158 Anotherday for "wolves"
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── 回想/父の寝室で ──
[小さな頃、男の子と遊ぶことが苦手だった。 私は彼らのようには早くは走れないし、 ボールを遠くに飛ばすことも出来ない。
だからと言って、女の子のように綺麗な髪飾りや、 お人形やお洋服を持っているわけでもなかったのだけれど。
物心ついた頃には、 祖父と父を支えて、店を切り盛りする母の姿を見ていたから、 自然と店を手伝うようになったのは私にとってはとても自然な事だった。]
(49) 2015/05/13(Wed) 13時頃
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[或る日、その日は珍しく外へと遊びに出かけて。 ラディと、そのお友達だという男の子達と村の中を一日中駆けまわった。 私の足はあまり早くなくて、彼女たちについていくことで精一杯で。 息も切れ切れに、田んぼで待つ彼女たちに追いついた。
言葉も発せずに呼吸を整えていたら、 ラディは私の名を呼び、手を差し伸べてくれた。
金髪の朗らかな少年は大丈夫か?と、 心配そうに声を掛けてくれたけれど。
赤毛の髪のお兄さんだけは、 悪戯に笑って私の背にアオガエルを入れた。
ラディにまともな別れも告げれずに泣き帰り、 遊ぶことが少なくなっていったのはその頃からだっただろうか。]
(50) 2015/05/13(Wed) 13時頃
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[家に帰ると、いつものように母に内緒で父の寝室へ向かった。 なかなか泣き止まなかった私に父は、秘密の魔法を教えようと、声を潜めてこう言った。]
『いいかい、クラリッサ。 これは君の味方を見つける秘密の魔法だ。
まずは洗面器に水を張る。 そして紙に気になる人達の名前を書いて、水に浮かべるんだ。 同じように白い花びらも、水に浮かせる。 そうしたら一滴だけ水に君の血を落とすんだ。 後はカーテンを開けたまま窓辺に置いて朝を待つだけでいい。 花びらが紙の上に重なっている者が居たら──、その者は君の味方になってくれるだろう。 紙が水に浮いたままの人達は気にしなくてもいい。 もし、名前を書いた紙が水に沈んで───…』
(51) 2015/05/13(Wed) 13時頃
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[にわかに信じ難い話を聞いた私は、すぐに首を振った。]
『嘘よ、そんなことで分かるはずがないわ』
『本当さ。君には少しだけ不思議な力がある。クラリッサ、君はナタリアお婆ちゃんの孫なのだからね。試してみるかい?』
────......
──......
.
(52) 2015/05/13(Wed) 13時頃
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── 朝/自室 ──
[ チチ チチチ...
小鳥の囀りの音で目が覚める。 久しぶりに見た、子供の頃の夢。
今も鮮明に覚えているのは、それ程よく印象に残っていたからか、それとも別の理由か。
カーテンを開けると窓辺で休んでいた鳥たちが羽ばたいていく。
窓辺の傍に置かれたサイドテーブルの洗面器は、からっぽだった。**]
(53) 2015/05/13(Wed) 13時頃
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―― 自室→店先へ ――
[ふあ。 とあくびを一つ。
睡魔とお別れしたはずなのに、身体はまだ休息を要求していて。 夢見るほどしっかりと眠ったはずなのに、 意識はまだ、少しぼうっとしていた。
洗い立てのエプロンを被り、腰の後ろで蝶々のように結んだなら、 先に店の支度を始めていた祖父と、おはようの挨拶を交わす。]
『よく、眠れたかい?』
[そう問われたなら、うん。と反射的に首を縦に振った。 だが、昨日とは様子が違うことは、 祖父には一目で分かったことだろう。]
(193) 2015/05/13(Wed) 23時半頃
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[そう問われたなら、うん。と反射的に首を縦に振った。 だが、昨日とは様子が違うことは、 祖父には一目で分かったことだろう。
[朝早く、仕入れに行った母と入れ替わり、花の水揚げを始める。
カーネーション
カルミア アカツメクサ
ベゴニア……
一つ一つ、花の種類毎に、丁寧に裁く。 切り花だって、息をしているのだから。 この子達の、呼吸を感じるように。 大事に、大事に。]
(194) 2015/05/13(Wed) 23時半頃
