268 オリュース・ロマンスは顔が良い
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― とある火曜日 ―
[流星は、日に日に数を増していた。 極大日は今週末。つまり、ペルセウスマーケットの最終日。 人形劇団『ゼロイチ』も、最終公演に向け、稽古に余念がなかった。]
「おーいフィリップ」
はーい団長、なんですかー?
[そんなおり、団長に呼ばれ、行ってみると。 レストランの招待券を渡された。 得意先から貰ったものらしいのだが、2枚だけでは家族で行くには足りないし、この先何かと世話になることが多いであろうサガラの工房へ、お礼という形で届けてほしい、と。]
(82) nordwolf 2019/08/08(Thu) 02時頃
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「話を持ってきてくれたのはお前だからな。 おそらく、お前から届けるのがいいだろう」
え、えぇ……そう、ですか?
[正直、劇団のためになるからというより、自分がサガラに会いたいからという理由のほうが大きかっただけに、若干の後ろめたさがありはしたが。 これを理由に、また彼のもとへ行ける。]
分かりました。 今日の帰り、届けてきます。
[別に、もう会いに行くのに理由なんていらないって分かっていても。 やっぱり、理由があるのは、なんだか嬉しい。]
(83) nordwolf 2019/08/08(Thu) 02時頃
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[そして、今日の稽古が終わり。 夕闇が迫る頃。]
お先失礼しまーす!
[後片付け帰り支度を手早く済ませ、意気揚々と、サガラの工房へ向けて自転車を飛ばした。]
(84) nordwolf 2019/08/08(Thu) 02時頃
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― 木彫工房『So』前 ―
[ちりんちりんチリーン。 開いた窓へ、自転車のベルを響かせる。
あの人はまだ仕事中だろうか。 それとも、うたた寝してるだろうか。 片想いだった頃も、いまも。 窓の外から眺める、彼の姿は、なんだか特別に愛おしい**]
(85) nordwolf 2019/08/08(Thu) 02時頃
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/* お金がないなら招待券を使えばいいじゃないの精神! サガラさんお届け物でーす(チリンチリーーーン)
そして投げっぱなしでおやすむのです。 明日もまたおそいです、覗きにはちょいちょい来るかもです**
(-424) nordwolf 2019/08/08(Thu) 02時頃
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/* いやたぶんそんな高額ではないんじゃないかなたぶんwwww**
(-426) nordwolf 2019/08/08(Thu) 02時頃
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/* 煽られてる、だと?
(-452) nordwolf 2019/08/08(Thu) 12時頃
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/* 箱前来たーーーーよーーー!!!
(-526) nordwolf 2019/08/08(Thu) 22時半頃
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― 工房前にて ―
サガラ、さーん。
……あれ?
[>>93ベルを鳴らし、軽く身を乗り出して呼んでみた。 けれど反応がない。 もしかして……と思って、よく見てみると]
あっ寝てる。
[あの姿勢は、所謂「寝落ち」というやつだ、間違いない。 きっと、マーケット最終日のための作品作りに没頭し、寝不足なのだろう。]
(131) nordwolf 2019/08/08(Thu) 23時半頃
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(……寝顔も素敵だなー……)
[惚れた欲目があるのは認める。 けれど、素敵なものは素敵だ。 いっそこのまま、工房に立ち入って、間近で見つめてしまおうかだなんて思ったりしたけど。 さすがにそこは自重した。]
サガラさーん。 サーガラさん。
[>>94呼んでみたけど、反応がない。]
……ソウスケ、さーん!
[アッ起きた。]
(132) nordwolf 2019/08/08(Thu) 23時半頃
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こんにちは、ソウスケさん。
……お疲れ気味、ですか?
[>>95慌てる様まで愛おしい。 むしろ、こんなものが見られて得した気分。 小さく笑いを噛み殺しながら、工房内へお邪魔させてもらうとしよう。]
(134) nordwolf 2019/08/08(Thu) 23時半頃
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俺だったからいいけど。 窓開けっぱであんな熟睡してたら、泥棒はいられても知りませんよ。
[なんて、小言を添えて。 差し出すのは、レストランの招待券。
額面自体は、そんなに大きなものじゃない。 たしか、比較的リーズナブルなお値段で楽しめる、わりと評判の良い、イタリアンが楽しめる店なはずだ。]
まぁでも、団員ってなると、誰にあげるか決めるのも面倒だろうし……
え?
[>>97そういう意味、とは。 即座には、思考が回らなかった。]
(136) nordwolf 2019/08/08(Thu) 23時半頃
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[……が、回った瞬間。 今度は一気に顔が赤くなった。]
え、えっ……!?
いや、たぶん劇団のひとは、まだ誰も知らないはず……っていうか、そういうのは何も言われなかったし……! だから純粋に、ソウスケさんに、って……
[けれど、恋人同士で行くとなると。 つまり…………]
(137) nordwolf 2019/08/09(Fri) 00時頃
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…………デート。
誘ってもらえるん、ですか?
[そういう事でいいのかなって。 ちょっと熱持った瞳で、上目遣いに、見つめ返した。*]
(-592) nordwolf 2019/08/09(Fri) 00時頃
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/* オマタセシマシタァーーーーーーーーー
(-591) nordwolf 2019/08/09(Fri) 00時頃
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/* ソウスケチップエロいよね わかるよ
わかる
(-601) nordwolf 2019/08/09(Fri) 00時半頃
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/* おへんじ、ド深夜か、明日の朝になると思うので! ソウスケさんは、リアルを大事にしてね!
