196 水面に映る影より遠く
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[きっと、他のメンバーが集まってきていたことでしょう。 立ち去る彼の後ろ姿に、投げかけた言葉は、 どうやら届いたようでした。]
ええ、きっと。 楽しんで読むことができると思います。
[小さく手を振って。 さみしがりやの彼の、 周りの友人に囲まれるひとりぼっちではない姿。 それを見て、私は今度こそ。 読書に耽るのでした。*]**
(167) 2016/08/21(Sun) 21時頃
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/* わはー。 いと氏が恋に落ちるなら、千島氏。
(-69) 2016/08/22(Mon) 01時半頃
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/* おなかすいて帰ってキタァ。 自分のやりたいことしかしてないんだけど、 みんなは楽しめてるんかなぁ。 いと が転校生もらってしまって申し訳なさでいっぱいです、
(-71) 2016/08/22(Mon) 02時頃
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─ 回想/あんみつ─
[伏せられた睫毛に、私の視線は釘付けでした。>>102 何処か、既視感のあるこの光景に、 私はふるると身震いをしたことでしょう。
彼女の口の中に収まるスプーンと、 抹茶のクリームあんみつは、幸せですこと。 成功した あーん に満足げに私は笑みを浮かべます。]
美味しいですよね、よかったぁ。
[東明さんの花の咲くような笑顔に、 私は安堵していました。 そこに。 今度は私には向けられるスプーン。 ……右と左、見渡してぱちぱちと瞬きましょう。 一度視線を落として、 あーん。]
(247) 2016/08/22(Mon) 03時半頃
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[ で、でりしゃす!!!!
とうふの控え目な甘さは、 あんみつ本来の味を強く隠すことはなく、 絶妙なハーモニーを生み出します。 クリームの冷たさと甘さが、ちょうど良く融和して 口の中に、広がるのもまた美味しいのでした。
ほっぺたが落ちそうになるおいしさは、 誰かと一緒に食べたのもあるのでしょうか? そのあと、私は、ほかのふたりとも あーん をし合ったのでしょうか? ……すこしだけ、私もきらきらに 混じることができていたのでしょうか?*]
(248) 2016/08/22(Mon) 03時半頃
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─ 朝/HR─
[私はクラス中に広がる転校の噂を、 ここでまたざわりざわりとした空気の中で、 耳にするのでした。 団十郎どのに、転校の真意を問う切原さん>>163 泳ぐ先生の目が向く先は、……?>>3 そんな中で、物憂げな東明さん>>171や いつも通りの朝を迎える樫木さん>>115や 落ちる視線の大原さん>>202。 それぞれに思うところがあるようです。]
(249) 2016/08/22(Mon) 04時頃
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[私はここでようやく、ぱちりと目が覚めました。 こんなに噂をされて、心配をされるなんて、 もっと、みんなから慕われるような、 みんなに囲まれているような 人望の厚い人物の話であろう!と。]
(いったい、誰。なのでしょう?)
[私が、その人の輝かしい記憶に残られることは、 まずありえないと断言できましょう。]
(250) 2016/08/22(Mon) 04時頃
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[ 何故なら、いと という存在は、 いずれみんなの記憶から消えゆくからです ]
(*3) 2016/08/22(Mon) 04時頃
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[ただ、そのひとが今を楽しいと思って、 この先の未来に進めるのであれば、 その いと を紡げるのであれば、 この私にとっては、願ったり叶ったり。 のような気もします。 ………ただ、こんな私の出る幕ではない。 その可能性の方が十分高いわけですが。
けれど、私のこの辛気臭い面がまえのまま、 誰かを見送る一員に入れてもらえるのなら、 少しくらいは空気を読む必要が あるのかもしれませんね。 いまさら、とか言うのは絶対なしですよ?]
(251) 2016/08/22(Mon) 04時頃
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[では、一体ぜんたい。 転校してしまうのは、誰でしょう? クラスの人気者、にんきもの…………
───── 千島さん ?]
