76 ─いつか、薔薇の木の下で。
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― 彼の自室 ―
[一人部屋。 線の細い青年は、一人静かに本を捲っていた。 節のある手だけれど、色は少し病的に白く、そして、細い。]
ああ……寒いな。
[風の音に窓をみやり、ぽそりとこぼした。]
(181) 2013/03/22(Fri) 23時頃
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…喉乾いたな。
[プリントを机の上でとんとんと揃えると、ぽつりと呟く。 談話室に行けば何とかなるだろうか。]
さむ…。
[無精をして、部屋着姿のままだった。 適当に淡い黄色のシャツと臙脂色のカーディガンを着込むと、自室を出て談話室へと向かう。 途中で誰かに出会えば、まだ寝ぼけた口調で挨拶をするだろうか。**]
(182) 2013/03/22(Fri) 23時頃
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ブレンダは、24ページ目を捲る。
2013/03/22(Fri) 23時頃
妻 ブレンダは、メモを貼った。
2013/03/22(Fri) 23時半頃
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[やがて、青年は立ち上がると、 寒くないよう、ストールをもって、 飲み物を確保すべき廊下に出る。]
――……今年は、ここで春を待つのか。 それもいい。
[ゆらり、ゆらめくように歩き出す。]
(183) 2013/03/22(Fri) 23時半頃
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― 食堂 ―
[青年は食堂にたどり着くと、ケトルを出して、水を溜めた。 それを火にかけて、湯を沸かし始める。
傍にある腰掛けにかけると、持ってきたストールを膝かけて、枯葉色の眼は窓の外へ。 揺れる薔薇の木々にまた空も見た。]
朝、小鳥は鳴いていたけれど、 寒くてまた、冬のねぐらに戻ったかな。
春は、まだ 早い…………。
[少し緩くにしか締まっていなかった蛇口から、水が垂れている。 それは涙のあとのようにシンクを濡らした。]
(184) 2013/03/22(Fri) 23時半頃
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ふふ、いいんですよ。 私は彼の面倒を見るのが好きですから。
[クスクスと楽しそうに笑う。 嫌々であればあそこまで面倒は見れないだろう]
気付くといつもどこかで寝てるのはやめて欲しいんですけど、ね。 風邪を引いてしまいますから。 さっきもベッドに運んで寝かせました。
[一緒に寝たことまでは言わなくていいだろう]
(185) 2013/03/22(Fri) 23時半頃
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妻 ブレンダは、メモを貼った。
2013/03/22(Fri) 23時半頃
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/* わーい増えたー 生ブレンダはじめてみた。 なんでこんな不健康そうな顔なんや……
(-34) 2013/03/22(Fri) 23時半頃
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保護者……なあんて言ったら サイラスに怒られてしまうかな
[ちょうどいい、二人なのだろう。 そんな面倒見のいい後輩が可愛く思えて、少しの悪戯心が芽生える。 叶うならばヤニクの頭を撫でようと手を伸ばす。不意をつこうとしたけれど、縮められない慎重さが邪魔をするかもしれない]
(186) 2013/03/23(Sat) 00時頃
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[風は止まず、夜はとても長い。 時間の感覚がおかしくなっていることに、今はまだ気づいていなかった。]
…ぁ、シリィ?
[色白の姿が向こうへ行くのが見えて、その後をぺたぺた追いかけた。]
(187) 2013/03/23(Sat) 00時頃
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>>187 [その姿に気づかず、食堂まできてしまったが、 足音に、首を傾ける。
食堂に入ってきた姿には、ほんのり、笑みをこぼした。]
やぁ、ロシェ…。 君も居残り組かい?
[自分とは違い、美しい彼の髪に、目を細める。]
(188) 2013/03/23(Sat) 00時頃
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/* さて、誰かと会いたいけど…。 取り敢えず談話室行ってみるかー。
(-35) 2013/03/23(Sat) 00時頃
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……うん。
別に、帰ったって良いことないしさ。 いちいち休みのたびにママに会いに行くような子供じゃないよ、もう。
[人一倍怖がりのくせに、強がってみせたり、 大人ぶって背伸びしてみせるのが、子どもじみた意地だと気づいてない様子。]
そういや、さっき……
[誰かが食堂にお酒があるとか、そんな話を思い出して棚の方を気にしてみたり]
(189) 2013/03/23(Sat) 00時頃
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>>189
そう もう、子供じゃないのか。ロシェは。
[休みのたびにママ…とう言葉に、彼はここに来て、休みのたびにママに会いにいっていたのだろうか、と思った。それは、きっと、少しだけ、羨ましい。 青年の母は、早くに他界し、帰省時に、父とばぁやだ。 今年はその父が仕事で家にはおらず、ばぁやも、暇を出された。帰ってもよいが、帰らなくてもよい、そう言われて、帰らない選択をしてみた。]
――……じゃ、ここで、春を待とうか。
[くすりと笑ったのち、ロシェが何かを探し始めたので、自身はケトルの火を消した。]
(190) 2013/03/23(Sat) 00時頃
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何探してる? 僕は、コーヒーでも淹れようと思っていたんだが…。
[何かいいものが出てくるのか、と動きは止めて。]
(191) 2013/03/23(Sat) 00時頃
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― 談話室 ―
[談話室に入ると、きょろきょろと見回す。 其処には誰もいないようだ。]
ふむ…。
[取り敢えず、温かい飲み物でも淹れようかと、薬缶に水を入れ直して火にかける。 風でかたかたと音を立てる窓際に行けば、外の天候を見て思わず顔を顰め]
…これは荒れるかな。
