278 冷たい校舎村8
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/* こんなはずではなかったなどと供述しており…… お水飲んでもヒリヒリが全然治らない……
(-723) takicchi 2020/06/27(Sat) 21時頃
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From:せーか To:しおちゃん
――――――
おかえり。
なんでもって言ったな!? そうだなあ、それじゃ、 千夏ちゃん先生のメイク講座の 会場提供してくれたら 助かるな☆
――――――
(668) takicchi 2020/06/27(Sat) 21時半頃
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―― お見舞い ――
[ コンコン、とノックをして、 扉の向こうから返事の声がするのを聞いて、 そうっと誠香は扉を開けた ]
こんにちは。 しおちゃん、来たよー。
[ 扉の陰から室内を覗き込んで、 紫織の姿しかないのを認めるとへらりと笑って中に入る。 最初は他愛もない雑談をしていたけれど、 話がふっと途切れたタイミングで、 あのさ、と誠香は言った ]
(669) takicchi 2020/06/27(Sat) 21時半頃
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僕はっていうか僕もっていうか…… もう、死ぬしかないかな、って考えたことあるんだ。 でも、今は生きなきゃなって思ってる。 それってさ、あの校舎のお陰だって思うんだ。 あそこで、生きることと死ぬこと、いっぱい考えた。 最後は死んでさ。死ぬって怖いことだなって思った。 ……怖いだけじゃなかったけど。 でも、変な話、あそこで死んだから、 僕は生きようって思えたんだ。
[ 窓辺に飾られた花籠>>582を眺めながら、 ぽつりぽつりと誠香は言う。 でもさ、と言葉を続けた ]
(670) takicchi 2020/06/27(Sat) 21時半頃
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でもさ……結局、僕がそう思えたのって、 あの校舎のことが、いい経験になったって思えるのって、 しおちゃんが帰ってきてくれたからなんだ。 しおちゃんが帰ってきてくれなかったら、 僕はまた苦しい思い出が一つ増えて、 きっと、生きていくのがもっと苦しくなってたと思う。
だからさ、しおちゃん、帰ってきてくれてありがとう。
[ そう言って誠香は笑みを浮かべる。 ちょっと涙目になってたかもしれないけれど ]
(671) takicchi 2020/06/27(Sat) 21時半頃
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だからね、しおちゃんはメールで許してくださいって 書いてたけど、ほんとは許すも許さないもないんだ。 ありがとうって言わなきゃいけないのは僕の方。
……でも、僕、しおちゃんと2人で最後に過ごした 夜のこと、忘れられなくて。
[ 阿東にはあまり気に病むなと言われたけれども>>+5:52 あの日、残っていた女子は紫織の他には誠香だけだった。 女子として何かできたのじゃないか、という気持ちは、 誠香の中にくすぶっている ]
(673) takicchi 2020/06/27(Sat) 21時半頃
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あの夜、僕は帰ったらみんなで千夏ちゃんに メイク教えてもらおうってまなっちと話してたんだよ、 って言ったよね。 その時しおちゃん「いいなぁ」って言ったんだ。>>5:0 後から気づいた。その返事って、まるでそこに、 しおちゃんはいないみたいだって。 賛成してるっていうより、羨ましがってるみたいだって。 どうしてもっと早く気付かなかったんだろうって、 後悔したんだ。 ……でも、しおちゃんは、ちゃんと帰ってきてくれた。 だから、絶対しおちゃんと一緒にやりたくて。
[ それであんなメールを返したんだよ、と誠香は笑った。 あ、いけない、忘れるところだった、と鞄を探る ]
(675) takicchi 2020/06/27(Sat) 21時半頃
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お見舞い、何がいいかなあと思って。 お菓子とかお花とか、もう一杯貰ってるだろうし。 それで、さ。
[ はい、と机に置いたのは小さな包みだ。 メイク講座に先立って、そもそも化粧と名の付くものを 一切持っていなかった誠香は一通り揃える必要があった。 その買い物の時に見つけたもの。 この冬の新色! と銘打たれたマニキュアである ]
ベッドの上ってなんとなく、 手を見る機会も多いんじゃないかと思って。 爪が綺麗だと、ちょっと気分も上がるかなって。
[ 良かったら使ってみて。そう言って誠香は笑った* ]
(677) takicchi 2020/06/27(Sat) 21時半頃
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/* 確認したつもりだったのにめっちゃサンドイッチしてたああああ千夏ちゃんごめんんんんん
(-727) takicchi 2020/06/27(Sat) 21時半頃
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鉄血の福音 セイカは、メモを貼った。
takicchi 2020/06/27(Sat) 22時頃
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/* メモにも書いたけど、しおちゃんはお見舞いが殺到してるのは把握しているので、お返事は無理しなくていいですからねー! 一緒にメイク教えてもらう約束をしたかったんや……
あとまなっち! ありがとう! 嬉しい! 返す! 返します!
