141 サトーん家。 3
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[そういう佐藤家の集まりは楽でいいし、興味が移りやすい川端にとって、状況が変わったあとにも戻れる場所というのは貴重だ。とくに今は他に優先する事もないし、佐藤家の優先度はそこそこ高い。
コタツの共同出資までしたぐらいだ。 そうそうあの集まりをなくす気は、 あそこの面子にはないんだろう。と踏んでもいる。]
(110) miseki 2014/12/13(Sat) 23時半頃
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──翌日──
[朝起きると、既に外は雪だった。]
さっ っむ うっわー…
[二階の元自室だった部屋のカーテンをあけると、屋根に薄らと雪が積もっている。夜に布団一枚をしっかり被っても、背中がなんとなく寒かった理由はコレか。と納得した。帰るのどうすっかなあ。とそんなことを少し考えた。]
(111) miseki 2014/12/13(Sat) 23時半頃
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[寒さに耐えつつ、腹の辺りを手のひらでする。着替えなどは持ってきていなかったため、謎センスの『 海人 』と書かれた青いTシャツを寝間代わりに借りた。たしか姉が沖縄に旅行したときの土産だったように思う。]
さみぃわ
[そのままでもいられないため、着てきたカーディガンを羽織ることにする。ウールのせいで多少腕がちくちくとするが、防寒には変えがたかった。]
(112) miseki 2014/12/13(Sat) 23時半頃
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[結局、昼過ぎまでは、ダサいTシャツのままだらだらとテレビを眺めながらすごす。「お餅焼いたら食べる?」と母に聞かれて、じゃあ。と二つ頼む。 焼いている間に海苔をきっておくように。と頼まれたので、 はさみでしょきしょきと海苔を半分にしていく。
「焼けたわよー」と声が掛かって、 しょうゆに軽くつけて、海苔を巻いていく。 やる?と母のぶんを聞いて、合計4つぶん磯辺まきをつくった。]
(113) miseki 2014/12/13(Sat) 23時半頃
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― 佐藤家 夜 ―
やった!じゃあ先に入るー。 あ、服とタオル、適当に借りるね。
覗いちゃダメだぞー?
[鈴倉はくだらない冗談を言いながら笑って、着替えなどを用意すると浴室へ向かった。 服を脱ぐと冷たい空気に身が震える。 寒い寒いと口走りながら浴室へ入ったが、朝に使われたきりのそこは更に冷えていて、床の冷たさにその場にじっと立っていられなかった。 この冷たい床から少しでも接地面を減らそうと、足踏みをする。 メモリがシャワーになっている事を確認してから蛇口を捻ると、これまた冷たい水が出て、水がお湯になるまで、冷水を踏まないようにしながらシャワーヘッドを出来るだけ遠ざけた。 定期的に片手だけで温度を確認して、丁度いい温度になった頃。 漸く湯を身体に浴びて、鈴倉は至福のため息を吐いた。]
(114) sunao 2014/12/13(Sat) 23時半頃
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[結局、朝のニュースが昼のワイドショーになるくらいまでは、実家で過ごす。雪は結局やみそうになかったので、傘を家から借りていくことにした。]
じゃー。帰るからー
[しっかり着替えてコートを着込んで、段差に座って冬用のブーツを履きながら、玄関から声を投げる。]
(115) miseki 2014/12/13(Sat) 23時半頃
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[と、どてらを着込んだ姉が、リビングから「ストップ」と声をかけながら廊下に出てきた。手に、膨らんだビニール袋を提げている。]
なに?
[「カズ君の家いくんでしょ?」と、言われて、まあ。と緩い返事をした。自宅に戻っても、どうせ課題ぐらいしかまともにすることがない。ゲームなり、映画なり遊ぶ気になるなら佐藤の家にあがりこんだ方がいい。それに、たしかコタツも着くはずだ。]
(116) miseki 2014/12/13(Sat) 23時半頃
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[「じゃあこれほらカズ君とこに持ってきなさい」と赤い網にどっさりと詰まったみかんと、手に持てるサイズの木箱を姉に持たされた。]
うわ 箱なにこれ
[聞くと、「りんご」と短く言われた。どうも、母と姉がおせち料理のついでに買ったらしい。「ちゃんと挨拶しておきなさいよ」とおせっかい交じりに荷物を増やされた。]
(117) miseki 2014/12/13(Sat) 23時半頃
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[増えた荷物で両手がふさがったせいで、メールを打つのが駅についてからになった。]
―――――――――――――― From:川端 月哉 To:佐藤 ――――――――――
今そっち何人来てる?
カズト家いるなら 今からみかんとりんご届けにいくけど
――――――――――――――
[簡単な文面のお知らせを、サクッと家主に送信して*おく*。]
(-295) miseki 2014/12/13(Sat) 23時半頃
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/*
あっ すごく混じった鈴倉すまん
とりあえずみかんとリンゴもってそっちに行くわ。 くらいまで!
