45 哀染桜 〜届かなかったこの想い〜
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『 よ こ せ 』
[声が聞こえた。 魂を寄越せと、桜が呼ぶ。]
……あーぁ。
気に入られ、ちまったか?
[人知れず、視線を向けたのは、おそらく自分と同じように、この声が聞こえているであろう───銀の髪の少女。]
(*3) 2012/03/15(Thu) 23時半頃
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[何かを話していないと、自分を保てなくなってしまいそうだった。あとどのくらいと、彼が呟く。 どのくらいなんだろう。頭に響く声は、大きくなっていた。]
私が告白さえしなければ… 胸に秘めたままの方が、傷つく事は無かったの。 こうやって、過去に囚われるくらいなら、 消えちゃった方が、楽、なのかな。
桜は…… 私の救い、なのかもしれない。
[心に残るしこりは、言うべきでは無かったという後悔の念、ただ一つ。 それさえ無ければ、今こうして、思い出すだけで涙が溢れる事も無かっただろう。]
(37) 2012/03/15(Thu) 23時半頃
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[大丈夫?なんて。>>30
少し、考えてから]
……パティといっしょ。
[そう言ったなら彼女は自分の気持ちを話してくれるだろうか。 この場にいる人々の共通点はどこか憂いを帯びた様子だと、それくらいは検討がついたから。
それ以上は分からない、とも言えるのだけれど。]
わたし、未練はないの。何も。 これが夢だったらがっかりする。
(38) 2012/03/15(Thu) 23時半頃
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[桜に引き寄せられる奏者へと、榛色はうつろう。]
(おいで、貴方も。)
(+54) 2012/03/15(Thu) 23時半頃
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僕の醜い部分を吸い上げることで そんなに美しく咲けるなら……―――
[あげるよ……――と、唇は歌う。 ゆらりゆらり、奏者の姿は揺らめいて。 今の自分ではない存在になることを願う*]
(39) 2012/03/16(Fri) 00時頃
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[ざわざわと桜が揺れる。 どうしてこちらに来ないのかと、嗤っているように見えて、彼の手をより強く握りしめた。]
あの日…告白してしまってからの出来事が、全て夢で、 私はまだ、お昼休みの途中で眠っているだけで、 目が覚めたら、先生が私を起こしてくれるとか…
……そう、だったら良いな。 [そんな事、在る筈が無い事くらい分かっている。 過去は悔いても、戻れないのだから。
だからせめて、今が夢であれと願う。]
(40) 2012/03/16(Fri) 00時頃
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マーゴは、じっ、と 奏者のほうを見つめた。
2012/03/16(Fri) 00時頃
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[橙の声は桜の花弁のようで。 あの時。桜に吸い込まれる時。
耳ではない声が確かに聞こえた。 けれど今、橙色がなんであろうと青年には重要ではない。
奏者を見る目は、酷く穏やか。 望むようになれることが、うらやましいとさえ]
(+55) 2012/03/16(Fri) 00時頃
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[好きな人。 ずん、と重く響く単語だった。僕の好きな人は今どうしているのだろう。 この恋だってもう、実らない。]
告白、したんだ。 すごいじゃん、勇気ある。
――頑張った。
[この細い背中を抱きしめたい、と思った。 だけどきっと、この背中を抱きしめるべきなのは、僕じゃない。 もしも桜にとらわれることが、本当は彼女にとって救いではないのだとしても、もしか苦しむことになるのだとしても、今の僕には彼女をこちらに縫いとめるすべなどなかったから。 できることは、頑張ったねって、楽になってもいいんだよって、向かう方向が楽になるようにそっと背中を押すこと、だけだった。]
(41) 2012/03/16(Fri) 00時頃
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[握られる力がまた少し強くなった。 僕も、離してやるつもりなんかない。]
告白したのは、すごいことだよ。 エリアスは、傷ついたかもしれないけど。 傷は絶対、乗り越えられるから。
(42) 2012/03/16(Fri) 00時頃
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…ありがとう。
[翠と橙に、薄青は声を落とす。
わかるよ、ぜんぶ。
思う言葉は、心のなかに仕舞って。]
(+56) 2012/03/16(Fri) 00時頃
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あ、のさ。 変な話、してもいい?
幽霊って、信じる? あー、えっと、英語だとなんてーの。ゴースト? スピリット?
僕さ、全然信じてない方だったんだけど。 自分がそうなったら、信じざるをえないじゃない。 それでね、僕はずっと、ずっと毎日ただそこを通る人を見てるだけだった。 一年とか二年とか言う日数じゃない。もっと、もっと。
傷ついてる人も見た。苦しくて死にたがってる人も見た。 ――だけど皆、ちゃんといつか立ち直ってる。
だから、傷は治るんだよ。
(43) 2012/03/16(Fri) 00時頃
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だ、からさ。 本当、全部夢だったら、良かったのにね――――
[ああ。おかしいな。 また涙腺が緩みだす。 この子の隣では、なんだか僕も少しだけ、素直になれるみたいで――]
(44) 2012/03/16(Fri) 00時頃
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[問いかけに返ってきた言葉。>>38 一緒、ならば。]
そうね。ちょっと、怖い、ね。
[マコの傍に寄り、小さく笑う。
目の前で人が消えた。 それは本当はありえないことで。 しかし、自分が消えてしまうのではないかという恐怖は無い。
怖いのは。 この想いが消えてしまうこと。]
未練が無い、なんて……羨ましい。 私は、未練しかないの。
これが夢だったら、どうして叶わないんだろうって、思うくらい。 夢なのに、なんで会えないんだろうって。
(45) 2012/03/16(Fri) 00時頃
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/* >>33 真っ赤なああああちかあああいいいいいいい
(-12) 2012/03/16(Fri) 00時頃
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うん…。 …ありがとう、のぞむ。
そうだね、傷を、忘れられたなら……。
[不安を隠すように微笑んで、彼を見る。 例え幻の世界であったとしても、この世界を忘れない様にと。
こちらを見つめる彼が、一瞬、もう会えないあの人の姿に、見えた気がした。
彼の声に、答えようと口を開いた時。彼女の姿は闇へと*消える*]
(46) 2012/03/16(Fri) 00時頃
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(おいで、皆。
私が一緒に居てあげる。)
[感じる手の温もりを、皆にも分け与えたいと欲する。 以前は独占して誰にも触れさせたくないと望んだ温もり。
あれは、──そうか。]
(不安……だったんだなぁ。)
[結局、不安は的中して仕舞ったけれど。 今こうして居られるのだから、其れも悪くは無かったと。]
(+57) 2012/03/16(Fri) 00時頃
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/* ぶっちゃけ何言ってるかわかんないけど 「生きてれば失恋は乗り越えられるよ」って言いたい 時の止まった自分には超えることすら許されないから。
(-13) 2012/03/16(Fri) 00時頃
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[さわりと風が吹き、開いたばかりの桜の花弁を舞わせる。]
………。
[その向こう、人影が揺らぐ。]
.o0(こいつらも、か……)
[この桜は、いつになれば満足するのだろうか。 この夢は、いつになれば醒めるのだろうか。]
(47) 2012/03/16(Fri) 00時頃
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[───夢ではないと、勘付いてはいるけれど───]
(48) 2012/03/16(Fri) 00時頃
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