158 Anotherday for "wolves"
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[足元の大きな獣の毛並みを撫でながら>>489 この獣が、ただの獣であるのかそうでないのか 『兄さん』と呼ばれているのなら、と考えたりもしましたが 随分と寛いでいる様子に、それは次第と思考の方向を変えていきました。
私の飼い猫とは、やはり随分と違うようです。 あのこは本当に懐いているのかいないのか。 気付けば居たり、離れていったりと、本当に猫そのもので。 今頃何処でそのリボンを揺らしているのでしょうか。]
(501) 2015/05/13(Wed) 02時頃
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味方……、味方ね?
役者は揃った、というところかしら。
どこの誰がとは謂わないけれど 大変なことをしでかしたみたい。 明日の朝になれば、それはきっと楽しいお遊戯の始まりね。
[高く澄んだ声は、さて、何処まで届くでしょう。]
『一族の手で、過ちを正す』んでしょう?
味方なら、庇ってあげなくちゃならないかしら。 犯人さんが暴き出されたら、それが老人であれ若者であれ 女であれ子供であれ、きっとあの男は無慈悲に謂うわよ。
(*49) 2015/05/13(Wed) 02時頃
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「処せ。」
って。
[くすくすと零れるのは笑み。 密やかに交わる会話は、さて何年ぶりのものだったでしょう。]
そうなると、あの男が邪魔ね。 くだらない理想にしがみついた、哀れな獣。
どうせお遊戯は始まってしまうんだもの。
折角ならもっともっともっと、もぉっと。 派手に彩ってみない?
[くすくす、くすくす。 だって、楽しいんですもの。]
(*50) 2015/05/13(Wed) 02時頃
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[ぼんやりと考え事をしていたせいでしょう。 厨房に入る幼馴染の声に、私は頭を上げました。>>502
それでも駱駝色のカーテンは揺れるだけで その色を見せることはありませんでした。 例えばここで気障ったらしく、綺麗な色だったと謂われたら きっと、俯いてしまってもっと隠してしまったでしょう。 分厚いそれを上げて見つめ返すなんて そんなことが出来る性質ではなくて。 それでも。幼い頃。 腕を引いて歩いてくれたあの頃を思い返しながら。 私は彼に頷いて返すのです。
温かなミルクを待つ間。 右手は首元ではなく、ふわふわの毛並みを撫ぜていました。]
(510) 2015/05/13(Wed) 02時半頃
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…、……。
[新たにかけられる声は、ここの御主人のものでした。>>509 はっと佇まいを直すと、小さく頭を下げて見せます。 行き来する視線が、ジャムの小瓶と私を繋ぎます。]
「おちゃ、ありがとうございました」
[掌に書きたくとも、ここからでは指が届きません。 書くものを持っているわけでもありません。 ですからゆっくりと唇を動かし、一音一音区切って 声なき声を紡いだのです。 お昼に出された甘いお茶の味を思い返しながら ふっと、微笑んで見せました。]
(513) 2015/05/13(Wed) 02時半頃
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共存のため、共栄のため 『ひと』の為に。 同胞に手をかける。
私達だって『ひと』なんだから。
同胞に手をかけたって 構わないはずよね?
[諦めにも似た溜息が聞こえます。>>*52 声ならざる声が向かう先>>*51 私は彼に、微笑んで見せました。]
そうね、上手く隠さなくっちゃ。 でなきゃ、殺されちゃうわよ。
───“わたしたち”。
[『味方』なんでしょう、と首を傾いで見せて。]
(*54) 2015/05/13(Wed) 02時半頃
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[腐らない、誇り高き人狼。 …なぁんて謂うつもりは微塵もないけれど。>>*48
人間に紛れて、耐えて、黙って生きる。 それが『共存・共栄』だなんて。 初めから天秤なんて水平じゃなかったことに 気付きもしないお馬鹿さんたち。
泡沫の夢にしがみ付いて。 ありもしない理想を描いて。 微温湯に浸かって。 人と獣が仲良く手を取り合って生きていこうだなんて。
本当に、馬鹿みたい。
もう天秤は大きく軋んでしまったのだから。]
(*55) 2015/05/13(Wed) 03時頃
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───明日の朝が楽しみね?
(*56) 2015/05/13(Wed) 03時頃
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[私か、彼か、或いは彼女か。 誰がもう一握、砂を皿へと乗せるのかしら**]
(*57) 2015/05/13(Wed) 03時頃
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[店主の柔らかな微笑みがこちらへと向かいます。>>514 私も同じように微笑んで返しました。 彼は、不安を解いてくださるような、そんな優しい表情でした。 だから、メアリーちゃんやグレッグくんが少し羨ましく思います。
私にはそんな風に安心をくれる両親がいません。
とても遠くで、離れて暮らしているのです。 幼い頃は、一緒に居てくれました。
離れていってしまったのは、どのくらい前だったでしょう。
思い出そうとして、ふわり。 駱駝色のカーテンが揺れていました**]
(519) 2015/05/13(Wed) 03時頃
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