105 CLUB【_Ground】
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[フーが、ペットをあくまで商品として扱うところは チームに加わったその日から、 ずっと見続けて来た変わりない姿であるのだけれど──]
──……。
[ミナーから差し入れられた本>>17を 寮へと運ぶ背中>>@20を見送って 灰皿の中の山積みの吸い殻をゴミ箱へ捨てる時、 ここ数日で少しずつ量の増えているそれに くっきりと残った噛み痕を見つけて、 ティーは無言で、それを他のゴミの下へと隠した。]
(@30) 2013/12/19(Thu) 12時頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/19(Thu) 12時半頃
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[────。
メインモニターに映し出すのは、 差し入れのボールであそぶペットたちの姿。 カメラの焦点を絞らず広くとり、 じゃれあう様をじっと眺める。
もうすぐ新しい飼い主の元へ行く二匹を、 特に視線は追って。]
……。
[端末を操作して、短いメッセージを送った。]
(@31) 2013/12/19(Thu) 13時頃
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―寮・フェネックの部屋―
いいか、入るぞ。
[ノック音と返事が返るまでを待ち、あればドアをゆっくりと開ける。 音は驚かしすぎないように小さく、しかし存在と距離を教えるために確実に。 煙草の臭いはフェネックの側に寄る。 いつもと違うのはコツコツとした革靴の音と、清潔でのりのきいた白衣。 その下に雨で濡れたスーツがあった。]
少しだけ待て。
[湿度に弱い動物だ、男は一度白衣を脱ぎ 雨の染みた高価なスーツのジャケットを扉付近に捨て置いて、もう一度白衣を羽織る。 歩み寄り、衣擦れをわざと鳴らしながら手を伸ばした。]
(@32) 2013/12/19(Thu) 13時頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/19(Thu) 13時半頃
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触るぞ。
[目隠しをしたフェネックがどんな反応を見せるかはわからないが。 男はゆっくりとその体を抱き上げ、腕にゆるく抱き締めて座った。]
――――――。
[それからは暫く黙っている。 動物を抱き締めるだのということは、とても *珍しい*]
(@33) 2013/12/19(Thu) 13時半頃
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[テッドとホレーショーの生産に 直接フーが関わっているのは フーのチームメイトなら当然知るところ。
今までも、フーは自ら手がけた生命(いのち)が 他人の手に委ねられる瞬間をずっと見て来たのだろうか。 己の手を離れたいのちのメンテナンスまでが 一人前の研究員の仕事なら 甲斐なく散ってゆくいのちに、何度遭遇したことだろう。
遺伝子のもつ無限の可能性に惹かれて 飛び込んだ遺伝子工学の世界。
机上を離れ、はじめて直面する ひとつのいのちの運命が決定づけられる瞬間に ティーはそれを生み出した者のひとりとして、 向き合う責任を強く感じていた。]
(@34) 2013/12/19(Thu) 13時半頃
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[間もなく返って来た文字列に、 ティーの瞳も、泣きそうに歪んだ。
もうすぐ、何よりもおおきな愛が 細かな感情を塗りつぶしてしまうかもしれなくても、 この子なら、忘れないでいてくれると どうしてか、信じられたから。
誰もいないのをいいことに、へんてこな表情のまま しばらく画面を見つめて、俯いていた。]
(@35) 2013/12/19(Thu) 14時頃
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―レストルーム>>@25―
[自分にとっての性行為とは、基本的に忍耐と奉仕だ。相手の快楽が何より優先される。覚えたきっかけがそうだったし、それを求められてきたから]
ティー…
[片手を握る手の力。乞われ、許される自身の快楽。 苦しげに眉根が寄って、枷が、外れる。 ただ何も考えずに、2人求めあう快楽に、溺れる*]
(@36) 2013/12/19(Thu) 14時頃
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―雨の降る前の日のこと―
[『世話』の後、まるで計ったようにティーからの誘い。 今度は戸惑うことなくそれに乗って]
……なぁ、今日は入れてよ。
[体を押し付けて、顔を首元に埋める]
痛くして。
[雨の気配が遠のくように]
(@37) 2013/12/19(Thu) 14時頃
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―雨の日・研究ルーム―
[その日は朝から動物たちもそわそわしていて、今日起きることをわかっているようだった。 いつもよれよれの上司は今日に限ってスーツ姿で、客の応対なんぞ行っている]
(@38) 2013/12/19(Thu) 14時頃
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……なぁ、おっさん、
[上司が同僚に、“鶯”を運べと告げた後。 絵本を抱えて立ち去ろうとする間際に声をかける]
テッドは……、 “狼”は、俺が運んでもいい?