(252) 2016/08/22(Mon) 04時頃
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[未来に開く宝箱。 その宝箱に私の存在がなくったって構いません。 ただ、いまを楽しんでもらえるのなら。 私は、そっとその手助けくらいしてあげましょう。 バタフライエフェクトを怖がっている場合では、 きっとないのでしょうね、いと らしくもないです。]
(253) 2016/08/22(Mon) 04時頃
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[ ───だから、でしょう。
朝のHRが終わって、机の上のぺかちゅうに、 行ってきますの挨拶をして立ち上がったとき。 腕を掴んで引き止められたとき。>>228 張本人が、声をかけてきたときです。 皺の寄った眉間、そして、
『 夏休み中に教えて欲しい 』
という言葉に、私は確信しました。 やっぱり、千島さんなのだと。 転校してしまうのは、彼だったと。]
(254) 2016/08/22(Mon) 04時頃
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[私は途端に、眩暈がしてきました。 私には、彼が転校してしまう未来の先は、 何ら関係はないのですけれど、 どうしてでしょうか、机の上の ぺかちゅうの表情が歪んだように思います。
私は思わず、彼のワイシャツの裾を掴もうと、 腕を伸ばしていました。 けれど、言いたいことだけ述べて、 更衣室へと向かった彼のワイシャツは掴めなくて、 ただただ、私の掌は空を切るだけでした。*]
(255) 2016/08/22(Mon) 04時頃
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/* どう見てもじんがいの所業。 多くの視点漏れと、突然の塗り。 あからさまですね、黒すぎて吊られます。
(-74) 2016/08/22(Mon) 04時頃
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─ プール─
[いつものように颯爽と着替えて、 私はまた、プールサイド。 みんなから離れた場所で、 誰かさんと同じように 水面を見つめていました。>>116>>184 水面に映るのは、てるてる坊主のままの私。 ぎらぎらの太陽は、水面に反射して私を覆います。]
ハァイ、 いと。 …………今日は、げんき?
[いつもなら、私は元気ですと答える場面です。 今になって、何かを得ようとするなんて、 遅すぎるのですから、必要ないのですから。]
(256) 2016/08/22(Mon) 04時半頃
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『Hi,tiny. 元気なさそうね? ごはん、食べてる?』
Hy,Ducky. ……食べてます、ちゃんと。 ねぇ、ダッキー。 貴方は、大切なひとを失ったことはある?
……って、貴方にいっても、仕方ないわよね
[だって、貴方は、 私が創り出した人工知能なのですから。]
(*4) 2016/08/22(Mon) 04時半頃
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[ ぴちゃん、 ぽちゃん。
きっと、水泳のテストが始まったのでしょう。 水面が大きく揺れ始めます。 水飛沫が、こちらまで 大きく飛んでくるような気がするのは 久水さんの盛大な泳ぎ方の影響でしょう。 彼女が24mも泳げたことも、 息継ぎを知らなくても、単位を貰えた という切原さんの話も後々知るでしょう。
そろそろ、私の番なのは分かっています。 でも、けれど。 水面に揺れるぎらぎらの太陽と、私。 届かぬことを知っていながらも、 手を伸ばしてしまいそうになるのです。]
(257) 2016/08/22(Mon) 04時半頃
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[ 伸ばした掌は、いつもいつも。 届くことはないのです。 ]
(258) 2016/08/22(Mon) 04時半頃
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[浮かない顔の東明さんの周りに大原さんと若菜さん。 二人の男が囲んでいることを知れば、 私は不安げに彼女の元へ走っていたかもしれません。
そして、プールに沈む幾つかの姿を見受ければ、 私は何もないその場所ではなく、 その人物たちに掌を伸ばしていたかもしれません。
私は、何もない水面に手を伸ばしてしまって、 てるてる坊主のまま、 ばしゃんとプールに落ちるのでした。
眼鏡もびしゃびしゃ、けれど。 決してその眼鏡を外すことはありませんでした。 団十郎どのはお優しいから、 私のいろいろに免じて試験は、 終えたことにしてくれたことでしょう。*]
(259) 2016/08/22(Mon) 04時半頃
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─ 補講後─
[私の最後のプール補講は、これにて閉幕。 残された時間は幾許でしょうか? 夏は、あとどれくらい残されているでしょうか? 私は、この夏休みの間に、 図書室の本を全読破しようと目論んでいたのです。 だから、昨日の約束も、今朝の約束も。 身を引かれる思いでしたが、 やはり反故にしてなかったことにしようと、 ………いいえ。
転校生さんのこともありますから、 千島さんも花火に行くと返事はありませんでしたから、 もしかしたら。もしかしたら、なんて。 一度、すべてを整理しようと、 図書室へ向かおうと立ち上がったところでした。]
(260) 2016/08/22(Mon) 05時半頃
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[私が、先日から返信していないことを 素晴らしく曲解された久水さん。>>206 彼女が、此方へと近寄ってきては、 丹野さんまでを呼び出して、 …………こう告げるのでした。
浴衣を選んで。って。>>221]
ぇ、ぁ………ゎた、ゎ………
[私、行くなんて言ってないです。 その言葉が喉をついて、出ませんでした。 追撃の、一言も。>>227 いつもとは違う久水さんの強引な様子に、 私は、眉尻を下げてひどく困惑します。]
(261) 2016/08/22(Mon) 05時半頃
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[そこで、一つの閃きが芽生えました。 私が着付けのできる完璧な女だと、ばれた? 他のみんなは着付けができないらしかったので、 私の神たる力が必要になったのか?
