278 冷たい校舎村8
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それ。誠香のオススメのやつ。>>0:243 飲んであたたまろうぜ。
[購買のベンチにどかっと座り込む。 俺はブラックの缶コーヒーをぷしゅっと開けて、 一気に口に含んだ。
もう女装してないんだから、 女子が飲みそうなやつ〜とか気にして 飲み物買わなくったっていいだろ]
(211) 2020/06/20(Sat) 21時半頃
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……どんどん、 みんな死んでマネキン人形になってくな。
[ぽとり、と落ちたひと言は 自動販売機の唸る音に、ぶおんと掻き消えた]*
(212) 2020/06/20(Sat) 21時半頃
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CC レイは、メモを貼った。
2020/06/20(Sat) 21時半頃
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―― 現在 / 購買 ――
[購買のベンチに、誠香とふたりきり。 窓からしんしんと降り積もる雪を見つめながら 缶コーヒーを啜る]
そうだと、いいな。
[帰った、と反論する誠香に 曖昧に俺は笑い返した]
(218) 2020/06/20(Sat) 22時頃
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……うん。
[俺はワトソンになった気持ちで、 ホームズ――誠香の仮説に 聞き入っていた。>>215
ぽつり、ぽつりと。 まるで降り積もる雪のように重ねられる言葉を 聞き逃すまいと、誠香の話に頷きながら あたたかなコーヒーを舌の上で転がす]
(219) 2020/06/20(Sat) 22時頃
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それが真実だとしたら、さ。
[おずおずと、俺は口を開いた。 いつになく穏やかに]
この世界の主は、どうなっちゃうのさ。 俺たちには生きて欲しいって、 自分の都合を押しつけてさ。
肝心要の、自分の人生をどうする気なのさ。
(220) 2020/06/20(Sat) 22時頃
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[あたたかな缶コーヒーを手で包みながら、 飲み口の奥に広がる暗闇を、じっと見下ろす]
その仮説が真実なら、自分勝手だなって思う。 俺たちには生きろって言って、 自分は世界にサヨナラしようとしてるワケだろ。
先駆けするなって。生きようって。 文句のひとつも言ってやりたい。俺は。
こっち側に来いって、 手を引っ張ってやりたくも、なる。
(221) 2020/06/20(Sat) 22時半頃
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[顔を上げて、じっと誠香を見つめる。 その表情はきっと、いつになく真剣なもので]
探さないでくれって言われても、 おまえがいなくなったら探すよ。俺は。 誠香の頼みでも、それは聞けない。
[ひと息置いて、しばしの躊躇の後に先を続ける]
(222) 2020/06/20(Sat) 22時半頃
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……なんで、誠香は死にたいんだよ。*
(223) 2020/06/20(Sat) 22時半頃
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―― 現在 / 購買 ――
……生死の境、か。
[誠香の仮説に、背筋が微かに粟立つのが分かった。 クラスメイトの誰かの命の灯火が、 今まさに消えようとしているのだ]
手を引っ張ろうにも、その死にかけてる奴に 見当もつかないんじゃあな。
[コーヒーの苦さが、沁みた]
(258) 2020/06/20(Sat) 23時頃
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そうそう。ダメだぞ。 自分ができないことを 人にお願いするんじゃありません。
[諦めたように笑う誠香に>>251 こちらもおどけて返した。すっと目を細めて]
……そもそも。 おまえがマネキン人形になるとか、 考えたくも、ないし。
俺を置いていくなよ。
(259) 2020/06/20(Sat) 23時頃
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[口調こそ茶化していたが、 紛れもない本心だった]
そっか。
[悩み事を言えない、と言われれば 俺はすっと引き下がった。>>252
俺自身、文化祭打ち上げのあと 何が起こったのか、誰にも言えていない。 自分の中に後生大事に抱えたまま、 なんとか前を向こうとして]
(260) 2020/06/20(Sat) 23時頃
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眠れたよ。
いやなこと思い出しそうだったから、 男子と一緒に寝れねえなって。 でも女子と一緒に寝るわけにもいかないし。
……そんな感じ。
[物事の核心は話さずに、けれど嘘はつかずに。 誠香には本当のことを話したかった]
(261) 2020/06/20(Sat) 23時頃
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変かな? こっちの方が俺らしーかなって。
[顔を覗き込まれれば、からりと爽やかに笑う]
正直、なかなかにイケてるだろ。 女装してた時の俺も美女だったけど。 今の俺ならナンパ100%成功する自信ある。 わっはっは。
[不遜な態度はそのままに。 わしゃりと誠香の頭を撫でてやった]*
(262) 2020/06/20(Sat) 23時頃
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―― 現在 / 購買 ――
……やっぱアウト? そうだよなあ。
[女装しててもアウトというジャッジに、 とほほと苦笑した>>278]
ギャップあったんだ。やっぱり。 まあ、女子になりたかったわけじゃないしな。 女の格好して、つるむ人間を無理に 選別しようとしてただけだし。
(289) 2020/06/21(Sun) 00時頃
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……あ。 その葉野のデート相手、俺だ。
[あっさりと、白状した。 その本人が近くで聞いているとも知らずに>>274]
(290) 2020/06/21(Sun) 00時頃
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写真が出回ってたのかよ。マジうける。
文化祭の後、ちょっと訳あって 葉野とデートしたんだけど。 やりすぎだったかもだな。
[別に付き合ってないよ、というのを 遠回しに誠香に示したあと、 わしゃりと彼女の頭を撫でる]
(291) 2020/06/21(Sun) 00時頃
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……もう、撫でちゃダメ?