(-296) miseki 2014/12/13(Sat) 23時半頃
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[湯の温かさを堪能し、全身を洗い終えると蛇口を閉めて髪の水気を切った。 シャワーが止まるとやはり少し肌寒いが、外に出るともっと寒いはずだ。
もう一度念入りに水気を払って、風呂場のドアを開ける。 そして手早くバスタオルを掴むと浴室から出る事なくそのままドアを閉めた。 次にドアが開くと、バスタオル肩に羽織って今度こそ浴室を出る。 出来る限りの水気を拭いたとは言え、やはり寒い。 急いで着替えた後バスタオルを肩にかけると、ポーチから化粧水と乳液を取り出してささっとお肌をケアする。
あまり化粧をする方ではないし、佐藤の家ではすっぴんでいる事の方が多いが、ケアぐらいは…というギリギリの女子力だ。 全部の工程を終えると、浴室と脱衣所の電気をそれぞれ消して居間へと向かった。]
(118) sunao 2014/12/13(Sat) 23時半頃
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ただいまー。 あれ、今始まったところ?
あーーー、これ見たかったやつだ。 ぜっっったいくだらないやつ。
[居間では丁度再生が始まったDVDから農作業がどうのとナレーションが流れていた。 タオルで髪に残った水気を取りながら、森部にちょっとごめんねーと声をかけつつ、彼の後ろの自分の鞄にお泊りポーチをしまった。]
(119) sunao 2014/12/13(Sat) 23時半頃
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そうだ、私も払っとこう。
[レシートを見てコンビ二での買い物代を渡す森部に続いて、鈴倉もレシートを見る。 それから財布の小銭入れを見て。]
ほい。 お釣りはのーさんきゅー。
[ミルクティ代の200円を佐波へ手渡した。 その後の佐波の「なんかいる?」には]
あ、私も欲しいー。
[と、ちゃっかり甘える。 落ち着く前に髪の毛を乾かすか悩んだが、DVDが始まっている事もあり見終わってから乾かす事に決めて、鈴倉は漸く腰を落ち着けた。]
(120) sunao 2014/12/13(Sat) 23時半頃
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[DVDは期待通りの出来栄えだった。 鑑賞中も、鑑賞後も散々突っ込まれていたが、無駄な演出と回収されない伏線に笑いが止まらない。 鈴倉のお気に入りのシーンは、安っぽく塗られて雑なCGで効果が施された黄金の鍬を掲げ、大都市の一番高いビルから凶暴化した野菜へダイブするシーンだ。]
しかもあの鍬も結局なんだったのかよくわかんなかったよね…。
[はー、と息を吐いて、お茶に口をつける。 それから、買ったもののまだ封を開けていなかったポッキーを手にとってぺりぺりと箱を開けた。 シャワーからあがってきた佐波にはおかえりー。と声をかけ、入れ替わりで佐藤が席を立つといってらっしゃい。と見送った。]
(121) sunao 2014/12/13(Sat) 23時半頃
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/*
佐波と入れ違いくらいかなーーーどうかなと思いつつ、 家の時間軸優先していいからな……
適当なタイミングでただいまする。
(-297) miseki 2014/12/13(Sat) 23時半頃
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や、私が挟まったごめんwwwwwwww やったー!ツッキーおかえり!!!
(-298) sunao 2014/12/13(Sat) 23時半頃
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[顔を洗った後、ワックスでちょいちょいと髪を整える。 置きっぱなしになっているワックスは持参品だ。なんとなく年末には自分の要らないものも持って帰るべきだな〜と考えながら、洗面整髪をおわらせる。]
よしよし
[スッキリした顔が鏡に映った。顎を指でさする。問題はなさそうだ。 居間に戻ってくるとハンガーにかけておいたジャケットを羽織って、マフラーを巻く。ここ数日外出に使われなかった小さめの鞄を肩にかけると手袋をひろった。]
そんじゃいってくるー! メグやスズちゃんによろしく!!
[佐藤にそう言い残すと玄関に向かった。立てつけの悪さにガコッと大きな音がなり、開けると同時に冷たい風がひゅうっと入り込む。視界にはうっすらとした白い世界が広がった。]
うわ すっごい まじかあ いやいやテンションあげてこ!
いってきまーす!
