88 めざせリア充村3
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―志乃の部屋―
[あまり部屋を見るのは申し訳なくて、 ただ、可愛らしいうさぎのぬいぐるみが目に入り僅かに和む。
結局、志乃を見つめていれば 胡弓を手際よく構えていく様子に、 見慣れははずの姿なのになぜか新鮮で。]
志乃の、好きな曲を・・・。
[お願いすれば、弦が音を奏で始める。 響く音に耳を澄まし、 目を閉じるとその音か心の中に染み渡る。]
(+4) 2013/07/03(Wed) 00時半頃
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[その旋律に、志乃の声が重なる。 3年ぶりに聞いた優しい唄。 戦場の音とは違う、懐かしい旋律。
目を開けて、志乃を見る。
念願の、目の前で歌う彼女の姿は 想像していたよりも、ずっとずっと美しく、 少し眩く感じて、瞼を細める。]
(+10) 2013/07/03(Wed) 00時半頃
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志乃・・・ありがとう。
ずっと、ずっと、聴きたかったんだ。
[旋律に込められた志乃の願い。 ありがとう。素敵な、唄をありがとう。]
志乃―――・・・好きだよ。
[ポツリと、小さく呟いき、でも真剣な眼差しを向ける。頬が熱くなるのを感じるのは、気のせいだろうか。]
(-15) 2013/07/03(Wed) 01時頃
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[音がやみ、彼女の様子に異変を感じる。 その様子に、もしや、という思い。
でも、それ以外に思い当たる節がなくて…。]
………
[ちらりと扉の方へと視線をやる。]
(+13) 2013/07/03(Wed) 01時頃
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[志乃の唄を聞き、気づいたことがあった。
以前に増して志乃の唄は、一段と凛とし 優しさや切なさだけではない、温かな心を感じた。
戦場での生活は、辛く厳しいものだったけれど、 そこでしか感じられない何かもあったはず。
皆、何かを得て、成長しているのだろう…。
志乃の震える声に、その手を握り、伝える。]
志乃……大丈夫。
[ 俺は、もっと強く――― 今度こそ、志乃を守れるように…。]
(-40) 2013/07/03(Wed) 02時半頃
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[決心したように、 そのまま志乃の前に立つと顔を覗きこみ ゆっくりと語りだす。]
志乃…、
最初は唄に聴き惚れて… その音に癒されてきた。 ――志乃の存在が救いだった。
3年前からずっと、好きだった。
[志乃の掌に置く手に、力を込めて、 照れくさくなり耳元で囁く。]
生きていてくれて、ありがとう…。
(-41) 2013/07/03(Wed) 03時頃
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[鳴り響くブザー音は、風にまじり、 ほんの微かに聞こえてきた気がする。
誰かが目覚める音…。
きっと、また、誰かが起きてきて、 そして、誰かが説明をするのだろう。
それは死を意味し、また目覚めでもあり ひどく複雑な気分だったけれど…。
皆生きている、という事実に安堵もしていた。]
(+32) 2013/07/03(Wed) 03時頃
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[耳元に寄せていた唇を離す。 志乃の頬が紅く染まるのが見えた。
揺れる瞳で紡がれた言葉から感じる音を、 噛み締めるように受け止める。]
俺は…志乃を、守れなかった…。 [こんなこと言う資格など、ないのかもしれない…けれど、 志乃の瞳を覗きこむように、しっかりと捉える。]
それでも志乃が唄う詩が、 幸せを紡ぐ唄であって欲しいから。
[もう、戦場で聞いたような、悲しい唄を歌って欲しくないと、 心を込めて、もう一度、この言葉を―――]
そのために、今度こそ、俺に志乃を守らせて…。
(+38) 2013/07/03(Wed) 14時頃
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[そして、もう一度志乃の耳元で囁く。]
志乃の唄が…、
――――志乃が、好き。
(-51) 2013/07/03(Wed) 14時頃
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[言葉に詰まりながらも、懸命に言葉を返してくれる姿に、 戦場での志乃の覚悟と、辛さが痛いほど伝わってくる。 その気持ちを否定なんて出来ないし、したくない。]
志乃は志乃のしたいように、すればいい…。
[自ら選んで、チアキの元へと戦いに向かったように…。]
でも、志乃… 本当に…また、繰り返したいと思ってる?
