25 仮面舞踏会
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嗚呼、奥様……。
[その名は、悲嘆を思い出させる合図。仮面を被っていては、泣くこともできない。ただ、空気を食んで喘ぐ]
あたしが、アイリス奥様であっても、 このような無礼を働きました、か……?
[駄目出しをされ、噛み付く勢いで肘をつき上半身を起こそうとするが、すぐに下肢から掬われ背は斜に落ちる。シーツに沈む肩甲骨だけで支える上半身は酷く不安定で、剥き出しにされたまろい胸房を毬のように弾ませる。胴へと連なる爛れは、腐りかけの果実の宛らに。赤子に与えたこともある頂は、鳥肌とともに熟れて充血していく。荒い扱いにも感じ入り、反応を示すこの身が厭わしい]
(*13) りしあ 2011/02/18(Fri) 03時頃
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それがお望みとあらば。 貞淑な貴婦人も、演じてみせましょう。 従順な侍女も、曝してみせましょう。
[男には分からない。所詮代替として毎夜抱かれる惨めさも屈辱も。シリィにとって閨の行為は、幸福なそれでなく、相手の嗜虐心を満たすためだけに生贄として踏み躙られる陵辱でしかない。 相手は同じ侯爵位。求められれば、侍女風情には逆らえない。仮面越しにも分かる、酒臭い吐息。最後の抵抗とばかり、浮いた膝下で空気を裂いた]
……命じられれば、踊りますとも。
[忿怒を抑えて、いっそ冷淡な声できっぱりと]
(*14) りしあ 2011/02/18(Fri) 03時頃
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>>*13 それを聞いてどうする。 お前は、アイリスでは無い。
……アイリス本人が、 亡き夫やお前の仇を討つ為 此処にやってくるのか? そして、仮面を手にするのか?
死んだアイリスを望む者があっても、 誰も抱けはすまいよ。
[記憶にあるアイリスはどのような娘だっただろう。少女時代と嫁いでからでは考えも変わろう。仮面の奥で目を細め口元を歪めた。見える動作は、首を横に振ったそれだけ。]
(*15) yummy 2011/02/18(Fri) 04時頃
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[機能さえはたせば良いのか、服をまともに脱がせる気は無いのか。 問い返しながら、弾む乳房を片手で寄せて捕え、熟れて行く頂を指先で柔らかな肉の中に押し込むようにしては、弾く。]
貞淑な貴婦人はつまらん。 誰にでも股を開いて 濡らす女の方が良い。
[怒りを見せるシリィと異なり、疎遠だった従兄妹対して男が執着を持つ理由は何処にも無かった。それをわざわざ説明する事も無く、冷たい左手は空を蹴る太腿を掴んで乱暴に開いた。]
(*16) yummy 2011/02/18(Fri) 04時頃
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[シリィが太腿に吊るした刃物と金属の腕が当たり、硬質な音を立てる。]
──…… 第二王子の顔を抉った刃か。 ちょうど良い。
[刃を抜き取り手に取れば、それはまだ血がこびり付いたまま。 無造作に切っ先を返して、邪魔なスカートを縦に引き裂く。刃は露出させられた脚の傍を滑る。左手で行う所為で、シーツも一緒に切り裂かれる。 スカートを縦に細切れにしてから、男は彼女には見えない位置で武器の切っ先と柄を逆さまに持ち替えた。指と刃物の柄が、シリィの下着に当てられる。]
(*17) yummy 2011/02/18(Fri) 04時頃
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ええ、仮面で隠す内は、あたしは……、 アイリスでも、シリィでも、ございません。
[無様に唇が慄くのが見えないのは幸い。捕らわれた柔肉が捏ねられる度上がりそうになる声を、奥歯を噛んで喉奥に留める]
