158 Anotherday for "wolves"
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―採決の刻―
[「メアリーにした」
そう告げる赤毛の男の言葉>>23に 一瞬、びくりと肩を震わせ それからゆっくりと そちらを見やる。
ベネットへと何やら 古めかしい短剣を渡す男と 目が合っただろうか。
合ったところで反らすことしか できないのだが。]
(145) miduno 2015/05/26(Tue) 16時半頃
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[立ち去る男の背、そして 後を追うようにクラリッサも宿屋を出た>>108 その後だろうか。
男から追及がなかったことに安堵して ふう と嘆息していると とうとう、その時が来た。]
(146) miduno 2015/05/26(Tue) 16時半頃
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[友人より選びやすかった、そう言わんばかりのサイラス>>44に]
……マーゴゆってた。 マーゴの宝物。メアリーとサイラスって。 マーゴの宝物を、サイラスは疑えるんだね。
[そんな言葉を吐き捨てる。
かくいう自分も彼に兄と同じ目に遭わせたい。 などという思いを抱えているのだが。]
(147) miduno 2015/05/26(Tue) 16時半頃
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[ベネットとサイラス。
二人のやり取りを さして興味もなく、ただ待っていた。 己の欲望が叶う時を。 復讐という、みにくい欲望を。 しなる木に積もった雪がいっぺんに 音を立てて落ちるような そんな瞬間を。
──ただ、待っていた。]
(148) miduno 2015/05/26(Tue) 17時頃
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/*空気読めずに立ち会う系妖精。
(-552) miduno 2015/05/26(Tue) 17時頃
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[ベネットから、離れるようにと声を掛けられれば>>77]
見てる。
[そう一言告げて、その所業が見える位置、 少し離れた席に腰かけたまま。]
(149) miduno 2015/05/26(Tue) 17時頃
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[片時も目を離すことなく
焼き付けるように
静かに、その最期を
見届けて。
少女は表情ひとつ変えず、何を考えていたか。
わかる人はあるのだろうか。]
(150) miduno 2015/05/26(Tue) 17時頃
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死んで、サイラスはマーゴと一緒に居られるんだろうか。 サイラスはどこへ行くんだろうか。 マーゴはどこにいるんだろうか。
もし、ふたりが手を、“いつも”のように手をとって 歩めることがあるのなら。
それはすごく幸せで、
(-553) miduno 2015/05/26(Tue) 17時頃
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すごく……────羨ましい。
(-554) miduno 2015/05/26(Tue) 17時頃
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[シーツを借りるというベネットに、短くどうぞと言うと リネン室へと向かったベネットの背を見送って サイラスの遺体へと向き合う。]
死んじゃったら、もうどうしようもないね。
[ベネットが穢れぬように、と 血だまりを避けるように置いた手。
じっと見ていた。
頭によぎる。ひどい考え。]
(151) miduno 2015/05/26(Tue) 17時頃
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[ ─踏みつけてやろうか─
それから
もうひとつ、湧き上がる感情。]
[不気味なその感情は何というのだろう。 自分の考えについてでる、否定の感覚。
─こんなことをしても何にもならない お父さんもお兄ちゃんも 帰ってこない─
本当はうっすらと頭の端でわかっていた。 無意味。無価値。 激情のままに、欲望のままに。 そんな行動に何の意味があったのだろう。
そのことに、その感情に気付くやいなや、 目頭が熱く、喉はひりつき、視界は歪む。]
(152) miduno 2015/05/26(Tue) 17時頃
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[すぐに戻ってくるだろうベネットに、 そんな様を見られたくなくて 溢れる涙を拭う前に 宿屋から飛び出した。]
(153) miduno 2015/05/26(Tue) 17時頃
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違う、無意味なんかじゃない。 だって、あいつらが殺したんだ。 お父さんもお兄ちゃんも。 そうだよ、だから当然のむくいなんだ。
[自らを正当化しようとする呟きは 深い漆黒に吸い込まれる。 次に浮かんでくるのはたられば。 あの時ああしていれば、こうしていれば。]
[段々と闇に目が慣れて、そのまま 暗い夜道をあてどなく彷徨う。 それが村人が見た、最後の少女の姿だろう。]
(154) miduno 2015/05/26(Tue) 17時頃
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/*まとめて投下でSMT! いったん終了w
ようやく終わりのビジョンが見えてきましたぞ。
(-555) miduno 2015/05/26(Tue) 17時頃
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/*見てしまいました。(/ω\) お仕事頑張ってね!ベネットくん!!
