231 自由帳の中で、僕たちは。
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
エピローグ
終了
/ 最新
1
2
3
4
5
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
全て表示
|
[おれはそんなに口の回るほうではなかったし あいつもそこまでお喋りなタイプではなかった。 二人でいても無言の時間なんて幾らかあったし それも含めて苦になることは全然なくて。
重い肥料を運ぶのを手伝ったり。 雑草を引っこ抜いて尻餅をつくおれに笑ったり。 鼻の頭に土汚れをつけたあいつに笑ったり。 おれの食うものが体に悪いからって たまに弁当を作ってきてくれたりするようなやつだった。
甘い卵焼き、タコの形のウィンナー。(>>1:111) 美味いと謂えば、嬉しそうに笑う顔があった。
おれが“声なき言葉”を教えたら、一生懸命に覚えて。 代わりにあいつは、おれに草花の事を話した。 おかげであいつは理科の成績だけやたらによくて。 おれは似合いもしない花言葉なんかに詳しくなった。]
(*2) anbito 2017/12/29(Fri) 23時半頃
|
|
[おれたちはお互いにわかっていた。 相手のことをどう思っているか。 そして、おれたちの関係性も。
だから謂えなかった。 だから、謂わなかった。
たとえその笑顔がどんなに愛しくても おれはこの手を伸ばさなかった。 柔らかな髪に触れることもなければ 透き通る肌に触れることもない。
あいつも同じだった。 おれを名前で呼ぶことも無い。 連絡先もしらない。
でも、それだけで おれたちは充分しあわせだった。]
(*3) anbito 2017/12/29(Fri) 23時半頃
|
|
[――いつからだろうか。 生徒たちのおれを見る目が少しずつ変化していったのは。 嫌われることはままあるが、そういったものとは違う。 好奇の眼差しがおれを撫で回すようになった。
「三年の倉科りさと理科の淵ってデキてるらしいぜ。」
今でも覚えてる。 どこの誰だったか顔は覚えてないが おれに聞こえるように放たれた、その囁きを。]
(*4) anbito 2017/12/29(Fri) 23時半頃
|
|
[あそこで掴みかかっていれば、どうなっていたんだろうな。 一瞬頭に血が昇って、拳を強く握ったことは覚えている。
それでもおれは、何も謂えなかった。
何も、謂わなかった。
今おれがキレて手を上げて何の得がある? おれは職を失うだろうし、あいつにも迷惑しかかからない。 あいつには将来がある。 おれにはそれを守る義務がある。
大人だから。 教師だから。
言い訳ばかりを並べて、おれは。 認めることから逃げたんだ。]
(*5) anbito 2017/12/29(Fri) 23時半頃
|
|
[三年の卒業は程なくして訪れた。 あいつは最後の日も花壇を弄ってた。
いつもと同じような会話をした。 何もなかったかのように話してた。 けれど突然思いもよらない言葉があって。]
「淵先生は何がすきですか?」
[わかってた。 その言葉は「おれがすきだ」と謂っていたことも。 その言葉は「おれにすきだ」と謂ってほしかったってことも。]
(*6) anbito 2017/12/29(Fri) 23時半頃
|
|
「……甘いもん、辛いもん、かな。 なんでそんなこときくんだ?」
「小さなことでも、すきなものをすきっていえるのって しあわせだと、おもうから。」
「じゃあ、お前は何がすきなんだ?」
「わたしは、……お花かな。」
(*7) anbito 2017/12/29(Fri) 23時半頃
|
|
――わかっていたけど、おれもあいつも謂えなかった。
(-239) anbito 2017/12/29(Fri) 23時半頃
|
|
[会話をしたのはそれが最後だ。 卒業証書を抱えて、大きな瞳に涙をいっぱい浮かべて あいつは高校を卒業した。
おれは校門を出ていくあいつを 見えなくなるまで、消えるまで 理科準備室から見ていた。
気付けばおれは、眉間に皺を刻んでいた。
もう、単純に笑うことなんて出来なかったし でも、泣くことさえ許せなかった。
そして厄介ものを払うようにおれは転勤が決まり 男子校なら変な間違いも起こさないだろうと この杏琵高校に赴任させられた。
今は―――*]
(*8) anbito 2017/12/29(Fri) 23時半頃
|
|
/* という過去話、おとせたおとせた(ふぅ 自分で蒔いたフラグを回収するのにちょっと時間をとってしまったが もう少し、さいごまで!先生諦めない!!!
