229 観用少年
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[息子とだったら、どうしていたんだろう。 仲睦まじい親子の姿に、男は目を細める。
考えるまでもない。苦笑。 強請られることもなかっただろう。 彼は、父の手を求めなどはしなかったから。
だから、指さす白い手に、 言葉の端での願い>>2:231に、 男は、少年の顔と指先を交互に見比べて。]
あぁ、そうだね。 ……ほら。
[しゃがみ込み、少年を呼ぶ。 着物という出で立ちと、 少々成長した彼の背丈を肩に乗せるのは、 ―年齢も手伝って― 男には少々困難だったから、 多分、彼の身体を持ち上げる形となっただろう。]
(7) 2017/10/13(Fri) 20時半頃
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[とはいえ、少年の視界はぐんと高くなったはずだ。 人の頭の向こうに、目的の動物が見えるであろうくらいには。]
どうだい?
[見えるかな?と問うて、男は、少年の反応を待つ。 ……腰に鈍く走った違和感には、気付かないふり。*]
(8) 2017/10/13(Fri) 20時半頃
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和算家 直円は、メモを貼った。
2017/10/13(Fri) 20時半頃
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[小さな故郷の村を飛び出した主人公が、 初めて広大な世界を目の当たりにしたとき。 感嘆の息と共に吐き出されたその言葉が、 >>12頭上から降ってきたものだから、]
そうか。
[今までの、淡々としたそれとは違い、 早口の声に、男は笑みを零した。
腰の痛みなど。 人混みの向こうの景色を焼き付けんとする 瞳のためなら、これくらいは耐えて見せよう。
何を思ったのか、わざわざ問いただすことはせず。 ただ、黙ってその身体を持ち上げ続けるだけ。 尤も、腰の痛みは中々にしぶとかったものだから、 彼の視界が元に戻るのも、時間の問題ではあっただろうが。**]
(17) 2017/10/14(Sat) 02時半頃
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[彼の足が地についたと同時に、 男は腰に手を当てて、半ば蹲るような形になっただろう。 >>20手を引かれ、ベンチへ向かう。 二人並んで腰かける。人混みは未だに騒がしかった。]
……あぁ、大丈夫だよ。 少し休んでから、他の場所にも言ってみようか。
[見上げる眼差しに、頷いて。 男は腰を摩る。
真ん丸な双眸の中、未だ残る興奮の余韻に ふ、と男は頬を緩めた。]
君が、喜んでくれたなら良かった。
[出会った時のような、澱んだそれとは違う色。 それを宿した彼の表情に安堵を覚えた男は、 さて、次は何処に行こうか、と。 パンフレットに視線を落とす。*]
(36) 2017/10/14(Sat) 22時半頃
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[もらってもいい、と。 突然の頼み事>>39に、男はきょとんとして、 けれど、あぁ、と合点がいったように、 カバンの中から、水筒を取り出した。]
気が付かなくて、すまなかったね。 ……はい、どうぞ。
[魔法瓶の中には、温められたミルクが入っている。 あの日、彼が家に来てから、ずっと。 鍋で彼の唯一の食事を温めることは続いていたと思う。]
(57) 2017/10/15(Sun) 14時頃
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[ミルクを口にする彼の出で立ちは、 仕立てられた着物を除いて、出会った時と殆ど変わらない。 髪は絹のように艶やかで、肌は白くきめ細かい。
彼らが生きるために、必要なもの。 砂糖菓子と、ミルクと、それから――。
きちんと、与えられているのだろうか。 ぽつ、と呟かれた、ただ、思い出したような言葉に、 目の前の少年と、息子の姿を重ねて、 男は顔を曇らせた。]
(58) 2017/10/15(Sun) 14時頃
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[血のつながった息子に対しては、 欠片も与えられなかったもの。
今更、何をやったところで――。
首を振って、嫌な感情を追い出す。 少年――秋には、何の罪もない。 変に気を病ませることもないだろう。
必要なものが与えられているのであれば、 それでいいじゃないか。男は自分に言い聞かせる。]
(59) 2017/10/15(Sun) 14時頃
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食べ終わったら、馬を見に行こうか。 ここでは、乗れないようだけれど、 ……今度、乗れるような場所に行ってみよう。
[パンフレットを広げる。 少年の興味のある場所があったなら、 それら全てを歩き回ろうか。 そう考える男は、先程までの腰の痛みも忘れていて。
苦しむことになるのは、その次の日のこと。**]
(60) 2017/10/15(Sun) 14時頃
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[馬を見て、それから。 色々な動物たちの姿を、興味の向くままに ふたり、見に行って。
時が過ぎるのはあっという間だった。 秋は、日が暮れるのも早い。 橙に染まる空を眺めながら、 男はパンフレットを閉じる。
――次は、また今度。
機会はいくらでもあるだろう。 小さな手は、人形だとは思えない位、 柔らかく、温かい。 波に攫われ、変わり果てた姿とは違い、 彼は生きているのだから。]
(80) 2017/10/15(Sun) 22時半頃
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[橙に染まる景色。 その中で聞こえた問い>>70に、 男は目を見開き、
困ったように、笑ったと思う。*]
(81) 2017/10/15(Sun) 22時半頃
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[歳は取りたくないものだ。 次の日、男は布団に横になりながら、 苦い笑みを浮かべた。
少年はどうしていただろう。 湿布を貼ってもらった腰を摩って、 男は彼の頭を見上げた。
夕暮れの問いの答えを、紡ぐ。]
……君は、息子じゃない。
[言ってから、違うな、と頭を振る。 多分この言い方だと、誤解を招く。]
(82) 2017/10/15(Sun) 22時半頃
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君は、秋君は、死んだ息子とは違う。 全く別の……人間だ。
[人間じゃなく人形だとか、 そんなことは今はどうでもいい。 男は言葉を続ける。]
けれどね。 私は、君に世界を知ってほしい。 色んなものを見たり、聞いたりして成長して欲しい。
……息子とは関係なく ただ、幸せになって欲しい、と。 そう思うんだ。
[子どもの腹を食べもので満たし、 頭を知恵で満たし、 心を愛と勇気で満たす。
それこそが父親の仕事である。そう語ったのは誰だったろう。]
(83) 2017/10/15(Sun) 22時半頃
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[この感情に名前を付けるとしたら? 父性愛?親子愛? ……多分、どうしたって安っぽくなってしまう。
そもそも、それを名付けるのは自分じゃない。 家族の為と嘯いて、家族に背中を向け続けた。 その男に、愛を語る資格はない。]
(84) 2017/10/15(Sun) 22時半頃
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名前は、君が見つけて欲しい。 ……色々なものを見て、聞いて。 どんな名前なら、当てはまるのか。 君が、名付けてくれないかな。
[だから、男は願った。 自分が彼へ向ける優しさが、甘さが、願いが。 彼に取っては、どんな名前に値するのだろうか。 それを、値踏みしてほしい、と。**]
(85) 2017/10/15(Sun) 22時半頃
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