229 観用少年
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
エピローグ
終了
/ 最新
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
全て表示
|
[小説家で“あった”男の日常は、 常に原稿用紙と共に在った。
その手が紡いだのは、 海を渡り、空を飛び、陸を駆ける、好奇心旺盛な少年の冒険譚。 子供から大人まで、多くの人間の心を掴んだらしい物語の親は、 皮肉にも、一番身近な人間の心を掴むことは出来なかったらしい。
壮大な物語とは裏腹に、狭い書斎に閉じこもりきりの父親。 母親譲りの切れ長の双眸に宿っていた色から、目を背け続けて。
けれども、それすらも、波は攫って行ってしまった。]
(82) 2017/10/05(Thu) 20時頃
|
|
[――覆水盆に返らず、とはよく言ったものだ。 零れ落ちたものは、二度と元に戻ることはない。
大切さに気付くのは、いつだって喪ったあとなのだ。]
(83) 2017/10/05(Thu) 20時頃
|
|
[鈴の音が響く。目を閉じ、手を合わせる。 そうして訪れた静寂の後、瞼を開けば 仏壇の中の少年と女の顔が目に入る。
黒髪の少年が浮かべた、屈託のない笑顔。 それが自分に向けられることがなくなったのは、 いつのことだったか。もう覚えてはいない。
妻と息子。彼らのいた日常。 全ては、波に攫われてしまった。 遺されたのは、言いようのない後悔と、 一人には広すぎる家だけだ。]
(84) 2017/10/05(Thu) 20時頃
|
|
[涙はとうに枯れ果てた。 ぼんやりと黒い縁取りを眺め、一日を終える。 ここ数か月は、それが常であった。
けれども、今日は違った。 線香の香りを纏った男は、ゆらり、幽鬼の如く立ち上がる。 その手に握られていたのは、恩師からの一枚の手紙。
記されていた“うわさばなし”に、突き動かされるように。 抜け殻のようであった男は、ふらりと街へ向かう。]
(85) 2017/10/05(Thu) 20時頃
|
|
[着物と下駄は、この場には似つかわしくないらしい。 行きかうスーツの群れと、時折向けられる無遠慮な視線に、 どこか肩身の狭い思いを感じつつ、 男は、手紙の示した場所へ向かう。
近代的なビルの群れの中に佇む、小さな店。 躊躇いがちに足を踏み入れ、迎える存在の笑顔>>1に、 ――その裏に在る、どこか得体のしれない迫力に、 終始、困ったように眉を下げ。 けれど、逃げだすことはしなかった。
迎え入れられた、奥の扉>>5。 その先の現実味のない光景に、 一度、気圧されるように立ち止まりはしたものの、 何か――いや、“誰か”を探すように、 視線を巡らせる。]
(86) 2017/10/05(Thu) 20時頃
|
|
[『――によく似た人形が居るらしい』
“うわさばなし”の真意など、私には分からない。 けれど、それを一蹴するほどには、 私は強い人間ではなかったらしい。]
(87) 2017/10/05(Thu) 20時頃
|
|
[胎児のように眠る少年が目に入る>>34。 引き寄せられるように、ふらり、近づく。 その目を覆う目隠しに、手を伸ばす。
彼は決して、似ている訳ではなかった。
陶器のように滑らかな肌は、 そばかすだらけの頬とは程遠い。 同じ黒髪とはいえ、絹糸のようなそれと、 好き勝手に飛び跳ねる癖っ毛を比べるべくもない。 目隠しの向こうのまあるい瞳と、 母親譲りの切れ長の瞳は似ても似つかない。
けれど、とても良く似ていた。 無関心、失望。 あの瞳はいつだって、 彼によく似た、暗い色を纏っていた。]
(88) 2017/10/05(Thu) 20時頃
|
|
……あき、
[だから、“ ”と。 名前を呼ぼうとして首を振る。
違う。生き返るわけもない。 それでも、その瞳の纏った色を、 切り捨てられるはずもなく。]
彼を、お願いします。
[男以外に使う者のいなくなった生活費は、 ただ、男の財布に収まるばかりであったから。 執事然とした男を呼び寄せ、金を支払う。]
(89) 2017/10/05(Thu) 20時頃
|
|
……歩けるかい?