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[毎日の店の手伝いであかぎれた私の手は 村の少女達のように、綺麗なものではない。
何度も再生を試みた皮膚。 幾度も水にさらされた手は、節々は皮が厚くなっていた。
騎士が壊れそうに繊細な少女の手を取る姿に、 多少の憧れはあっても 母と同じ手になったのだと思えば、それは小さな誇り。 ただ、それを口にするには恥ずかしくて 人前では、そっと手を隠してしまうのだけれど。
メッキのバケツに水を張り替えて、 今日仕入れたばかりの花達を、そっとその水に浸す。 茎から葉へ、花へ、行き渡るように。]
(211) 2015/05/13(Wed) 23時半頃
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[毎日の仕事は、手癖で作業出来るほど身体に染み付いていて 足が、指先が、止まることなくお客様を迎え入れる準備を着々と進めていた頃、
ぐる、ぐると、脳裏が 意識が、昨日の出来事へと傾いていく。
怖いと震えていたメアリーの肩 夜目に見たルパートさんの表情 族長の厳たる態度で告げられたお触れ 頬に触れそうになったベネットの―― ]
(212) 2015/05/13(Wed) 23時半頃
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[じわり、頬に熱が灯った気がして、ぶんと首を一振り。 それだけでは熱を払えた気がしなくて、ぶん、ぶんともう一振り。]
ち、違うわ。 あれは、土を払ってくれようとしただけっ。
[自分に言い聞かせるように声にすれば、何の話だと母に呆れられた。]
ううん、何でもないっ。
そう、何も、……なかったの。
[否定すれば、陰る気持ちがそこにはあったのだけれど。 その原因が何であるかは、まだ蓋をしていたくて。
その母娘のやりとりが、村の外れにある花屋の日常であり、 いつもと、同じ朝の、はずだった。*]
(219) 2015/05/14(Thu) 00時頃
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[祖父が広場に、朝の散歩へと向かうのを手を振って見送った後、 今日は嫌に人気がないと、そう感じた。 いつもならルパートさんもそろそろ花を買いに来る頃なのに。 まだ、姿を見かけない。
ざわりと、嫌な気配が胸を掠めて、 きゅ…と胸元のエプロンを握り締めた。
母と、二人。 静かに軒先で佇み、ふと、気になっていた事を母に問いかける。]
ねえ、お母さん。 ナタリアおばあちゃんってどんな人だったの?
.
(242) 2015/05/14(Thu) 00時半頃
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[母はなぜか苦い顔をして、口を噤んだ。
豪快に笑う母が見せた珍しい表情に、私も言葉を失くして。 この沈黙を誰かに破って欲しくて、 店へと辿り着く道の先をじ、と見つめる。
祖父の姿はもう其処に無く、 ルパートさんの姿もまだ見えない。 いつ来るやも分からぬ人を、 ただひたすら待ち続けていれば、
やがて訪れた人影は、良くない知らせを持って現れただろうか。**]
(243) 2015/05/14(Thu) 00時半頃
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―― 花屋の軒先で ――
[母との間に、こんなにも気まずい雰囲気を感じたのは初めての事で。 客足も少ないから少し休んできてはどうかと、母の背を押して無理矢理家へと向かわせた。
カタリと椅子を引き出してそこに腰を下ろし、ぼんやりと道筋を眺める。 鳥の鳴き声、風の音、いつもと違うのは、人の声がしないぐらい。
しばらくそこでぼうっとしていたならば、ルパートさんの姿が見えた。]
ルパートさん、こんにちは。 お待ちしていたんですよ。
[咄嗟に浮かべた笑みはぎこちなくなり、すぐに気遣われてしまった。 些細な表情の変化にも気づく、優しく穏やかな人。 そのルパートさんの柔和な顔が、今日はどこか憂えて見えて。 どうしたのかと、尋ねるより先に彼が口にする。
友人と族長の訃報を――]
(477) 2015/05/14(Thu) 22時半頃
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――え……。
[ ついと出たのはそんな言葉。 ]
(478) 2015/05/14(Thu) 22時半頃
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[瞳は確かに言伝た彼を捉え、 耳は葉が揺れる音を確かに耳にしていた。
チチ、と鳥が囀る音は何ら変わりなく、 唇を開けば、ヒュ…と空気が流れ込む。]
『だいじょうぶかい?』
[ だいじょうぶ?
