88 めざせリア充村3
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みんなお前を心配して来てくれたぞ。
[ケイトが見舞客に気がついてないなら、 一人ずつ名前をあげていく。]
……誰かのためとかじゃなくて 俺はお前自身のために生きて欲しいが。
[それでも何か理由が必要なら 自分が望むことは一つだけ。 それをケイトに役割として押し付けることはできないが]
……少しでも、幸せを。 誰かのためではない、自分の幸せを。 あとは――生きてくれ。
[思い出すのは冷たい身体。 眠るように死の淵にずっとただよう姿。]
(-166) 2013/06/26(Wed) 13時半頃
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お前が幸せにならなきゃ、意味ないだろう。
[この箱庭での幸せ、なんて。 脆い砂糖菓子でしかないけれど。]
……あとで、ここにいたことを思い出して よかったな、と思って欲しいんだよ、俺は。
[自分の悲しみと苦しみばかりの過去でも まだ一筋の幸いはあった。 できれば彼らはもっとその数が多いといい。 外の世界で生きる支えになるぐらい。]
(-179) 2013/06/26(Wed) 19時頃
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おう、がんばれ。 いや、そんな頑張るもんでもないか…… 俺が頑張るところだな。
[ケイトの言葉を聞いて唇を緩めた。 彼女に行われている「実験」については>>244 完全に伏せられていたため何も知らない。 知っていれば、こんなところで笑ってなどはいないだろう。
同じ過去など、再現させたくないからここにいるのだから。]
(-180) 2013/06/26(Wed) 19時頃
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そうだな。
[ケイトの言葉には低い声で返して。 己のしていることの矛盾を笑う。 それが自嘲に聞こえないことを祈りつつ。]
はは、すまんな。困らせて。 ……俺はずっとここにいるからな。
[強制されても、脅されてもいたけれど。 それ以上に自身の意思で、ここにいる。]
(-184) 2013/06/26(Wed) 19時半頃
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おう、いるぞ。入ってこい。
[聞こえた呼びかけに返答する。>>256 ケイトとモニカはもう出ていただろう。]
いいもの持ってるな、それ。
[ライジが夜に訪れるのはいつものことだったので 特に理由を尋ねることもなく。 彼の手にあるりんごを指して。>>262 まさか自らの名前を使って手に入れたものだとは知らず。]
(273) 2013/06/26(Wed) 20時頃
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いらねぇよ、ちゃんと自分で食べろ。
[笑いながら返して、今日の分のレポートをまとめる。 細かい数値まで見直しながら、 ライジが普段とは異なる口調で話しだしたので>>280 手を止めて、彼の方を向いた。
――話を聞いて、手招きを。]
(284) 2013/06/26(Wed) 21時半頃
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ああ……あれか。
[ライジが飲んでいるのは潜在意識を引きだすもの。 あくまでも試験的だろうが、効果はあるとのデーターだ。]
押さえつけるのは大変か? ……まあ、そうだろうな。
[彼の困ったような笑顔に何を返せばいいのか。 自分では溜まった力はどうする事もできない。 少しなら落ち着かせることはできるけど。]
……薬に関しては、意見しておく。体調に出てる、と。
[暴走の可能性もある、と記しておいた方がよさそうだ。 タタンとキーを叩いて、その旨は今日のレポートに追加した。]
……なだめてやろうか? 少しだが。
(-198) 2013/06/26(Wed) 21時半頃
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/* 潜在意識→× 潜在力→○
秘話でなんという酷いミス。
(-199) 2013/06/26(Wed) 21時半頃
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[壊れそう、と呟いたライジの言葉に眉間を寄せ。 怖い、と彼が呟いた言葉の重さを感じた。]
……すまんな、ライジ……
[彼らにされる「実験」を止めることはできない。 彼らがいずれ「外」に行くのも止めることはできない。 己にできるのはただ、彼らがここにいる間を少しでも幸せに過ごして 外に行ってもここを「帰る場所」だと思ってもらえるような。 そんな心のよりどころになることだけ。
