241 The wonderful world -7days of KYRIE-
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『■1、 ゲームのエントリー料として、 君たちの「一番大切なもの」を徴収した。 これは最後まで生き残ることができれば返却する。』
[そんな風に思っていた。 この文章を見るまでは。]
(108) 2018/05/12(Sat) 21時頃
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[『一番大切なもの』
エントリー料に心当たりはあった。 ずっとずっと大切にしていた失ったもの。 自分の歌声が返却されるのならば。 歌のある世界に戻ることができるのならば。
(だとしたら、本当に『大切なもの』は______)
それだけで、このゲームに参加する動機には 充分すぎるものであった。]
(109) 2018/05/12(Sat) 21時頃
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[歌のある世界に戻るため、生き残るためには パートナーと契約を結ばなくてはいけない。
私はメールを読み終わると、同じく UGの住民を探し始めるだろう。
こんなゲコゲコに構ってはいられない。*]
(110) 2018/05/12(Sat) 21時頃
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/* なんか今回途端にサバサバしたキャラになってね?
(-28) 2018/05/12(Sat) 21時頃
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― 回想:一年前の話 ―
[あれは一年前。 奇妙な侵入者が、この街にやってきたときのこと。 『おくすりはいかが?』>>77 そんな甘やかな誘いと共に夢とクスリを売り渡す 『白い妖精』の話は此方にも報告が入ってきていた。]
いいかお前ら。 家族でもダチでも女でも、なんでもいい。 もしお前らに一人でも大事な奴がいるんなら、 絶対にクスリには手ぇ出すじゃねぇぞ。 一回手ぇ出したらお前らだけの問題じゃなくなるからな。
[定期集会のたびにそう声をかけちゃいたが、 元を絶たなければいずれキリエ区内の 他のグループ経由で汚染が広がるのも時間の問題だ。
そもそもこんなところに集まる連中なんてぇのは そんなに堪え性あるわけじゃねぇしな。俺も含めて。]
(111) 2018/05/12(Sat) 21時半頃
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/* 右下の○って一回押したら鳩では復帰不可能なのかな? つい押しちゃう///
(-29) 2018/05/12(Sat) 21時半頃
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「─おいおい、疑問系か。 ……あんたがそうしたい、って思ったのは事実だろ」
[語尾が上がり気味の返答を受けて>>101 大袈裟に肩を竦めて見せた。 蛙くらいしか降っていないのに どしゃ降りの雨に降られたような顔をして見えた。
非日常に取り込まれても尚、 その眼は遠くを見ているような気がして。]
(112) 2018/05/12(Sat) 22時頃
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「……ああ。諦めんさ。 まだやりたいことはある、し 大事な…何か。ぽっかりと胸に穴があいたみてぇなこの、穴。 たぶんこれが、エントリー料ってやつなんだろうな。
名前とか…は、大丈夫。覚えてる。 不便だろうから教えとくが、め─ ─…ヒイロ、と呼んでくれれば。」
[躊躇が混じって聞こえた声には>>104 推測も交えて手振りで応えてやる。 自然と撫でた胸に、穴は勿論空いていない。 生きていた時と変わらず、そこはなだらかに埋まっている。]
(113) 2018/05/12(Sat) 22時頃
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[だから、手っ取り早い方向で動くことにした。]
よぉ、あんたが噂の妖精さんかい?
[蕗之原ストリートに近い高架線下の公園。
昼間は備え付けのバスケットゴール目当てに 多くの中高生が集まるそこで、 黒いフードの『妖精』を見つけた]
早速で悪ぃが、 この街にあんたの入り込む隙はない。 大人しく手を引いちゃくれねぇか?
