97 wicked ROSE 【ハジマリの五線譜】
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[《楽人》アルトの《調律》に合わせて 声《ヴォイス》を解放する
アルトはオルガンの主旋律を 始めはそれを追いかけて
そして、オルガンの和声《コード》から 天上から《見えた》ものをつかまえる]
(122) 2013/10/03(Thu) 02時頃
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" 不完全な 旋律。 " " 僕らの糧になって? " " 譜 完全な、旋律。 " " 僕らの歌テに なって? " " 譜、完全な 旋、律。 " " 僕らの 歌手になって "
(123) 2013/10/03(Thu) 02時頃
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" 風、完全な 旋、律。 " " 僕らの 風になって "
(125) 2013/10/03(Thu) 02時頃
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" 目覚めて 風の声を聴いて " " 君の歌を美しく鳴らして? "
[アルトの声《ヴォイス》に合わせて 《聴こえる》ものを拾っていく
それが、アルトの願う《メロディ》なれど イディオの《メロディ》には、まだ寄り添わず]
(132) 2013/10/03(Thu) 02時半頃
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" あなたの歌う 声を聴かせて "
" 風に耳を澄ませば 綺麗に響く "
[《聴こえる》音から《見える》もの それは、狂気で塗り替えられた《楽器》の意志 切望と喝欲による気まぐれで
アルトの願う《メロディ》は《楽器》の目覚め そして、世界を美しく輝かせること
《指揮者》と《楽人》の導きで *声《ヴォイス》に祈りを込めて歌う*]
(134) 2013/10/03(Thu) 02時半頃
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[耳を澄ますせば微かに《聴こえる》幼い声
『───うるさい。』
水面に落ちるひと雫のように儚く響いた*]
(145) 2013/10/03(Thu) 11時半頃
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― 囀る鳥の記憶 ―
[それを見せてくれたのは誰だろう 一羽の小鳥が収まった 華奢な小さな鳥籠を持って来て
『ゼンマイを巻いてみる?』
そう聞かれて、恐々巻いた すると、小鳥は忙しなく羽をパタパタさせ クルクル回って囀り出す
『怖かった?』
その言葉で 初めて自分が怯えているのに気づいた 怯えの中に微かな嫌悪もあっただろうか]
(146) 2013/10/03(Thu) 14時半頃
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[どうにか首を横に振り、違うと伝える
その理由は分からなかったし それを持って来たひとは そのつもりはなかったのだろうから
『無理はしなくていいよ』
そのひとは優しく頭を撫でて慰める それは父ではなかった
そばに小さな駒鳥もいた記憶
事故で両親を亡くして施設に入った後 その自分によくして誰かだったような]
(148) 2013/10/03(Thu) 14時半頃
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[小鳥の羽色は金糸雀を思わせる 明るいレモンイエロー
ゼンマイ仕掛けで鳴く自鳴琴《オルゴール》 シンギングバードと知ったのは
もっと大きくなっててから*]
(149) 2013/10/03(Thu) 14時半頃
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― 黄昏の金糸雀 ―
[いつからかは忘れたが 彼のひとが自分の元を訪なう時 必ずそれを携えていた
屋敷での暗黙の了解 黄昏を迎えて夜の帳が下りるまでのひと時 他の誰も部屋には近づかないことになっていた
彼のひとは、その小さな鳥籠の ゼンマイを巻ききる 鳥籠の中の小鳥は忙しなく囀る]
(150) 2013/10/03(Thu) 16時頃
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[小鳥の鳴き声が続いている間 彼のひとはその唇で自分のそれを塞ぎ 自分はそれに応えていく
そこにあるのは契約と義務 それから、ただの欲望
『さあ、次はお前の番だよ、私の金糸雀』
小鳥の囀りが途切れると 彼のひとは愉悦を浮かべて 自らを覆う服を脱ぐ
そして、寝台に自分を押し倒し 誂えさせた白い服を まさぐりながら剥いでいく]
(151) 2013/10/03(Thu) 16時半頃
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[自分の肌に所有の印を落とし 花弁を散らす行為を繰り返して
彼のひとは自分の囀りを楽しみながら 自分の中に欲望を出す
そこに何があるのか 飼い慣らされた自分には無意味なこと
ただ、分かっているのは やり直せないまでに 自分が汚れてしまっているということ]
(152) 2013/10/03(Thu) 16時半頃
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[紛い物の小鳥はただ囀り *鳥籠の中で汚れた欲望を歌い続けるだけ*]
(153) 2013/10/03(Thu) 16時半頃
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/* レーディング、大丈夫ですか?←今更
(-57) 2013/10/03(Thu) 16時半頃
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/* 明之あたりと絡めるといいですね、ベネット
しかし、狂人なのにキリングしてない私 こんなんでいいのでしょうか?
