158 Anotherday for "wolves"
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……きれい……!
[重い音をたててひらいた酒場の扉の向こう側は 空があかく染まる逢魔が時。彼岸と此岸が近づくとき。 眼前に広がった あめいろ硝子でできた世界。
わたしはあたたかな光を傍らに、秉燭夜遊へ足を踊らせ 紅差す右手の糸を、空へとかざす。
ああ、 ああ。 ]
(158) kanko 2015/05/26(Tue) 18時頃
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………せんせ。
今日の夕焼け、すごく綺麗ね。
[ こぼれた声は 朱い空を彩る筋雲の隙間へ ]
(=1) kanko 2015/05/26(Tue) 18時頃
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[振り向けば、繋いだ手の先のひとの髪がきらきらと輝き 青いスピネルは赤色を吸い込んで、紫色に揺らめく。
髪も瞳もまっくろなわたしは ( ずるいなあ ) なんてほんのちょっぴり おもって ずいっと腕を、引き寄せます。]
サイラス、わたしよりきれいだから きらい。
………っふふふ。 ほんとだけど、うそよ。
[ くすくす。 くすくす。 エスコートの手を握ったまま くるり回って ちいさな悪魔は天使をからかいながら、踊ります。
伸びるはずの長い影は地を這わず 響くのは、楽しげな少女の笑い声。**]
(159) kanko 2015/05/26(Tue) 18時頃
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/*今日ほとんど仕事してないCO
サイラスなんだか間に色々ねじこんでごめんネ……! だって服脱いだんだもん!!!!!! 乙女としてはさ!恥じらいたいじゃない!
そしてこんなメアリーが視界に入ってたら完全にちゅーの前段階からパラドックスになるのでごめん……拾えぬよ………。 見えてたら、追いかけそうな気さえする。
うええんメアリー!!!
(-559) kanko 2015/05/26(Tue) 18時半頃
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/*おっと、齟齬らせた!? ごめん、後出しのくせに状況理解が疎くて!
で、出歯亀しないよ!
(-560) miduno 2015/05/26(Tue) 18時半頃
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/* 裸敢えて書かなかったのに! まぁ、反応するよね。可愛いから訴訟。
そしてメアリーには脱いだとこ見られてんのか、そうか(*ノノ)俺の貧弱ほでーじゃ、13歳は悩殺できんな、残念!(
メアリーのとこ行っておいで出来なくて申し訳ない、技量不足だなぁorz**
(-561) hisetu 2015/05/26(Tue) 18時半頃
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/*1キャサリン2オーレリア3マーゴ4ラディスラヴァ 4
(-562) miduno 2015/05/26(Tue) 18時半頃
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/*1キャサリン2オーレリア3マーゴ4ラディスラヴァ 1
(-563) miduno 2015/05/26(Tue) 18時半頃
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/*おっと、二重投稿。
(-564) miduno 2015/05/26(Tue) 18時半頃
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/*ほんまや!!服脱ぎ棄ててた…!!>>75
す、すいません…! あれや、(別に…お兄ちゃんの方がいいからだしてるし…)って思ってたと思う!多分(それもどうだ)
(-565) miduno 2015/05/26(Tue) 19時頃
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―深夜―
[生ぬるい風が村中を撫でていく。
ざわり ざわり
墓地に向かう道の途中。 赤毛の男を見かけたのはそんな場所だった。]
(160) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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[わたしが生きていることで
自分の投票先は無効になったこと、 手に掛けられた相手は誰か、
特に言葉を交わしたわけでもないのに それらをなんとなく悟ったようで。]
[それから降ってくるのはあの時のような 責めの言葉。
自分には理性があるそう言わんばかりに 浴びせてくるのは暴力ではなく言葉。]
(161) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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[後から後からついて出る言葉の語彙は回転の速さは どちらも少女には持ち合わせていないもので。
言い返せない悔しさから 咄嗟に──
こちらへと伸びる手に噛みついた。]
(162) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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おとなは卑怯だ! 何でも知った風に言う! わたしのことなんて… 何にも知らないくせに! 何にも知らないくせに!!