[人気のない夕暮れどきの高架線下の公園に立つ、 厳つい顔に両頬を走る傷跡が特徴的な190オーバーの大男を 『白い妖精』がどう思ったかは知らん。 まあ間違いなく堅気だとは思われてねぇだろうが。]
(114) 2018/05/12(Sat) 22時頃
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「…そんなに、理由が無いものか?あんた自身の『生』って。 ワケが必要なら、俺が与えてやる。」
「だから、…そんな寂しそうな顔をするな」
[空をつ、つ と滑るように差し出された滑らかな白い手 けして優しくは握らず、握れず。
しかして、手を取らない選択肢は ハナから俺の頭には無かったのだ]*
(115) 2018/05/12(Sat) 22時頃
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あいつらに義理はねえが、 こっちとしても譲れないモンがあるんでね。
だから、俺は……、…。
[言いかけた言葉は、彼女の前で大仰に肩を竦めて誤魔化した。
なんにせよ、これ以上此方の領分を侵すような 真似をするというのなら容赦はしない。 勝ち目のない戦をするつもりはないが、 譲れないものを譲ってまで勝ちたい戦もない。
あれから一年が経つが、 その後あの白い妖精の姿を見ることも彼女の噂を聞くこともなくなっていた。
あの『白い妖精』が何者だったのか、 心当たりがないわけではないが…ま、此方に関わってこなければなんの問題もない。 一年前、そんな妙な客人がキリエ区にいたという、ただそれだけの話だ。]*
(116) 2018/05/12(Sat) 22時頃
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[交差点の中、華やかな声が響いた。>>@18 瞬時にそちらを見る。 人混みにもあざやかな、金の髪。]
……スージー、ね。
[どうやら、さっそくお仕事中らしい。
"参加者"に向かってカエルをけしかける彼女の背に、タトゥー状の黒の羽。 すなわち、お仲間。 最も、互いの容姿は、天と地ほども違い過ぎるってものだけど。]
(@21) 2018/05/12(Sat) 22時頃
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[お手並み、鮮やか。ぱっくんちょ。 カエルに呑まれた参加者の姿を、眺め。>>@19
それだけならば、そのまま素通りしていたけれど。 ああそうだ、と、ふと、何かを思いついたものだから。 その背に向かって、あまりにも陰気くさい死神は、珍しく声をかけたりなんかした。]
……ねえ! 激辛カレーは、お好きだったりする? もしもお好きなら、私の分もあげるわ。
[時折ご機嫌顔で何やかんやと食べ歩いているのを知っていたから、そんなご提案。
こちとら、ハナっから、嗚呼麺のラーメンに手が届くとは思っちゃいない。 とはいえ、奈落亭の激辛カレーも、避けたいところ。 何でも、殺人的な辛さだっていうじゃない!
……まあ、彼女が食べているものは甘味が多そうなので、期待薄かもしれないけれど。]
(@22) 2018/05/12(Sat) 22時頃
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/* 93(0..100)x1
(-30) 2018/05/12(Sat) 22時頃
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──中央エリア/スクランブル交差点──
[ 私の携帯はこのご時世になっても、 いわゆる”ガラケー”のままである。
どうも昔から機械に疎く、 不便もないので機種変更の機会を逃してきた。
女にしては大きな掌に端末を包み込むように、 長いメールの文面を順に目で追っていった。]
…………信じられないな
[ 最後までしっかりと目を通して、 再び私は顔を上げた。
行き交う人々の視界に 私が映らないらしいのは変わらず、 この雑踏に立ち尽くせていることからも明らかだ。]
(117) 2018/05/12(Sat) 22時半頃
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[ そうして、気が付いた。
降ってくるのは黒い影。 鴉、と思ったのは一瞬のことで、 それはシルエットばかりは馴染みある──蛙だ。
気持ちのいいもんじゃあない。
私は踵を翻した。 ローファーの底がアスファルトを叩く。
この群れに反応している者こそ、 私自身と目が合う者こそ、このゲームの参加者。
そう肝に銘じて、周囲を見渡しながら。]
(118) 2018/05/12(Sat) 22時半頃
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[ そう、鈴池仁衣奈は、ゲームに参加することに決めた。]
(119) 2018/05/12(Sat) 22時半頃
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[ ──その、矢先のことだ。
群衆の中でも目立つ姿>>72を見留めた。 自分と揃いの服を着て、路上を足早に行く。 それが、今の自分と重なった。 パートナー契約という文字が脳裏を過ぎった。
私は足を更に早める。
追いつく自信があった。 歩幅なら私の方が大きいし、 目指す場所がある者とそうでない者の歩みは違う。
カツ、カツと硬い音が連続して響き、 私はその、澄み渡った春の空のような瞳を直視する。]