[そうして、ベッドに寝転んでいた少年に 目線を合せてしゃがみ込む。]
私はね、直円(なおのぶ)っていうんだ。 今日から、君と暮らそうと思う。よろしくね。 ――秋、くん。
[“明”るい人間になるように。 そう名付けた子とは似ても似つかない、目の前の少年。
ただ、今、この時―この季節がとても好きだった。 そう自分に嘯いて、男は少年へ 名を差し出し、手を差し伸べただろう。*]
(90) 2017/10/05(Thu) 20時頃
|
和算家 直円は、メモを貼った。
2017/10/05(Thu) 20時半頃
|
[聊か戸惑った様子があるのは、わかっていた>>50 けれど懇切丁寧に説明はしない。 する必要を感じないからだ。 この人形はケイイチのものになり、 ケイイチがこれの主人である ――それ以上が、必要だろうか? 第一、こちらの言葉をどれだけ理解しているのかも不明なのだ。
だから、寄り添うような仕草には素直に気分を良くした。 子猫に擦り寄られ子犬にじゃれつかれ、 嫌な気分がする人間はそう多くは無いだろう。 ケイイチもまた、御多分に漏れず]
成程ね。 これは中々気分が良い。 世の人間が求める理由が理解できそうだ。
[夜色の瞳を細め、 店主に、従者に、あるいは彼に、 聴かせるようにして呟いた。]
(91) 2017/10/05(Thu) 20時半頃
|
|
[この男の不遜さからは意外な程、契約書を丁寧に読み込み 従者にも読み込ませ、不明点は時間をかけて詳らかにした後―― サインを済ませれば、後は一瞬だった。 支払いは現金で済ませ、 世話用具は奨められるままに購入し自宅に送らせる。
その間少年が寄り添ったままでいるのなら、 気まぐれに頭を撫でて。]
(92) 2017/10/05(Thu) 20時半頃
|
|
お前、どの程度なら言葉を理解する?
[ケイイチが再びきちんと少年に話しかけたのは、 店を出て車に乗って暫くしてからだった。 二人ならんだ後部座席、本革のシートは今日も優しくケイイチを受け止める。 ケイイチは少年に向き直り、問いかけた。]
どうも、個体差が大きいらしいな。 喋るのもいるし、お前みたいに喋らないのもいる。 学習能力や運動能力の長けた奴もいれば、 何もできないのもいる――
お前はどうだ? まず、僕の言葉、理解できるか? 解るならゆっくり、しっかり頷け。できるか?
[じっと見つめる瞳は試すように、計るように、 少年をまっすぐ捕えた。]*
(93) 2017/10/05(Thu) 20時半頃
|
|
/* あ〜〜〜〜少年とおじさん〜〜〜〜〜〜最高〜〜〜〜〜〜〜
憎まれ口ケンカップルおじショタなオスカーくんミナカタさんも 儚げ耽美のかほりただよう直円さん秋くんペアも どっちも最高〜〜〜〜〜 いやもうどこを見ても最高〜〜〜〜〜〜〜〜 360度最高〜〜〜〜〜 最高の4DX
は〜〜〜〜いい村建てた……
(-18) 2017/10/05(Thu) 20時半頃
|
|
[ほのかに甘い香りの漂う広い広い部屋の中。 沢山の人形たちが並ぶ中の、ほんの片隅。 それは一見壁を覆っているだけの様に見える、暗幕の先。
一つ、二つ。―――― それと、三つ目。 幕をめくったのならば。
寝室の様に薄暗く。けれど柔らかな灯りの燈された場には、 ぽつんと佇む豪奢な椅子と。 その上で、微動だもせずに座る白い姿が在る。]
(94) 2017/10/05(Thu) 21時頃
|
|
[インヒールのパンプスからは、 タイツに覆われたしなやかな足が伸びる。 その半ば程からは、裾の詰まったハーフパンツ。 繊細なレースに彩られたブラウスの上には、 ホルターネックのベストを重ねて。
真白なトータルコーディネート。 品良く煌めく金糸で、揃いの刺繍が施されている。
布に覆われて瞳の色は見えずとも。 閉じた口元から、少女とも少年とも見分けのつかぬ様な 美しい顔立ちだという事が伝わるだろう。
それから、目の覚めるような夕焼け色の髪の上には―――
―――――『花冠』と。
知る人ぞ知る、輝きが在った。]
(95) 2017/10/05(Thu) 21時頃
|
|
/* 花冠もちちゃんだーーーー!!!!!!!!!!!!!!わーーーー!!!!!!!!!!!