おれはまずかみしめる。
(-602) nordwolf 2019/08/09(Fri) 00時半頃
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ソウスケさんって……。
[>>138わりとよく、うたた寝してますよね。 言いかけて、やめた。 それじゃあ今まで、よく覗き見してたってバレてしまう。]
……ていうか、おれ以外からも言われてたんですか。 でもほんと、気をつけないと。 ここ、素敵なものたくさんあるんですから。
[>>139盗まれて困るもの……については、かなり不服なのが表情に出た。 どれも、とても素敵なのに。]
(157) nordwolf 2019/08/09(Fri) 02時頃
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[それより、いま大事なのは、レストランの招待券だ。 団長はおそらく、まったく深い意味は考えていない。そも含みがあれば、隠せるような人じゃない。 だから純粋な行為であるとは、ソウスケには伝えたが。
……ただ、そうだ、もし恋人と行くとなった場合、その対象者は自分なわけで。
つまりそれは、初デート……ともいえるべきもので。 鼓動が早まってしまうのは、仕方のないこと。]
(159) nordwolf 2019/08/09(Fri) 02時頃
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ソウスケさんに誘われて。 いやなわけ、ないです。
[>>-597誘いの言葉に、胸が熱くなる。 見つめる、その人の貌は、やっぱりとても素敵で。]
(-655) nordwolf 2019/08/09(Fri) 02時半頃
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[けれど色っぽいことには……。
そうだよな、おれ、ガキくさいもんな。 なんて、ひそかにちょっと凹んだりもしたり。]
(-656) nordwolf 2019/08/09(Fri) 02時半頃
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[そして、約束の日。
白い、お気に入りのマオカラーシャツ。 ボタンが上から、赤、黄、緑、青。 相棒は流石に連れて行けないから、そのかわり。
石畳を蹴り、待ち合わせ場所へ急ぐ。 時間より少し早く着くように、と思ったのに。 あの人のほうが、先に到着していた。>>141 普段、工房などで見るのとは、違う装い。 彼のまわりだけが、やけに眩しく感じてしまう。]
ソウスケ、さんっ!
[駆け寄りながら、満面の笑みで、手を振った**]
(160) nordwolf 2019/08/09(Fri) 02時半頃
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/* まっているとおもわなかった。
遅くなってごめんねぇぇ!!(そして逃走する**)
(-658) nordwolf 2019/08/09(Fri) 02時半頃
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/* ごめんなさい急遽ごはん作ることなったので、まだ遅れます!**
(-753) nordwolf 2019/08/09(Fri) 22時半頃
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/* 着席しました!!!
(-778) nordwolf 2019/08/09(Fri) 23時半頃
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/* エッマシュマロあるのましゅまろ! おれ中にジャム入ってるヨーグルト味のやつが好き!
(-784) nordwolf 2019/08/09(Fri) 23時半頃
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もしかして、結構待たせちゃったりしました? ちょっと早く着くくらいな気持ちで来たんだけど。
[>>163あんまり早く着き過ぎても、待ってる間ただの不審者みたいにそわそわしちゃいそうだと思って、少しだけ早くを狙ってみたのに。 浅はかだったというか、むしろもっと早く来るべきだったというか。]
あっ。
[のばされた腕に、少しだけ期待した。 けどこんな公道で……と思ったりもした。 だから彼の腕が、己の肩でなく進行方向をさしたとき、安堵と落胆の混ざった溜息が零れてしまった。]
(194) nordwolf 2019/08/10(Sat) 00時半頃
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いえ今日は、午前中だけ軽い合わせを。
ハハッ、とっても元気ですよ。 ソウスケさんこそ、根詰めて寝不足とかなってないですか?
[>>164他愛のない話で笑い合える。 きっとこれから、こんな時間がたくさん持てるのだ。 それだけで嬉しくて、このままずっと、並んで歩いていたかった。 けれど、店までの路は限られていて。 それにこのあと、もっと幸せが待っているはず。]
(195) nordwolf 2019/08/10(Sat) 00時半頃
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― レストラン ―
[こんなちゃんとしたレストランに来るのなんて、何年ぶりだろう。 ソウスケの後ろに控えて、ついきょろきょろしたくなるのを我慢する。
通されたテーブル席で、向かい合って座るだけで、ひどく緊張してしまう。 グラスの水を一気に半分ほどまで呷ったのは、道中暑かったからだけではない。]
えっと。 あの、メニュー、みましょうか!
[たしか団長がくれた招待券は、前菜、スープ、メインディッシュにパン、それとデザートとドリンクが選べたはずだ。追加はまた別料金。]
(196) nordwolf 2019/08/10(Sat) 01時頃
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えっとこれ……。
わっ……!
[バサッと、ちょっと派手に開いてしまったものだから。 挟みこんであった、本日のおすすめメニューが、床に落ちてしまった。
慌てて拾い上げるけど。 他の席から、視線が向いている気がして……恥ずかしいなもう。*]
(197) nordwolf 2019/08/10(Sat) 01時頃
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