270 「 」に至る病
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/* >娘ちゃん 大丈夫だよ!ありがとう むしろパパ、さっきのロールが4時間かかってるから 先寝てたほうがいいかもしれないね……(おふとんをかぶせながら
(-972) さねきち 2019/10/19(Sat) 23時半頃
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……ははは
[肩を竦めて笑った。>>229 仕方のない人ね、と言われてほっとした。
いつもどおり君は 砂糖を全部使ってしまったというから>>230 僕は先んじて買出しに行くことを提案する。
使い古したデートプランだが、 君は喜んでくれるようだ。
無邪気に苺も買おう、という様子に目を細めて それから2人だけで誕生日を祝う。
もう何回目かもわからない誕生日に 君のケーキを食べられる事を喜びながら 珈琲片手に、君の話を聞いていた。]
(259) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃
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ああ、そうだね。 行こうか。
おいで、ミルフィ。
[僕はそういって彼女に呼びかけると 昔のようにとはいかないが、 彼女の手をとって歩き出した。
風にさやさやと街路樹の葉が揺れて 石畳には蒼い影が落ちている。 晴れ渡った空の下、僕と君は歩いていく。]
(260) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃
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―― 遠い日の思い出 ――
……ミルフィ、疲れちゃったのかい?
[僕は買い物袋を片手に下げて、 とぼとぼと歩みが遅くなってきた君を見下ろした。
無理もない。 積まれた食材を見ただけで目を輝かせはしゃいだし 嬉しそうに砂糖や苺を買い物カゴにつんでは 「あたしが!」と一生懸命お手伝いをしていたから 体力も持たなかったんだろう。]
(261) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃
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[君が買い物カゴを持っていた関係で あんまり重くない買い物袋を 僕は、手から肘に吊り下げる形にして 「おいで」と君に声をかけた。
君の体を抱き上げれば 暮れた空をカラスが飛んでいく。 ぎゅ、と力がこもるのを感じて 胸いっぱい広がる愛しさに、僕は笑った。]
……帰ろう、ミルフィ。 僕らの家へ。
………………眠ってしまったのかい?
(262) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃
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[穏やかな笑い声が聞こえなくなって 君の体温がぽかぽかと暖かくなった頃 僕は静かに、そう尋ねた。
返る答えは、沈黙のYes。
僕はくすくすと笑って、君を抱えたまま家に戻る。 鍵をあけるのに苦労しながら君を落とさないように 寝室のベッドまで運ぶと その丸い額をなでて、口づけた。]
おやすみ、可愛い子。
(263) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃
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―― 夕 ――
[ベッドに寝かせた君の髪をなでて、 夕食の用意のために 自室から出ようとしていた頃のことだった。]
……おかえり、ミルフィ。
[僕はうまく笑えていただろうか。
泣きながら抱きついてくる君を 優しく抱きしめ返す。]
(264) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃
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いいんだ、……いいんだよ。 君がケーキを作ってお祝いしてくれた。 僕には、それだけでも十分。
[ぽん、ぽん、と背中をなでた。 どうにか泣き止んでおくれ、と優しく呼びかけた。
君は夢の内容を話す。 遠い遠い昔の、六歳の頃の夢を見た、と。
――……ああ、それは、もしかしたら 僕らが、……もしかしたらだけれど 一番幸せな時期の、思い出かもしれないな。
壁にかけられた古い似顔絵を見て 僕はそう思って苦い味を飲み込むのだけれど>>243 次の瞬間には、君の呼びかけに呼び戻されている。]
(265) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃
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ミルフィ。 ……僕も、僕もね 君が僕の娘で、とても幸せだ。
だから……………
[繋ぎとめて、と言われて僕は少しだけ言いよどむ。 セックスをして、吸血してしまえば きっとまた君の病は進行する。
君を失うのが恐ろしくて、 僕は「駄目だ」といいそうになる。 「どこにもいかせたくないんだ」と縋りそうになる。]
(266) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃
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[……でも、君はそれを望んでいないから。]
(267) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃
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…………
[僕は君の体を強く抱きしめる。 そうして優しくベッドに押し倒した。]
……繋ぎとめるよ。
君がもしも……もしも…… ”あの子”に負けて消えてしまいそうになったら
その前に、パパのお腹に隠してあげる。 大丈夫だよ、ミルフィ。泣かないでおくれ。
(268) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃
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[僕は、ちゃんといつもどおり笑えていたかい? ……そうだね、やっぱり、自信がないな。
唇の震えまで抑えて、人差し指の背で君の涙を拭う。 そして君に読み聞かせをするときのように 優しく笑って、唇にキスをする。]
(269) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃
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"I'm so happy to be your daddy, my love."
