251 洋墨と躍れ、心の随に
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[ 別れの言葉でも掛けるべきだったが、 芽生えれば底無しの “ 我意 ” が阻んだ。 数秒の葛藤を置き去りに身を翻して 銃を構える彼女に、正面から向かい合った。 ]
私を殺せば、右眼は遺るだろう 貴女の其処にでも嵌めるといい …───少々 失礼する
[ 本気とも冗談ともつかないような声は、 思い出したように、自身が落とす影へと 掌を伸ばし そのまま沈め込んだ。 探るように掻き混ぜていた手は───軈て。 深淵から二冊の書物を掴み引き上げられる。 ]
(9) ヒバチ 2018/10/23(Tue) 04時半頃
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それから、…これを
(10) ヒバチ 2018/10/23(Tue) 04時半頃
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[ 一冊は “ 銀河鉄道の夜 第三次稿 ”── “ 門 ” 放り投げた頁、裏付け、証拠。記録。 自分が死に、何一つ残すことがなくても 彼らの存在を世界に示せるだろう代物。
一冊は “ 死に至る病 ” ──“ 彼 ”>>1:183 ジェフティとの繋がりは見えていた>>3:23 穴のあいたそれは今でも胸を騒つかせるが、 諸共灰になってはいけないだろう───と。 ]
(11) ヒバチ 2018/10/23(Tue) 04時半頃
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( 死が怖いわけではない それによって齎される忘却が、寧ろ───
君たちもこんな気持ちだったのだろうか 拾い上げられる事のない闇に、…ずっと
だから遺した。門に託した。 望みを叶えんとする書霊の中で あの思考実験者は変わり者だった。 )
(*1) ヒバチ 2018/10/23(Tue) 04時半頃
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[ 彼女は受け取ってくれるだろうか。 遺品整理のようなひと時が終われば、 あとは…その瞬間を迎え入れるしかない。 ]
( 私の “ 絶望 ” は殺された。 … だが、私の “ 我意 ” は )
[ ────唇に咥える花もなく、 抵抗なく銃口を向けられる “ 二度目 ”の瞬間。 つい先程受けた言葉を思い出して >>7:-38 反復する因果に、黒水晶を少々翳らせる。 けれど……今度は奪われる事はない。 ]
(12) ヒバチ 2018/10/23(Tue) 04時半頃
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[ 響く銃声。 銃弾は彼女の “ 狙い通り ”的確に胸を貫き 黒飛沫を散らしていく。>>7:44
────それが致命傷とならなかったのは、 自分を確実に殺める頭部ではなく 不定形な黒洋墨で構成されていたからだ。
……とは云え
茨の如き痛みを齎すならば>>4:159 “ 眠り ”につくまで身体を苛むそれに 短くない苦しみが与えられるだろう。 ]
(13) ヒバチ 2018/10/23(Tue) 04時半頃
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あ…あ゛ぁ ……ッ く、
[ 掌で口元おさえ、声を押し留めようとしたのは 周囲に聞かせたくなかったからだ。 自分を撃った彼女にも、眠っている彼にも。
視界定まらず蹲り、黒髪はしっとり汗濡れて くぐもった音が時々隙間から漏れ出す。 失った洋墨の多さに一層強まったノイズが 身体を内側から灼き焦がす心地に苦しみながら 薄らと滲んだ視界を向ける先には────。 ]
(14) ヒバチ 2018/10/23(Tue) 04時半頃
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( 春風景は>>4:-175>>5:*34無く 影さすように深まるのは永夜の暗さ。 矢張り自分は “ そこ ” なのか、と
────僅かに笑うしかなかった )**
(15) ヒバチ 2018/10/23(Tue) 04時半頃
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/*べがで〜〜〜〜(かなしいイッヌのかお)
(-73) 水底 2018/10/23(Tue) 04時半頃
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/*ロル読んでぽつぽつエンディングロール思い浮かびはしたけれど まともなものとして投下するために少し眠る。
ヘカテー殿にも待雪殿にも会いたいイッヌだけど 見ているものは所詮邯鄲の夢、妄想でしかないので 狂気の海にぶくぶくしずんでゆくのだ… 狂気耐性あるはずなのにおかしいな…ぶくぶぐ…
(-74) 水底 2018/10/23(Tue) 04時半頃
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/* え…何これ長ッ 日本語が来い…何したかって スタヴローギンくん避難して 遺品整理(二冊)渡して撃たれた… それでこの長さ…どういうことだ……
・第3稿→門の効果。 自分を覗くデコ組の存在が世界に記録される ・死に至る→キェルケゴール氏 危ない私と一緒にいてはいけない…
胸狙いだったので即死じゃないが 洋墨切れてるので死は近い ってところでごめん睡魔があかんかった**
(-75) ヒバチ 2018/10/23(Tue) 04時半頃
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/* ドゥーグゥウウウウ
(-76) ヒバチ 2018/10/23(Tue) 04時半頃
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/*
起きたらあああ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ってなってる どうしような、余計なことしないように寝てようと思ったが ちょっと起きる...