[繰り返すと覚悟を口にする志乃は強くもあり、儚くもあり… ただ、どうしても幸せそうには見えなくて…。]
俺は…繰り返したくない。 もし仲間を殺してしまったら、俺は…後悔するだろう。
[胸に添えられた手を掴み、志乃を引き寄せた。]
(+41) 2013/07/03(Wed) 21時半頃
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[守れる人が、志乃であって欲しいと、 その肩を抱きしめる。
志乃は…強くて、美しくて。 でも…儚くて]
もう、誰かを殺して その度に傷つく志乃は見たくない―――
[肩を抱く腕に、力を込めた。]
(-73) 2013/07/03(Wed) 21時半頃
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[抱いた肩は狭く、回された腕は細くて優しい。 強く凛々しい唄を戦場で歌っていたのは こんなに小さな身体だったのかと思い知る…。]
確かに…消えないかもしれない。 それでも傷を重ねていたら、 傷口はもっと開いていく…。
[震える声で、精一杯強く生きようとする志乃が愛おしい。]
染まった心は… 雨で少しずつでも、流していけないだろうか…。
[独りで受け止めるには、重すぎた日々。]
俺の心の傷を、志乃の唄が癒してくれたように…。 きれいな雨じゃ…ないかもしれないけど。
(-84) 2013/07/03(Wed) 23時頃
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[抱きしめたまま、もう一度、何度でも…]
志乃を―――守りたい。
[耳元で囁き続ける。]
(-87) 2013/07/03(Wed) 23時頃
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[今もまだ、夢の中では戦争を繰り広げているだろう…。 そう思うと、この施設の研究員たちに吐き気を覚える。]
繰り返さなくていいように… 動くしかない…
[同じ事なんて…繰り返させない。]
志乃が、繰り返したくないのなら、 それでも、繰り返してしまうと思うのなら…
俺が…止める。
(+43) 2013/07/03(Wed) 23時半頃
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[戦場で、志乃が倒れているのを見た一瞬、 頭が真っ白になり、生きた心地がしなかった。
その時の絶望感を思い出せば、 もう二度とあんな心地にはなりたくない。
志乃の問いかけに、 腕を緩めて志乃の瞳に視線を据えれば、
大きくゆっくりと頷いた。]
志乃が、一緒に…生きてくれれば、 それ以上に嬉しいことはない。
十分だ――――。
(-95) 2013/07/03(Wed) 23時半頃
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[辛い時に支えてくれた志乃の唄。 その恩返しが、これっぽっちも出来ていない。
ずっと伝えたかった言葉を、伝えられないまま戦場で逢い… それでも敵じゃなかっただけ、心の底から有難かった。]
傷、つけてくれて構わない。
[覚悟は…出来ていた。]
志乃を傷つけるものは… それが志乃の行動であっても… 全力で…止める。
(+48) 2013/07/04(Thu) 00時頃
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[志乃の言葉に、微かに目を見開く。
瞳の中に、自分の姿が写っている。 肩に手を置いたまま、数秒、 確認するように見つめていた。
外れない視線。
志乃の本気が伝わってくる。]
俺の、好きは―――
[言いかけて、止まる。
俺の言葉はちっぽけだと、思う。 志乃の言葉ほど、雄弁には語れないだろう。
ならば…。]
(-108) 2013/07/04(Thu) 00時頃
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[志乃が避けられないのであれば…
その想いは 細い肩を引き寄せて、 そっと紅い唇に
――――くちずけを交わすだろう。]
(-109) 2013/07/04(Thu) 00時頃
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[受け入れられたのだと分かり 高鳴る鼓動を意識する。
触れられた腕が…唇が熱い…。
好きの想いを込めて その数秒間は、長く、短く―――
頭の中が、痺れていくような感覚に身を委ね…。]
(-115) 2013/07/04(Thu) 00時半頃
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[暫くして、静かに唇を離せば
もう一度志乃を覗きこみ、 今度は軽く、触れるだけの口吻を―― ほんの1秒も満たないほどに。
今更、少し気恥ずかしくなり、 小さく笑った。]
(-117) 2013/07/04(Thu) 00時半頃
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できる限りの、全力は尽くす。
[命に代えても、とは言わなかった。 残された者の辛さが分かるから。
ただ、それくらいの覚悟は必要だろうと考える。
志乃の“家族”に対する大切さは 彼女のミナカタやチアキに対する接し方を見ていれば 言われずとも理解できた。
きっと、彼女の命を代償にしても 志乃は彼らを幸せにしたいと願っているだろう。
ナユタが、志乃を幸せにしたいと思うように…。]
その楽しみ…が 永遠に来ないことを願ってるんだけどね。
[困ったような表情で、笑顔に答えた。]
(-127) 2013/07/04(Thu) 01時半頃
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[僅かだけど、確実な優しさを感じた時間。 再度彼女の頬に手を触れて温もりを確かめ 安らぎを覚えながら…
だけども、もう一つの気がかり。]
だな。 俺も気になってる。
[扉の方へと視線を送る。 ライジは、あの後どうしただろう…。リッキィは…。 伝えたいことが、まだあった…。
立ち上がると、志乃に行こうと頷き、 実験室へと向かうだろう。**]
(+62) 2013/07/04(Thu) 01時半頃
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―志乃の部屋→実験室―
[やわらかい水が、 体内に満たされているような余韻を味わいながら、 志乃と共に実験室にたどり着く。
まず視界に入ったのは ケイトにミナカタ、ケイトは…ずっとここで 戦場を見守り続けていたのだろうか。 そしてオスカーと…オスカーに似た小さな子。]
オスカー…、目覚めたんだね。
[>>+733年ぶりと返されて、首を傾げつつ、 キィだという少年を見る。 金属音の鳴き声は紛れもなくキィの音だったけれど…]
キィ…?この子が…?