(-557) miduno 2015/05/26(Tue) 17時頃
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/*おっと、齟齬らせた!? ごめん、後出しのくせに状況理解が疎くて!
で、出歯亀しないよ!
(-560) miduno 2015/05/26(Tue) 18時半頃
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/*1キャサリン2オーレリア3マーゴ4ラディスラヴァ 4
(-562) miduno 2015/05/26(Tue) 18時半頃
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/*1キャサリン2オーレリア3マーゴ4ラディスラヴァ 1
(-563) miduno 2015/05/26(Tue) 18時半頃
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/*おっと、二重投稿。
(-564) miduno 2015/05/26(Tue) 18時半頃
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/*ほんまや!!服脱ぎ棄ててた…!!>>75
す、すいません…! あれや、(別に…お兄ちゃんの方がいいからだしてるし…)って思ってたと思う!多分(それもどうだ)
(-565) miduno 2015/05/26(Tue) 19時頃
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―深夜―
[生ぬるい風が村中を撫でていく。
ざわり ざわり
墓地に向かう道の途中。 赤毛の男を見かけたのはそんな場所だった。]
(160) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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[わたしが生きていることで
自分の投票先は無効になったこと、 手に掛けられた相手は誰か、
特に言葉を交わしたわけでもないのに それらをなんとなく悟ったようで。]
[それから降ってくるのはあの時のような 責めの言葉。
自分には理性があるそう言わんばかりに 浴びせてくるのは暴力ではなく言葉。]
(161) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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[後から後からついて出る言葉の語彙は回転の速さは どちらも少女には持ち合わせていないもので。
言い返せない悔しさから 咄嗟に──
こちらへと伸びる手に噛みついた。]
(162) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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おとなは卑怯だ! 何でも知った風に言う! わたしのことなんて… 何にも知らないくせに! 何にも知らないくせに!!
[“おとな”に対する諦め。 助けてくれない“おとな” 守ってくれない“おとな” 信じてくれない“おとな”
聞かずには信じられないと言い 聞けばそんな話信じられないと言い。
全ての村の大人に対する負のイメージが そのまま目の前のドナルドへと注がれる。]
(163) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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[勢いよく噛みついた腕は 幼い歯型を残しただろうか。
そのまま森の奥へ奥へと逃げ出す。
後から聞こえる声、枯れ木を折る音、葉の揺れる音。
追ってくる男は何を思っていたのだろうか。
息を切らせ、たどり着いたのは 行き止まりの崖の切っ先。]
(164) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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[男の口が開く。
何かを言っているが、それがどんな意味か。 耳には入って来ず。
きっと、村に連れていって “正す”そんな内容だったろう。]
[死んでたまるか。 そう思ったのは何故だろう。
一度は死を覚悟した身。
それが今は必死に運命に 抗おうとしている。]
(165) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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こんなところで 死んでたまるか こんな相手に 殺されてたまるか こんな終わりは 死んでもごめんだ
(-566) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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[じりじりと近づく相手と揉み合うも 力では押し負ける。
噛みつこうにもさっきの今で 警戒からかうまくいかない。]
[抱きかかえられて、俵担ぎされそうになって 刹那、その身を亜麻色の獣へと転じると
眼前にぬっと伸びている筋張った首筋に
勢いよく噛みついた。
場所が場所だけに、バランスを崩した男は そのまま少女ともども、崖下へと まっさかさま。
風は凪いで。 あたり一面静寂の中。*]
(166) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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─明朝─
[目を開けたら枯葉と土くれと 目を開けない男の姿。
男の身体を下敷きにするように 獣の身は男の上に横たわっていた。
上を仰げば元居たらしき崖は 頭上よりもずっとずっと高いところにあり。
自分とドナルドの身に起きたことが わかると身を翻すように人の形をとり 高らかに叫んだ。]
(167) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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ふ…ぁははっ! これでわたしのこと悪く言う奴はいなくなった! みんな…!みんなだ…!!
[無事だったことへの高揚感。 しかし後から湧くのは、サイラスを見たときと同じ感情。]
[冷めやらぬ興奮と背けたい虚無感。 ぐちゃぐちゃに掻き混じったままの頭で もの言わぬ隻眼の男を見つめる。
触れてみると 思った以上に冷たく、硬いその身体に 一瞬たじろぐも、そのままそっと 胸に触れてみる。
音のしない心臓。]
(168) miduno 2015/05/26(Tue) 19時半頃
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