244 【R18】ミゼリコルディアの宴【魔女村】
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[吸血鬼の研究をしているのだから、この手の物語は一通り読んだ。 けれど舞台の上で人が演じていると受け取れる質量が違ってくる……内容は知っていても深い感銘を受けた。
劇が終わり、メルヤはずっと泣いていた。 廊下のソファで隣り合って座って……次の公演が始まったのか周囲は他に人がいなくなって。 落ち着かせてやりたいが、慰め方なんて知らないしそういう本も持っていないし――ひとっ走りそういう本を買いに行くのが悪手なのはわかるが] そんなに共感しなくても…… 僕はまだ人間だし [理論は完成したと言っても、術式が成功するかどうかは別問題だ。 彼はそこを重視というか警戒して今を過ごしているが……メルヤはそこは信じてくれているらしい。 ――明日から、そこらへんの認識の違いは埋めていったほうがいいかなと思った。 メルヤのハンカチが使用不能になったので(メルヤがもたせてくれた)自分のハンカチを手渡して。 でもどうすればいいか分からなくて途方に暮れて。]
(93) 2018/06/16(Sat) 15時半頃
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あの劇が悲しいものだとしたら、メルヤに悲しいこと言っちゃうけど…… たぶん 僕が吸血鬼になっても、メルヤの血は吸えないと思う [吸血鬼はみんなそんなものじゃないかなぁ……だから気にしないで、と零しつつ、メルヤの表情を覗き込んだ。*]
(94) 2018/06/16(Sat) 15時半頃
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[言った後で気付いたが、呼び方が変わっていた。 劇の吸血鬼と同じ選択をするであろうこと―― ――よくよく考えれば結構なこと口走ったのだが]
……。 [返ってきたのは鼻水まみれのハンカチ(>>106)だった。
慰め方が間違っていたのだろうとは分析できたが、おっさんはおっさんで内側でぐちゃぐちゃしたものが渦を巻いた。 差し出された手をとれば同じく黙ったまま公園へ。*]
(111) 2018/06/16(Sat) 18時頃
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― 公園 ―
[メルヤの隣に座り――同じく、目に見える花の色も空の色も虚ろで]
……動物も探せるという記述はなかったけど 人も物も探せたから、できると思う [隣で呟かれた質問には正確な回答を]
……。
大切な家族なら、今から行こうか?
[太陽はかなり傾いてきてはいるが、まだまだ明るい―― その表情は硬いというより、心ここにあらずと言ったところか。*]
(122) 2018/06/16(Sat) 20時頃
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[男と言えど体力の落ちたおっさんである、手を引っ張られれば(>>138)身体ごと]
……勘違い、してた メルヤは、僕の、家族ですらないのかって…… 要らないなんて言うわけない 老婆になっても…… だから [そこまで言って、言葉に詰まって。 眼鏡を上げて目元を拭った]
(146) 2018/06/16(Sat) 21時頃
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[それでも、涙は抑えきれなかった。 強がりと半ばわかっていても、昂ぶった感情は理解してくれなかった]
そいつのこと、思い浮かべてみて……
[抑えた声でそう頼めば、手にしたのは幻覚魔法の本。 短い詠唱と共に、彼の顔はその男のものに映った] 『この男』がいいんだな!? 僕じゃなくて、この男で…!