(120) 2018/05/12(Sat) 22時半頃
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──御機嫌よう、ジリヤ もしも君がこのゲームに参加するのなら 私の”パートナー”になってもらえないかな
(121) 2018/05/12(Sat) 22時半頃
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[ ──そう、私は君を識っている。*]
(122) 2018/05/12(Sat) 22時半頃
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/* プロが短いのでみんな早々に契約してる感じで、この時間になっちゃうと、特に死神が何かやることもないなあ。 ちょっとブランクが長すぎてロルの書き方も思い出せないので、プロではソロル満喫しておこうかしら。
(-31) 2018/05/12(Sat) 22時半頃
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「 貴方が全てを諦めず生きてくれるように。 」 「 貴方が全てを愛せるように。 」
[ 母さんが そう、うたったのは、雪の日だった。
何処ぞのマフィアと恋に落ちた挙げ句、 愛を語ってくれたと思ったら棄ててきた男を、 一瞬でも愛した母さん。 ( あの男の行方なんて、興味も無い。知らない。 )
どうして恨まないのだろう。 どうして、その答えを、 僕の名前に残したまま死んでしまったの。
疑問は雪に消える。 ]
(123) 2018/05/12(Sat) 22時半頃
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[お父さんとお母さんは悲しそうな顔をしていた。 なにか、言い争っていた。
『けんかしないで?』ぼくは笑った。 ……両親も、控えめに笑った。
学校で筆箱がなくなった。 教室のゴミ箱で見つけた。 同級生が何人か、こっちを見ていた。
『筆箱失くしたかと思ったよ』僕は笑った。 ……同級生達も、ゲラゲラ笑った。
爺ちゃんと婆ちゃんの家で住むことになった。 「じゃあね、時音」母さんは言った。 父さんはここにいなかった。 爺ちゃんと婆ちゃんは、哀れむような目でこっちを見ていた。
『またな、母さん』俺は笑った。 ……3人全員、目を合わさず笑った。]
(124) 2018/05/12(Sat) 22時半頃
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「 ぼくの名前は、…… 」
[ ─── と出会ったのも、雪の日だった。 ]
[ 冷たい僕の手には温かすぎる、誰か* ]
(125) 2018/05/12(Sat) 22時半頃
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[笑っていれば、周りの皆も笑顔になるよ!
小さい頃にテレビで見た誰かが言っていた。 子供だったから、簡単にそれを信じた。 信じて、ずっとそうしてきた。
それを信じてきたおかげで 両親は言い争いをしなくなった。 学校では同級生からよく声を掛けられるようになった。
今だって、爺ちゃん婆ちゃんと本屋で働いて ごくごく平凡に、平和に暮らせてる。 誰かさんのおかげで、皆が笑えてるし 俺も、楽しく過ごせてるよ!]
(126) 2018/05/12(Sat) 22時半頃
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[ ………………………… ]
(127) 2018/05/12(Sat) 22時半頃
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── ヒイロ。緋色?君の色だ。 僕は、ゼン。全てと書く。 [ 冗談めいてマシロとか名乗れば良かっただろうか。 生憎其処まで頭は回っていなかった。
変わらぬ表情のまま手を差し出して、 …やりたいこと、があるらしいヒイロを見上げた。
色から何から、 君はほんとうに、僕とは違うなあ。って、 ぼんやり。 ]
(128) 2018/05/12(Sat) 22時半頃
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[分かってるよ、現実はそうじゃないって。]*
(129) 2018/05/12(Sat) 22時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2018/05/12(Sat) 22時半頃
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…きっと、生きる理由を置いてきてしまった。 蛙に殺されても仕方ないかな、と思う程度には。 取られたものは大きかったみたいだよ。
[ 携帯を持ったまま、 差し出していない片手、白い指先が頬を滑る。
寂しそうな顔、かは、自分は分かっちゃあいなくて。 言われているなら、…多分、そうなのだろう。 心配されているのか?とは、思えど。 それを否定する気にもならず、
…ぼんやりしていたら、空を滑る片手が、取られた。 すこぅしばかり強く。確かに。 ]
(130) 2018/05/12(Sat) 22時半頃
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