[“おとな”に対する諦め。 助けてくれない“おとな” 守ってくれない“おとな” 信じてくれない“おとな”
聞かずには信じられないと言い 聞けばそんな話信じられないと言い。
全ての村の大人に対する負のイメージが そのまま目の前のドナルドへと注がれる。]
(163) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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[勢いよく噛みついた腕は 幼い歯型を残しただろうか。
そのまま森の奥へ奥へと逃げ出す。
後から聞こえる声、枯れ木を折る音、葉の揺れる音。
追ってくる男は何を思っていたのだろうか。
息を切らせ、たどり着いたのは 行き止まりの崖の切っ先。]
(164) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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[男の口が開く。
何かを言っているが、それがどんな意味か。 耳には入って来ず。
きっと、村に連れていって “正す”そんな内容だったろう。]
[死んでたまるか。 そう思ったのは何故だろう。
一度は死を覚悟した身。
それが今は必死に運命に 抗おうとしている。]
(165) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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こんなところで 死んでたまるか こんな相手に 殺されてたまるか こんな終わりは 死んでもごめんだ
(-566) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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[じりじりと近づく相手と揉み合うも 力では押し負ける。
噛みつこうにもさっきの今で 警戒からかうまくいかない。]
[抱きかかえられて、俵担ぎされそうになって 刹那、その身を亜麻色の獣へと転じると
眼前にぬっと伸びている筋張った首筋に
勢いよく噛みついた。
場所が場所だけに、バランスを崩した男は そのまま少女ともども、崖下へと まっさかさま。
風は凪いで。 あたり一面静寂の中。*]
(166) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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─明朝─
[目を開けたら枯葉と土くれと 目を開けない男の姿。
男の身体を下敷きにするように 獣の身は男の上に横たわっていた。
上を仰げば元居たらしき崖は 頭上よりもずっとずっと高いところにあり。
自分とドナルドの身に起きたことが わかると身を翻すように人の形をとり 高らかに叫んだ。]
(167) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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ふ…ぁははっ! これでわたしのこと悪く言う奴はいなくなった! みんな…!みんなだ…!!
[無事だったことへの高揚感。 しかし後から湧くのは、サイラスを見たときと同じ感情。]
[冷めやらぬ興奮と背けたい虚無感。 ぐちゃぐちゃに掻き混じったままの頭で もの言わぬ隻眼の男を見つめる。
触れてみると 思った以上に冷たく、硬いその身体に 一瞬たじろぐも、そのままそっと 胸に触れてみる。
音のしない心臓。]
(168) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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[食べてみたい。
急にそう思った。 そういえば隣の村にでた獣は人を食べたのだという。 そんな話もあったなあと随分昔の話のように 想起しながら、己もオーレリアの死に細工した時 わずかながらその肉を口にしたことを思い出す。]
どんな味だったか… 忘れちゃった。
[あの時は夢中だったもんね。 と、鳴りやまぬ動悸が今も鮮やかに残る 記憶を思い出し。]
(169) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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[落ち着いた気持ちのまま、 またひとつ
食べてみたい。 と思った。]
(170) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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[ ぐちゃ ぐちゃ ぼとっ ぐちゃ ぐちゃ びちゅ ぐちゃ ぐちょ ぐちゃ
あの時と同じように。 あの時より硬く、血も固まった身体に歯を立てる。 肉よりも臓器の方が幾分食べやすいか。 そんなことを考えながら、オーレリアの時の感覚を 記憶から引き出すかのように咀嚼し また一口。
気が付けば、ドナルドであった身体は、 いつかの首輪をもっていた少女と同じような状態に。]
(171) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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─川のほとり─
[キレイな川の流れに小さな手を沈めて 少し水を掬う。 口を漱いで“口直し”をすると 口を拭う。]
…よくわからなかった……。
[確かに美味しかったような気もする。 しかしオーレリアの時のような興奮と 湧き上がるナニカはなかったような気もする。]
(172) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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[ここに来るまでの間どのくらい歩いたろう。 見たことのない川。村からは大分離れているのだろう。
…もう、村には戻れない。 わたしも居場所はどこにもない。 わたしの家族もどこにもいない。
わたしは独り…。
[昨日あたりから頭が痛い。 口を漱いでもひりつく喉は治らずに。
ただ、外敵がいなくなった。 その安堵から緊張の糸が 一気に緩み
そのまま記憶を手放した*]
(173) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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[後からそこで倒れていたと聞いて 意識を失ったのだと知った。]
(174) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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─その後─
「可哀想に。」
[玄関先で花を届ける人が口々にそう告げる。 それは家でささやかなおそう式を執り行う 生まれてくるはずだったわが子のための。
小さな棺には人形が一体。 まるで赤子のような大きさで。
それを見つめるわたし。 乾ききった目からは ついぞ涙は出なかった。]
[その背丈は村にいた時よりも伸びて その頭髪は村にいた時よりも伸びて。 その身体は村にいた時より丸みを帯びて より女性の身体へと。]
(175) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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[そして その渇きは村にいた時よりも飢えて。]
(*5) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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─同時刻・井戸端─
「キャサリンさんだろ?身重なんだから 診療所なんて先生に任せておけばいいのに」
「でもキャサリンさんの子って、相手がわからないんだろ? 何でも相手は先生だって噂もあるっていうじゃないか。」
「いやだよ、そんな話題ばっかり食いついて」
「それにしてもねえ。流れたのはもう何人だい?」
「たしか、三人目じゃないかねえ」
「つくづく子どもに恵まれない人だよねえ」
「よっぽど記憶をなくす前の行いが悪かったのかねえ。」
「奥さんを早くに亡くした先生とチビたちも面倒見てるし 良い人そうに見えるんだけどねえ」
(176) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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「わからないよ、腹の中でどんなバケモノを飼ってるか」
「それこそあの何年か前に話題になった 村を襲った人狼みたいなサ」
「やめとくれよ物騒な」
「そういやさ、あの村の話題とんと聞かないねえ」
「今はどうなっているのやら」
「ま、あたいら平和でよかったやね」
(177) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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