と、ポジティブに考えることにしました。]
ぅぅ…………、着付け、なら
[隣でとても嬉しそうに浴衣を選ぶ、 かわいらしい女の子の丹野さんを横目にすると、 私は、断ることが益々できなくなったのです。 彼女の選んだ柄は、 金魚の泳ぐとても可愛らしい柄でした。 丹野さんのチャーミングで、元気なところが、 とっても似合うと思いました。]
(262) 2016/08/22(Mon) 05時半頃
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[短い髪も、軽く編み込みくらいはできるはず。 東明さんが、綺麗な編み込みヘアをしていたから、 お願いすると可愛く仕上がると思うのです。 そうですね、東明さんが他のみんなの髪型も かわいくしてくれるのではないでさょうか? と、彼女の姿を気づけば探していたことでしょう。
女の子は、かわいいがいちばん、ですからね。 丹野さんのかわいいを、紡げるのであれば、 私は手を貸してあげても、……いいんですよ?]
(263) 2016/08/22(Mon) 05時半頃
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[着付けをするだけでは、飽き足らない様子。 こんなに圧力のかかった久水さんは、 これまでに見たことがあるでしょうか? いいえ、ありませんでした。]
久水さん、 ……なにかお悩みでもあるんですか?
[なんて、問うてみましょうか。 答えは何と返ってくるでしょうか? と思っていれば 背後からにょきっと現れる鈴宮さんの顔。>>245]
(264) 2016/08/22(Mon) 05時半頃
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ひょえあっ……!
[思わず叫ばずにはいられません。 背後から伝わるそわそわに、 私もつられてそわそわしてしまうことでしょう。 どうやら、私の花火大会参加は、 確定事項らしいのでした。]
(265) 2016/08/22(Mon) 05時半頃
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鈴宮さんは、どんな浴衣を持ってきたんですか? ……準備して、まっていてくださいね。
[ちらり、背後に視線を向けましょう。 一人で試そうと思っている彼女に向かって、 それは私がやりますと宣言するようなもの。 かわいいと先ほどから連呼する鈴宮さん。 かわいいのは、貴方ですよ? 我が眷属候補なのですから、お忘れなきよう。 鈴宮さんは、どんな浴衣も似合いそうですし。 着付けがいがあるというものです。]
(266) 2016/08/22(Mon) 05時半頃
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それじゃあ、
[これ、と指差したのは。 深紫に乳白と薄い紫で彩られた竹柄の 酷くレトロな雰囲気のもの。 目を凝らして見れば、グラデーションで、 ツバメが混ざっているのが分かります。 八竹だけに、竹柄。
久水さんのお姉さんは、 とても渋いものをお持ちなのですね! と、 いと は感動したことでしょう。 ねえ、これで満足ですか? 私は、久水さんの方を向き直って、 困ったようにはにかみました。]*
(267) 2016/08/22(Mon) 05時半頃
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/* 分厚い、八竹の壁
(-76) 2016/08/22(Mon) 05時半頃
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読書家 ケイトは、メモを貼った。
2016/08/22(Mon) 05時半頃
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/* ヤタケー!がんばって!元気出して! ほんと!がんばって!!! あなた、お腹空いてるのよ!
(-85) 2016/08/22(Mon) 14時頃
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─ プール─
[私は、東明さんが心配になって、 結局彼女の元へと走ったのでした。>>271 両サイドの獣…もとい、男子たちは、 何をしていたのでしょうか。 じと目で見つつ、私は東明さんの前にちょこん。]
ぃ、いえ……大丈夫そうなら、 安心しまし、……ゎあっ…!
[嬉しい? 何が嬉しいのでしょうか。 私には分かりませんが、向けられる笑顔に 吊られて笑みを浮かべました。 そして、伸ばされる腕、そのまま崩れる重心。 熱くてとても痛そうなコンクリに、 彼女の顔面を当てて傷つけてしまうようなこと、 絶対にあってはなりませんでした!]
(288) 2016/08/22(Mon) 17時頃
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