淫らな娼婦がご所望ならば、 貴方に踊らされましょう。
[重力に従い肩の方へと流れる乳房から、緩やかな坂の先は、広がるドレスで自身から見えぬものの、男の仮面越しの視線を感じれば脂汗が滲む。 逆らったところで、どうせ揃わぬ膝頭。諦めて下肢の力を抜きかけたのも束の間、腿に添っていた鞘が軽くなる。背筋に走る緊張。遠慮なく布を裂く音が、危機感を煽る]
(*18) りしあ 2011/02/18(Fri) 04時半頃
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あ、ゃ――やめっ――
[承諾は、すぐに後悔へ。 慎みは剥がされ御転婆に翻り、秘密は刃に暴かれる。ひたと素肌に感じる冷たさが、義手のそれか白刃のそれか分からない。下手に動けば切れると理解しているのに、膝の震えは治まらず。 最早分厚い天鵞絨生地が、服としての役割を果たさなくなった後。下着越しの感触を切っ先と思い込み、絶望の味を嚥下した。首から上だけ振り乱すものの、それ以上は傷を増やすだけと、内腿に力を入れる]
(*19) りしあ 2011/02/18(Fri) 04時半頃
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それだけ、は……お赦しを……。
[涙こそないものの、弱々しい啜り泣きに似て。秘処周囲の過敏な膚に当たる刃は、侯爵の死後も習慣化した剃毛行為を髣髴とさせる。制止しようと伸ばす手は、割られ捲り上がる布の波に阻まれ届かない]
(*20) りしあ 2011/02/18(Fri) 04時半頃
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[開いた脚は躯で押さえ、上がる悲鳴のような声が好かったのか、片手でストロベリーブロンドの髪の先だけをすくう。仮面の口元に近付けるだけのくちづけは、主人の言い付けをきちんと聞く事が出来た犬に与えるような其れ。 金属の指先と刃物の柄で、布越しの秘裂をゆっくりと上下にそれから円を描くようになぞる。剃毛されたその場所には、あるはずのささやかな抵抗が無く、感触だけは幼い娘のように滑らかだった。] ──……ッ
[その違和感に切っ先を回し、右手に持ち替えて布地に切れ目を入れた。 右手で切れ目の入った布ごと秘所をくつろげるようにしながら、隙間から差し入れるのは、左手。]
それだけは だと。 剃毛はお前自身の趣味じゃないのか?
[侍女がそうしているのならば、大抵は主人の命だろうとは容易に想像が付く。無毛のその場所をわざと覗き込んで、蔑むような口調で言う。]
(*21) yummy 2011/02/18(Fri) 05時頃
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… く、く 従順な侍女なのだろう?
[唾液を落とすかわりに、シリィの太腿を掴んだまま、片手で少しだけ残っていた飲みかけのグラスを取り、それを翳りに垂らした。 濃度の高いアルコールを粘膜に刷り込むよう、金属の指先は、暫くは広げた花弁を撫でるだけ。作業を終えた刃物の柄も、ゆっくりと谷間を滑るをだけを繰り返す。
仮面があっても伝わる女の身体の匂いとアルコールの混じる香に、男はその場所に顔を近付けながら鼻孔を動かした。仮面の鼻先がじわりと押し付けられるのは、花芽。香を楽しむために、小さく首を振る動作で、仮面の鼻先が揺れる。]
(*22) yummy 2011/02/18(Fri) 05時頃
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[髪先に寄せられる仮面の口、褒美めいた行為を見届け、服従に慣れた女は鬩ぎ合う心を宥めるように深く瞑目する。 大きく開かされた二脚、溝に沿う硬質の感触に、びくりと大きく腰が跳ねる。下着も裂かれ外気に触れれば、ひっそり咲くべき華が覆う繁茂持たぬ様、彼の目に色も形もくっきりと露になる]
ち、がいます――っ!
