしは運命の階段を上ってゆく。*]
(2) 2019/05/11(Sat) 23時頃
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[ 魔公爵の前で音もなく扉は開き、通り過ぎた背後で閉ざされる。 降ろされたベッドはかなり大きかったものの、扇情的な雰囲気はなく、気持ちが少し落ち着いた。
フリーになった彼の手が、肌を撫でる。 どこまで毒が回っているのか確認しているようだった。 動かせないだけで、触れられている感触はあるのだと、わたくしは訴える。]
(-10) 2019/05/12(Sun) 01時半頃
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[ 傷を診てあげると魔公爵は言った。 わたくしとしては、別のスタッフを呼んでくれれば充分で、 白で統一された寝具を汚す羽目になるのはむしろ心苦しかった。 彼は《花》にこんな風に優しく接するのかという戸惑いもある。
力の入らない指を前に乗り出した彼の膝に伸ばすが、気づいていないのか、彼の手は止まらない。 前をはだけられ、胸に空気が触れる感触に小さく身震いする。 寒かったのではない。見られているという自覚だけで、血が逸ってしまった。]
(-11) 2019/05/12(Sun) 01時半頃
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[ 蛇の咬み傷を特定した彼は、治癒の技を行使してくれた。 傷に触れさせるのは気が咎めたが、これから何をする、と伝えてくれたことで心構えができて安心できたのは確かだ。 彼の手際はよく、ほのかに熱が生じただけで、痛みも覚えない。
麻痺毒も消えてくれれば良かったのだが、解毒はまた別の魔法になるのか、 肢体には鍵がかかったように身動きがとれないままだった。
他に傷がないかと、魔公爵はさらに服を脱がそうとする。 前言撤回だ。何をするか教えられていても、安心できないことはある。
魔公爵の顔に視線を向けて、それ以上は自分でするからと伝える。 もっとも、いつ麻痺がとけるのか、見通しも立っていないのだけれど。*]
(-12) 2019/05/12(Sun) 01時半頃
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[ 喉に指先を宛てがわれ、思わず息を呑む。 武芸を習い覚えた際に、急所だと教わったことがあるのだろう。 むやみに触れさせていい場所ではなかった。
それは、魔公爵が指を滑らせた正中線も同様だ。 防御、というには頼りないがそれでもないよりましな下着まで取り除かれて、平常心ではいられない。]
や…
[ ようやく出るようになった声は、喉の渇きもあって、かすれていた。]
(-19) 2019/05/12(Sun) 11時頃
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[ 魔公爵が身を引く。体温が遠退くのを感じる。 その瞬間に感じたのは、安堵ではない。
そんな内心を見透かしたように、彼は再びわたくしに触れ、体の向きを変えさせた。
彼の姿が見えなくなる。声だけが聞こえて、そして不意に、これまでとは異なる面での接触があった。
手のひらだろうか。 マッサージを施されているような心地よさと、無防備にならざるを得ない不安とに心が入り乱れる。 故意にそんな気持ちにさせられているようで、魔物というものは、やはりこわい。]
(-20) 2019/05/12(Sun) 11時頃
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[ 《花》になったら、と言われ、一気に現実に引き戻される。 わたくしが、《花》になりたくないと、彼は察しているはずだ。 それでも彼の声は嬉しそうで、止めようもなくて、わたくしは溜息をついた。
彼に訴えても仕方ないのだとは、わかっている。 わたくしが《花》になりたくない理由は、極めて感情的なものだ。]
(-21) 2019/05/12(Sun) 11時頃
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[ わたくしにはここに来る以前の記憶がない。 けれども、酒席に侍り阿諛追従し、閨を共にして肉欲の吐け口として身を差し出すことが、卑しい者のすることだという概念はどこかで刷り込まれていて、《花》の仕事に躊躇してしまう。
ひとりひとりの《花》は、泣き虫だったり、意地悪だったり、服のセンスがとてもよかったり、肌が黒かったり──別個の人間だ。全員が必ずしも卑しい性格ではないとわかっている。 それでも、職業で差別すべきではないという理性を超える拒絶の気持ちが抑えきれずにいる。
その《花》に自分がなって、一番になれると唆されても、辛い。 ここで、ありがとうと微笑み返すのが《花》の正しい態度なのだろうとは、わかるのだけれど。*]
(-22) 2019/05/12(Sun) 11時頃
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[ 綺麗な服も贈り物も、空虚だ。 それと引き換えにしなければならないものに比べたら、何ほどの意味があろう。