あっ、あっ、議事べネットの中の人です(*ノノ)ンヘヘ 喜んでいただけたなら嬉しき、へっへ。 ところでみんな可愛いな、なにかお返事をこう 入れ込ませて書きたいけど時間なさそうだあばばばば
[しかしれーるくんは美味しく(やさしく)いただきましたモグモグ]
(-241) anbito 2017/12/29(Fri) 23時半頃
|
|
/* ヒィ、佐藤友田かわいいかよ ヒィ
あまずっぱい… 佐藤古雅もあましゅっぱい…
(´;ω;`)せいしゅん
(-242) anbito 2017/12/29(Fri) 23時半頃
|
エフは、はーいちょっと理科教師が爆死してますよ足元気をつけてねー
anbito 2017/12/29(Fri) 23時半頃
|
―卒業式・図書館―
[おれは自由帳のページを捲る。 冬休み中にも書き込みがあったり、なかったり。 あれから書き込みも少しずつ減った。
『ひかり、あれ』
その書き込みにはどこか心救われた所もあって。
字の綺麗な書き込みも。 ライの小さな書き込みも。 土岐の短歌の書き込みも。 トーコの可愛い字の書き込みも。 ささみの天気予報の書き込みも。 Rの可愛いイラストの書き込みも。
これらは“F”のなかで 小さな沢山の思い出のひとつになる。]
(145) anbito 2017/12/30(Sat) 00時半頃
|
|
[悲しきかな、おれはまだ最後の書き込み(>>136)よりも前にいて ああ、自分の受け持ちのクラスのあれやこれや。 卒業式ってのはどうにも忙しい。 何も書き込めないまま、図書館を後にした。
長い式典が始まり、終わる。 ジェニファー先生なんか横で泣きまくっていて おれのポケットティッシュまでひったくっていった。 まあそれだけ感動的なものなのだろう。 涙こそしないが、それはよくわかる。
こんなでも、十年近く ここで“先生”やってますから。
やがてどのくらいしてか あまり鳴らないスマホが鳴った。 確認すれば『礼留』の文字。 “いつもの場所”へ、足を向けた。]
(146) anbito 2017/12/30(Sat) 00時半頃
|
|
―指導室―
[向かった頃には先にあいつがいて、中にはいった。 今日は暖房をガンガンにたかなくてもいいほど暖かい。 二人きりの室内は始めは静かで、 ぽつりと落ちた言葉が感慨深そうに、 春に融ける雪のように、響いた。]
そうなぁ。 入学してきたのなんか、ついこないだだったのにな?
[春の頃を思い出す。 その頃はまだ今よりも幼く、背も今ほどではなくて。 ただ、見慣れてきた今の黒髪よりも明るすぎる頭髪と 耳に光る金属が原因でこの部屋に呼び出したのが始まりか。 突然『よっしー』なんて呼んできたやつは初めてで。 顔も怖いおれに、そんなずけずけと物言いするやつは珍しかった。 それもあって、すぐに名前は覚えた。 礼(人の踏み行うべき道)に留(とどまる)。 いい名前だな、とは謂わなかったけれど。]
(147) anbito 2017/12/30(Sat) 00時半頃
|
|
信じられんってことはないが。 ―――いや、うそ、信じられんな。
[おどけたように告げる言葉には、同じように返した。 過去、この部屋で見せていたような 顔面硬直したような表情は、もう、ない。
例えこいつが。 あいつと同じように、学校を卒業しても。 おれがこの背を見送っても。 その先に道(レール)は続いていて。
今度は立ち止まらずに 歩いていこうって、思う。]
(148) anbito 2017/12/30(Sat) 00時半頃
|
|
お前より可愛いのがどこにいるんだよ。
[最大級の惚気だと思う――おれにしては。 冗談ともとれるし、そうでもない言葉を返し 重なるのは温かな掌と唇。 忍ばされた銀に気づくのは、もう少し後の話。]
(149) anbito 2017/12/30(Sat) 00時半頃
|
|
ああ、出来れば死ぬまでな。 ―――あと、『佳徹さん』だ阿呆。
(-256) anbito 2017/12/30(Sat) 00時半頃
|
|
[卒業証書を抱え、笑いかける礼留。
高校を去り、教師と生徒では無くなった後 おれたち関係は――きっとかわらない。 あいつが泣いた夜から、おれが救われた時から だから、今目の前で笑ってくれるこいつがいる。 どんなことがあっても、一緒に歩いていけたなら。 それを幸せと呼ばずして、なんと呼ぶんだろう*]
(150) anbito 2017/12/30(Sat) 00時半頃
|
|
/* ぴえええーーーー 返せたかな、返せたかな(ドッキンコドッキンコ
礼留が可愛過ぎておっさん死ぬと思います(パタリ
ほんとみなさん最後までありがとう。 そして礼留には愛を込めてありがとう。
あとさんじゅっぷん(´;ω;`)
(-258) anbito 2017/12/30(Sat) 00時半頃
|
|
―招待状―
[あれから少したった頃だ。 学校におれ宛で、個人名の封筒が送られてきた。
真っ白で、華やかに装飾のあしらわれた、それ。]
(152) anbito 2017/12/30(Sat) 01時頃
|
|
淵佳徹 様
お久しぶりです、元気にしておられますか? 突然のお手紙、ごめんなさい。 どうしてもあなたにはご連絡をしたくて 学校の先生方に無理を言って、お手紙を送らせて頂きました。
あれから沢山の日がたちました。 私は夢だった、お花の仕事についています。
今度、結婚します。
その前にどうしても、あなたに伝えておきたくて。 迷惑かも知れないけど、迷惑だったかも知れないけど。
私は、あなたのことが
すきでした。
(153) anbito 2017/12/30(Sat) 01時頃
|
|
私には、すきだといえる人が出来ました。
あなたはどうですか?