[堪難い恥辱に、組み敷かれた足がばたつく。口にするのは、嘖む主人に向けて幾度も繰り返してきた、否定の言葉。 月明かりさえ乏しい寝台の上。短冊のように刻み乱されたドレスだったものの合間から、ちらちらと仄白い素足が透かされる。身動ぎの都度、肌理細かな皮膚を撫でる裁断面すら、次第に愉悦を引き出す刺激に摩り替わった。 恐怖が勝る内は湿潤とは言い難かった媚肉の華に、瀝る液体。冷たさは一瞬で、やがて燃えそうなほど熔けそうなほど熱くなる。火照りは全身へと巡り、酩酊時のようにどくどくと血流まで意識された]
あ、あたし、は……、うゃ、
[抵抗ではなく、もどかしさに身を捩る。無防備な肉芽を擽るものが、熱いか冷たいかすら判別はできない。酒精に紛れ、牝の香の甘蜜がしとど溢れ始める]
……つい、あつい、です。
(*23) りしあ 2011/02/18(Fri) 06時頃
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[訴えながらも、躾の賜物か、揺らめく腰は男を誘うように。より強い快感を求め、無意識に仮面の起伏へと溝を押し付ける。宣言通り、淫らな娼婦の風体]
は、――んうぅ、
[背を弓形に撓らせ、空を掻くばかりの片手はシーツでなく、浮いた肋の上に実る己が胸肉を鷲掴んだ。 激しく上下する肩も含め、荒れた呼吸は仮面の外まで漏れ出て、濃密な夜の気配に凝る]
(*24) りしあ 2011/02/18(Fri) 06時頃
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充血した肉が、良く見えるように。 犯されやすいように。 そうしているのだろう……。
[鼻先を押し付けたまま、くぐもった声で嗤う。 押し付けられるその場所。すぐ目の前で大股開きのまま腰を揺らすシリィの下腹部を、生身の手の甲で円を描くようにして熱を籠らせる。]
そう、動くと切れて、 此処まで台無しになるかもしれん。
[仮面越しにも分かる粘り気を帯びた声。 揺れる乳房を鷲掴む女自身の手に重ねる右手。尖りを強く引いては、離す。言葉で、留めた内腿をじらすように撫でてから。 シリィが熱いと言うその場所、潤う深い泉に冷たい金属の指を埋め込んだ。最初は一本抵抗無く滑り込んだ所、入り口をこするようにしてすぐに二本。二指で円を描くように広げて三本まで増やした。]
(*25) yummy 2011/02/18(Fri) 06時半頃
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……嗚呼、 従順な侍女の匂いは 随分だな。
[仮面の縁はすでに花芽を離れ、低く絡み付くような囁きだけが仮面に空いた小さな穴から、酒精混じりと吐息としてかすめるだけ。]
どうやって遊んで来たかは知らん。 お前は、どうやっても アイリスでは有り得ないだろうよ。
[曲げられた鉤爪は、ざらついた箇所を探して水音を立てるが、シリィが腰を揺らせば、そこで止めてしまう。短くすら気をやる事は許さず、下着を刃物で切り取り、持ち上げた尻を叩いて罰を与える。その繰り返し。 何時までも仮面の奥で声を殺そうと試みる気配があれば、仮面越しの頬を軽くはたく。胸や花芽、敏感な箇所を挟んでは弾く。]
(*26) yummy 2011/02/18(Fri) 06時半頃
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[薄暗がりでは火傷の引き攣れは分かっても、下腹部の妊娠線までは見付けられはしないだろうが。]
さて。 ……滑り過ぎて 指も抜けてしまう。 今まで何人くわえこんだか知らん。 が、困った事だ。
[埋めて掻き混ぜていた指の動きを止めて、内壁の感触を味わうようにしてゆっくりと引き抜いて行った。右手にはあのスティレット。柄の付け根の段差を握り、柄を指のかわりに埋め込む。 潤沢に潤った経産婦のそこに、それの太さは足りるのか。 男は身を乗り出し、シリィの両手を頭上でひと纏めに括り付けるようにして、耳元に声を落とした。]
──此のまま、 これを落とさず、 ダンスの続きを。
(*27) yummy 2011/02/18(Fri) 06時半頃
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ちがっ――ぃ、ぃやあ――!
