45 哀染桜 〜届かなかったこの想い〜
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…そうね。
[人の心に、権利なんて届かない、その言葉にゆっくりと、小さく頷いて。]
赦しが、欲しいだけなのかな…
[氷の瞳は、月を見上げて。]
(+30) 2012/03/15(Thu) 20時頃
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確かに、桜色って何色かしら。 でも、死体の血は、初めて聞いた。
[月から瞳を戻せば、その声は何処か柔らかに彼へと落ちる。]
人の涙の様な色か…
[小さく呟けば、暫く黙って。 自分の髪が月の色と言われ、笑みを浮かべた。]
貴方、本は好き?
[銀をうつすエメラルドを見て、唐突に聞いた。]
(+31) 2012/03/15(Thu) 20時半頃
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見ず知らずの俺が、不躾に聞くのも貴女はかまわないんですか? それでよければ、俺は貴女と話します。
[踏み込んだことを聞くのは 奥手な青年には戸惑いが]
貴女が赦される前に、 俺が貴女に許してもらわないと。 これ以上は、聞けないですね。
[やんわり。その声は落とし込むように静かに落ちる]
(+32) 2012/03/15(Thu) 20時半頃
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本は、好きですよ。たしなむ程度には。 だからかな。少し…変なことを言ってしまうよう。
[自分のことであれば、構わないという意思表示。 また静かに、かすかに笑う]
(+33) 2012/03/15(Thu) 20時半頃
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[バイオリンの人>>20の言葉に、青年は一度、目を閉じる]
…自分が幸せになれない世界は…その人にとっては 一番…いらないものなのかもね。
[大事な人の幸せも、自分の幸せ。そう考えれば]
貴方は、この世から消えたいですか?
[深緑。戯れのように、言葉を零す]
(+34) 2012/03/15(Thu) 20時半頃
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[青年の言葉 >>+32 には、ゆるりと笑って。]
見ず知らずの人だからこそ、話せてしまう事もあるのじゃないかと、私は思うのだけど。
[聞かれることは、構わないと。 彼と同じように、意志表示を示して。]
変だとは、思わないけど。 貴方のものの例え方に、それっぽいなって思ったの。
桜の冷えた色の、理由も。
[手を伸ばし、ひとひらの花びらを指に。]
私は好きだけど。
(+35) 2012/03/15(Thu) 21時頃
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それっぽい、ですか。初めて言われました。 いつも堅苦しいと、言われるだけです。
[橙色はどんな顔をしてこの会話を聞いているのか]
…貴女は…誰に、赦されたかったんですか? 貴女は…まず、貴女に赦されたいのではなくて?
俺はこんなことを聞いてしまいますが。
[良いのかどうかは、彼女の応え次第]
(+36) 2012/03/15(Thu) 21時頃
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愛してくれてた人に。
[誰に、と問われれば静かにこたえた。]
大嘘、ついたから… 自分を赦す事は、意識した事なかったけれど…
[其れを求めていたりするのだろうか。]
(+37) 2012/03/15(Thu) 21時半頃
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俺は貴女が何故、どんな嘘をついたか知らないけど… 貴方はその人の不幸を願った嘘でも、ついたんですか? その人は…その嘘で、悲しんだのでしょうか?
[桜がまた一枚。 すい、と差し出した手に落ちる]
悲しませてしまったのなら 次は…その人の幸せを、せめて祈ってあげられれば
いいと、思います。
(+38) 2012/03/15(Thu) 21時半頃
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[長い銀糸は、揺れる。]
不幸を、願ったわけではないけれど。 でも、…彼が悲しんだか、そのこたえは、もう知る事はできないから。
[声が、僅かに震えた。]
彼の、幸せを、祈る…? あの世で、幸せであります様にって…?
(+39) 2012/03/15(Thu) 22時頃
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もう、いない人なんですか? 俺は、何も知らないです。 だから、その人が生きているなら 俺ならそうします。
[聞くけれど、問いはしない。 もしその人がもういないのなら。 自分の想い人も、もういない。 彼女の、来世の幸せを自分は祈っただろうか。
彼女の気持ちに気付かなかった自分は ただ最後の言葉だけを知りたかった。
だから、今の自分なら、幸いを祈るだろう]
(+40) 2012/03/15(Thu) 22時頃
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もういない人なら。生まれ変わって… 望まれて、幸せに、と。祈ります。
…桜は望まれるから咲くんだそうです。 皆、桜に焦がれるから。
だからあんなに儚くても、花開くのだそうです。 人も、そうなのではないでしょうかね。
(+41) 2012/03/15(Thu) 22時頃
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…そう、もう、居ない。
[けれど、自分は彼の様な思えるだろうか。 まぶたの裏によみがえる群青の瞳は、深く哀しみの色をたたえて。 低い彼の声は、今の彼女の様に、僅かに震えていた。
彼が、自分を愛してくれていると知っていたのに。 それでも、自分は… ]
(+42) 2012/03/15(Thu) 22時半頃
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いないのですか。 …なら、貴女がかわりに自分を赦してあげたらどうですか?