あなたは自分を犠牲にして 大切なひとも、大切なものも、 泣きながら切り捨ててしまう人だから とても、とても心配です。
(154) anbito 2017/12/30(Sat) 01時頃
|
|
[式に来てほしい、という旨と共に招待状が入っていた。 名を見れば『倉科りさ』の文字。 ああ、もうその苗字もかわってしまうようだ。
ふっと、作り物でもなんでもない笑みが落ちる。 驚くぐらい、ショックを感じなくて。 むしろ心地よいくらいの想いで満たされている。
それもこれも―――]
伝えねぇとなぁ。 おれも『すきだった』って。
―――『すきだといえる人ができた』って。
[招待状の出席に丸をつけながら。 そんなことを、呟いた**]
(155) anbito 2017/12/30(Sat) 01時頃
|
|
/* みんなをモフモフするよ!!!! 木島先生もモフモフ、社蓄ささみももふもふ!!!! 礼留はぎゅうううううううううううう!!!!!
(-266) anbito 2017/12/30(Sat) 01時頃
|
|
/* ささっと後挨拶モーーーード!!!!
長年隠居中のあんびです(σωσ*)ノシ 今回は旦那さまことららんたんが「少発言で村やりたい」と云ってくれたことからスタートしました(*´ω`*) 久々の村で、いろんな人と絡めて、良い刺激を頂きました…!! また、礼留にはほんと、…へへへ…(照れた。 ありがとうと愛と感謝をこめて、ありがとさまでした! あちゃこちゃ拾い漏らしがあってほんと申し訳ないやで…!!
千年屋さんもお久し振りでしたよーー!! また、村宣伝ついったーの方で今回の村を宣伝させてもらったりもして 本当に感謝感謝です!
(-267) anbito 2017/12/30(Sat) 01時頃
|
|
― After ―
[これからもおれはあのノートに書き込みを続けるだろう。 なくなりかけていたノートは、あれからまた新しくなった。 今度は赤い表紙のノートで、変わらず『自由帳』と書いてある。
まだ数ページ残っている、青い自由帳に目を通す。 見逃していた書き込みに気付いて。]
おー。
[きっとそうだろう。 礼―― ライ―― ……
思い浮かぶ顔に、自然と頬が緩んだ。]
(166) anbito 2017/12/30(Sat) 01時頃
|
|
がんばれ。
“佳徹”
(169) anbito 2017/12/30(Sat) 01時頃
|
|
[ここに名前を書くのは最初で最後だ。 卒業したあいつが、この返事を見ることはないだろうけど。
そうだな。
おれが皺くちゃのジジイになって あいつもおっさんになった頃には 熱い茶でも飲みながら、 そんな話、してやってもいいと思う。 ――覚えてたらな。]
(170) anbito 2017/12/30(Sat) 01時頃
|
|
さー、授業始めんぞー。
[今日も今日とて、おれは“先生”をやっている。 ノートにしても、先生にしても。 誰かの通過点である事に変わりはない。
――ただ、一人を除いて。]
(171) anbito 2017/12/30(Sat) 01時頃
|
|
[午後の暖かな授業風景。 いつのころからか、強面の理科教師の左耳に。
太陽の光を反射する銀がひとつ―――…**]
(172) anbito 2017/12/30(Sat) 01時頃
|
|
/* Thank you !!!!
(-274) anbito 2017/12/30(Sat) 01時頃
|
1
2
3
4
5
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る