278 冷たい校舎村8
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[『真っ赤な嘘』という言葉がございますので、 嘘に色があるならば、それは赤い色だと定義します。
では、『真実』を示す色は何色でしょうか。 赤色に、どんな色を混ぜれば、それは真実になるのでしょう。]
(58) 2020/06/11(Thu) 02時頃
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— 朝・自宅 —
……ふぁ……ぁ。
[大きなあくびをして、目を拭う。 昨夜は夜更かしをしすぎた。 SNSに投稿した新作への反応が想像以上に良くて、 繋がり合ってる人たちとの会話がついつい弾んでしまった。
『Hanon』というHNで取得したアカウントは、 趣味のコンピュータグラフィックを投稿するためのもの。 高校入学の頃から始めて、もう2年半は経つ。
昨夜投稿した、冬の空を飛ぶ白いイルカの群れを描いたCGは、 受験勉強の息抜きにちょっとした片手間で作ったものなので、 好意的な反応が多いのは意外だったけど、素直に嬉しくはある。]
(59) 2020/06/11(Thu) 02時頃
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[テレビから流れる気象情報を聞きながら、身支度を整える。 寝不足でハリが落ちた顔をなんとかメイクで誤摩化して、 もこもこがついた分厚いコートと、オレンジ色のマフラーを引っ張りだす。
どうせ、休校の連絡が回ってくるだろう、と無根拠に思う。 そしたらすぐに引き返して、ぜんぶ脱ぎ捨てて、ベッドに倒れ込んで寝不足を解消しましょう。 本日の予定の皮算用。]
いってきまーす。
[車で送ろうか?と言ってくれた母親の申し出を断って、 見る分にはいいが、実際に歩く分には苦難がありそうな銀世界へと足を踏み入れる。]
(60) 2020/06/11(Thu) 02時頃
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— 通学路 —
[……白い。
真っ白な雪で覆われた世界に、現在進行形でこれでもかと白がまぶされている。 ケーキに粉砂糖をかけようとして、配分を間違えてドバッとやってしまったかのようですね。
ああ、白い。眩しいくらいの白。 付近に足跡は見当たらないので、このあたりはわたしが一番乗りだ。
一面の白にちょっと興奮したわたしは、 スマホを取り出してパシャリと写真を残しておく。 創作のアイデアとして、何かの役に立ちそうな直感が働きましたので。
白いイルカたちが飛ぶ冬空の景色は、 実は更に白くて大きなクジラの背中の模様だった、なんて、どうでしょう。]
(61) 2020/06/11(Thu) 02時頃
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[ 声をかけるのは早々に諦めたが、 漏れた奇声は届いていたらしい。>>53 振り向いた怜に向かって、傘を小さく持ち上げて見せて、 挨拶にかえる。 立ち止まってくれたクラスメイトに追いつくと、 改めておはようと声をかけた ]
いやいやいや、元気なのは氷室の方だろう。 苗字か? 苗字が氷室だから冷気に強いのか?
[ 車道側を歩いてくれたことには気づいたが、 わざわざ指摘して感謝はしない。 兄がいた頃、車道側を歩いてくれるのは当たり前で、 誠香にとって、指摘するほどのことでもなかったのだ ]
(62) 2020/06/11(Thu) 02時頃
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[ 怜曰く、タイツは逃げであるらしい。>>54 それが逃げであるというのなら、 誠香は迷わずおしゃれを捨てる ]
三十六計逃げるに如かずって言うだろう。 元気じゃない僕は全力で逃げる。
……氷室も、一度履いてみるといい。 きっと癖になる。
[ 人は堕落する生き物であるという。 おいでおいでと堕落の道へと手招きをした。
真っ白な世界の中、怜の唇の紅>>17が鮮やかに映える。 誠香はというと、純粋に唇を乾燥から守るための リップクリームを塗っただけ。 生足以前におしゃれの余地は有り余っていた ]
(63) 2020/06/11(Thu) 02時頃
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[ へぶっ、と色気のないくしゃみが出た ]
……なー、氷室。 缶コーヒー、買わない?