誰が? 私が?
頭の中は、真っ白なペンキを ぶちまけられたみたいに
白く、何も、映らなくなって]
(480) 2015/05/14(Thu) 22時半頃
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[ ぐらりと天秤の傾く音。
それは身体にも感染ってしまって、 へたり。と立ち上がったばかりの椅子へ腰を下ろした。
突然訪れたその出来事に、涙も浮かばず 実感も沸かずに、ただ その事実を耳にするばかりで。
昨日言葉を交わしたばかりの族長が 明日会えばいいのだと思っていたばかりの… ]
オーレリアが……
[ もう、会えない? ]
(483) 2015/05/14(Thu) 22時半頃
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嘘、でしょう?
.
(484) 2015/05/14(Thu) 23時頃
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[尋ねた言葉の答えは分かっている。 そんな冗談を言う人ではないということも
──── 十分に知っていた。]
(493) 2015/05/14(Thu) 23時頃
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ルパートさんは、教会へは…?
そう、そうですか…。
[怖いと。 たしかにそう言った声を耳にする。 弧を描いた瞳がくしゃりと更に歪む。 怖い理由が、すぐには噛み砕けなくて 事実が、疑いの眼差しが怖いと 怖れる彼を少し不思議に思った。
だから、注文を受けた時にはすぐに動けずに]
花――?
[ルパートさんがいつものように、 花を買いに来ていたという事に気づくのも遅れてしまった。]
(513) 2015/05/14(Thu) 23時半頃
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[つらつらと彼が花の名を並べる。 初めて会った時は、バラしか区別がつかなった彼の人が、今は私と同じぐらいに、花の名を知っている。 頷いて、注文通りに花を重ねて、束を1つ。
カーネーションはいつもと同じ色のリボンをくるりと束ねた茎に施しながら、先程の彼の言葉を思い出す。]
何も言わない人の目は……、確かに怖いかもしれません。 でも、ルパートさんは、何もしていないのでしょう?
[いつもより注文が多いということは きっと、多分、そういうことで。>>345 仕上がった束と、 持ち運びやすいように茎で結んだベコニア達を彼に渡す]
(517) 2015/05/14(Thu) 23時半頃
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ですから――……、 どうか、顔を上げてください。
[彼に渡した花がふわりと香り立つ。 彼はどんな反応を示しただろうか。]
(518) 2015/05/14(Thu) 23時半頃
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[その後、不意にルパートさんが纏う雰囲気が変わって。 急な頼まれ毎に瞬きを一つ、二つ。]
メアリーが大人……?
[見るからに少女の彼女が?と首を傾げていれば、 ぽつぽつと言葉を連ねるその仕草と気まずそうな雰囲気に、あ。と思い当たる節が一つ。]
そ、そう、ですか。 それは、ええ…… [喜ばしいことだと、そう告げるには今は躊躇ってしまって]
その、私で良ければ、お伝えしておきます。
[気まずさが伝染したかのように、下方へと視線を俯いて口早に、彼の代弁を引き受ける。 彼を店先まで送り出しながら]
(521) 2015/05/14(Thu) 23時半頃
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[扉が開くと同時に、花の香りがいっそう広がって そこに、妙な香りが混じれば、足取りがぴたりと行き止まり。 彼の背をじ、と見眺める。
この匂いは―― ? ]
――ありがとう、ございました。
[気にかかったその言葉を、口にすることを躊躇って。 最後に深く頭を下げて、彼を送り出した。*]
(526) 2015/05/14(Thu) 23時半頃
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ルパートが残した言葉が耳に残る。>>529
陰る表情は輪郭を惑わせ、彼がどんな面持ちでそう言ったのか、確認することは出来なかった。
ここに味方はなく、ここに敵はなく。
本当に? 味方はいないの?