(270) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃
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[いつか眠りにつく君が、 穏やかに笑えていますように。
願いながら、僕は君を愛すだろう。 愛によって全てが終わる日まで。
……その血も。涙も。笑顔も、]
( ”You are mine, my love." )
[――――いずれは、そう胸を張って言おう。
孤独に至る病を抱えながら 僕らは本当の家族になる。*]
(271) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃
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――-…………、
机に瓶を分けて飾られた五本の白薔薇、赤薔薇からはらりと花びらが落ちた。
『何故後を追わなかったのですか』
静かに投げかけられたその問いに教授は答えを返さなかった。非難するような色を持つその言葉を発した相手を一瞥し、手元のPCに視線を戻す。沈黙。 やがて窓の結露が流れ落ちる頃、椅子に腰掛けていた教授は、若い吸血鬼の研究員に笑いかけた。ひどく自嘲的に。ひどく寂しげに。
『……神の国に入る資格がない。死んでも会えはしない。 意識を失えば苦しみから逃れ得るかもしれないが 同時に大事にしていた思い出も消え去る。
それとも…………、 君は大事な家族の思い出を失うリスクを負ってまで、 死後の世界に夢を?』
(-1029) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃
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砂糖を溶かしすぎるほど溶かした紅茶を一口啜った。 PCに移していた視線を、添削中の論文へ。 そして赤く印をつけて研究員に渡した。――ああ、彼は、自分の「家族」のひとりに懸想をしていたな、と思い出しながら、
『先ほど指摘した場所について……。 来週までに直しておいてくれ。
…………。 彼女らがいない世界に私の幸せがないだけだよ。 どこに居ても同じだ』
微笑み、それから再びPCに視線を戻す。 また、淹れた紅茶に角砂糖を落とした。 痛みを和らげるように。 *
(-1030) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃
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『序 本書は長年提起されてきた吸血鬼と眷属の関係、依存症、外界との関わり方について記されたある吸血鬼(以降、A氏)の遺稿を編集したものである。■■■■年、リンディン内のある住宅地にてA氏の遺体は見つかった。ベッドで安らかに眠るA氏の周囲には眷属が映った古いアルバムや似顔絵が並べられ、……(中略)……』
(-1031) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃
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―― ――
[曇天に黒いカラスが舞っていた。
クリスマスが近づく町はどこもかしこも飾り立てられている。にも関わらず、天気のせいか、降り始めた雨のせいか、どこか灰色だった。
町を歩く人間たちは皆家族や恋人を連れている。 冷たい空気を、互いの微笑みで暖めて灰色の町並みを歩いていく。
その人ごみの中で、黒いコートを羽織った男があたりを見渡した。 足しげく通った店にも、友人が住んでいた家にも、知った顔の1つもないことを理解すると、納得するように歩いていく。]
(272) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃
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「ママ、パパ、サンタクロースが来たら ぼくあれが欲しいなあ」
「いい子にしてたらきっとくれるわ」
「おいおい、いつもいい子にしてるじゃないか、なあ? クリスマスを待ちなさい」
「え――、僕待ちきれ……、わ、ごめんなさい!」
(273) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃
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[町を歩く親子連れがプレゼントについて語り合っている。
はしゃいだ少年が父親に振り返ろうとして、前方を歩いていた男にぶつかり、咄嗟に謝罪を口にした。
男は黙って微笑むと、彼の頭からずり落ちた帽子を被せなおして、何かを呼びかけた。聞き取れなかった少年がぱちくりと瞬きをする。 ――直後。]
「……、誰と喋ってるの?」
「ほら、そんなにふらふらしてたら危ないぞ」
「えっ、――うん、……」
[両親の声が聞こえ、少年は不思議そうに首をかしげた。 そうする間にも、黒いコートの男は雑踏に消えていく。広い背を雨に濡らしながら、家族連れの中をひとりで。]
(274) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃
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「雨が降ってきたわ。――さあ、帰りましょう。 私達の家へ」
「うん!」
[微笑を交わし、人間たちはそれぞれの帰路につく。
結露に曇った窓の向こう。 クリスマスツリーを室内に飾り、 暖かな料理がテーブルに並ぶ場所へ。
それら全てを祝うように、 あるいは厳かに祈るように
柔らかな雨の中で、リンディンの鐘が鳴っていた。]**
(275) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃
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/* ご挨拶。 さねきちと申します。 今回は素敵な村に参加させていただき、有難うございました。 狂気に陥っていく吸血鬼と眷属、ほんとうに楽しかったです。 村たてのももてんさんに感謝を。
そして、一緒に村に入って遊んでくださった相方さん、ありがとうございました。 娘ちゃんがけなげで可愛く、「なぜこの男は娘を抱いているのだ(怒りの枕パンチ)」「でもエッチな娘ちゃんはかわいい」と中の人が煩悶する日々でした。依存症になるあたりもとっても怖くてすきです。 長々と書きましたが、ありがとうございました。
お使いイベでお話させていただいたフェルゼ君や、育児談義させていただいたチトフ君にも全力で感謝を。あんまり綺麗な大人ではなかったので、お話していていろいろ浄化されました。ありがたや…
そのほか、同村してくださった方へ最大の感謝を。 それでは、また。
(-1032) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃
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