158 Anotherday for "wolves"
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せんせ、 …ありがとう………。
[ わたしの声を聞いてくれて。 ここまで来てくれて。 彼を連れて、きてくれて。]
(=9) 2015/05/14(Thu) 21時頃
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[おとこの声が返ってきたのはおそらくその時>>501]
(*51) 2015/05/14(Thu) 23時頃
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ベネット……? 本屋のベネット…。
[聞いたままに繰り返して]
うそ…――。 じゃあもしかして、お姉さんの村に住んでる人…?
じゃあ本当に村の人を殺しちゃうの…? どうして…。
[どうして。 理由はずっと話していた。 なんとなく話が理解できるようになってきた。
思い出せ、思い出せ。 彼らはなんと言っていたか。]
(*52) 2015/05/14(Thu) 23時半頃
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[少女の反応>>*52から 正体に気付いていなかったのだと確信する。]
――…お姉さんに名を訊いてみるといい。 きっとキミも知ってるひとだ。
全部、村での話だよ。
[屠ろうとするのが誰なのか。 それを導き出すとすれば彼女自身。 どうして、の答えは綴らず、 村の人を、という言葉を肯定する応えを。]
(*53) 2015/05/14(Thu) 23時半頃
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あーら、奇遇なこと。 いつも守られているお姫様。
自分から食べられに来てくれたのかしら?
[くすくす、くすくす。 高く澄んだ声は、目の前の二人へと落ちました。
偽りの涙で腫らした瞼を抉じ開けて。 奥に光る真紅は、瞳孔を細めて獲物を見つめます。]
(*54) 2015/05/14(Thu) 23時半頃
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誰…――?
[あなたは誰?]
誰…――?
[殺されちゃうのは…誰?]
(*55) 2015/05/15(Fri) 00時頃
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そうだな。 …ああ、メアリーはかくれんぼの名人だ。 きちんとそのまま隠れておいで。
なあに、心配することはない。 ここに居るのは、みんな味方なのだから。
[弾むような娘の声>>*45に返るは、父の声。 優しい声色で安堵させるように告げる言葉は、 ひょっとしたら己のためでもあっただろうか]
(*56) 2015/05/15(Fri) 00時頃
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[ベネットの軽口>>*47が響く。 聡い青年だと、内心苦笑した。
確かに、先の言葉に男は自分を入れてはいない。 入れずとも良いと思っていた。
彼ら──族長に従う者らは、犯人を捜すだろう。 犯人を見つけずにはいられぬだろう。 ならば自分が。その時には彼らの盾になろうと]
おやおや。
[けれど口に出す音は別のこと]
(*57) 2015/05/15(Fri) 00時頃
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私がそう簡単に死ぬように見えるかい? これでも、伊達に年を重ねてきたわけじゃない。
……そら。 誤魔化すのだって、充分お手のものさ。 だから、大丈夫だよ。
[そんな言葉で、彼の気遣いをはぐらかす]
(*58) 2015/05/15(Fri) 00時頃
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────…
[やがて聞こえて来た、彼女の声>>*54 急がなければと、それには応えず、男は黙って空を見上げた*]
(*59) 2015/05/15(Fri) 00時頃
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──見捨てられた、可哀想なあなた。
[それが誰と知らないから、容易く見捨てられ>>*43 得るものの為か、失うものの為か 犠牲に払われるであろう命の灯火>>*46 投げやりに放たれた、見捨てる言葉>>*37]
ああ、そうそう。 私もこの村の一人。
誰かわかるかしら?
[それでも少女に名前を告げなかったのは>>*52 ただの意地悪のつもりです。 隠す気など毛頭ありません。 誰かが口にすれば、それはそれとばかり。]
(*60) 2015/05/15(Fri) 00時頃
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誰か、わかるかしら?