(192) 2013/03/23(Sat) 00時頃
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/* むむ。談話室でもお湯沸かせるんだよね? 飲み物を淹れたら、食堂に何か食べ物でも漁りに行くかな。
(-36) 2013/03/23(Sat) 00時半頃
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保護者なんて立派なものではないですよ。
[照れたように微笑む。 保護欲があるのは、事実なのだろう。 そんな折、不意に伸ばされる手に瞬き一つ。 最初は何事かと思ったが、ああ成程]
[ちょっとだけ身体を前に倒して届くようにしてみたりした**]
(193) 2013/03/23(Sat) 00時半頃
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ん、……ちょっと、ね。 君はコーヒーにするの? コーヒーは…香りは好きだけど、眠れなくなりそうでさ。
[棚にあったケーキ用のラム酒の瓶に手を伸ばす。 振ってみて軽さに渋い顔。]
あーあー…もうこんなに減ってる。 もったいない呑み方しやがって、全く。
(194) 2013/03/23(Sat) 00時半頃
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/* しかし、どうしようね。 食堂行こうかとも思ったんだけど、二人きりなの邪魔しちゃ悪いかなーって思えてきてね? それとも今日のところは一人のままで落ちようかな。(チキン)
(-37) 2013/03/23(Sat) 00時半頃
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[暖炉にかけた薬缶の湯が沸けば、ティーポットを持ってきて紅茶を淹れた。 琥珀色の水面に角砂糖を一つ落とすと、くるくるとスプーンでかき混ぜ。 息を吹きかけて啜っていると、腹の虫が鳴り。]
あー…、腹減ったな。
[右手で腹を擦りながら一人ごちる。 成長期の腹の容量は底を知らない。]
(195) 2013/03/23(Sat) 00時半頃
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/* 現在位置
ヤニク―オスカー(廊下) ヴェスパ―ブレンダ(食堂) 俺(談話室) サイラス・サイモン(不明)
(-38) 2013/03/23(Sat) 00時半頃
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>>194
いや、ロシェにつきあいたいかな。 そんなに強くはないけどね。
[眠れなくなる、というロシェにやはり微笑む。 眠ることを大事に思っていないこと、彼には話したことはなかった。]
本当だ。だいぶ減っているな。 みんなこっそりやってるんだろう。
グラスを出そう。
[細く手首が戸棚にに指をかける。 見上げる仕草、首筋の凹み、陰影は、その身体がそう遠くない過去に、死線を彷徨ったことがあることを言わずとも語るであろう。]
(196) 2013/03/23(Sat) 00時半頃
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ブレンダは、グラスを二つ、取り出すと、ロシェのほうに近寄って、椅子にかける。
2013/03/23(Sat) 00時半頃
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[思ったより柔らかい髪を、身を屈められた腹いせにぐしゃぐしゃにしてやった]
そうそう、お前も甘えりゃいーの
[最後にぽん、と叩いてちょっとだけ、ほんのちょっとだけ床から離れていた踵をおろした]
んじゃ、同室者さんにもよろしく
[そのままひらり、と手を振って 中庭のほうへと足を向ける。 この酷い天気だ、もし問われれば、外に出る気はないと告げて背を向けた]
(197) 2013/03/23(Sat) 00時半頃
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少し、寒いと思っていたからな。 温まりそうだ。
[枯葉色の眼は、悪戯に細まって、 筋張った指は、ラム酒の瓶をトンと、軽く叩いた。]
――……もったいない飲み方、ということは、 ロシェは美味しい飲み方を知っているのか? できれば、それをご馳走になりたいな。
[見上げる、視線は滑らかだが、色は木枯を呼びそうだ。]
(198) 2013/03/23(Sat) 00時半頃
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…食堂になら、何かあるかな?
[紅茶一杯飲んだくらいでは腹は膨れない。 こっそり何か見繕って腹に入れようかと、もう一杯分カップに紅茶を淹れると使った道具を片付け、紅茶の入ったカップを持って食堂へと向かう。
時間を配慮して忍び足。]
(199) 2013/03/23(Sat) 00時半頃
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/* カップもちながら忍び足って何だかアレだな。
…お、お邪魔だったらごめんね…? 入ったら、もそもそ食料探しつつ落ちるよ。
(-39) 2013/03/23(Sat) 01時頃
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― 食堂 ―
ん。
[食堂に近づけば、明かりが点いているのに気付く。 誰かが起きているのだろうか、とそっと覗き込み。]
お、お二人さん。こんばんはー。
[いるのが同学年の二人だと分かれば、屈託のない笑顔で挨拶をした。 彼らがラム酒の瓶を手にしているのに気付けば、目を細めて]
あー、酒飲むの?程々にしとけよ。
[特に注意するでもなく、空いたテーブルに持ってきた紅茶のカップを置くと、空腹を満たす食料を探し始めた。**]
(200) 2013/03/23(Sat) 01時頃
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ほんとはさ、ホットミルクに少し垂らすのが好きなんだ。
ミルクはさっきもらって来ちゃったから、もう無いけどさ。
[苦しい思いをしたのだろうと気づくほどには、共感力と想像力は足りなくて。 痩せたその身体には、弱そうという印象が強かった。
もっとも、自分も…あまり健康的とは言い難いけれど。]
紅茶に、とかも良いんだけどね。
(201) 2013/03/23(Sat) 01時頃
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/* 食料さがしに夢中になっているので、秘話とかしててもきっと気付かないよ! 何についての「信念」にしようかね…。 調和とか?考えとこう。
(-41) 2013/03/23(Sat) 01時頃
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