[ 寒い。とても寒い。 黒タイツを履いている分 誠香にアドバンテージがあるはずなのだが、 それにしたって寒い。 怜の生足を見るだけで寒さが増すようだ。
寒さは安直なぬくもりを求めた。 堕落と言いたければ言えばいい ]
コンビニでも自販機でもいいんだ。 缶コーヒー飲みたい。ガッコまでもたない。
[ ぶるっとコートに包まれた体を震わせて、 そんな主張をした** ]
(64) 2020/06/11(Thu) 02時頃
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[足跡が1つもない、雪に覆われた空き地を見つけたら、 そこへ駆け出して、体を捻りながら、えいっと仰向けに倒れ込んだ。
寝不足と興奮と想像が混ざり合って、ちょっと自分のテンションが枠を外れている。 あー、白っていいなぁ。 空から降り積もる雪なんて、塵まみれで汚いはずなのに、 そんなことを感じさせない清潔さと、何よりロマンチックさを感じるでしょう。
実態を覆い隠す嘘つきの白。ずるいですね。 嘘の色が赤ならば、一面の赤であるべき。……ごめんやっぱりそれは嫌だな。]
(65) 2020/06/11(Thu) 02時頃
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[一面の白の中、ぽつんと寝転ぶわたしは、 キャンバスを染める絵の具の一部になれているのでしょうか。
白に溶ける『紫』。 ——葉野 紫織は、そんな連想をしてしまうので。]
……はぁ……はぁ……。 つめたい……。 あははっ。
[雪にまみれながら、もふもふのコートに包まれた胸を興奮で上下させて、 ひんやりした感触を心地良く思うのでした。*]
(66) 2020/06/11(Thu) 02時頃
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/* 校舎村で久々の女子です。こんにちは。 今回も全力で狼希望です。おっすおっす。
芸術肌の変な子。虚言癖持ち。 「嘘」と「色」がキーワード。
中の人の持ってる知識をロルに生かせれば御の字なんですけどもね。
(-14) 2020/06/11(Thu) 02時頃
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/* さてさて今回の運命数はー
53(0..100)x1
(-15) 2020/06/11(Thu) 02時頃
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── 現在/通学路 ──
ハイハイ、ビビったビビった。 面白いことなんか書いてねーよ。
サボりそうなヤツに連絡してただけ。 ま、半分冗談だけど。
おまえが勝手に出てきてくれたんで、 一通手間が省けて助かった。
[ なんで休校にならないかねー。と、 不思議そうに呟きながらも足は止めない。]
(67) 2020/06/11(Thu) 02時頃
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ユキはそれ引きずりすぎ。 七星はいかにも「休校だー!」って、 早とちりしそうだからメールしただけ。
付き合うんならもっと、 優しくておだやかな子がいいです。 オッケー? 今日はそれだけ覚えて帰れ。
[ 誤解>>50を与えたきっかけは何だったか、 礼一郎だってはっきりとは覚えてないけれど、 少なくとも吐いた言葉に嘘はなかった。
ただ、ひとりでにやけている姿とか、 「おまえが言うな」な小言を見られるのは、 どうにも恥ずかしいので阻止したかっただけ。]
(68) 2020/06/11(Thu) 02時頃
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[ 七星夏美は打てば響く反応が面白くって、 気安く言葉を交わせる相手ではあるけれど、 礼一郎が恋愛対象として見たことはない。 純粋にストライクゾーンから大きく外れている。
──からして、「好きなの?」>>50という問いに、 一瞬ぽかんとして、それから思い切り笑って、]
七星? ないわー。
[ と、無礼ともいえる言葉を吐いたりもした。 礼一郎には悪気もなかった発言だけれど。]
(69) 2020/06/11(Thu) 02時頃
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[ 歩幅を合わせられている>>50ことに、 薄々気づいていたが、反応はしなかった。
だって癪じゃないか。 伸びてくればいいと言われても背は伸びない。
とはいえ、辰美に普通に歩かれたんじゃ、 礼一郎はずいぶん早歩きを強いられるだろう。
だから、言葉ばかり素っ気なく、 首を差し出してきた友人>>51に、 小さい子供か懐っこい犬みたいなものを感じ、 笑って軽口をたたくばかり。]
(70) 2020/06/11(Thu) 02時半頃
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大丈夫じゃねえわ。 俺の周りには幸か不幸か、バカはいねえんだよな。 ……そういや最近、お前のお兄さん見てねえや。
[ 元気? と形式的に問いながら、 ぐるぐると大雑把にマフラーを巻き付けてやる。
こうしているとどうしたって、 この友人は誰かの弟、下の子なのだと感じる羽目になり、
一方で礼一郎といえば、 あまり意識したことはないが一応のところ兄である。]
俺が持つ傘に頭ぶつけてろ。
[ 乱暴な物言いをしながらも、 礼一郎も、少しだけ傘を持つ腕を高く持ち上げた。]
(71) 2020/06/11(Thu) 02時半頃
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お、言ったな。 じゃあ購買で眠気覚ましのガムでも買ってくれ。
[ 受験生は疲れているのだ。 遠慮もなくそうリクエストをして、 さらに通学路を先へと進んでいく。 高く持ち上げた傘を不安定に揺らしながら。]
なんかさ、こんな日に学校あんの? ……ってのも疑問だし、 うちの生徒、全然いないよなあ。