(-58) 2013/10/03(Thu) 18時頃
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この音色は…明之?
[甲高い鈴の音が天上から 新たな幕開けのブザーのように
それまでの《音楽》を赤く塗り変える]
(172) 2013/10/03(Thu) 23時半頃
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チェレスタ、ロビン…大丈夫かな?
[甲高い《鈴》が奏でる《音楽》は 深い傷が齎した《絶望》を通奏低音にした 《破壊》を強く願う調べ
ロビンのものとパワーが桁違い 圧倒的な強制力があった]
(177) 2013/10/03(Thu) 23時半頃
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[それから、先ほど微かに聴こえた 微かな水滴の音を思わせる声の主>>142]
神父様…アルト… 外へ出られないか見てくる、いい?
[今にも消えそうな儚さに胸騒ぎがする]
(187) 2013/10/03(Thu) 23時半頃
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[再びあの声が《聴こえ》る
『いたい』
それは、《音楽》に苛まれたような悲痛な声]
(189) 2013/10/03(Thu) 23時半頃
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[《指揮者》と《楽人》にその場を委ねて オルガンの部屋を後にする
耳を澄ませば、新たな声が《聴こえ》てきて それは、涙の湿り気がする《泣き声》だった
出口を求めて、聖堂内を駆け回り 声のする方向をつき止めると
それは路地裏へと続く扉だった]
(194) 2013/10/04(Fri) 00時頃
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― 大聖堂・路地裏への出口 ―
茨が邪魔だ…
[扉は勝手口くらいの簡素な作り出会ったが 固く閉ざされている以上に 蹴破ろうにも、聖堂を覆う茨が妨げて出られない]
…ここはやはり、声《ヴォイス》を
[白い羽の天使の絶望にどこか引きずられそうに 表情が陰り、憂いを帯びていく]
(197) 2013/10/04(Fri) 00時頃
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絶望に傷つき破壊を求める、扉よ…時間を進めなさい 行く手を阻む野茨は、それと共に滅ぶがいい
…その代償は私が背負いましょう
[声《ヴォイス》に込めるは《願い》 《破壊》と《滅び》を齎す《願い》を込めて
その声は、深淵を覗いたかのように昏い]
(202) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
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[扉は壊れ、その周りを覆う茨も僅かに枯れる そして、開いた先の路地裏
その片隅には声の主
黒くて小さな仔犬が痛みに呻き 孤独に傷つき嘆いていた 「ぐぇん」という名を口にして]
(206) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
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クシャミは、ベネットを両手に抱えて、声を聴く
2013/10/04(Fri) 00時半頃
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グェン…ロバート・グウェンドリンを知ってるんですか? 彼を助けてください…
[両手に抱いた見知らぬ黒い犬は それに答えてくれただろうか?]
(210) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
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…彼は今、聖堂の上で《楽器》と共に 私は、こちらに来てからの彼は知りません 何かご存知なら あなたは…彼を救うことが出来るかも知れません
[腕の中で観念したのか仔犬は大人しく しかし、その名前を呼ぶのはやめなかった
抱き上げた後、 後ろ脚の紅黒い傷に気づき顔を顰めた]
(216) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
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では、まず…中でその手当てをしましょう あなたは、相当深い傷を負ってます
それを癒して、それから…彼を
[オリーブ色の目を瞬かせた仔犬を見つめ ふわりとほほ笑みながら、いい聞かせ、聖堂内に戻った]
(219) 2013/10/04(Fri) 00時半頃
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