[狼と言い直して。運ぶ、という言い方をなぞって。 却下されれば食いさがりはしないけれど**]
(@39) 2013/12/19(Thu) 14時頃
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─雨の香る夜>>@37─
[デザートが食べたい。 二度目の誘いも、そんな一言から。
個室に鍵をかけて、 押し付けられる体温を感じながら、求める声を聞く。
四角いタイルに両手をつかせ、腰を引き寄せながら、 すこし乱暴な手付きで服を脱がせた。
振り返らないで。 声をきかせて。 背中に痕を残す唇から、わがままな要求を零して 眼鏡をはずし、素顔を晒しても 顔を見られない安堵に、意地悪くわらった。
“ごほうび”に、ろくにほぐしもせずに突き上げて 限界を感じて、顎を引き寄せる。 達する瞬間、深く唇を重ねる自分は、 やっぱりどこかあまい──と思った**]
(@40) 2013/12/19(Thu) 14時半頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/19(Thu) 14時半頃
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[フェネックを抱き締めたまま、暫くは黙っている。 男が愛玩動物とボーダーラインを引くのは、愛玩動物のためでもあり そしてまた、男自身の為でもあった。 距離を縮めて、温もりを覚え、その命が買われ離れていく瞬間。 そんなものを味わうのは、たったの一度で十分だ。 繰り返し経験する“売買”に立ち合うことは、楽な仕事とは言えない。 今度のことも、変わらず。]
サミュ、すまん。 俺が申請を受けた、狼は俺が運ぶ。
[そう告げたのは、研究ルームを離れる前。]
(@41) 2013/12/19(Thu) 15時頃
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お前も、いつかかならず買い手がつく。 不安ならこうしてやる。 だから、あんなこと言うな。
[淡々と、雨垂れは落ちる。]
言わんでくれ。
[要らないと、いつ処分されるのかと。 ならば一体なんのために彼らは生まれ、なんのために彼らを生み出すのか。 買われて消えていった命の走馬灯と、首の銀色が小さく *音を立てた*]
(@42) 2013/12/19(Thu) 15時頃
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―研究ルーム―
……そう。了解。
[申し出は却下された。食いさがりはしない。 ただ淡々と、研究ルームを出る背を見送って大きく息をついた*]
(@43) 2013/12/19(Thu) 16時頃
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[動く気になれなくて、研究ルームでぼんやりと。 そこに入る1通のメッセージ]
……おぉ。律儀なやっちゃな。
[繊細というのは同時、相手の心の柔らかな部分もわかるということで、短いメッセージにも表れた細やかさに、思わず目を細めた**]
(@44) 2013/12/19(Thu) 16時半頃
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[返事を送った直後、端末に届いた別の着信。 その名前をじぃっと見て、しばらく迷った後に通話ボタンを押す。
そしてその内容に、目を瞬くことになる**]
(@45) 2013/12/19(Thu) 17時頃
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[返信を見て、イアンへともう一度、言葉を贈り。
ポットから熱いコーヒーを二つのマグカップに注ぎ 一つをサムへ、一つを自分のデスクへ運んだ。 薄い仕切りのあるそこならば、顔は見られないから、 すこしくぼんやりした顔で、耳に届いた通信を聞き]
ぶ
[飲んだばかりの珈琲をふきだした。]
(@46) 2013/12/19(Thu) 17時半頃
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[ティーから珈琲を受け取って、熱いそれをちびちびと飲む。 と、急にすごい音が聞こえてきて]
……ティーさん?