[家の中へ向かってそういうと、扉をしめた。]
(122) taru 2014/12/13(Sat) 23時半頃
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二個先か。どっか弱い線なら止まってるとかあるかもかな。
ま、止まったら仕方ないしね。 だったらこっちで台所気持ち掃除してくれたら ありがたいや。
っていうかいーの? 面子誰だか知らないけど。
[止まるのを期待してるのには笑って。 着替えている間につけていた暖房の設定温度を一度だけ上げてやった。誰の為でもない、外を見てて自分が寒くなっただけだったが。]
(123) bou 2014/12/13(Sat) 23時半頃
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さとうやさしいwwwwwww
みかん!! 実は買って帰ろうと思っていたのでかぶらせよう(わざと)
わざわざ森部のうしろに荷物を配置する鈴倉まじあざといwwwww
(-299) taru 2014/12/13(Sat) 23時半頃
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/* くっそwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww黄金の鍬のわけのわからなさ
くっそwqwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
(-300) bou 2014/12/13(Sat) 23時半頃
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/* まじだ
まじだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
(-301) gekonra 2014/12/14(Sun) 00時頃
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>>-299 佐波 アリガト☆ wwwwwwwwww
>>-300 佐藤 わけわからないよね…黄金の鍬ね……なんで大都会に行ったのかもわかんないよあの映画…
(-302) sunao 2014/12/14(Sun) 00時頃
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/*
お泊りポーチをわざわざ森部のうしろに置く鈴倉マジあざとい。
みかんかぶりふく。みかんもりんごもあるんだぜ☆☆☆
かぶりいいね。いっぱいすぎて食いきれないやつ……
(-303) miseki 2014/12/14(Sun) 00時頃
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[扉を閉めた後手袋を着用する。 さぶっ。ともれる声と白い息。道も白かったので、昨日よりは息は目立たない。
面子の話が出たときに、佐藤には少し話す。 やーフクちゃんがさー。真島あてのプレゼント買うから選ぶのどーしてもてつだえって。 フクちゃんというのは、福見瑠々(ふくみ るる)という同期生だ。真島の事が好きらしく、知り合って以来時折話を聞いている。ちなみにオープンにすきすき言っているタイプなので隠す必要はないとふんだ。 めんどくさいと思いながらもオッケーしたのは相手に好きな人が別にいる。という安心感と、選ぶだけならたいして時間もかからないだろう、という見通しと、以前ちょっとした恩があり早々に返したかったのが理由だった。
ポケットのスマホを取り出して時間を確認する。よし、と駅へと向かった。]
(124) taru 2014/12/14(Sun) 00時頃
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[適当でいい、という佐波には頷いておいた。 大掃除は押入れより切迫してるわけでもない。 朝から理不尽な目にあったせいだろう。 やる気もそこまでなかったので、 今日はだらだらと掃除して過ごすか、 遊ぶかでもいいや、と思っていた]
(125) bou 2014/12/14(Sun) 00時頃
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[出掛ける準備をする佐波が 玄関に向かうのに、一応自分も廊下まで見送った]
[玄関の扉が開いて、寒そうなうっすらと白い世界が 垣間見える。うーわ、と思わず声を上げた。 今からそこに出かけていく佐波に多少の同情をする。 同情先の佐波がいつもと変わらぬテンションで、 必要もなかったなあと、軽く笑った。]
さっむそ。
ん。 おっけ。 いってらっしゃい。
[廊下からぷらぷらと手を適当に振って。 硬い音を上げて、扉が閉まった]
(126) bou 2014/12/14(Sun) 00時頃
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/* wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww真島拾われてやがるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
(-304) bou 2014/12/14(Sun) 00時頃
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伏線なんてなかったんだ…… 自分でぶっ壊してりゃ世話ないよ… そうそう……鍬も結局よくわかんないし。
[DVDを見終えた後、長々感想を言い合うでもなく しみじみとそう言った。]
またいい映画を見つけてしまったね…
[けれど森部は何故か満足した様子だった。 代わる代わるに風呂を使う間、 洗い物を同時に行って水の出が悪くなっても この寒波がどうのと言われている気温の中では哀れだ。 全員使い終わってからにしようと決める。 佐波と入れ替わりに佐藤が風呂場へ向かうのには]
いってらっしゃい
[と声をかけ、佐波は佐波で寝部屋に去るのを見送った。]
(127) gekonra 2014/12/14(Sun) 00時頃
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ん、もう寝るの? そっか、明日用事あるって言ってたもんね。
[佐波のあくびに笑って、おやすみー。と寝部屋へ向かう彼に声をかけた。]
…………。
[静かになった居間。 DVDが終わった後のテレビからは、若手お笑い芸人のいかにも深夜なゆるいノリのトークが聞こえる。 最初こそ、その画面を何となく見ていたが。 ふと、気付いてしまってからはテレビから顔を外せなかった。
いつぶりだろう、森部と二人きりになるのは。]
(128) sunao 2014/12/14(Sun) 00時頃
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[よく遊ぶ事はあっても、大体は誰かが一緒に居た。 今も他に人が居る事に変わりはないのだが、会話の対象としているのといないのとでは大きく差がある。 街中で二人きりになるのとも微妙に違う。 人の目が、全く無い環境。
どうしよう。
急に何を喋っていいのかわからなくなって、ぽり。とポッキーを口にする。 あ。と思って鈴倉はポッキーを一本取り出すと、森部に向けた。]
……たべる?
[鈴倉の前に置かれたポッキーの箱には、期間限定、冬の口どけホイップショコラと書かれていた。]
(129) sunao 2014/12/14(Sun) 00時頃
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