(-731) takicchi 2020/06/27(Sat) 22時頃
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―― 映画館へ行こう ――
[ “まなっちと映画館に行きたいです”>>4:172 あの校舎の3-8の黒板に、確かに誠香はそう書いた。 阿東がまなにそのことを伝えたなんて 知る由もない誠香は、誘わなければ、と思う。 お願い事は、待っていても叶わない ]
まなっち! あの、あのさ、 今度、一緒に映画館に行かない? まなっちのオススメの映画があったら教えてほしい。
[ 実は、女の子と2人で映画館、という経験が、 誠香には全くなかった。 なんだか妙に緊張する。 だからまなからOKがもらえた時は、 締まりのない顔で笑ってしまった ]
(720) takicchi 2020/06/27(Sat) 22時半頃
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[ まなのオススメのもの、とお願いはしたものの、 ホラーだったらどうしようと、内心怯えていた。 誠香は怖いのが得意じゃない。 そのことは、あの校舎でこの上もなく証明された。 だから、まなが選んだものが青春もので>>680 誠香はとてもほっとした。 たとえそれが、あの校舎を思い出させる、 悩める高校生を題材にしたものだとしても、 あの校舎のようなホラーな舞台はないはずだ ]
ありがとう。僕のもどうぞ。
[ 誠香が選んだのは、塩バター味のポップコーンだ。 まながキャラメル味を選んだのでそうした。>>682 甘いものとしょっぱいもの。 交互に食べると止まらなくなる。 無限に食べられてしまう ]
(721) takicchi 2020/06/27(Sat) 22時半頃
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僕の好きな映画? そうだなあ……コメディが好き。 でも、ただ笑えるだけ、じゃなくて、 ちょっとだけほろっとしたりする感じの。
[ 泣ける! と銘打たれた 泣かせにかかる映画はあまり好きじゃない。 楽しい話だけど、どこかしんみりしたりもする、 そういうのが誠香の好みだ ]
また一緒に観に行ってくれる?
[ ……なんて、確かに映画の始まる前にする話では>>683 なかったかもしれない ]
(722) takicchi 2020/06/27(Sat) 22時半頃
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[ 映画が終わって、ほうっと息を吐きだす。 紙コップの中では、氷がすっかり解けていて、 水っぽくなってしまったジュースの残りをすすった ]
……うん。 いい映画だった。
[ エンドロールが流れ始めると、立ち上がる人たち。 スクリーンがさえぎられて、ちょっと邪魔。 もったいないなあ、と思う。 映画によっては、エンドロールのあとに、 少しだけ、おまけのように“その後”が 描かれたりするのに ]
また、来ようね。
[ まだスクリーンを眺めているまなの横顔をそっと見て、 上映前にかわした約束を、再確認した* ]
(723) takicchi 2020/06/27(Sat) 22時半頃
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/* まなっちのあのふわっとした感じの素敵ろるに僕がお返事するとこうなるんだよ! どうしてですか!
(-737) takicchi 2020/06/27(Sat) 22時半頃
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/* まなっちー! 僕も好きだよー! 甘いのとしょっぱいのを交互に食べて、何これ止まんないってなろうね……!
そして怜www なにしてんのwww ほらほら、男らしく罰ゲーム激辛お菓子を食べるといいよ!可愛い彼女が買ってきたやつだよ! 食べた彼女辛味で死んでるけど。
(-743) takicchi 2020/06/27(Sat) 22時半頃
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/* かっこ悪いところなんてもういっぱい見たから一個くらい増えたところでどうってことないよ☆(かがやくえがお
(-750) takicchi 2020/06/27(Sat) 22時半頃
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/* 僕はもう見る専になったから! 罰ゲームの洗礼はもう受けたから!
(-756) takicchi 2020/06/27(Sat) 22時半頃
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/* もしかして:誠香が罰ゲーム第一号になったのって、怜と対戦した?
お父さん、ぼこぼこにしちゃって!!
(-757) takicchi 2020/06/27(Sat) 22時半頃
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―― 病院前 ――
[ 思えば、冷静さが足りなかったのかもしれない。 深夜とはいえ、ここは病院前だ。入口の前だ。 人が出入りするところだ。 そういうことすら頭から抜け落ちる程度には、 冷静ではなかった。 辰美と阿東が気を利かせて、 別の出入り口を使っていたなんてことも、>>175 もちろん知るわけがない。 そんなすっかりログアウトしていた冷静さんは、 響いた足音によって急いで帰ってきた>>699 ]
!!!!!