[メルヤの肩を抱いて強引に引き寄せて、顔を近づけようと。*]
(-28) 2018/06/16(Sat) 21時頃
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じゃあ明日、館に帰ったら そのことちゃんと言うよ、うん
これからは研究も手伝ってほしいし
[受け取り方にもよるが、さらっととんでもないことを]
(157) 2018/06/16(Sat) 22時頃
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[それを聞けば術を解いて、元の自分の顔に]
……僕だって
メルヤを他の男にとられたくない
メルヤのは……僕が欲しい
[押しのけてきた手を掴み、強く握って――再び口付けを。*]
(-30) 2018/06/16(Sat) 22時頃
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[夕暮れの赤みと暗さが、彼女の頬を際立たせていて。 重ねた唇が離れるまでとても長い時間を要した、ような気がする。]
……僕からしたの、初めてかな
[だから、今までの奉仕とは違う意味のキスで。 眼鏡越しに見つめたまま腕を回して抱きしめれば]
……宿、とろうか
[朝まで一緒に過ごすことを提案した。*]
(-34) 2018/06/16(Sat) 22時半頃
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[いろいろあり、その日は館に帰らずに街で宿をとることになった。 ちゃんとした格好をしているのもあってそれなりの部屋で。
チェックイン時――]
はい、メルヤのぶん
[カウンターで手続きを済ませたのちメルヤを呼んで。 促したのは宿帳への記入。 Leonardo Araújo II と書いた自分の名前の次の段を指し示した。*]
(188) 2018/06/17(Sun) 01時頃
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― 宿 ―
[宿帳を自分で書かせたのは、新たな苗字を得ているということを認識してほしかったから。 スペルをなぞるさまと嬉しそうな表情に目を細めて――2世まで書くとは思わなかったが。]
先代は大雑把な人だったからなぁ…… おかげで僕も目利きとかできないし [安そうなものも高価そうなものも同じように取り扱っていたので、タンスの価値はよく分からない。 メルヤ同様、テーマのある部屋は新鮮であったが、館のを換えようとまではさすがに。 はしゃぐさまを喜んで見ていたら近寄ってきて……怒っていると思われたようだ]
あぁ、うん 今メルヤがぶつかってきたことで、僕のポケットの中にあるメルヤが鼻かんだハンカチがぶにゅっって言ったことなら ぶにゅっっっって言ったよぶにゅっっっって [冗談めかして言うぐらいなので怒ってはいないのだろう]
(202) 2018/06/17(Sun) 11時頃
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ところで…… 宿帳に同じ名字書いてたけど、僕から見たら続柄は何だい?
[泊まっている間だけのでもいいから、といちおう付け加えて。*]
(203) 2018/06/17(Sun) 11時頃
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― 宿 >>204 ―
メルヤの部屋は……もともと先代が寝泊まりしていたところでね 当時からそのままにしてあるから先代が置いたんじゃないかなぁ 僕の部屋はずっと僕が使ってたし、先代から引き継いだのは研究室ぐらいかな
[傍に寄って来たら軽く引き寄せて]
うん すっごく言わせたい 結論を語るには理論の証明が大事だからね ちゃんと確認をとらないと
[彼の笑みは満面で―― 翳る部分には気付いていないのか、あるいは最初から覚悟の上なのか]
(226) 2018/06/17(Sun) 17時頃
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――。
[もう少し何か話の続きを囁いた。*]
(227) 2018/06/17(Sun) 17時頃
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――新妻の実践もね?
(-53) 2018/06/17(Sun) 17時頃
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うん、何回でも言ってもらうよ
[抱擁を返せば、夕食は外に出ずこのままルームサービスを頼もうとか話し、そして夜は更けていくことに。
あの日から関係が大きく変わったふたり――それもこれも、人間であるあいだの話。**]
(240) 2018/06/17(Sun) 18時半頃
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それじゃ、行こうか
[愛用の重力魔法の魔導書を手にして、発動させながらメルヤをふわりと抱き上げてベッドへ――メルヤが重いわけではないのだ、引きこもりのおっさんの筋力なんてそんなものだ。]
(-56) 2018/06/17(Sun) 19時頃
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こっちから頼んでないし、唐突だったし……理屈で言えばそうなのかなって思ってた けどやっぱり自信なくてさ……
[そこらへんの気の弱さが、劇場から公園あたりの反応に出た、のは自覚している]
……メルヤこそどうなの 僕が気持ちいいからだけで奉仕させてたわけじゃないって気付いてた?