[きょとん、と目を丸くした後に 撫でる手を引っ込めて、少し寂しげに聞いた]
そうだよな。 普通こういうのは 彼氏にしてもらうもんだもんな。
(292) 2020/06/21(Sun) 00時頃
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[おどけたようにひょいと肩をすくめながら、 傷付いてる俺がいて。
ほら。女装をしなくなったら、 そのままの距離感じゃいられないって。 最初からそんなこと分かっていたけれど。
“男女の適正な距離”ってやつは 誠香との距離にしては、あまりにも遠い気がして。
俺はその距離を、測りかねていた]
(293) 2020/06/21(Sun) 00時頃
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(女装に助けられていたことも多くって ホントの自分でいることは、あまりにも難しい)*
(294) 2020/06/21(Sun) 00時頃
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[あーあ、こんなつもりじゃなかったのにな]
(308) 2020/06/21(Sun) 01時頃
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……それは。
[俺は言葉に詰まった。
確かに誠香の言う通り、>>297 本来デートは彼氏と彼女がするものだし、 そのことに異論を挟みようがない。
何か勘違いされていると思ったけれども、 うまい弁解の言葉も見つからず]
(309) 2020/06/21(Sun) 01時頃
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[居心地の悪そうな表情をする誠香に、 ずきりと胸が痛んだ]
(310) 2020/06/21(Sun) 01時頃
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[嫌われたかも、と 考えるだけで耐えられなくって]
(311) 2020/06/21(Sun) 01時頃
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違うんだ。俺は葉野に――……
[言葉は宙を彷徨って、 購買に入ってきた葉野とはたと視線が交差する>>307]
葉野。
[掠れた、声が出た]
(312) 2020/06/21(Sun) 01時頃
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べっ、別に。 誠香とはイチャイチャしていないぞ。
[ムキになって反論してから。あれ、なんか 二股かけてデート現場みられた駄目男の 言い訳みたいじゃんって気付いて、慌てた。
え、なんでこんな焦ってるの俺]*
(313) 2020/06/21(Sun) 01時頃
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―― 現在 / 購買 ――
[いちゃいちゃなんかしてない、と>>315 返す誠香の言葉はいつになく冷たくて。
俺は背中に 氷柱を入れられたような気分になる。 さっと顔から血の気が引いた。
ゴミ箱に捨てられるカフェオレ缶と>>315 今の俺自身の姿が重なって]
(327) 2020/06/21(Sun) 01時半頃
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……誠香。まっ、
[待ってのその一言が、言えなかった。
どうしてだろうな。 女装やめて、男女の仲なんて意識し始めてから、 すべてすべてが空回り。
なにひとつうまくいきゃあしない]
(328) 2020/06/21(Sun) 01時半頃
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[誠香だって、辰美だって、心乃だって。 背中を向けて俺から離れていくじゃあないか]
(329) 2020/06/21(Sun) 01時半頃
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[購買から去る誠香を見送った後、 飲み干したコーヒー缶を 腹立ちまぎれにゴミ箱へと放って]
葉野〜〜〜〜〜〜!!!
[ずんずんと手を拭く葉野に近付いて、>>324 肩をゆっさゆっさと揺すぶった]
(330) 2020/06/21(Sun) 01時半頃
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おまえのせいで誠香に 勘違いされちまっただろ〜〜〜〜!!
[いいえ、完全に俺の自業自得。 ただの八つ当たりです]*
(331) 2020/06/21(Sun) 01時半頃
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