なら、欠かさず奥様に花を届けて続けた貴方も。 疑わなければいけないの?
花の香りに混じった、あの香りは、微かに鉄を帯びた血の匂い。 教会に行ったことがないというその人が、何故。]
(556) 2015/05/15(Fri) 00時半頃
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――まさか、そんなはずが有るわけないわ。
[ふるり。自身の考えを打ち消すように首を振る。
"奥様を想い続ける宿屋の主人" "でも教会に足を運ぶことを怖れた"
"愛娘の成長を喜ぶ父" "何もしていなくとも罪人は出来る"
ふるり、ふるり。
何度首を振っても、巡り続ける言葉に頭を押さえる。]
[その日、客足は一向に増えることもなく。 手伝いも一向に身が入らずに、花屋の戸には早くに鍵を締められた。*]
(557) 2015/05/15(Fri) 00時半頃
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―― 2X年前 ――
時を遡ること20数年前。 村にまことしやかにこんな噂が流れた。 とある屋敷で働くメイド達が次々と姿を眩ませるという。 人々は面白がりその噂を推理した。
屋敷に招かれたものは口にする。 『そんな噂はデタラメだ。屋敷の主人は優しく、晩餐に出された料理は頬が蕩ける程美味かった』と。
冗談のように誰かが言った。 『あそこの屋敷はメイドを調理しているんじゃないか』
笑えない冗談だと誰かは言う。
通りすがりの女がその噂を耳にした。
(570) 2015/05/15(Fri) 00時半頃
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或る日、村の隅で小さな諍いが起こった。 其処に居たのは屋敷の主人と、女。
女は屋敷の主人に言った。 『この男は人を食べたのだ』
屋敷の主は言った。 『何を言うのか。そんな根も葉もない話』
女は言う。 視たのだ。――その光景を夢に視たのだ、と。
屋敷の主人は笑った。 『証拠もない。ただ夢に見たものを信じる哀れな女。 そんなお前の言い分を誰が聞くものか。』
主人の声は大きく人はみな頷いた。 女の元は受け入れられる事はなく、やがて噂は途絶えていった。
(571) 2015/05/15(Fri) 00時半頃
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屋敷の主人はこの村から離れ、 女は変わり者の嘘つきだと笑われ続け、村の外れに移り住む。 最期は足の悪い夫に看取られ、孫の顔を見ること無く息を引き取った。
もう、ずっとずっと、――昔の話。
(574) 2015/05/15(Fri) 01時頃
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/* ぼっち極めてて、人様にご迷惑掛けてないか心配です。
(-338) 2015/05/15(Fri) 01時頃
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―― その晩/自室で ――
[ちゃぷり。
波波と水を張った洗面器を窓辺に置いて。
稚拙ながらも丁寧に書いた名を書いた紙を水に浮かべる。
一枚、二枚、……
族長に集められた人々の名を、全て水に浮かべて。
白い、マーガレットの花を、ふわり。はらり。 紙に重ならないように、慎重に。]
(589) 2015/05/15(Fri) 01時半頃
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[最後に、一滴]
――ッ……
[ペーパーナイフで左手の人指し指を切ったなら、ツ…と赤い血が指先を伝う。 爪を通して、ぽとり。音を立てて。血は水に馴染んでいく。
まるで何かを喚ぶ儀式のよう。
父に聞いてから、今の今まで一度も試すことのなかった咒いを。 まさか、こんな形で試すことになるなんて思ってもみなかった。
父の冗談ならば、それでいい。 悪い事が起きなければ、それでいい。
悼みは、やがて薄れていくのだから。**]
(590) 2015/05/15(Fri) 01時半頃
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