抵抗のできないまま、魔公爵に組み敷かれ、視線を落とした。]
ご期待に、 そうのは難しい かと
[ そもそも、わたくしは《花》のような接客業に向いていない。 正当防衛とはいえ、客に武力行使をしてしまったことからも明らかだ。]
(-27) 2019/05/12(Sun) 12時半頃
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[ 魔公爵は面倒を見るというが、いつまでという保証があるわけでもない。 目新しさが薄れればきっと、他の《花》に同じことを囁きに行ってしまう。
彼がいうように、たくさんの贈り物をもらえる人気の《花》となれば自己裁量の範囲も広がるが、 贔屓がつかなければ、誰彼かまわず相手をしなければならないのだろうし、 悪くすれば、ここより条件の悪いところへ売られてしまうという話も聞いている。
ならば、水揚げの一切を賄ってくれる上客の彼をつなぎとめる努力をした方がいい。 女将が諭していたのはそういうことだ。
けれど──嫌だ。 心の伴わないことは、できない。 ]
(-28) 2019/05/12(Sun) 12時半頃
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[ わたくしは、頑ななのだろうか。
ここに来た当初から、躾がなってないと白い目で見られた。 今では、脱いだ服や使った食器をそのままにしていかないようになったが、それを自分がしなければならないという"常識"はなかなか根付かない。ここではそういうルールになっているからやっておく、という感覚が消えないのである。
女将には何やら思い当たる節があるようだっが、わたくしに《花》の素質がないとは言ってくれなかった。 品のある子が粗相をしておしおきをされるのも手管のうちだと、達観したような話をされ、煙に巻かれた。]
(-29) 2019/05/12(Sun) 12時半頃
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[ 叱られ、罰せられてもいい。
わたくしは、彼の思惑に従順にはなれないと、なけなしの抵抗を試みた。*]
(-30) 2019/05/12(Sun) 12時半頃
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[ 嫌なのかと問う声に、申し訳ないと思う。 誰だって拒絶されるのは気分がよくないはずだ。 ましてや公爵と呼ばれるほどの魔である。かしづかれることに慣れているに違いない。
けれど彼は苛立ちをみせることなく、軽い接吻けと囁きで愛撫してきた。 耳から伝わる感触に、かすかに声が漏れてしまう。]
…ん っ
[ 何も知らない、と言われればそのとおりなのだろう。 日頃、他の《花》たちの仕事を見ているとはいえ、できるだけ意識に入れないように努めてきた。 唇を触れ合わせて何が起きるのかすら、わかっていなかったのだと、知る。]
(-54) 2019/05/12(Sun) 19時頃
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[ 教えてあげる、と彼は言った。 《花》たちがどれほどの喜びを味わっているか。
この方ならば、ゆっくりと優しく、わたくしを導いてくれるのかもしれない。 一瞬、心が揺れた。目を閉じる。 けれど、彼はわたくしの返事を待ってはいなかった。
教えてあげる、というのは誘いではなく、宣言だったのだ。]
(-55) 2019/05/12(Sun) 19時頃
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[ 彼は視線ひとつで香炉に火をともし、道具を手にする。 それがありきたりな羽根箒に見えたので、わたくしは戸惑った。
何をするつもりか、という疑問の答えはすぐに体で理解することになる。 絹のような感触が、覆うものもない肌を滑った。]
ぁ… な
[ たったそれだけのことだというのに、それはどこか懐かしいような、甘いような、じれったさを生じさせる。 毒に侵されて動けないでいるというのに、微々たる接触を知覚してしまうのはどういうことだろう。]
(-56) 2019/05/12(Sun) 19時頃
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[ 皮膚の薄いところは殊更に、敏感なようだった。 息が早くなる。白檀の香りに溺れそうだ。
自分では唇を噛んで耐えたつもりだったが、彼が繰り返し、そういった場所を攻めてくるのは、わたくしの反応に気づいているということだろう。
意識すればなお引きずられてしまいそうで、わたくしは100から数字を3ずつ引いてゆくという単純な計算に没頭することで、過剰な反応を避けようと努めた。*]
(-57) 2019/05/12(Sun) 19時頃