[そう、私は一体誰なのか。
私が、誰を殺すのか。
『知らない』と見捨てたのだから。 あなたに教えるつもりなんてないけれど。]
(*61) 2015/05/15(Fri) 00時頃
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[楽しそうに 歌を歌っているように 頭に響くのは意地悪な言葉。]
……わからないわ。 わたし、あなたみたいな意地悪な人 会ったことないもの……。
きっと家を締め切って 厚いカーテンの奥で暮らしてる人ね。
[それにしてもやたらと “見捨てられた”という言い回しを使う。 よほどわたしを 悪者にしたいのか。
自分はもっと酷いことを言ってるのに。]
わたしは…わたしは違う。 わたしあなたたちみたいに意地悪じゃないもの。
(*62) 2015/05/15(Fri) 00時頃
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意地悪? ふふっ、そうね、その通り。
[それは歪んだ私には、褒め言葉にもなるものでした。>>*62]
そう、たった一人の部屋の中で カーテンも開けず、暮らしているの。
[よくわかったわね、偉いわと。 それもまた高圧的な態度なのでしょう。 くすくすと微笑めば、先ほどまでの『味方』の会話を なぞるように話し始めました。
独り言のようなものです。 つらつら、つらつらと。]
(*63) 2015/05/15(Fri) 00時半頃
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[あの時の老いた男の口振りには気付いていましたが>>*38 私はその言葉にだけ、わざと何も返しませんでした。]
人を食らう人狼を見抜く術、 かくれんぼ、ねぇ。
いいんじゃない?
[何がいいのかまで口にしないのは これが独り言のようなものだからでしょう。]
素敵な『楽園』の為にも 見つけたら食べてしまわなくちゃいけないわ。
[まるで何も考えていないような言葉を落とします。 軽い調子には、軽い調子で。 耳につくのはころころと鈴の鳴るような笑み。]
(*64) 2015/05/15(Fri) 00時半頃
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あなたが持ってるの、それ。
[ちんけな銀の薔薇細工。 悪避けのつもりかしら、銀なんて。 古い伝承よね、狼人間には銀が効くなんて『逸話』。
まるで死を呼ぶ花のよう。 これを下げられた『人』は、次々に死んでいくの。 そんな物語があっても面白いわ。
私は首元を見つめながら、くすくすと嗤っていました。]
いいえ、なんでもないの。 気にしないでお姫様。
ああ、私たちのことなんて『視え』ないのだったかしら?
[くすくす、くすくすと。]
(*65) 2015/05/15(Fri) 01時半頃
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[だって可笑しくて仕方がないのです。 涙が浮かんでしまうほどに、愉快で仕方がないのです。
死んだと判れば すぐにでも過去として処理してしまう、彼女(マーゴット)が。 すぐにでも過去として処理されてしまう、彼女(オーレリア)が。
可哀想ねと呟くのは、小さく。 『味方』にも届かぬ音で、唇だけを動かしました。
今宵、私に食べられるあなた(マーゴット)。 彼方が死ねば、みんなあなたを過去にするでしょうね。
それって、ああ、なんて。]
滑稽なのかしら。
(*66) 2015/05/15(Fri) 01時半頃
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[幼い彼女とすれ違うことができたなら。 私は醜い唇を、ニタリと歪ませて見せたでしょう。]
ごきげんよう?
[別れ際にそんな挨拶を落としたのは 意地悪な私が、また意地悪に。 声の正体を教えるためでありました。]
(*67) 2015/05/15(Fri) 03時頃
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[血が出たのは殺したからじゃない。 おとなになったから。]
[おとなはこれから人を殺す相談をしてる。 そしたらわたしがしたことだって 何の違いがあろう。]
[耳から聞こえる声も 頭に響く声も]
[食べる 正す 投票]
それって全部…。
[殺すってことじゃん……。]
もう、ぐちゃぐちゃだ……。 あたまのなか。
助けて…、お父さん。お兄ちゃん。
(*68) 2015/05/15(Fri) 03時頃
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