[ ばばばっと光速で離れた誠香は自分を褒めたい。 マフラーで顔の下半分がそれなりに隠れていたことも 幸いした。 なによりも夏美の頭の中は 今それどころじゃなかっただろう ]
(750) takicchi 2020/06/27(Sat) 23時頃
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うん、喜多仲の歓声、外まで聞こえてたよ。 ありがとう夏美ちゃん。
[ 紫織の無事を知らせる夏美の言葉にそうお礼を言って、 去っていく夏美を見送った後、 はああああ、と大きくため息をついた ]
……いや、僕らが時と場所を選ばなすぎじゃない?
[ ちくしょう、と言いながら笑っている怜に、>>700 余裕だなあ、と誠香は思う。 誠香の方はというと、まだ動悸が激しくて、 笑うどころじゃない。 別にドキドキしてるんじゃない。 夏美にばれそうになって動揺したせいだ。 そのはずだったのに ]
(751) takicchi 2020/06/27(Sat) 23時頃
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……ばか。
[ 続きって何だ、続きって。 別の意味でも心臓が壊されそうになった ]
(752) takicchi 2020/06/27(Sat) 23時頃
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[ 紫織の無事も、今日は会えないことも、 確認済みだったけれど、 病院前まで来て中に入らず帰るというのも どうかと思って、誠香は中に入る。 もう帰った人もいたかもしれないけれど、 少なくとも、千夏やまなには会えたはず。>>676>>99 担任の姿が目に入ると、 あの校舎以外メンバーを全く予想していなかった誠香は、 驚くと同時に納得もした。 そうだ、この担任は、そういう人だった ]
せんせー、お疲れ様です。 しおちゃん、面会っていつからできそうですか?
[ そんなことを聞いてみたりした。 はよ帰れ、と言われれば、はあい、と素直に頷く。 正直、そろそろ眠い ]
(753) takicchi 2020/06/27(Sat) 23時頃
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[ 帰りは、父がまた迎えに来てくれた。 怜とはその前に手を振って別れた。>>701 なにしろ、これから誠香は両親に、大事な話を 打ち明けなければならないのだ。>>196 その話とセットのように彼氏の存在を告白するのは いくらなんでもハードモードすぎる。
車の助手席に座ると、眠気がどっと押し寄せてきて、 頭がかくっと落ちそうになったけれど、 そんなタイミングで届くメール。>>223
返事を打ち終えて、>>668 今度こそ誠香は目を閉じる。 まだ問題は山積みだけれど、 今はほんのり幸せな夢が見られそうな気がした** ]
(754) takicchi 2020/06/27(Sat) 23時頃
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/* 帰還当日の病院前〆! 怜はいっぱいお付き合いありがとー!
(-770) takicchi 2020/06/27(Sat) 23時頃
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/* 結婚式www 気が早いwww 群がる女をちぎっては投げちぎっては投げ、蹴散らしてみせるよ!(決意表明
あと、しおちゃん、お返事ありがとおおお。 白鳥……! きっと出版社はあの手この手でまた誠香に書かせようとするから、エゴサ欠かさないし、しおちゃんのCGも見つかると思う。
(-773) takicchi 2020/06/27(Sat) 23時半頃
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/* お父さんはちゃんといるので、辰美はちゃんと友人枠で出席してwww
というか、思ったんだけど、ゲーム大会に集まったクラスメイト見て辰美のお母さんどう思ったんだろうね……タイプの違いすぎるクラスメイトがわらわらやってきてびっくりしただろうなあw
(-778) takicchi 2020/06/27(Sat) 23時半頃
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/* なんかでも、すごい切ないけど、わかなちゃん、絶対会いに行きにくかっただろうに、それでもしおちゃんに会いに来てくれてよかった……
(-800) takicchi 2020/06/28(Sun) 00時頃
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―― ゲームの話 ――
[ それは誠香の舌が激辛をようやく忘れた頃だったか。 連城が、なにやらカミングアウトすると言う。>>737 誠香は、大学合格した! とか、 実は〇〇ちゃんと付き合うことになりました! とか、 そういう類のカミングアウトだと思っていた。 ちょっと恋愛脳になっていたのかもしれない。 実際のところ、連城のカミングアウトは そんなものとはまったく違っていて、 衝撃に誠香はぽかんと口を開けることしかできなかった。
めっちゃ緊張してんじゃん。 なんで無理して笑ってんだよ連城。 そんな言葉が浮かんだけれど、声になっては出てこない。
結局、部屋を出ていく連城を、>>739 ぽかんとしたまま見送ることしかできなかった ]
(804) takicchi 2020/06/28(Sun) 00時頃
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[ 補足するように言葉を足す辰美に>>758 ああ、辰美は知ってたんだなあ、と思った。 そして、すとんと落ち着いた。 なにしろ、事情を知っている辰美が落ち着いているのだ。 だったら、大丈夫なんだろう。 切り替えが早いのが誠香のいいところである ]
(805) takicchi 2020/06/28(Sun) 00時頃
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