子供扱いをされたくないのか、それとも億劫だったのか。 ライジに引き寄せられて小さく笑い 彼の頬に両手を当てて、 乱れる心が少しでも凪げるように力を使う。]
(-208) 2013/06/26(Wed) 22時頃
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[昔、能力を使う時の掌は温かいと言われたが、 計測してもその値は常と変らなかった。 それでも、力を使われることをそう感じてくれているのなら、 と少し幸せになったのも事実だ。
意識を集中させる。 何も考えずに使えば即、眠らせてしまうだろうから。 だから背中に回された手には気がつかず、 ばちりと音が響いて痛みが走ってから、気がついた。]
……ライジ、まだ途中だ。
[即座に身体を離したライジに両腕を伸べたまま 先ほどと変わらぬ顔で言う。]
これぐらい気にするな。 俺は丈夫にできてるぞ。
(-221) 2013/06/26(Wed) 22時頃
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[子供の駄々のように頭を振るライジの前で溜息一つ。 軽く飛んで近づくと、掌を彼の鼻のぎりぎりに持ってくる。]
わかってるだろうが、俺も元々被験者だ。 この力はどう使われたと思う? ……暴れた奴を止める薬だ。
[何度も何度も傷つけられた。 人を害する事の出来ないこの力を逆手に取られて 他の者なら大事になりそうなことをされたこともある。]
年とか言うな、おじさんは傷つくぞ。
[そう言ってもう一度手をライジに差し伸べた。 彼の無理している笑顔に、 いっそぶん殴ってでも触ってやろうかと思ったが 手をとるかは否かは、彼任せにしておいた。]
(-230) 2013/06/26(Wed) 22時半頃
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[どうするのかと思って見ていれば、 ライジがしたのは予想外な行動。
それから彼に言われた言葉に 眉間を寄せて、無言になって。 おやすみ、と彼が言ったのには いつもと違って手を振ることしかできなかった。]
――やばいな、泣くわ。
[ライジが立ち去った診察室で。 天井を見上げて呟いた。 宣言通りに涙の膜はすぐに決壊して頬を流れて行った。*]
(-240) 2013/06/26(Wed) 22時半頃
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―― 診察室→自室 ――
[診察室が無人になれば、 ポプラの眼も届かない自室へと向かう。 寝るときにしか、寝るときにすら使わないそこには 通信用のモニター以外はベッドと小さな机がある程度。
椅子に腰かけて溜息を一つ。 モニターに出ている小さな知らせに気が付き 通信を開始した。]
(305) 2013/06/26(Wed) 23時頃
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――反対だ。ふざけるな!!
[何度も反対して、さすがに立ち消えたと思っていた。 手間も時間も、設備投資も必要な実験だったから。 それなのに実験開始の合図は無慈悲に鳴る。]
頼む……頼む、それだけは。 俺が中止を申し立てたことなんてほとんどないだろうが! 下手をすれば全員――
[寒い予感に唇が凍る。 もしかしたら全員、再起不能な傷を負うかもしれない。 もう、誰も笑顔を見せてくれなくなるかも――]
……頼む、それだけはやめてくれ……
[懇願は届かない。 ミナカタという一人の「元被験者」などの言葉より 彼らは実験の成果をずっと強く欲している。]
(*10) 2013/06/26(Wed) 23時頃
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[通信が途切れ、無力感に膝から崩れ落ちて。 ただ、悔しくて涙を零す。 何のためにずっとここに居たのだろう。 少しは何か出来ているのかと思っていたのに。
最後に画面の向こうから放たれた言葉が 正しすぎて、怒る気力などわいてこなかった。
――お前はその箱庭で自己満足してるただの被験体だ。
ああ、正しすぎて吐き気がする。]
(*11) 2013/06/26(Wed) 23時頃
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――……く、っそ……
[無音になったモニターの前。 男は動けないまま。**]
(306) 2013/06/26(Wed) 23時頃
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[通知音に、顔をあげる。 足早に、誰もいない廊下を駆け抜ける。
――昨日まであった、仮初めの幸せは、 もう、ない。]
(*14) 2013/06/27(Thu) 00時頃
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