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[ 彼は、わたくしの反応に幻滅するどころか、これで充分だと宣告した。 数をかぞえることに専念しようとするあまり、自分の体がどうなっているか把握するのを怠っていたけれど、予想以上に耐性がなかったらしい。 自分の体の不甲斐なさ──彼に言わせれば"覚えのよさ"に歯噛みする。 まだ次があると知らされて、呻く声は我ながら甘かった。
うつ伏せにされ、胸と腰の下にクッションを押し込まれる。 客と添い寝するにもむしろ不自然な形だ。 一体、何を? 警戒して、指を握りしめた。]
(-78) 2019/05/12(Sun) 22時頃
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[ 相変わらず彼は、わたくしに問いかけながらも応えを期待しない態で、事を進めてゆく。 両脚を開かされ、腰をもたげた格好は──恭順の平伏よりも、奉仕の拝跪よりも、さらに頭を下げる屈服と懇願を示すものと予想できた。
《花》はこうして客を喜ばせるのだと、 どんな相手でも受け入れねばならないのだと、 柔らかな口調で現実を突きつけて、わたくしを縫い止める。
嫌だ、 けれど、 もう、こんなに 整えられて、しまったら ]
(-79) 2019/05/12(Sun) 22時頃
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や、 あぁ…っ
[ 瀬戸際にまで追い詰められている慄きに、声はうわずった。
全身に施されていたフェザータッチの愛撫が、一点に集約される。 どうかこれ以上は、と願いながら、わたくしの秘所はぬらぬらと濡れて蠢いていた。*]
(-80) 2019/05/12(Sun) 22時頃
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[ 握りしめた指の間に、彼の指が押し込まれる。 そんな些細なことですら、恣にされてしまう、言葉にならない敗北感があった。
自分でしたこともないという顔がどんな顔なのか知りもしないけれど、じっとりと汗をにじませた自分を見られたくなくて、首を振る。 彼は意に介さず、わたくしの尻を弄り、反射的に締めた双丘の奥へと指を潜らせた。]
ひ…っ
[ 得体の知れない感覚が背筋を駆け上り、声が漏れてしまう。 何かが破られたように弛緩が太腿を伝った。
ああ、ぞくぞくする。]
(-96) 2019/05/13(Mon) 00時頃
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[ 彼は本気でどうこうするつもりはなかったとみえ、指を引くと、変わらぬ口調で手順を語る。 何の計画かは口にしていなかったが、背中に固形物が押し付けられた。 マッサージにしては、ぞんざいな手つきで弄び、わたくしの背中を香油まみれにする。
どうというほどの時間もとらず、挿れる、の意味を説明する手間を省いて、彼はわたくしの後孔にそれを挿入した。]
──…くッ
[ 太いとか細いとかそういう話ではない。 違和感にわたくしは呻いて縮こまる。]
(-97) 2019/05/13(Mon) 00時頃
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[ 記憶がなくとも、初めてであることは間違いなかった。 こんな感覚は、知らない。
ぬめりをまとった質量に穿たれる。 歯を食いしばって押し戻しそうとするが、力が入らない。 それを見越したように、彼は中を掻き乱す。深く、執拗に。]
あ、 ぐ…
[ 全部呑み込んだ、と褒められても、呻き声しか出なかった。 こんなことで自分は《花》にされてしまうのだと、もう戻れないのだと思えば、血のにじむほどに唇を噛んでしまう。*]
(-98) 2019/05/13(Mon) 00時頃
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[ 痛みはないけれど、あからさまに刺し貫く質量を意識から締め出すことができない。 これのどこが嬉しそうだというのか。 魔物の感覚がわからなかった。
けれど、彼は懇切丁寧にわたくしの状態を教えてくれる。 手を添え、言葉を注いで、容赦なく。]
あ…、 あ…っ く、
[ 不意に、何かの臨界を超えてしまったかのように、体が悶え始めた。
どうして、こんな 気持ちいい、こと
視界が眩む。]
(-112) 2019/05/13(Mon) 01時半頃
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いい。 これ好き…
もっと、奥まで来てくれたら、もっと ああ、 ぐりぐりと擦って、かき回して、
欲しい 欲しくて、たまらない
[ 意識に落ちてくるものを、そのまま口にしていると気づいて、狼狽える。
どうしてこんな浅ましい真似を──
懸命に正気を保とうとしたけれど、嗚呼、どうしようもなく腰を揺らして求めてしまう。 嫌なのに、感じやすい体が恨めしい。]
(-113) 2019/05/13(Mon) 01時半頃
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[ 見下ろす彼は、わたくしの官能の手綱をしっかり握っていた。 その声で、指先で、わたくしを操る。]
ひ、 う… 本物 ?