[志乃に懐く、キィをまじまじと眺めた。]
(+90) 2013/07/04(Thu) 21時半頃
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[しばしキィを見つめていた視線は、 志乃の呟きに気づき、モニターへ。
袖をひかれ、目に飛び込むのは、 泣き喚くようなチアキの姿。
モニカが…チアキを追い詰めていく様子。
早く、終わって欲しい。 でも、死なないで欲しい。 夢を…終わらせるすべもなく――
今は、どうすることもできない無力さに 胸がキリリと軋む。
受け止めよう…。今は受け止めて、 次はこのようなことが起きないように…
今はただ、袖を握られた手に触れ、 空いたほうの手で、一度、ぎゅっと握りしめた。]
(-158) 2013/07/04(Thu) 22時頃
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[人の動く気配を感じれば、リッキィとヤニクの姿。]
リッキィも…おかえり。 おはよう…かな。
[リッキィの気まずそうな表情>>+77に 気軽にかける声などなかった。 殺されたナユタと、殺したリッキィ。
辛いのは…後に残された者。
それを思うと、気にするなとも、大丈夫だからとも、言えず、 模索するどの言葉も的確ではない気がした。]
(+95) 2013/07/04(Thu) 22時頃
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[しばらく、オスカーに浴びせられる質問と その返答を黙って聞いていたが、 ヤニクの言葉>>+93にピクリと心臓が跳ねた。]
オス・・・カー?
[>>+96何事もなかったかのように サラリと返された言葉に、目を見開いた。]
オスカー…、オスカーなのか。 生きてたんだな。
[理由などは、どうでも良かった。 きっとまた、これも実験なのだろう。 そうとしか考えられない状況で、 乾いた笑いが零れそうになる。]
(+98) 2013/07/04(Thu) 22時半頃
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オスカー、おかえり。
[『簡単に死なない』と、夢の中で一度死んだであろう彼が言うと 思わず苦笑してしまう。ただ、目覚めたのであれば、実際 簡単には死ななかったのであろう。
とにかく気になっていたことを聞いてみる。]
キィの居た後が、首筋に残ってるってことは… オスカーは、オスカーだけど、 オスカーが居なくなったあとに居たオスカーと同一人物?
[なんだか、言いながら、意味が分からなくなってしまった。]
その…、夢の中や…その前の記憶も…全部ある?
(+109) 2013/07/04(Thu) 23時半頃
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ん…、
[リッキィから返された言葉>>+104に、 やはり、何を返すのがいいのか分からず、頷き、 暫く考えてからポンポンと、頭を撫でて小さく呟き返す。]
俺の方こそ、ごめん。
[もう、何も言わなくていいからという風に 目を細めて口元を緩めた。]
(+112) 2013/07/04(Thu) 23時半頃
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[俯いて耐えているであろうリッキィの姿に、 もし、自分が殺した立場なら、 これ以上の言葉は逆に辛くさせてしまうだろうと、 ゆっくりと手を離す。
ヤニクがやたらと不安そうな視線を 投げかけているのがチラリと見えた。]
(+121) 2013/07/05(Fri) 00時頃
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[モニターに写しだされるモニカの死体と、 ソフィアの手の中で、動かなくなったライジ。
彼らも、また、もうすぐ目覚めるのだろう…。
自分の死後、 ライジに亡骸を運んでもらったのをモニター越しで見ていた。
もう戦場には赤の仲間がいない…。 ライジの、モニカの…亡骸は、どうなってしまうのだろう…と、 そんなことが頭を過る。]
(+122) 2013/07/05(Fri) 00時頃
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