[「だけ」がつくあたり男のサガである。]
本当はずっと……こうしたかった
[メルヤと唇を重ねるとそっと身体を重みを預けていって、一緒にベッドに横たわって。 口付けたまま背中に手を回し、結んでいる紐を緩める――肩紐を下ろし、ゆっくりと上半身を露わにさせていく。*]
(-65) 2018/06/17(Sun) 21時半頃
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[目元を覆うメルヤの手をそっと外し、視線を合わせて見つめてから――露わになって胸をじっと見て]
綺麗だよメルヤ ……僕はまだ可哀想な人かい?
[顕になった胸部に手を這わし、指先の腹で膨らみを駆け上がらせる。 開いて残った傷痕を辿るようになぞって、やがて先端に辿り着ければ、恋焦がれていたかのように震える手全体でまるごと包み込んだ。*]
(-69) 2018/06/17(Sun) 22時半頃
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[願いを聞き届けようという想いよりも、タガが外れるほうが強かったかもしれない。 その一言で重ねていた唇は離れ、手で包む胸のもう片方を口にして――吸って、舐めて、つついて。 乳児でもここまでは求めないぐらいに女の頂きを愛して]
んっ… これぐらい、欲しがってるの…伝わるかな
[逆に男の象徴は、はじめての奉仕のとき以上に強く主張していて。 意識が下半身に向くのが同時だったとばかりにドレスの残りの部分を脱がしにかかった。*]
(-75) 2018/06/17(Sun) 23時頃
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[不安がるのは当然であるが、それで思い留まれるような理性もなく。 自分も服を脱ぎ、メルヤの脚の間に入り――屹立をあてがえば……]
ごめん、痛みを和らげる魔法は持ってない それでも、メルヤの全部が欲しい
[労れることは何もできず。 男の本能を刺し沈めていく……]
(-78) 2018/06/17(Sun) 23時半頃
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[全て貫いて、動けるようになれば]
僕が吸血鬼だったら、ここを――
[目についたのは、メルヤの首筋。 口元を近付ければ、その頸動脈を――]
ちゅ、じゅ、ずず…
[吸血鬼なら牙を立てて血を吸ったであろう。 劇の吸血鬼は恋する女に牙を立てられず離れた。 そしてまだ吸血鬼になれていない人間の魔法使いは、恋する女に……甘く口付けて、舐めて、吸い付いた。
劇と同じく吸血鬼になったら吸えないという男ができる、最大限の情愛であろうか。*]
(-79) 2018/06/17(Sun) 23時半頃
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[メルヤとひとつになったこと、滾りが受ける直接的な刺激、吸血鬼の擬似的な愛撫が悦びを与えていること―― 奉仕で受ける快感とは比較にならない何かさまざまな感動が腰に集中して。]
メルヤ…!メルヤ…!
[首筋を吸っていて相手の顔は見えないが、想う心が繋がっていると信じて腰を振って。]
う、ううっ、出、そう……! メル、ヤ…!!