[故人が何を望んでいたか、赦したかったか赦せなかったか。 もうそれは誰にもわからない]
貴女は苦しかったんじゃ、ないですか? 手を伸ばした先に何もないのは寂しすぎる。
(+43) 2012/03/15(Thu) 22時半頃
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[彼の言葉に、銀が舞った。]
…いいの。 それは、私の受けるべき罰だから。
[あまり感情が浮かぶ事の無い顔が、崩れているのがわかる。 青年には、きっとはっきりとは見えないだろう。]
自分で、選んだ事、だから…
[無理に、笑ってみせた。 はっきりと見えなくて、助かったと思う。]
(+44) 2012/03/15(Thu) 23時頃
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[青年の手に己が手を重ねたまま、頭上からの声に顔を上げた。]
───…あ。
[少し前に聞こえた声。
一緒に、居たかった───、と。]
(+45) 2012/03/15(Thu) 23時頃
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そう…なら、俺は何も、いいません。 貴女自信が決めたなら。
[深緑はそれ以上はいわない 自分には、彼女が求めていることはわからないから]
ただ、自分が辛くあって…その人が喜ぶかは、 知りません。 俺なら。幸せになってほしいと思います。
(+46) 2012/03/15(Thu) 23時頃
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ベネットは、橙に視線を移す。少し、手に力を込めて。
2012/03/15(Thu) 23時頃
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[銀糸と翠瑪瑙の会話をただ、黙って聞いて居る。
何故、銀糸の女が自らに罰を科すのかわからずに。
桜に吸い上げられ混じり合っても記憶は読めない。 ただ、女にわかるのは彼女の心を覆う感情だけ。
だから悲しくて、彼女が消える前に囁いたと同じ、一緒に居るよ。と、心の中で繰り返して居る。]
(私は此処に居るよ。 私達は、此処に居るよ。)
(+47) 2012/03/15(Thu) 23時頃
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クラリッサは、ベネットの手を握り返す。幸せになって欲しいと云う、彼の心に虚ろは見えない。それが女を安心させた。
2012/03/15(Thu) 23時頃
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[こうも長く人と話すのは久しぶりなのかもしれない。 思い出して滑稽なのは…この二人の名すら知らないこと。 けれど、橙がいう「皆「同じ」人」であるのなら、 その名前すら不要な境界線なのだろう]
桜は…何を望む花なんだろうね。
悲しくあり幸せでもあり。 出会いであり別れであり。
その根に死体があるといえば… 桜の元に、人は集うのだもの。
[翠色は、そこにある人々を目に写す]
(+48) 2012/03/15(Thu) 23時半頃
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俺は、君にもそうなってほしいと想うよ。
[橙にもう一度、翠を向ける。
桜がざわめく。また、何かを飲み込むかのように]
……人は…幸せになるために、生まれてくるのにね。
(+49) 2012/03/15(Thu) 23時半頃
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[女は自分が自分でない感覚を味わって居る。 ふわふわと空気に溶けて、実体が無くなって仕舞った様な。
──実際、身体は此処に無いのかもしれないが。
だからこそ、常の気の強さもなりを潜め、心に感じる侭に温もりを求め、叉、与えんと欲する。]
(+50) 2012/03/15(Thu) 23時半頃
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幸せが何か、私にもうわからない。 わかるのは、独りは不幸せって事くらい。
だから───、 此処に居れば、しあわせ ──だよ?
[外に居た時より和らいだ翠を確認して、その想いは強まる。]
(+51) 2012/03/15(Thu) 23時半頃
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[「幸せになってほしい」と願うけれど、 自分の幸せは祈らない。 翠色から空虚は消えたけれど、 消えてしまった想いに心は痛み、 そしてなくしたことを悼まないわけでもない。
だからせめて自分でもあるだろう橙色に。 自分を責める銀色に。
少しでも、と]
(+52) 2012/03/15(Thu) 23時半頃
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…そう。なら、よかった…
[此処とは、「桜のあるこの場所」だろうか。 それとも、こうして「在る」ことに、 そう想ってくれているのだろうか]
君が幸せなら…俺も幸せなのかもしれない。
[橙は翠であって、翠は橙であって。 境界線をなくした今は、そう思ってもいいのだろう]
(+53) 2012/03/15(Thu) 23時半頃
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[桜に引き寄せられる奏者へと、榛色はうつろう。]
(おいで、貴方も。)
(+54) 2012/03/15(Thu) 23時半頃
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[橙の声は桜の花弁のようで。 あの時。桜に吸い込まれる時。
耳ではない声が確かに聞こえた。 けれど今、橙色がなんであろうと青年には重要ではない。
奏者を見る目は、酷く穏やか。 望むようになれることが、うらやましいとさえ]
(+55) 2012/03/16(Fri) 00時頃
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…ありがとう。
[翠と橙に、薄青は声を落とす。
わかるよ、ぜんぶ。
思う言葉は、心のなかに仕舞って。]
(+56) 2012/03/16(Fri) 00時頃
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(おいで、皆。
私が一緒に居てあげる。)
[感じる手の温もりを、皆にも分け与えたいと欲する。 以前は独占して誰にも触れさせたくないと望んだ温もり。
あれは、──そうか。]
(不安……だったんだなぁ。)
[結局、不安は的中して仕舞ったけれど。 今こうして居られるのだから、其れも悪くは無かったと。]
(+57) 2012/03/16(Fri) 00時頃
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