[仮面の周囲に広がるストロベリーブロンドの海を、無残に乱しながら振りたくっていた頭が、脅し文句にぴたりと静止する。 嘲りを含んだ嗤いは寛骨まで響くよう。子を宿したこともある下腹部には、醜い火傷が斑に散りばめられ、逃れたいのに動くこともままならない。胸に食い込む指の隙間から覗く先端が弄られ弾む都度、あえかな調べに艶が増していく。 感度の増した華の奥、こじ開ける感触の鋭利さに、合わぬ歯の根が微かにかちかちと鳴る。繊細さに欠ける動きに追い詰められ、けれどねだれば刺激は与えられない。甘く痺れるような疼きは断続的に、女の襞が金属の指を暖め、はしたなく零した汁をシーツに染み込ませても、尚止むことなく。絶頂には足りぬところで引潮のように遠ざかる。永遠にも思える責め苦]
あい、り、……んっ、んっ、
[最早その名に纏る呪わしさも忘れ、脳髄まで陶酔に溺れるよう。 歯を食い縛るのを叱られれば、最初は悲鳴を、そして裏返る嬌声を、隠すこともせず高く奏でる。撲たれて腫れた頬も尻も、幾度目からか苦痛との境目が曖昧になってきた]
(*28) りしあ 2011/02/18(Fri) 08時頃
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そんなっ――と、ございま、あぁ――、
[不貞を咎められでもしたかのように、汗の珠を飛ばす勢いで身悶える。生娘でないのは事実だが、阿婆擦と罵られるほどではない。ただ、同じ言葉を他ならぬアイリスに浴びせられた時には、眩暈がするほど傷ついたものだ。 けれど、そんな弁明など、今は何の意味も効力も持たない。 掻き乱す指先と、秘華の芯に結ばれた透明な糸が途切れる前に、またも硬質の塊が押し付けられる。明らかに異物を含まされる屈辱と裏腹、男を迎えるにも慣れた洞は余裕を持って鍔の寸前まで飲み込み、滑り落とさぬようにするには括約筋に力を篭めるしかない]
……ぃ、はい、 踊りま、す。
[未だ達せず、ばらばらになりそうな四肢を奮い立たせる。こくこくと素直に頷くのは、その先に褒美が、解放があると信じて。 辛うじて了承はしたものの、寝台に横たわる躰は、手を借りねばとても起こせるものではなかった。リードを求めるようにも、縫い止められた腕ではそれも不可能で。呼気を整えながら、腰をくねらせ、思案する]
(*29) りしあ 2011/02/18(Fri) 08時頃
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ひぁ、落ちそ、――あたしは、不出来な、女で、 っ、
[汗と熱の引き際、油断すれば華奢な剣柄は留められず、意識すればまたふるふると尻から腿から頼りなげに震えた。反射的に口走る懺悔が、今迄の扱いを示唆するよう。 終わりの見えぬ微弱な愉悦は苦悶と紙一重、寛恕を求めて男に縋る心地。果てるまで意のままに操られ踊る人形となる]
(*30) りしあ 2011/02/18(Fri) 08時頃
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[色付き膨らむんで跳ねる乳房の先の尖りに。 躯を密着させている男の衣服に湿度を与える程に上気した肌に。 左手を温めるだけではなくシーツに染み込む程、滴り落ちる蜜の香に。 叩く音と呼応する悲鳴、そして響く嬌声のリズムに、男は満足そうに躯を揺らして嗤う。]
否ばかり──か? だが、よく使い込まれている。
[白い尻が桃色に腫れ上がって来た頃には、叩いた後に優しく撫でるような動きが混じる。]
(*31) yummy 2011/02/18(Fri) 09時半頃
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[両腕を縫い止められた状態では、立ち上がって踊る事は叶わぬだろう。銜えこんだものを落とさぬように、腰をくねらせるのが精々。 それでも素直に頷く様子に、嘲りではなく雌犬を褒めるような言葉も少しだけ。]
──…… 可愛いな、 シリィ。
[片手でシリィの腕を捕えたまま、震える細い内腿を愛液で濡れた金属の指先で丸く円を描くように撫で回す。 捕えた腕にも、大股開きに開かせたままの脚、彼女を立ち上がらせる意図はそこには感じられず、蜜壷から落ちる滴りをすくって尻奥のもうひとつの孔を愛撫しはじめるのは、まるで剣柄を落としてしまえと言わんばかり。]
(*32) yummy 2011/02/18(Fri) 09時半頃