[ これよりもっといいものを知っているらしき彼に問えば、隧道を押し広げてさらに何か入ってきた。 最初のものとは質感の違う、もっともっと感じさせてくれるもの。]
あぁ──、
[ よがりすぎて気が遠くなりそうだった。*]
(-114) 2019/05/13(Mon) 01時半頃
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[ 始めたときと同じく、彼は独断で終わりのときを決める。 刺し貫くものから解放され、クッションの支えを外されて、子供のように寝かされた。 髪を撫でる手と接吻けは綿菓子のよう。
こんな風にした彼を睨むべきか礼を言うべきか迷い、逃れるように目を閉じる。 彼は、後の指示を残して、軽やかに部屋を出ていった。 ここであったことなど、取り立てて気にすることでもないというごとく。]
(-147) 2019/05/13(Mon) 23時半頃
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[ 彼の言う通り、普段の生活ではとることもない姿勢で筋肉を酷使したものだから、疲労は蓄積している。 それでも、身体が火照って寝付くことができなかった。 香油と汗が混じり合って、じっとりと熱い。]
ふ、 う
[ 寝返りをうって空気を入れ替える。 彼の示唆したとおり、麻痺毒の効果は消えたようだ。 ようやく動ける──
だが、爽快には程遠かった。]
(-148) 2019/05/13(Mon) 23時半頃
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[ 寝苦しさの裏にあるものを解消しようと、寝具を剥ぐ。 この疼きをどうしたらいい。 わたくしはひとり煩悶する。
──自分でしたこともないって顔してる。
不意に彼の言葉が蘇った。 記憶のみならず、まだその粒子が残っているような部屋の中で、彼が導き教えた場所──"感じる場所"に手を触れてみる。 彼のしたように触り、撫でさすった。
肌の下で応える感覚がある。 触れられるのは、気持ちがいい。]
(-149) 2019/05/13(Mon) 23時半頃
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[ それでもなお物足りなくて、閉じた足の後ろ──その奥まで、指を伸ばした。 そこもまだ、濡れている。
しばし迷った後、指の先にそっと力を入れてみた。]
ん…っ
[ ゾクゾクとした快感が駆け抜ける。]
(-150) 2019/05/13(Mon) 23時半頃
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[ 先端を飲み込ませただけで、中は脈打ち滾っていた。 もっと欲しがって奥へと銜え込もうとしている。 彼の指摘したとおりだ。
とても熱くて、はしたない。
こんなことをしていいのかと自問しながらも、止めることができなかった。 指を曲げる。]
あ、 …あ!
[ 押し殺した声が跳ねた。]
(-151) 2019/05/13(Mon) 23時半頃
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[ しばらく試してみたけれど、結果として満足するということはなかった。 彼のしてくれたことに比べれば、まさに児戯に等しい。 あれはもっと、狂おしく甘いものだった。
毒で動けないときにされたせいなのかと考え、寝具をきつく巻きつけて自縛してみたけれど、それもどこか違う。
指よりも奥まで届くものはないかと部屋の中を見回す。 これまで、そんな目的で見たことはなかった。背徳感にクラクラする。
ベッドサイドのチェストの引き出しには、35や15が並べられていた。>>#0 どうしようかと思ったが、体内に挿入するには憚られ、そっと戻す。]
(-152) 2019/05/13(Mon) 23時半頃
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/* 35=キノコ 15=貞操帯
キノコやだあああ
(-153) 2019/05/13(Mon) 23時半頃
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[ 同じ引き出しに、彩色の艶本があった。 パラパラとめくり、そこに描かれたものの意味がわかって狼狽える。
それで気がそれたか、いくらか衝動を抑えることができたので、シャワーを浴びておくことにした。 わたくしが変になっているのは、この香のせいもあるに違いない。]
(-154) 2019/05/13(Mon) 23時半頃
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[ 低めの温度でシャワーを浴びる。 彼のもたらした熱を拭い去ってくれるよう願った。
鏡には、全裸のわたくしが映し出されている。 目に見える部分では、以前と何ら変化はない。
鏡の中の自分に手を伸ばして──引き戻す。]
(-172) 2019/05/14(Tue) 02時頃
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[ 自分の気持ちを持て余しながら、客用の柔らかなタオルで身体を拭い、部屋に戻った。 いつの間にか、籐籠に着替え一式が置いてある。 彼からの贈り物だろう。
それは、さっきまで着ていた服とよく似た色形をしている。 ただ、触ってみれば質感はまったく異なった。