(-19) 2017/10/05(Thu) 21時頃
|
|
[それはとても希少な、ドールのみを宿主として育つ花。 種をやり取りするのは殆ど好事家のみとも。 花の存在すらも知らない、 ドール所有者も少なくないだろう。
――何故。 それを宿したドールがここに居るのかという事も。
―――何故。 これほどまでに手を掛けた装いのドールを、 元の持ち主は手放したのかという事も。
常連ですら、その理由はほぼ、知られぬまま。 存在にすら、気付かれぬまま。
それほどまでに、ひっそりと。]
(96) 2017/10/05(Thu) 21時半頃
|
|
[唇は空気を撫でるだけ、 洩れる吐息が微かに呼吸の音を奏でるだけに、 咽が潰れているという理解には至らないだろう。
お気に召した様子の主人にそっと瞳を伏せた。>>91 琥珀に移る世界は色褪せて、 混ざった体温だけが接点なのを確かめるように。
きゅ、と握った力は脆いまま。 古びた愛慕の欠片を孕む情に、 髪を撫でる指にだけ柔らかな質感を返して]
(97) 2017/10/05(Thu) 21時半頃
|
|
[静寂の中で呼吸音すら聞こえぬほど。 まるで時を止めたかのように密やかに。
―――片隅の玉座の主は、其処に在る。*]
(98) 2017/10/05(Thu) 21時半頃
|
|
[そうして乗せられたのは、車、というものらしい。
ふかふかのシートに身を沈め、 借りてきた仔猫よろしくお行儀よく膝を揃えて、 繋いだ手だけは離さずにいたままの仕草が顔を上げる。
問いかけに応じる言葉はやはりなく、 遠い何かを見る眼差しで口端が上がりふわりと笑う。
こく、と肯く仕草が主人の理解をどこまで促すか、 或いは何も察することができなくとも。 唇は音を囀ることなく、首肯をもう一度だけ]
(99) 2017/10/05(Thu) 21時半頃
|
|
/* はぁ 僕のジョージがもう可愛い
(-20) 2017/10/05(Thu) 21時半頃
|
|
……
[向き合う姿勢のまま、琥珀は水鏡のように。
繋いでいない空いた手指を伸ばして、 黒絹の髪を持つ主の輪郭へ、ぺた、と触れた。
その内側は暖かく、人間だと知れる。 ならばその人間の映す人形は、いったい何なのか。 それを確かめるようにぺたぺたと触れて。
唇は笑みを失い、代わりに距離を縮めて腕の中へ。 子供がそうするように、凭れて、小さく息を吐く*]
(100) 2017/10/05(Thu) 21時半頃
|
|
/* ガ ー デ ィ く ん か わ い い (天を仰いで号泣)
(-21) 2017/10/05(Thu) 21時半頃
|
|
3人目の夫が死んだ。
もう涙も出ない。 そんな呟きを聞く隣の友人は、 どうしようもないものを見るような顔だった。
「貴女一人目の時も二人目の時も泣いていなかったじゃない」
そうだったかしら。 よく思い出せないわ。
納骨式が済んだ。 3度目ともなるともう手順を覚えている。 あとはもう自宅に帰ってぼんやりと一日を過ごして寝るだけ。
墓地は見晴らしのいい高台だ、 訪れ始めたばかりの秋の風は雲を遠くへ追いやった。 空の青さが眩しくて黒いヴェール越しの目を狭める。 どこまでも透き通るような空の青さが憎かった。
(101) 2017/10/05(Thu) 22時頃
|
|
今日はもう何事もなく無為な一日を過ごすはずだった。 隣の友人が「車止めて」なんて余計な一言を言わなければ。
(102) 2017/10/05(Thu) 22時頃
|
|
― ― [黒いヒールがこつりと音を立てた。 女が纏うのは混じりけの黒一色、喪服であるからには当然だ。 弔意を示す黒く繊細なヴェールは顔の上半分を隠している。
それでも少しばかり酷薄そうな、 形の良い薄い唇はあかく人目を惹くだろう。 その口唇が少しばかり不本意そうに歪む]
……今更、この年でお人形遊びなんて。 第一プランツって、あれでしょう? ペドフィリア達の御用達って言う。
[苦情は連れの友人に向けて、だ。 少年の姿の人形を愛でる趣味、なんて。 どう考えたっていかがわしいイメージしかない]
(103) 2017/10/05(Thu) 22時頃
|
|
[薄い紗幕のように、視界は霞む。 星屑に手が届きそうな程、天に近い一室に二人はいた。
強請られるまま絵本を読み聞かせ、 声変わりのないボーイソプラノの子守唄を歌う。 まだ眠れないと言うなら、あたたかいミルクで腹を溶かし 二人ならば寒くない寝床に身を寄せ合って潜り込む。
とはいえすぐに眠るのは惜しい、 消灯の時間を過ぎても密やかな話し声が篭り──…]
(104) 2017/10/05(Thu) 22時頃
|
|
→ 御伽噺の生きる店 ─
[……随分と深い眠りに沈んでいた。 身体を揺すられ、重い頭を起こして窓外に目を向ける。 見覚えのない高層ビルが立ち並ぶ景色に、 よく知らない土地に、目的地に辿り着いたのだと知る。
大人達の後に続き、その背から見た店の外観は 到底生きた御伽を扱う、夢色を滲ませてはいなかった。 がら空きのショウケースは物悲しく、 じとりと背を這うような薄気味悪さを子どもに抱かせる。
──怖い。 密かに怖気付く子ども心は知らず、 既に内部を知っている両親達は躊躇いなく扉に手を掛けた。 固く閉ざされているようでいて、案外すんなり扉が開く]
(105) 2017/10/05(Thu) 22時頃
|
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る