(-77) 雨京 2018/10/23(Tue) 05時半頃
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( >>7:-57あなたが ”そう” 解釈するのなら、 ...きっと、そうなのでしょう )
(-78) 雨京 2018/10/23(Tue) 07時頃
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[もう少しばかり流れ出てしまえば解れ切ったはずの 残りわずかにまで擦り切れた洋墨を 繕われた糸の中に閉ざした体は 力の抜けたまま──────
その意識と意思が完全に夕闇に混ざるまで 溶けて触れた言葉に唇を動かすことは出来なかったが、 立場が逆転したように”その解釈”を受け入れていた。]
(-79) 雨京 2018/10/23(Tue) 07時頃
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(もし、たとえ欺瞞が晴れたとしても 『すべて』を誰かに語ることができなかった。 ぼくの<看護婦>になることを望んでいた ダーシャへ、...そうでもあったように。 )
[>>7:-55その解釈を覆すことは、硬く閉じられた頁の中。]
(-80) 雨京 2018/10/23(Tue) 07時頃
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( >>7しかし、ぼくに そうであることを求めるというのなら────... )
[ >>0” 何ごとにも、代償は必要なのでしょう ” ]
(16) 雨京 2018/10/23(Tue) 07時頃
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[土足に踏み込んだ足は>>7:*2 髪糸を手繰るように>>7:-56その奥の<我意>には 焦れったく触れることもなかった。]
[”だから”、]
(世界の枝を拾ったり、ましてや... 奪ったりするほど難しいことじゃない。 きみにはもう何も関係なくなることだ。
どころか、それは、 代償ですらないとさえ、...ぼくは思うはずだ。 あなたにとっても、ぼくにとっても、 )
(17) 雨京 2018/10/23(Tue) 07時頃
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[奪われることもどうだと思わないように、 無防備に身を預けていた身が>>7:42>>8 几帳面な指摘に、やはり几帳面に従って 影海に横たえられようとしたとき、
(彼の目はもう少しだけ、 覚めないままではあったが───)
その『五秒ないし、六秒の時間』果てに それでも、ロシアの厳冬に浸されたほどでもないのだろう 立ち上がろうとする冷めた指のほうに>>8 繋がれた糸に引き寄せられるように身動いで、 結局、叶ったとしてもそのキャソックの袖先を ...引っ掻く程度に収まったはずだった。]
(18) 雨京 2018/10/23(Tue) 07時頃
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( ────── ...<看護師>を■■■ようにも、 )
(-81) 雨京 2018/10/23(Tue) 07時頃
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[浴びせられることもない<別れ>の言葉の前に、 それからは>>11書が投げ渡されるように 恙無く、しじまにも時が進んでいったのだろう。]
[>>46>>13────銃声が轟くまでは。]
(19) 雨京 2018/10/23(Tue) 07時頃
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[ ...そして、一弾の許に全ては収束してゆく。 ]
(20) 雨京 2018/10/23(Tue) 07時頃
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[<それ>が鳴った時、 鐘が響き渡りでもしたかのように 縫い糸に引き摺られるように瞼隙間は薄ら開いて 暈けた氷石を覗かせた。
それから瞳を持ち上げた時、 >>14塞がれ切れずに洩れた幽きを 耳に触れさせてしまった瞬間、だった。 微睡みも、それこそ寝たきり患者も跳ね飛び起きるように 瞳を見開いて─────...]
(21) 雨京 2018/10/23(Tue) 07時頃
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...、 ...ロイエンタール?
[夢遊病患者や、あるいは幽鬼のように 呼ばう声は>そのままゆっくりと起き上がると 蹲った彼の元に寄ろうと手を伸ばした。>>14
重ね合わされた符号。 銃声。目の前の彼の姿。 そして視線をさ迷わせた時に、 >>7:46銃持つものの姿さえあれば 推理小説の探偵ではなくとも おのずと明晰は”何が起きたか”紐解いてゆく。]
( いや、しかし、... )
(22) 雨京 2018/10/23(Tue) 07時頃
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どう、...して...
( ──こんなことになっている? )
[その眉は呑み込めない何かを堪えるようにも歪み、 その声は震わされていた。]
(23) 雨京 2018/10/23(Tue) 07時頃
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[ ────それでも、与えられた解釈は、 彼に”何かが芽生えることを許さなかった”。 そのニヒリストに虚無であれ、と叫ぶようにも ]
( ...決してぼくは、 ”大団円で終わる物語ではない。 ”ぼくがキリーロフではない以上、” 『どちらか』の結果を覆すことは出来ないのだろう。 できるのだとしても、..ここにいる≪登場人物≫が ぼくである以上、それは『口にすることが出来ない』。)
(24) 雨京 2018/10/23(Tue) 07時頃
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[それでも、 あの<事件>でさえシャートフを 贄に捧げさせることを止めようとした。 リーザに「生きていかなくちゃ」と言ったように、 ガガーノフに銃口を向けなかったように。
前座でこそその悪徳をわたしは記しはしたが、 彼はあの<事件>の本筋の渦中ではすでに、 他人の死を肯定することはなかった。
それをほんの少し、 示唆するようなことはあったとしても、────...]
(25) 雨京 2018/10/23(Tue) 07時半頃
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[もしも伸ばした腕が叶うのなら、 >>15永夜の暗さに現れる<悪霊>は 春夜の夢の暖かさとして触れるにはなまぬるい腕で その側に寄り添うようにも抱き留めようとして、 そのまま、耳元へ触れるような距離へ 唇を近づけて、こう、囁こうとした。]
(26) 雨京 2018/10/23(Tue) 07時半頃
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...いくらぼくが酷いのだとしても、 あなたほどでもないのでしょう。
きみが贄になることを、 ─────望んでもいませんよ、ぼくは
(”それは意に沿わない”、 絶望を殺した意味もない────、と、)
(-82) 雨京 2018/10/23(Tue) 07時半頃
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( 嗚呼...、すべてに” 意味はない ”のだろうけれど )
(-83) 雨京 2018/10/23(Tue) 07時半頃
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