[律動が激しくなり、やがて爆ぜて。 白濁した人間の愛情の証を噴き出した――。**]
(-82) 2018/06/18(Mon) 00時頃
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[翌朝、格好がランクダウンした謎の新婚夫婦?はチェックアウトを済ませ、街をあとにした。 館に戻れば……]
さてメルヤ君 これからは昼間は僕の助手となってほしい 吸血鬼の研究で大事なのは……
[このあと、この魔法使いから延々と話を聞かされることになる。
助手のおしごと:薀蓄を聞く ]
(351) 2018/06/18(Mon) 15時半頃
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― 薀蓄:吸血鬼の研究 ―
世に魔術の系統はたくさんあるけれど、吸血鬼になる研究って本当に難しい いや、でも難易度のランク自体は高くないのかな、僕ぐらいの新米魔法使いが目指せるぐらいなんだし
でも本当に難しいし、高位の魔法使いが最後に目指すもの的な扱いをされるのか それはね、理論は簡単でも術式の実践にものすごく問題があるんだ
(352) 2018/06/18(Mon) 16時頃
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不死の存在ってつまるところ生命が死を克服できたかどうかみたいなもので、吸血鬼はその具体的な航路みたいなもの だから吸血鬼になろうと思ったら、死を克服するため【いったん死なないといけない】わけ
普通の術式だったらさ、大失敗しても工房が爆発して顔真っ黒で髪の毛チリッチリになって「ダメだこりゃ」って言わされる程度で済むかもしれない
けど吸血鬼の術式はとりあえず死んでから蘇られるかどうかだから、術式が失敗したらそのまま死んじゃうわけ――だから難しいの 失敗したら死んじゃう、じゃあどこからが成功かというとこれが100点以外認められない 上手く行かなかった分だけ復活時に不完全になっちゃうわけだから、死ななかったとしても「外道スライムコンゴトモヨロシク」ってしか言えないモノになってしまうかもしれない
(353) 2018/06/18(Mon) 16時頃
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ほんの僅かなミスが致命傷になっちゃうからこれ難しいの、だって死んじゃうから! 僕の理論は完成したよ、でも本っ当にこれが正しいのかって確証がまだ無いわけ
例えば術式どこか間違っているかもしれない 理論からして誤っているかもしれないし、小さな書き間違い1つで事故が起こるかもしれない、そもそも理論の構築のため引用した書物の記述や先代からの遺産が正確だって保証も無い
それらが全部正しいって確証が得られるまでどれだけかかるのか分からない もしかしたら不十分のまま賭けに出なきゃいけない
……先代は大雑把なひとだったからね、そこらへんが適当だったんだ
[それでも、あれがなければ――と小さく続けた。 こういう話を捲し立ててつつ自分で理論の検証を行うのを粘り強く聴いたり、どこかで止めたりしてコントロールするのが助手……人生の鍵を託した人にしかできないこと。**]
(355) 2018/06/18(Mon) 16時頃
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[あれ以降まだ続いた薀蓄がようやく一区切りつくと]
……というわけで、研究については今は検証と確認が主なので、ちょっと手が空いてる 資料を読み返すだけなら解読魔法使えばいいしね
なので今のうちに 吸血鬼になった以降の対策をしておきたい
うん、何かと言うとね……【 弱 点 克 服 】をやりたい
(365) 2018/06/18(Mon) 21時半頃
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吸血鬼の弱点で有名なのが『太陽の光』 でも資料を読むと、昔の吸血鬼は昼間だと活動が制限されるぐらいでそこまで苦にはしなかったみたいな記述がされてる 光浴びたら消滅するほど致命的に弱い、よくある吸血鬼のイメージって最近のがほとんど、ってことが分かっている ……で、なんでこう変わったのか、僕は仮説を立てた この弱点は、吸血鬼の生前の適性が際立ったものじゃないかと ほら僕みたいにさ、薄暗い研究室にずっと引き籠もっている魔法使い上がりがなるようなよくある吸血鬼だったらそりゃ日光に弱くて当然だよね? なので……人間のうちに日光に強くなっていればそのぶん吸血鬼になっても対応できるんじゃないかな、っていう説を提唱したい [それを受けてどうしたいのかと言うと……]
(366) 2018/06/18(Mon) 21時半頃
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― 屋上 ―
というわけで、今日は太陽の光をたっぷり浴びよう
[この館は湖岸の絶壁の上に建っており、その崖は1つの大きな岩盤である。 眼下に湖と街が広がる絶景を見渡しながら、半裸になった彼は天然で磨かれた岩盤の上に寝っ転がった――近辺ではこの崖が最も高い場所なので人目は気にしなくていいので。 晩夏のまだ強い日差しを受けて火照る身体にとっては、ひんやりとした岩がとても心地良い] ――おいで、メルヤ [隣で一緒に寝転がるよう手招きした。 ゆったりとした時間を共に過ごそうと。 仮説についてはあれでも真面目に考えたものらしい。*]
(367) 2018/06/18(Mon) 21時半頃
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