羽毛のように軽く滑らかな生地に、縫い目の揃った仕立て。 決して華美ではないものの上品な装飾が配され、玄人好みである。]
(-173) 2019/05/14(Tue) 02時頃
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[ 袖を通し、着心地に納得して──気づいた。
わたくしは、こういう服をまとってこそ、自然体でいられる。 これは、わたくしの世界に属するものだ。
彼はそれを知っていたのだろうか。 それとも、わたくしが彼の思惑にまんまと嵌められているのか。
でも、これは、嬉しい。 誰もいないのをいいことに、優雅な礼を決める。]
(-174) 2019/05/14(Tue) 02時頃
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[ それはそれとして──
下着の奇抜なデザインは彼流の悪戯だろうか。 どうやって着るのかしばし迷い、いじくりまわしているうちに羞恥心を煽られて、結局、身につけることはせずに、ポケットに押し込んでおいた。]
(-175) 2019/05/14(Tue) 02時頃
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[ さて、身支度は済んだ。 もう暫く休んでいいと彼は言っていたけれど、この部屋に留まり続けるのも気が進まない。 そこかしこに彼の残滓を感じてしまう。
厨房に行って、軽く摘めるものでももらおうか。 補給が必要だ。*]
(-176) 2019/05/14(Tue) 02時頃
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[ ドアノブに手をかけようとした瞬間、反対側から扉が引き開けられる。 そこに《花》が立っていた。 ドレスを着ているから仕事中なのだろう。 《花》は、わたくしが2階の部屋にいるのを見て、くすくすくすと笑った。
背後に幕をおろして、乱れたベッドを隠蔽したかったけれど、無理だった。
「おめでとうと言うべきかしら? 気前のいい方に気に入られてよかったわね。これ、私からじゃないけどどうぞ」と、《花》が差し出したのは小さなバスケットだった。 その中に上品に積まれた鮮かな色の果実からは、熟れた香りがする。
誰からの差し入れかは、言われなくてもわかった。]
(-184) 2019/05/14(Tue) 22時半頃
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[ 逡巡するわたくしの手の中にバスケットを押し込むと、使いの《花》は機嫌よく去ってゆく。
あらかじめチップは弾んでもらっているのだろう。 今、ここで見たことを広めたくて堪らないのかもしれない。
それを止める手立てもなく、わたくしは出鼻をくじかれた形で白檀の部屋に留まる。]
(-185) 2019/05/14(Tue) 22時半頃
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[ わたくしの腹具合までも把握しているような贈り物だ。 洗練れた手管は、彼のセンスの良さを物語ると同時に、これまでに数多の《花》を愛でてきた経験を思わせて苦い。
ひとつ、摘んで口にいれた。 何ひとつ足さない美味しさは彼の功罪にかかわりない。 わたくしは野生の滋養を堪能した。]
(-186) 2019/05/14(Tue) 22時半頃
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[ と、指先がそれまでとは異なる感触を感知する。 それはひときわ大きな実──ではなく、加工品だった。 素材はわからない、が、添えられた彼のメッセージに、用途は明示されていた。 もうひとつの"口"に含ませるようにと。]
──…、
(-187) 2019/05/14(Tue) 22時半頃
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[ 彼は先ほど、これを使ったのだろうか。
たくさんの小さな突起で構成されたそれは、熟れた果実によく似ていて、適度な弾力がある。 これが、あの潤んだ肉に触れれば──
こうやって中をかき回されて、ぐりぐりと擦られる…
思い出すだけで、理性が塗りつぶされそうだ。]
(-188) 2019/05/14(Tue) 22時半頃
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[ 先ほど見つけた艶本にも、《花》の心得として、指名があった日には道具を使って備えておくようにと書かれていた。 これは、彼からの次を約束する厚意なのだろう。
だが、わたくしは、まだ《花》ではない。
自尊心を示すように、燭台の灯にメッセージをかざして灰にした。 炙られた指先がチリリと痛い。 禁忌の果実は、人目に触れぬよう引き出しの中へ仕舞い込む。]
(-189) 2019/05/14(Tue) 22時半頃
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[ 快楽に溺れたくはなかった。怖かったのだ。
反射的に行動したわたくしは、彼が綴ったもうひとつの意図を看過していた。
わたくしが従うと従わざるとにかかわらず、彼は"次"を仕掛けるつもりなのだということを。*]
(-190) 2019/05/14(Tue) 22時半頃
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