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不出来を言い訳に 落としたら、仕置きだが。
[仮面の向こう、縋るような視線を感じて緩く首を横に振った。 押さえた両手を解放して、男だけ身を起こす。 何時の間にか汗塗れになっていた上着を脱ぎ、後は性交に必要な箇所だけを剥き出しにした。最後にアルコールを摂取してから時間が経過している為か、仮面の呪いを伴う異様な興奮からか、それとも舞踏会で踊った後上機嫌だったのと同様の理由で──その場所は、珍しく硬く反り返っていた。]
(*33) yummy 2011/02/18(Fri) 09時半頃
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[妻だった女を犯した時はそうでは無かった事が多かった。 勃たないそれに長い時間奉仕させられ、殴られる少女めいた貌の妻。この離宮の地下に眠るのとはまた別の道具が使われる事も侭有り。彼女は夫の傍ら詰られ泣きながら疲れ果てて眠り、酔いが醒めての寝起きに犯されると言う悪夢。 公の姿さえ体面を保つ事が出来れば、家の中は崩壊していても構いはしなかった。幸い「生まれた」子は居ない。と、傍に首に縄を掛けたままの女の亡霊の気配を感じる。男は仮面の奥で目を細めた。]
(*34) yummy 2011/02/18(Fri) 09時半頃
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──……
[シリィの首に巻き付け結ぶのは、引き裂いたドレスの布地の一部。 それから、陰部で不安定に揺れる刃を掴んで、ぐりと回して押し込めてから抜き取り、無造作に床に捨てた。 両腕を首を絡めさせ、寝台の上、座したおのれの上まで小柄なシリィの身体を抱き上げた。]
此処においで、シリィ。
[首に掛けた縄を引くようにして指し示す場所は、起立した男性器の上。]
尽き果てるまで、 此処で、踊れ。 それが、今の私の望みだ。
[その場所が締まれば締まっただけ、首をも絞める心算で。 踊りが止まりそうになれば、女を踊らせる為に男も踊る突き上げるそのリズム。最後は意識を失った女の脚を抱え押し倒し、最奥に白濁を注ぐ心算で*。]
(*35) yummy 2011/02/18(Fri) 09時半頃
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[悔しさに双眸を潤ませても、刳り貫かれた仮面の目の奥が僅か光るだけ。既に刻まれた弧よりも、内で喘ぐ口は大きく開かれ、換気口の狭さに軽く酸欠状態になる。 アイリスの身代わりの侍女を使い込んだというなら、唯一人、侯爵その人。学んだのは、痛みの中に快楽を見出す、或いは紛らわせる術。最早触れられるのも痛いほどに、じんじんと腫れぼったい熱を帯びた臀部でさえ、撫でられれば従順に尻尾を振りたそうに]
あたし、は……あぁん、
[官能の波に攫われる褥の上で、女は呼ばれる名を持たない。アイリスの代わりでありはすれアイリスでもなく、誰でもない女。だから、耳打つ響きに一瞬息を呑み、仮面の下で途方に暮れる。演技を忘れた数秒間の空白、そして歪む顔すら対の呪いは覆い隠す]
(*36) りしあ 2011/02/18(Fri) 12時半頃
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ん――や、ぅ、
[漸く深々と突き刺さったのが、スティレットの柄であると認識できた頃。あられもない姿勢で両手片足は固定されたまま、残る一脚も付け根のあたりを濡れた感触が這い回り、まさぐられている。弛緩しかかっては、ずる、と胎を滑る異物の感触に、慌ててそこに意識を集中させる、その繰り返し]
あ、抜けて、 ッ、すみませ……お赦しを、もう、
[窄まる後孔に刺衝が及べば、緊張を保つことも困難になる。連動するようにひくつく二つの口が蕩け、十字架の抜き身にまで伝い落ちる雫は、仮面が流せぬ涙の代わり。いじましい努力も全て、恥毛に遮られることなく曝され、それが一層、羞恥を加速させる。 半ばまで吐き出したそれを、押し戻そうとしても、手足は自由にならない。いよいよ抜き去られた時には、自身が粗相をしたものと思い込み、恍惚も醒めるほどに蒼褪める]
(*37) りしあ 2011/02/18(Fri) 12時半頃