[ ふと浮かんだ疑問は、今はまだ小さく。 いずれ他の誰かにも会えるだろうと、 楽観的な思いで不鮮明な視界を進んでいく。*]
(72) 2020/06/11(Thu) 02時半頃
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/* ネタ被りしてないかと既にひやひやしている! 誠香も嘘をつぎはぎしたものでできている設定だったり。だから誠の字を使いたくてこの子を選んだのだ……(当初はマナチップで真実と書いてマナミと読む想定だった)(名は体を表さない子をやりたかった) そして紫織ちゃんお絵かきする子なのに、宣伝班とっちゃってごめんやで……。
(-16) 2020/06/11(Thu) 02時半頃
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―― 現在 / 通学路 ――
そうだ誠香。よくぞ見抜いた。 俺は冷気の使い手。 今日の雪も俺の力の為せる技なのだよ。 ぐはは。
[気安く話せるクラスメイト>>62に、 俺は中二病全開の返しをする。 それからひょいと肩をすくめて]
やめろやめろ。 俺のオシャレ道を惑わすんじゃあない。
[堕落の道は、きっぱりとお断りした]
(73) 2020/06/11(Thu) 02時半頃
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[ 七星夏美の死体が足元に横たわっている。 ]
(74) 2020/06/11(Thu) 02時半頃
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[くしゃみをする誠香に、微かに眉根を寄せる。>>64
それからチェック柄の自分のマフラーを外して、 誠香のラベンダー色のマフラーの上に巻いてやった。
くしゃみをする子はぐるぐる巻きの刑だ]
学校までそれ巻いとけ。
[それはきっと、男友達に対する態度に近い。 色気のない誠香の態度と口調が 俺にそうさせるのかもしれないが、 本人に言ったら怒られそうなので賢い俺は 口を噤んでおくのだった]
(75) 2020/06/11(Thu) 02時半頃
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あーあーどうすんだよこれぇ。 てかさあ、超フツーに車に乗んなくね? 誰だよ超小型にしよって言った奴〜。
(76) 2020/06/11(Thu) 02時半頃
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あそこのコンビニ入るか。 ついでに昼メシも買っていきたいし。
[マフラーなくなって寒いから ちょっとコンビニで暖を取りたいとか言えない。 瘦せ我慢が男の美徳なのだ。
暖房のきいたコンビニに一時避難する算段を立てて、 誠香と連れ立ってあたたかい店内へと 足を踏み入れるだろう]*
(77) 2020/06/11(Thu) 02時半頃
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ヤだって死んだら川に流さなきゃじゃん。 この辺砂漠ばっかなんだも〜ん! オアシス的なもんなんてねーしぃ、 どうするぅ?これえ〜!
(78) 2020/06/11(Thu) 02時半頃
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ん?ア……?何アレ。 ハア?トナカイじゃん!超神なんだけと! アレに引っ張って貰おうぜ! ウェイウェーイ! 走れ走れ!
(79) 2020/06/11(Thu) 02時半頃
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[ ─→ 現実 ─→ ]
(80) 2020/06/11(Thu) 02時半頃
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── 朝:リビング ──
ハア?やべえチョー雪なんだけど! マジありえねー…。 外出たら死ぬっしょコレぇ。
[ 窓の外、景色は白く染まっていた。 つまり、雪が積もっていたってこと。 或いは、雪が降っていたってことだ。 ]
ねえ〜〜休校じゃないとか どー考えても頭の病気なんだけどぉ。 兄貴の出身校狂ってんですけどぉ。
……ちょっとぉ?おにいやーん? 聞いてますぅう? [ シカトこいている兄の座る椅子を 郁斗は蹴った。ズレた。軽くイタイ。 ]
(81) 2020/06/11(Thu) 02時半頃
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はーてかマジで休校じゃねえのー? 風邪引くしコケっしょフツーに。 ずぶ濡れ終了で終わりでしょ。
[ 兄の視線はテレビを向いたままであったし 口は朝食を咀嚼するだけ。返答は無い。
母は皿を洗っていて父は出張で、 同席している唯一の人間に無視されているので 以降はすべて郁斗の独り言になる。 まあ、大して気にすることでもなかった。
液晶の向こう側ではニュースキャスターが 記録的な大雪であると街の様子を映している。 仰々しい声色はいっそ機械的だった。 ]
(82) 2020/06/11(Thu) 02時半頃
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マジだりぃんだけどー。 つか、非常識じゃね? こんな天気で登校しろとかさァ、 デンシャ動いてなくて死ぬ奴いるじゃん。
[ 白く染まった街の様子は幻想的だと 言ってしまえば聞こえは良いかもしれない。
「防寒対策を」 「濡れない・転ばないようご注意を」 流れてくる声は、かなり現実的だが。 ]
フツーにさぁ、生徒のこと考えてほしーわ。 もーガチで泣けてくんだけどお〜。 ま〜一応行く。行くしかないわ逆に。 逆にあちぃわ!燃えるわ!!
(83) 2020/06/11(Thu) 02時半頃
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