15 ラメトリー〜人間という機械が止まる時
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[声音は響く、優しげに。 ただ、彼女の耳だけに――]
穢いなんて、そんなこと、あるはずない。 ヨナは綺麗だよ。
だって、君の中には 泉が見えるもの。
[語尾に柔らかな笑みが混ざる 気配はヨナに触れようとそうっと腕を伸ばして]
(+30) 2010/07/23(Fri) 00時頃
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[指先を捉えようとするのは、左腕]
(+31) 2010/07/23(Fri) 00時頃
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ボク みたい?
ねぇ、どうして気付いてくれないの?
どうして?
[そうして、ただ受け入れられない現実を見る。 撫でられたネコミミトカゲは不思議そうな顔を見せる。 見えない少女の傍らで。]
そう。 私が視えないのね。
ソフィアも、アリーシャも。
[泣き出しそうに潤んだ瞳。]
(+32) 2010/07/23(Fri) 00時半頃
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[眠る少女の躯に咲いた花は色を段々と褪せさせていった。 涙が毀れ落ちる直前。]
アリーシャ…。
[微笑むアリーシャと、瞳が合った。 そんな気が、した。]
(+33) 2010/07/23(Fri) 00時半頃
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アリーシャ。 私の初めてのお友達。
一番に大好きよ。
私の精霊さん。
[たった一粒零した涙。 けれど、少女は笑顔であった。 それは幸せそうな、安らかな。]
(+34) 2010/07/23(Fri) 01時頃
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[ 約束という呪いが影を動かす ]
[ 気配の手は冷たかっただろうか、温かだっただろうか ]
[ それは彼女の望む通りに ]
[そして]
[ 背後から伸びたその両腕は、 薄い肩を交差して、ヨナの両目を覆い隠そうとする ]
――……泣かないで、ヨナ
(+35) 2010/07/23(Fri) 01時頃
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私が視えていなくてもいいの。 ソフィアも大好きよ。
私のお友達、大事なお友達。 みんな、みんな、大好き。
[やっぱり花《ポーチュラカ》の微笑みを携えて。]
視えてなくてもいいの。
慣れているもの。 誰にも見られず、相手にされず。
そうやって生きて来たのだから。
[淡く淡く、胸元の花が褪せていく。 淡く淡く、胸から落ちた記憶が戻っていく。]
(+36) 2010/07/23(Fri) 01時半頃
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[ ふりかえれば、 影は彼女が望むように、そこにあるだろう ]
[ そして ]
ヨナ、俺は死んでいないよ…… 君がそう言わなければ、死なない。
――……だから、泣かないで
俺は死んでいない。
[ 声音は 囁き 再びその腕を伸ばす ]
(+37) 2010/07/23(Fri) 01時半頃
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驚かせること、好きだったわ。
怒られるなら、怒られたかった。 お話したかった。 遊びたかった。 手を繋いで欲しかった。
だいすきって 抱きしめて欲しかった。
呪われた、この躯がいけなかったの。
[触れるのは自分の冷たい躯。 動かず冷たい、呪われた躯。]
(+38) 2010/07/23(Fri) 02時頃
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[その影は微笑むヨナに、優しげに微笑む。 伸ばした両腕は彼女を包み込むように抱きしめて]
[ 視界を、世界を閉ざす ]
――…うん、泣かなくていいんだよ。 あんまり泣いたら、涸れてしまう。
もう大丈夫だから。 ずっと傍にいるから。
ヨナ、辛いことは全部忘れてしまえばいい。 嫌なことがあったら俺に教えて、君を護るから……
(+39) 2010/07/23(Fri) 02時頃
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[ その左腕の影は一度刃の形をなして、 けれど、決して彼女だけは傷つけない ]
[ ヨナの望むように、 その影は振舞うだろう ]
(+40) 2010/07/23(Fri) 02時頃
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[少女の冷たい躯に誰が触れるだろう。 きっと、誰にも愛されない少女は 動かなくなったら触れられることもない。
花は枯れれば愛されない。
気付かれることはないのだろう。 少女は“少女でない”ことに**]
(+41) 2010/07/23(Fri) 02時頃
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うん、ずっとずぅっと傍にいる。
[ 一度刃を為した腕は、その髪を撫でおろす。 涙の滲む眦にそっと口唇を寄せて、ささやく ] たくさん、辛いことがあったね。 だから、
君はもっと望んでいいんだ。
[そう、彼女が“天使”との決別を望むのならば、 それは彼女を傷つけぬように、叶えられるだろう]
(+42) 2010/07/23(Fri) 02時半頃
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[ 影は彼女に寄り添い続ける **]
(+43) 2010/07/23(Fri) 02時半頃
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―生命の泉―
[ ――そして ]
[ ぽちゃり ]
[ 大樹から零れた露が、水面に落ちる。 臆病な青年の透き通る姿は、幾重にも割れた ]
[ それもまた一瞬の幻影 **]
(+44) 2010/07/23(Fri) 02時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2010/07/23(Fri) 02時半頃
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[ 眦に触れた口唇は、 温かかっただろうか、冷たかっただろうか]
――君の望みを叶えたいんだ。 なんでも、いいから。
[恥じらうようなその仕草に、 影は慈しむような眼差しを落として、その手を取った]
……こんなところには、 あまり長くいないほうがいいよ。
[ここには“死んでいない”ことを、揺らがせるモノがある。]
(+45) 2010/07/23(Fri) 03時頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2010/07/23(Fri) 03時頃
掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2010/07/23(Fri) 03時頃
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あ、うん、この部屋は……あまり ――…街から出るの?それは少し大変だね。
でも、君が望むなら……
きっとここから、解放してあげられる。
[ 沈んだ意識 ] [ それは、一度だけ過ぎった 形にならない自問 ]
[ どうすれば、よかったのか ? ]
[ 殺すことしか出来ない自分 ] [ 救う方法はそれしかなかった ]
(+46) 2010/07/23(Fri) 03時半頃
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[ ――それで、ヨナも 救えた? ]
(+47) 2010/07/23(Fri) 03時半頃
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……うん、 時間はあるから、ゆっくり考えて。
ずっと、傍にいる からね。
[ 影は微笑う ]
[ 佇むフィルが、ヨナの望みを否定しなければ、 それを視界にいれることも、ない **]
(+48) 2010/07/23(Fri) 03時半頃
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