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[招かれるのは男という椅子の上。逃げ出そうにも、首輪と手綱が赦さない。頭絡めいて巡らされた布縄の先は男の手の内。ならいっそ、窮屈な仮面は遮眼革か]
はい……だ、――バーナバス、さま。
[かくりと儚く、喉を差し出すように頸が仰け反る。条件反射で出掛かった単語を慌てて飲み込み、それ故叱責されるのではと怯えながらも、膝立ちで躙り寄った。その間にも、荒らされた股の間から止まらぬ花蜜が膝裏に溜まり、にちゃ、と粘性の糸を引く。 近付くほど増すのは、酒気より濃い男の体臭。やっと、彼が上半身を肌蹴ていることに気付いた。向かい合う仮面と仮面、奥の視線が交錯するのは刹那。互いに劣情が見出せたなら、それ以上言葉は要らない。 男の襟足で組む手、血塗れた手袋は放り捨てて、直接皮膚に触れる、体温を確かめる。ダークブラウンの髪の合間、梳るように一度だけ、五指をくぐらせて。足先に引っ掛かっていた靴も振り落とす。 蛇の絞め痕のような爛れた痣の残る身体に、襤褸切れと化したドレスの残骸を纏わりつかせて。女は男に跨がる。密着する雄と雌、滑らかになるまで腰を前後に揺すって蜜を塗すのは、己の負担を軽減するため染み付いた動作]
(*38) りしあ 2011/02/18(Fri) 12時半頃
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踊りましょう……。
[耳元で甘く誘う、自身だけでなくあなたも、と。礼もなく始まる、めくるめく官能と激情のダンス。 意味ある言葉を紡げたのは、それが最後。遠い昔のようでも、角度もやり方も身体が覚えていた。自重で啣えこんでいくのは、細身の柄でなく脈打つ男の剣。酒精の名残か、下肢が炙られでもしているよう。それでも、完全に腰を落としきるまで、姿勢良く背筋はピンと伸ばしたまま。疼きは一向に治まらず、男の首筋に、生緩い一息を零す。 裸の胸板に、柔らかに撓む膨らみを擦り付ける、或いは軽く背を反らせ弾力を見せ付け、男の眼を悦ばせようと。緩急つけた淫らな踊りを、男の上で惜し気もなく披露する。 違和感は、隆起した肩のライン、手の平に感じる肌の質感、絡みつくような汗と酒の混じる獣の臭い。記憶の老侯爵と重ならないそれらに、戸惑っていたのは初めだけ、徐々に上書かれ塗り替えられていく]
(*39) りしあ 2011/02/18(Fri) 12時半頃
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[スティレットと同様に、意識して締め上げれば手綱の拘束が強まった。はっは、と狗さながらの浅い吐息、仮面の口からちらと紅い舌先を覗かせて発情を報せるよう。上体が不安定に倒れかければ、ぐいと首が引き戻され下から勢いよく貫かれる。片羽根で飛び立てぬまま、繋ぎ止められ、足掻く、のたうつ、痙攣する。 何度か咽せながら、膂力体力尽きるまで、ストロベリーブロンド散らし、跳ね踊り続ける。男より先に昇りつめ、断末魔に似た啼き声を張り上げ悶絶すること幾度目か。男を待たず、ついに女は意識を手放し、繋がる箇所を軸にぐらり傾くまま、暗い安寧へと引き摺られていく*]
(*40) りしあ 2011/02/18(Fri) 12時半頃
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―いずれ遠からぬ未来―
アアアアア アア アアアアア ア
[絶叫の形に開いた口は赤黒い空洞、 軋む音迸らせる喉も仰のいた顔も、全身が黒く焼け焦げ、肉色の皹を纏う。 燃え盛る火焔を彗星の尾のように引いて、それは闇のなかを駆ける。堕ちていく。]
(*41) wuming 2011/02/18(Fri) 20時頃
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[闇の底でそれは砕け、火の粉撒き散らし、 捩じくれた四肢が跳ね、ごろりと首が転がる。 髪は焼け焦げ、眼球も唇もなく、もはや生前の容貌を窺わせるものは何も無い。 どころか、この胴体から性別を察することも難しいだろう。 死霊の集うやみわだで、ただの打ち捨てられた骸のように転がっていた。*]
(*42) wuming 2011/02/18(Fri) 20時頃
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