[怪訝な顔で立ち上がり、同僚の様子を窺った。 珈琲ほんとにふく人初めてみた]
(@47) 2013/12/19(Thu) 17時半頃
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──…。
[ぼーっとしていたところへの不意打ちだった。
ネクタイに出来た珈琲色の模様。 細くのたうつようなそれは蛇にも見えて、眉が寄る。
く、安くないのに……。]
サム、 オレちょっと上行ってくる。
[憮然とした顔でハンカチを濡らしシミを拭いつつ、 白衣を脱いで席を立つ。]
(@48) 2013/12/19(Thu) 18時頃
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[地下二階へ向かいながら、 冷静になってみると、 足腰の強くないシーシャに 高いところへの破壊活動は難しいという結論に至る。
それ以上に、本気で壊すつもりなら わざわざ宣言する必要がない。]
……ばかじゃないの。
[理由に思い至って、呟く。 ひどい内容に反して、 表情はやわらかく笑み崩れていた。]
(@49) 2013/12/19(Thu) 18時頃
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[飼い主に選ばれて去っていくもの。 選ばれずに残るもの。
明暗ははっきり分かれる。
自らの未来を自ら決めることさえ出来ない 彼らのストレスはいかばかりか。 少しでも不安を取り除いてやれるように、 出来うる限りのケアをしてやらなくてはならない。]
(@50) 2013/12/19(Thu) 18時頃
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!
[研究員用の廊下を歩くティーの耳に、 チアキの声が聞こえた。
部屋の外まで響くような大声を出すことは珍しい。]
(@51) 2013/12/19(Thu) 18時頃
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────、
[呼びかけたけれど返事がなくて、 指先が不安げにイヤホンマイクを撫でる。]
(@52) 2013/12/19(Thu) 18時頃
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[すぐにモニターを確認出来る場所にいるサムに 通信を入れ、なんならフーを呼ぶように伝える。
なんだかんだ、チアキには優しく接していたフーだから 彼ならチアキも安心するだろうかと。]
(@53) 2013/12/19(Thu) 18時半頃
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ティソは、シーシャの部屋の前で、壁を背にぼんやりと待機している。
2013/12/19(Thu) 18時半頃
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[腕時計を覗く。 もうそろそろ、レイも店に着く頃だろうか。
イアンの引き渡しを任されている以上、 残るペットたちが気になるからと言って、 ここにばかりいるわけにもいかない。
フーへと通信を入れ、返答を待つ。]
(@54) 2013/12/19(Thu) 18時半頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/19(Thu) 18時半頃
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[日頃動物たちの世話にかまけておざなりだったデスクワークを、この際だからと片づけていく。複雑な部分は大よそ上司が片づけているので、自分のやることはだいたいが単純作業]
ん?
[飛び込んできた同僚からの通信。 画面をモニターに切り替えて、該当の部屋を確認する。 見た限りでは、蹲って眠っているように見えるが]
(@55) 2013/12/19(Thu) 18時半頃
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[他の子が買われていき、自分はまだ声がかからず。 どの子も少なからずのプレッシャーは感じているだろう。 工場の人間や研究所員も、いい主に巡り合えるようにと接しているのだから]
………、
[同僚に返答した後、そのままチャンネルを上司へと切り替える。 前に自分が荒れた時、チアキは自分を心配して連絡を寄こした。人の心の機微を感じられる敏い子だ。 不調の原因が、「さみしい」なら。今の自分は適役ではない]
(@56) 2013/12/19(Thu) 19時頃
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[ふと思いついて、客の一人へ通信を入れる。]
(@57) 2013/12/19(Thu) 19時頃
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[そろそろ食事の準備をせねばならない時間だ。 もう一度モニターの様子を窺ってから席を立つ。 デスクワークの合間に書いた紙を上司のデスクに目立つように置いて、勝手知ったる調理室へと向かう。
いつもと同じ、真空パックとレトルトのメニュー。 手作りは動物の方から強いリクエストがなければ作らないようになったが、温めたり見栄えをよくしたりだの、続けていた手間暇は変えぬまま]
あの2匹には、これが最後かな。
[ぽつりと呟いて、ワゴンに皿を乗せて行く]
(@58) 2013/12/19(Thu) 19時頃
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―寮・広間―
おらー、お前らメシだぞー
[配膳口の前までくると、いつもと同じに声をかける。 皿をならべようとして、配膳口の辺りで鼻をくんくんさせているホレーショーに気がつく。 小さな配膳口から、鼻から下だけ見えている]
おりゃ。
[配膳口に手を突っ込むと、その鼻をむにっとつまんだ]
(@59) 2013/12/19(Thu) 19時半頃
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